無自覚イケメン×体育会系三十路男!!

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表題作恋なんてもんは。

青山颯天,六之助に弟子入り志願した大学生,20才
黒塚六之助,モデルマネジメント,29才

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

とある理由で警察官の夢を諦め、小さなモデル事務所でマネージャーをやっている黒塚六之助は、ある日、抜群のルックスをした男と出会う。
しかし、その男・青山颯天は、自分の美貌にまったく気づいていなかった。
懸命にスカウトを試みる六之助に青山が遠慮がちに「あなたが俺の彼女になってくれるなら…」といわれ――!?

作品情報

作品名
恋なんてもんは。
著者
千地イチ 
イラスト
國沢智 
媒体
小説
出版社
竹書房
レーベル
ラヴァーズ文庫
発売日
ISBN
9784812499283
3.5

(47)

(5)

萌々

(26)

(10)

中立

(2)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
13
得点
161
評価数
47
平均
3.5 / 5
神率
10.6%

レビュー投稿数13

ロクさん、男前!

千地イチ先生、今マンボウ的に非常~に気になってる作者様です!(作者買いしております)
切り口と言うか、感覚と言うかなんだか面白いんです。…それが作者様の個性なんでしょうけど…ホント好みで惹かれます♪
國沢智先生のイラストってあたりで…そうかな?…と、思ってましたけど、ロクさん男前度、高いです!!作品中の誰より高いかも?!…そしてオフクロ度も高そう。人たらし…。それぞれの人をよく観て柔軟に対応し落としてるのに、自分が堕ちているのになかなか気付けない。早く、幸せになってよ~と、じれじれしてしまいましたℓ(^◇^;)

2

どのキャラも可愛い!

メインキャラ四人全員可愛かったです。

三人が受を取り合う話というより、受と三人がそれぞれ向かい合う話でした。



四人それぞれちゃんとしてる所とダメな所があって、誰一人星人君子じゃないけど極悪人でもなく、四人とも大なり小なり成長した所が良かったです。

あえて善し悪しでキャラをキッパリ分けるなら、攻の青山くん(攻)が圧倒的に善で、ほか三人は悪かなぁと思いました。



当て馬のようなポジションだった二人(スメラギとアサヒ)がロク(受)に対して恋愛以外の執着心を見せていた所が珍しくて良かったです。

この二人の執着が似ているようで似てない。
どちらも独占欲ですが、スメラギはお気に入りの玩具を取られた子ども(母親を取られて気を引こうとしてる子どもっぽくもある)、アサヒは友情故の独占欲でした。

これがどちらも可愛かったです。



特にアサヒ、恋愛とか怪我とかチラつかせてロクを縛り付けている癖に、本当は昔みたいな友達に戻りたいの可愛すぎる。

病院での事も結局謝罪さえありませんでしたが、それ含めてずっと友達でいたかった(離れて欲しくなかった)だけなのかなぁと思いました。

恋心って勘違いさせてまで一緒に居たかったの可愛いすぎるし、それでいて自分は惚れた女と一緒になってるの最悪すぎて良かったです。
この状況で青山が恋人というポジションに治まったら、今度こそ離れてしまうと思ったのかな……。
やり方は色々と最悪ですが、アサヒから滲み出る感情が可愛くて仕方なかったです。


ロクもロクでアサヒが結婚し、友情故に寂しく思っていた(理解してなかった)所が良かった。

アサヒへの感情が、恋情なのか憧れなのか悩んでいましたが、友情だったんだなぁと感慨深い気持ちになりました。



ロクは圧倒的に可哀想な男ですが、そもそも過去の出来事で罪悪感を抱く必要性が全くないんですよね。
むしろ逆なのに、親に縛られてしまった故に友人に縛られたって感じでした。

基本的に善の人間ですが独善的で自分に暗示を掛けているようなところがあって、その辺まとめて家庭環境のせいだと思いました。

そしてこと青山との恋愛に関しては完全に悪い男だったと思います(笑)

攻の青山はとにかく可愛いかったです。
努力家で真っ直ぐな青山はリアルにいたらガチ尊敬できるタイプの人間でした。

ロクが言うところの宇宙人だと思いたいレベルなのですが、ちゃんと人間らしい部分もあって良かったです。


そしてそんな青山によって色々と雁字搦めになっていたロクの心が解けて行くのが良かったです。


ロクを取り巻く事情がややこしい分、メインの恋愛は王道で上手くバランスが取れていたと思います。

面白かったです。

0

脇キャラにも萌えちゃった

小さなヒーローに一途に憧れ必死の努力をしたオタク男子。
読み始めはモデル事務所のマネジメントをする受けの六之助と生真面目なふんわり
オーラのイケメン攻めとのお仕事ラブものかと思ったらちょい違う。

六之助担当の人気モデル住良木の逃亡を阻止しようと追いかけていた六之助は
見知らぬ相手から忙しいのに何度も呼ばれ、お世話好きの性格が出てしまいその相手、
青山颯天と対面することになります。
その出会いは担当モデルに逃げられ困っていた六之助にとっては幸運で、
臨時のピンチヒッターとしては文句なく合格のイケメンだったことからモデルに起用。

