表題作イスファハン・レッド

茅野涼平
保久原悠

その他の収録作品

  • 父の肖像画
  • 質屋が知らないと思われている秘密
  • あとがき

あらすじ

「トイチの男」番外編同人誌です。
茅野の恋人だという男が2人の前に現れて…

作品情報

作品名
イスファハン・レッド
著者
玄上八絹 
媒体
小説
サークル
27000Hz〈サークル〉
ジャンル
オリジナル
シリーズ
トイチの男
発売日
4.5

(2)

(1)

萌々

(1)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
9
評価数
2
平均
4.5 / 5
神率
50%

レビュー投稿数1

本編後日談、茅野の元セフレ登場

「トイチの男」の番外編同人誌。
3つの掌編が入っています。

1つ目は【父の肖像画】サイトの再録です。
これの修正版が「Over the Rainbow」収録の【お父さんの気持ち】でした。

2つ目は表題作【イスファハン・レッド】
本編の後日談ですが、このお話で茅野が
玄上さんの作品の攻めの中で一番エロいと思いました。(;^_^A

3つ目は【質屋が知らないと思われてる秘密】
瑠璃やの金庫に仕舞われてる銀示のお母さんの絵の話です。


【父の肖像画】約6P
サイトをそのまま再録したバージョン。
これの修正版が「Over the Rainbow」に収録されていますが、
あちらの方が細かい部分が整えられていて読みやすかったです。

【イスファハン・レッド】約44P
茅野の元セフレ・美悟が出てくるお話。
悠視点がメインでたまに美悟視点。

美悟は以前茅野と同じシェアハウスに住んでいた男です。
男相手に手馴れてるから、過去に男がいなかったとは思ってなかったが、
やはりセフレを目の当たりにするとショックを受ける悠……。

美悟は『付き合っていたし別れてない』と主張し、
茅野は『体だけの関係で気をもたせるような事もしてない』と主張。
その茅野の態度が非常に素っ気なくて、
あまりの冷たさに悠が、
『茅野が自分と別れた後に誰かに自分のことをこんな風に喋ったら…』
と思うと怖くなり、美悟に同情してしまうほどです。

何度も体を重ねた相手に対して一欠片の情も無い男…。
私は、こういうタイプすごく苦手…。
そのうち飽きたらスパッと切り捨てそうで信用できなくて怖い。

そんな茅野ですが、悠に対しては本気。
悠は美悟とは全く異なる存在なようで、
日常生活もエッチの時も、悠に関しては手間を惜しみません。
潤滑剤も、クリームとジェルの二種類を用意して、
愛撫(前立腺含む)のときはこっちの方がぬるぬるするからとクリーム、
挿れる時は痛くないからとジェル、と使い分けます。

さて、茅野を見つけてヨリを戻しに来たのか…?と思った美悟ですが、
実は美悟にも好いてくれる相手・憲次がいます。
憲次は高校の同級生で、今は美悟の勤めるレストランのオーナーシェフ。

美悟にとって憲次は今も昔も良き理解者で、
人生の要所要所で支えになってくれた大切な友人。
美悟も本心では、茅野ではなく憲次を選びたいのですが、
茅野に捨てられた自分としてではなく、
自らの意思で茅野とは別れた自分として憲次と付き合いたい、
憲次にも、茅野とはダメなんだから自分にしておけ…
とまるで美悟が憲次を選ぶことが妥協のように思ってほしくない訳です。

……面倒臭い男!
でも、何となく分かるよ〜。(/_<。)

自分に好意を持ってないのがあからさまだった茅野に執着したのも、
茅野が自分になびかない、特別にしないことで
自分に魅力が無いような気がしたからというもの。
茅野自身については好きなところなど全く思いつかないそうです。

美悟はさすがは美大出身で、ぱっと見、言動は変わってるのですが、
考え方は茅野や悠よりは普通だなと思いました。

そんな美悟を昔から特別扱いしてきたのが憲次。
レジンで作ったキーホルダーを憲次がプレゼントした話とか
それをずっと大切にしてきた美悟の話とか、じわじわ萌えた!
あんたたち押しも押されぬ両思いじゃん!!(*ノωノ)

悠たちを巻きこんでお騒がせだった二人ですが、無事にくっつきました♪

茅野は昔は相当遊んでいたようですが、悠に過去を問われて
『オレはこの先、悠一人です』で誤魔化した…。
悠はそれで許してるけど、
私は茅野のことをもっと朴訥な人柄だと思っていたから、
何だかショック…。( ̄ロ ̄lll) 

…という訳で、真面目な人柄だと思い込んでいた茅野が
えろえろの割り切り上手な元遊び人だと分かって勝手に失望し、
脇役なはずの、茅野の元セフレとその同級生の
純な恋愛にきゅんとさせられたお話なのでした。


【質屋が知らないと思われている秘密】約4P
瑠璃やの金庫には銀示のお母さんの絵が預けられています。
質に入れたのは銀示のお父さん、今、金利を払っているのは銀示たち。
銀示たちは、このことを悠は知らないと思っていますが、
悠は絵の赤ちゃんの面ざしが銀示にそっくりだったことから
既にそのことに気付いています。

そして以前、銀示に絵を見せようと仄めかしたところ
全力で知らんぷりされたので、
悠も知らないふりを続けざるを得なかったそうです。

硅太郎と悠の両方から事実を聞いた茅野に、悠が、
『銀示にこの絵を見せたいから間に入ってよ』
と明るく言います。
悠は何も知らないと思って、
どういう態度を取るべきか心配していた茅野ですが、
悠の方が一枚も二枚も上手でした♪ というお話。

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