好きだ、と言われて、こんなにうれしかったことはなかった。

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表題作この美しき世界のまにまに

高村泰幸,吉井のアパートの隣人で大学一年生19歳
吉井清良,女にだらしないクズ系大学二年生20歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

中性的で整った容姿を持ちながら自他ともに認めるクズ系大学生、吉井清良。
その日も付き合っていた女に「クズ!!」と捨て台詞をもらい振られたばかりだ。
クズ呼ばわりにも振られることにも慣れている。
けれど、隣に引っ越してきた真面目で誠実そうな男、高村泰幸に別れ話を聞かれた挙げ句、
「俺はあなたみたいないい加減な人は嫌いです」とまで言われてしまった。
人当たりのいい清良に初対面でそんなことを言う男は初めてだ。
最悪な出逢いを果たした正反対なふたりだけど?

作品情報

作品名
この美しき世界のまにまに
著者
花房マミ 
イラスト
水名瀬雅良 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHY文庫
発売日
ISBN
9784813041290
3.5

(10)

(1)

萌々

(3)

(6)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
35
評価数
10
平均
3.5 / 5
神率
10%

レビュー投稿数1

天使とクズのほのぼのラブ

花房マミさんの書かれる「クズ男」受ってどんなだ?
と興味津々で読んでみたら
なんだ、普通にいい奴じゃないか!
幼少期のトラウマで自分に自信が持てず
適当な恋愛しかしてこなかった受が
優しく男前な年下の彼氏に甘やかされ幸せになるまでを
丁寧に描いた作品です。


顔はいいが女癖は悪い大学生・清良(受)は
彼女との別れ話を
アパートの隣に越してきた一年生・泰幸(攻)に
聞かれてしまう。
出会いは最悪だったものの、
明るく人懐っこい清良と
優しく面倒見のよい泰幸はその後仲良くなり
栄養士を目指す泰幸が、料理のできない清良に
夕飯をごちそうにする仲に。


ほのぼのした会話、
美味しそうな家庭料理の描写を挟みつつ
少しずつ進展していく二人の関係。

ゲイで童貞の泰幸が
清良に頭を撫でられドキッとしたり
下ネタに動揺したりしてるのが可愛いです♪
(肉まんを2つ並べて『Bカップだな』とか、ほんとにしょーもない下ネタw)


そんな純粋でまっすぐな泰幸だからこそ
明るい顔の下に母親に捨てられたトラウマを隠している清良を癒し包み込むことができたんだろうと思います。

捨てられたオムレツを清良と一緒に拾い食べてあげたり
ラブシーンで清良の体をとても大事そうに抱いていたり
愛情溢れる優しさにかなりグッときました!!


泰幸に片想いする美少年・絢が出張りすぎだったり
清良の母親が清良を捨てた理由が病気だったから~では
弁解として弱いんじゃないか?と思ったりもしましたが
脇キャラ一人一人の描写の丁寧さに
作者さんの人柄が出ているように思え
全体として好感がもてる作品でした。


★余談★
タイトル「この美しき世界の『まにまに(随に)』」なんですね。
ずっと『ままに』と空目してました;;
意味は同じですが、前者の方が(意外と)読書家な清良の
言いそうなことって感じですねv

6

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