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表題作いとしい背中

紀藤貴大,祖父の店の顧客でアパレル大企業CEO
速水名生,20歳,テーラー見習いで背中フェチ

その他の収録作品

  • ちいさな休日
  • あとがき

あらすじ

テーラー修行中の名生が出会った、理想の背中を持つ男・紀藤。つい触れたいと思ってしまう名生だが、紀藤は大企業の社長で…。

作品情報

作品名
いとしい背中
著者
御堂なな子 
イラスト
麻々原絵里依 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
いとしい背中
発売日
ISBN
9784344830981
3.4

(29)

(2)

萌々

(14)

(8)

中立

(5)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
8
得点
95
評価数
29
平均
3.4 / 5
神率
6.9%

レビュー投稿数8

年の差ものの王道ど真ん中の甘さをお楽しみあれ

元々、年上攻めの年の差ものが大好きだが、これは久々にドストライクな萌えツボにはまった。
熱が冷めた時にはいくつかツッコミ処が出てくるかも知れないけれど、今はそんなのお構いなしな私(笑)。

亡くなった両親の代わりに育ててもらった祖父が倒れたと聞き、留学中のミラノから急きょ帰国した名生。
テーラーの神様として名を馳せていた祖父の店の経営状態がかなり悪くなっていると知って愕然としていた所に、顧客の紀藤が偶然訪れる。
そこから名生の腕試し的にトントン拍子に紀藤のスーツを仕立てる事になって二人の仲も親密なものになっていく。

そうやって名生が紀藤のスーツを丁寧に仕上げるまでの間に、元々好意以上の感情を持っていたお互いが恋心を育み、途中で誤解を招いても無事に仲直りして告白、って王道ど真ん中の展開を楽しむ事ができた。

名生は紀藤と社会的立場の違いを知った上で、自分なりに頑張ろうとする姿が懸命で可愛い。
それに最初の大人目線から、次第に名生の事が可愛くて仕方がないという溺愛ぶりに変わっていく紀藤の愛情ってのも年の差もので味わえる醍醐味だと思う。

おまけにまた、誤解が解けて結ばれただけにその後の反動も強く(笑)、両想いになってからの二人は読んでいるこちら側の頬がデレっと緩む程の甘々ぶり。

やっぱり年の差ものっていいなぁ(*´ω`*)。
普段は色々なBL小説を乱読していても、昔から好きだったものが根底に残っているから再び反応して萌える事ができるものなんだなぁ…。
こうしたきっかけで好きシチュエーションの原点に回帰できたってのは何とも嬉しい限り。

…と、相当ハイテンションな感想になってしまった(笑)。

7

すごく良かった

今まで読んだ御堂さんの著作の中では一番好きだと思った作品です。
自分が歳の差カップルが大好きなので、そのひいき目も入っているとは思うのですが、最初から最後まで楽しめて読み終わるのが惜しかったです。歳の差カップルが好きな人にすっごくオススメしたいです。

これは受けが背中フェチという珍しい設定です。ゲイじゃないけど男の人の背中が大好きという名生。その背中が好きというのも、小さい頃に今はもういない父親のおんぶの記憶を引きずっているから。
お相手の紀藤は、年上歳の差ものでよくいそうな会社社長でありハイスペックなセレブおじ様というスタンダードではありますが、名生に冷たかったり優しかったりでそのバランスが良いです。
名生はよく紀藤に叱られますが、強引な意地悪キャラなどではなく、名生が間違ったことをしたら窘める、曲がった事が嫌いという潔さがあって、自分が今までみたハイスペック攻めの中では厳しさと優しさのバランスがとれたかなり素敵なキャラだと思いました。
気にいっている名生に自分を父親の背中に重ねて見られていると知ったときの落ち込みようもかわいかったです。

紀藤はその厳しさから後々名生と大きなすれ違いを起こしますが、甘いシーンが多いのに、すれ違いのシーンも多く、飽きずに最後まで読めたと思います。
名生が本当に大学生なのかと思うくらい可愛くてすぐ泣くのですが、ひっくと嗚咽をもらしながら紀藤に叱られる度に言い訳をしようとするのも可愛い。その上に、テーラーものとしての、技術やお仕事に対する誇りもあり、仕事ものとしても手を抜かずに下調べをきちんとされて書かれていたと感じました。
多少の公私混同はありますが、仕事ものと恋愛部分両方うまくまとめられていて良かったです。

とにかく良かったと思って神をつけた理由は、紀藤の年上故にくるちょっとおじさんぽい言葉攻めと、名生の舌足らずな言葉がとてもきゅんときたからです。紀藤の言葉攻めはなかなか楽しくて、おじ様ぽい言葉攻めがお好きな人にはオススメです。
すれ違いが続いて悲しくて痩せてしまった名生に紀藤は謝って、「これ以上痩せないようご飯を食べさせる」というのですが、それに対する名生の、「もっと、俺をおいしくしてたべるの?」って、台詞がツボりました。間が抜けた台詞なんですが・・・めずらしく台詞一つが可愛くて悶えてなんどもこのシーンだけ読み返してしまいました。

