雪の声が聞こえる

yuki no koe ga kikoeru

雪の声が聞こえる
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神3
  • 萌×25
  • 萌8
  • 中立4
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
5
得点
63
評価数
20件
平均
3.4 / 5
神率
15%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
徳間書店
シリーズ
キャラ文庫(小説・徳間書店)
発売日
価格
¥570(税抜)  ¥616(税込)
ISBN
9784199007491

あらすじ

雪深い田舎町で育った高校2年生の幸。父は生まれる前に、母も幼い頃に亡くなったが、
母方の祖父に大事に育てられた。そして、町の旧家・英家の跡取り息子・雅彦も幼い頃から
幸を可愛がり、幸もひとつ年上の雅彦を兄のように慕っていた。身分の違いもあり、
雅彦の大学進学を機に、もう以前のようには付き合えないと思っていた幸。けれどある日、
雅彦に「一緒に暮らそう」と強引に押し倒されて――!?

「幸はずっと俺のものだ…約束だよ?」
雪深い田舎町で、皆が憧れる旧家の長男・雅彦。
彼が唯一溺愛し甘やかすのは、使用人の孫の幸だ。
――いくら弟みたいに可愛がられても、雅彦さんは雲の上の人だから…。
雅彦の大学進学を機に、離れようとする幸。けれど、それを知った雅彦の態度が豹変!! 「約束したよね、ずっと一緒だって」いつもの優しい微笑のまま、
怯える幸の体を強引に開かせて!?

表題作雪の声が聞こえる

英雅彦, 名家の一人息子・高三~大一 18~19歳
野沢幸, 英家の使用人の孫・高二~高三 17~18

その他の収録作品

  • あとがき

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レビュー投稿数5

大人にさしかかる時期の不安定さ

ヤンデレ攻めなので、いわゆるメリーバッドエンドかと思っていたのですがハッピーエンドの大団円でした。
受けの幸(ゆき)が最終的に自分の意思で雅彦を選んだこと、そして雅彦は幸ときちんと対話をしたからです。
雅彦も幸も発展途上の若者で、いろいろな経験を経て大人になっているというのがとても伝わりました。
素質は残ってると思うけど、雅彦にとってのヤンデレ期はさぞかし立派な黒歴史になることでしょう(笑)
「とにかくヤンデレを堪能したい」という方は物足りないかもしれません。

2人の絆は、”自分という人間を形作った存在”としてとても強固なものです。
単なる幼馴染ではなくて、幼少期の寂しい心にそっと寄り添う温かい存在だったからです。お互いにとって。
なので雅彦が暴走しても、幸は雅彦を嫌いになることができないというのも理解できます。
もはや好きとか嫌いだけで片づけられる存在じゃないんですよね。
それでも雅彦は良家の跡取りで、幸は使用人の孫という立場の違いがあります。
幸が一方的に引け目を感じていたので、そこには上下関係がありました。
しかし、幸が自分の意思で雅彦を選んだことによっ続きて対等なパートナーになれたと思います。
祖父との別離や自分の出生の秘密、そして雅彦の暴走などの困難を乗り越えて自立したからです。
そこに安定感みたいなものを感じ、幸の成長が清々しくて読んだ後とても良い気持ちになりました。

おっとりしてるけど健気な頑張り屋さんな幸が可愛かったです。
祖父との2人暮らしも、まるで「フラ○ダースの犬」みたいで涙が出そうになりました。
心優しい祖父というのはそれだけで涙腺が緩くなります(笑)
神よりの萌×2です!

1

ヤンデレ攻めだって幸せになりたいんだ!(病んでるけど)

ヤンデレ攻めって本当に病んでる空気がその人物から隠しても滲み出るようでないと、しらけてしまうと思うんです。
病んでる様に見せたいんだなってこちらが意識させられては駄目です。

そういうことでいうと、この攻めは素晴らしいヤンデレ攻めでした。
そして、ヤンデレ攻めにありがちな受けも病んでモヤモヤエンド、この二人はこれで幸せなんだ!というようなことも多くありがちですが、このお話は違います!

攻めも受けも途中までヤンデレの波に飲まれますが、最後は自分の内なる「これで正しいのか」という気持ちと向き合い、葛藤し、波を乗り越えていきます。

攻め、偉い!
あんなに病んでたのに!
自分の欲望に負けなかった!