でもこのイケメンは六之助に過去に助けられたことがあって自分を弟子にして欲しい、
そんな意味不明な言動をする顔はイケメンなのに性格はどこか純情そうで生真面目。
ピンチヒッターのモデルが欲しかった六之助はなんでもしてやると男前返事して、
それが弟子から彼氏にして欲しいに当日に変化しちゃうのです。

見た目は今時のイケメンなのに行動はオドオドしていて、何かある気がするのですが、
読み進めると成程なと思わせる颯天の背景でした。
それに主役二人もいい味出していて、六之助の男前ぶりは最高に素敵なのですが、
その六之助にもシリアスな過去のこだわりがあって、六之助を中心に3人の男性と
大きく繋がりがあって興味深い作品でした。
個人的には人気モデルの住良木の可愛さに萌え萌えすることがありましたね。

そして六之助が大学時代からの友人で、ある事件から将来の夢を諦めても共にいることを
選んだ、職場の上司でもある朝比との関係も興味深かったのですが、
六之助が朝比に罪悪感を持つのが分からないなと、きっかけは朝比本人の自業自得で
逆に六之助は被害者側だと思うけど、やはり六之助が朝比に学生時代ついて回らなければ
こんなことにならなかったと思ってしまうのも仕方ないのかなとも思いましたね。

腕っ節が強くて男前気質で世話好きだけどチビっ子な六之助は素敵キャラなのですが、
その気のない相手でもその気にさせるような天性の素直なおだてとセリフに
住良木じゃないけれど、罪づくりさんだなと思いながら楽しませて頂きました。

5

人たらし六之助の恋

身長162cm、チビだけれど義侠心に溢れ腕っ節も強い六之助は、
そのタイプからするとミスマッチとも思えるモデル事務所のマネージャーを務める
29歳。

ある日、逃げ回る自分の担当の人気モデルを追いかけている路上で
いきなり長身のイケメンの男・青山から告白される。

彼は二年前、助けてくれたヒーロー六之助に一目惚れ。
こんないい男を何故自分は記憶していない?と訝しがりつつも
急場の代役を勤めてもらい、この逸材をモデルとして引き止める為に
彼の恋人になるという条件を呑む。
青山は、その後も決して六之助の嫌がることをしようとせず
忠実にモデル業に邁進する健気ぶり。

六之助は、最初は取引のつもりだったのに
ぞんな青山に惹かれていき……

青山は、実は筋金入りのオタクでかつては太っていて
六之助の為に痩せてカッコ良くなったんだけれど
そのオタク趣味も話のいい味付けになっている。

同じモデル事務所で働く、何か過去に六之助との曰くがありそうな
元モデルで学生時代からの友人の朝日、
実は六之助に懐いていて構って欲しい人気モデルの住良木。
青山の登場で心乱されるこれらの脇役がまたいいキャラ。

ちっちゃいけれど、人情厚く男気に溢れる六之助に皆
恋愛だったりそうじゃなかったりそれは色々だけれど
すっかりやられて惚れちゃっているところが、なんとも楽しい。

表紙のハート♡満載の、ラブリーで明るい絵はそれほど好みじゃあないが
挿絵はなかなか良かった。
時に初Hの時のお風呂場の絵が萌える。

と、キャラも魅力的で、全体になかなか楽しめた作品だったと思います。


4

自分だけのヒーロー

モデル事務所のマネージャーである、六之助は最初から最後までカッコ良い男でした!
こんな人がそばにいたら幸せ!!是非いて欲しいと思ってしまうほどの理想的な人。
それは、懐の深いところや、強く優しいところ、面倒見がいいところに加えて、弱さや孤独を知っているところや、流されやすい部分も含めてです。

青山は、周りの人が振り返るほどのカッコ良い見た目を持ちつつそれを鼻にかけることもない謙虚ないい子。六之助を自分のヒーローと思い、揺るがない思いで愛し続けます。
六之助に見合う存在になれるように。六之助を守れる存在に。そうしたあり方は六之助のそばにいる人にはなかったものでした。

住良木やほかのモデルたち、そして事務所の上司である朝比も自分の弱さを六之助に受け止めてもらうことで力をもらって頑張っているような感じで。そのわがままっぷりにイラっとくることもありつつ、そうした自分の弱さをわがままという形に変えて人にぶつける素直さはどこかうらやましくもありました。きっと受け止めてくれる六之助がいるからこそ出来ること。

毎日そんな風にわがままな人たちの面倒を見るばかりなのに、六之助はそれを嫌だと思うこともなく受け止めていきます。そんなところが本当に男前です!

それでも、六之助の中にある弱さや孤独。たくさんの人のヒーローである六之助を守り大切に思う存在を求めないわけではありません。
六之助が青山に出会ったことは本当に良かったと胸がいっぱいになります。

青山が六之助に隠していた秘密。それを知ってから青山色に染まっていく六之助はちょっと面白かったです。そんなところまで受け入れちゃうんだという順応性の高さに微笑ましくなりました。すべては愛ゆえに。
脇キャラも魅力的で、主人公たちは真っ直ぐで可愛いお話でした~!

3

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