あと、やっぱり挿し絵は大事ですね。
挿し絵あっての神評価だと思いました。

5

こにしそる

ココナッツさん

こんにちわ^^コメントありがとうございます。
私も久々にものすごくつぼに入った作品でして、嬉しかったです。
レビューの中では触れませんでしたが、おまけの後日談もよかったです。
おまけを込みだとけっこう1冊のボリュームがあって楽しめると思います。

ココナッツ

こにしそるさま

ご無沙汰してます、こにしそるさま。
なんでしょう、これってとても素敵な年の差ではないですか!嬉しい〜買います〜(*^^*)

歳の差ーっ!!

いや~っ、ハマった!!
背中という言葉で「さらってよ」っていう表紙を思い出しました。
あの本は表紙の背中に惹かれて買ったんだよね~っ(挿絵は同じ人)。

今回2人がくっつくまでは、冷たい人のような紀藤でしたが
それには訳もありまして…(勘違いなんですけども)
恋人同士になってからのお話が私好みでたまらない!!

今までの冷たさは何処へやら
もう、甘い甘いよこの紀藤、お前本当はフランス人だろう!!
歳の差で年上が年下にべた惚れな感情は読んでて楽しい。
それもデキる男がそういう状態なのは見てて萌。
しばらく遠距離恋愛が続きそうですが
その分、会えた時はさらに甘々なんだろうな…
もう少しこの先の2人が読みたいです!!


5

後半のデレにグハッと!!

「背中フェチ」「スーツ」「仕立て屋」など
乙女心をくすぐる?ワードに惹かれ買ってみましたら

いやー甘かった!!
前半は比較的カチッとしたお仕事BL風だったのが
中盤で両想いになってからはもうノンストップで
読んでて ( ゚∀゚)、;'.・ グハッ!!となること数多。
予想以上に楽しめました。


見習いテーラーで、ミラノ留学中の名生(受)。
入院した祖父を見舞うため一時帰国するが
そこで祖父の紳士服店の客で
アパレル企業を営む紀藤(攻)の「背中」に一目惚れ。
ぜひ自分の仕立てたスーツを着て欲しいと願い出ます。

背中フェチの名生(受)。
それは、亡き父の思い出のせいもあるが
スーツが映える背中=テーラーの血が騒ぐ!!みたいな
職人としての意識も大きい。
祖父を尊敬し、一人前のテーラーになるため
いつも一生懸命で、とても好感がもてる主人公です。
可愛いしw

そんな名生の熱意と才能を、紀藤(攻)が下心ヌキで評価し
ときに厳しくして成長させようとするスタンスも良い。
華やかでプロ意識の高いアパレル業界の様子も
読み応えあります☆


ただ・・・いくら祖父の店が潰れそうだからって
フツーの20歳男子が「身体を売る」って発想は??
紀藤も、いくら目をかけている子が意外な言動をしたからって
冷たく拒絶しすぎというか、
大人ならもう少しスマートに諌めるんじゃないかなーと、
なんか、二人を簡単にくっつけないために
無理矢理すれ違わせているように思え・・・
ここのキャラの言動だけ、やけにBLファンタジー色が強く
堅実な作風にそぐわない感じはしました、個人的に;


でも、それ以外は
仕事描写しっかり&ラブも濃くて面白かったです。
仕事柄、話の舞台は外国(パリやミラノ)が多いのですが
この二人もほんとに日本人か?ってくらい
愛の言葉に躊躇がありませんw

名生が父と思っていた思い出の「背中」は
実は…というロマンティックな再会モノでもあります。

一つ、勿体無いな~と思ったのは
「背中フェチ」なんて美味しい設定のわりに
名生が紀藤の背中にくっつくシーンがそれほど多くないこと!
でも、年の差バカップルの甘さは大変好みでしたv
「萌×2」寄りの「萌」です☆

10

スーツは男のロマン、甘〜くお楽しみあれ。

麻々原さんの表紙に釣られて購入。
ファザコンで背中フェチのテーラーの卵(速水名生、20歳)と
一回り以上年上のアパレル企業のCEO(紀藤貴大、33歳)。

男の色気とロマンの象徴スーツをテーマにした
なかなかあまーい、いかにもBLな話でした。

祖父が倒れて留学先のミラノから急遽帰国した名生は、
大事な銀座の店を借金のかたに
体を差し出して融資を……という王道さ(笑)

この名生の幼さを「20歳だもの、世間知らずで当然」と
可愛さとして捉えられれば、
仕事のシーンは実はそれなりに読み応えもあるし、
かなり楽しめる作品。

攻めの紀藤も長年外国暮らしのせいか、
キザなセリフを繰り出すし、
そして、パリを舞台とした書き下ろしの甘さときたら!
これぞBLの楽しみと言えなくもない。

割り切って楽しむのがよし。

2

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