読後はスッキリ、ヤンデレ読んだのに晴々した気持ちになりました。


水原さんは読みやすいですね。
文や話し言葉がすんなり入ってきて、すんなり脳内映像化されます。

4

何とも言えない後味

この作品を本屋で見かけたとき、表紙の絵がキレイだったのと帯やストーリーに惹かれ購入しました。
執着攻めが大好きなのでかなり期待して読んだのですが肩透かしをくらいました・・・。
たしかに攻めの雅彦さんは受けの幸くんが大好きでかな~りの執着攻めでした。
だけど何だか私の好きな執着攻めと違う・・・(´・ω・`)
序盤から雅彦さんは幸くんの事が好きすぎるあまりの無理やり感が否めませんでした。読み進めていくにつれいつのまにか幸くんも雅彦さんの事を好きになってるし何で!?な気持ちでいっぱいです。幸くん主人公(?)なのに特に何も行動を起こしていないただの流されるだけのキャラなような気がしてなりませんでした。
あと、中身の絵も表紙と何だか違って線が太い・・・あと絵によって顔?目?が怖いです・・・。好みの絵柄じゃない事に読み終わってから気がつきました・・・。


2

珍しく一気読みできました。

実はこの作家さんの作品は私の苦手としているシリアス系のラブや痛さがある
暗めで人間のどす黒い面が出ている内容が多くあり、能天気思考で可愛い物が好きな
私にはかなりハードルが高い作品が多いのです。
それに白黒はっきりつけたようなハッピーエンドとも遠い作品が多いと思うのです。

それでも、ひなこさんの素敵イラストに誘われるように懲りもせず購入。
その結果、これはアリでした悲惨すぎずに止まることなく読み終えることが出来、
切ないながらも好きと言う恋愛感情の温度差がある幼馴染同士が、
一つ大人になるように成長し愛を緩やかに育めるようになるのは良かったです。

水原作品ですから、全然痛くないと言えば嘘ですし、攻めが受けを好き過ぎて
暴走気味になるし、攻めの思いを受けが受け止め切れなくて戸惑う。
どんな形でもいいから受けを自分のものにしたい、傍に縛り付けたい。
独占欲も執着も愛するが故の行動が、受けを縛るために異母兄弟だということを
告げてまで手に入れようとするのは逆に受けの心が倫理観で離れるのではと
思うところもあったのですが、子供じみていた受けである幸が心の成長を続き遂げたことで
未来への二人の幸せを感じる内容になっていたと思いました。

完璧なハッピーではないし、でもリアルな心情ならきっとこうなるのだろうと
思わずにはいられない流れでもありましたね。
もしかしたら、攻めの雅彦は遠い将来別の相手と家の存続の為に結婚するかも知れない、
幸ももしかしたら・・・、
でも心はいつも強く結ばれているのでは、そんなことを想像させられました。

6

ぞわぞわ攻め×ぐるぐる受け

雪深い田舎の村で暮らしている素朴だけど可愛い受けと、村の代々の大地主で名家の生まれの攻めのお話です。
今は亡き未婚の母から生まれた受けの幸は、代々お屋敷で庭師をしている祖父と暮らしているのですが、田舎すぎる故身分の差という昔ながらの考えが残っている村の人に隠れるようにして攻めの雅彦と会っています。
とは言っても、一歳違いの高校生同士の為学校の帰りに神社の陰でこっそりと待ち合わせてお話をするだけです。
受けの幸は雅彦のことを幼いころから慕っている兄ちゃんのようでありながら、そんな気持ちともちがう特別な気持ちを感じるような…というように自分の気持ちをうまく説明できないようなもどかしさをぐるぐると感じているので読んでいてなんだか新鮮でした。
BLを読みすぎていると、「なんか気になる」→「好きかも」→「好き!」→「合体」という短すぎる展開を普通に感じてしまっているので、{同性同士でこんな気持ちってどうなんだろう!?}とか{これって好きってことなの!?}とか考えすぎて悩みすぎてぐるぐるしてしまうのが現実なんだろうなと今更ながら新鮮に感じてしまいました。
攻めの雅彦は幼馴染の幸が気づかな続きい頃からもう幸への執着がすごくて、勿論それは体の関係も伴った好きだと自覚しています。
背が高く頭がよく、顔も良く家柄もいいというBLにあるスーパー攻め様の要素をすべて兼ね備えているのに、アホアホ設定のお話で受けに執着して「お前の全ては俺のもの!」的な体をほしいままにする傲慢攻めには感じないじめっとした怖さ全開の執着なのです。
決して世間的には壊れている感じを見せていないのですが、言葉で「東京の大学に行っても忘れずに好きでいるよ?」といった幸に「言葉じゃなくて、体がも全部ほしい。わかるかな?」などと言って優しい言葉をかけながら無理やりしちゃうあたりとかもう蜘蛛の巣に絡め取っている攻めを想像してぞわぞわしっぱなしでした。

祖父がなくなってから、身寄りもなくなってしまった幸を確実に自分のものにするためとはいえ、雅彦が幸に告げた秘密は元々自分の気持ちや生まれの境遇に悩んでいた幸に対してあまりにも身勝手な気がします。
最後に自分の気持ちを確かめる為行動を起こしたことといい幸の方が田舎育ちで世間知らずなようでいてずっと現実的で、先のことを見越したしっかり者なので、幸一筋で案外いろんなことが見えていない雅彦をうまく引っ張っていくCPになるのかな。
途中までは怖くてちょっと気持ち悪ささえ感じていた雅彦も、気弱で幸の気持ちを図りかねて自信無げなところを読むとなんだか可愛く思えてきたので不思議です。


5

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