天狗に妖狐、不知火、龍、妖刀――あやかし達と結ぶ絆!BLお伽譚!

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表題作御伽

同時収録作品碧き風の詩

伊吹 陶芸家
しらかぜ 天狗

同時収録作品海底まで

不知火 海神
凪 漁師

同時収録作品きつねのうどん

豆腐屋
妖狐のうどん屋

同時収録作品燕丸

宗行 敗戦の将
燕丸 妖刀

同時収録作品龍の秘薬

龍神

その他の収録作品

  • おとぎ ちみっこおまけまんが
  • あとがき

あらすじ

妖狐のうどん屋と遭遇した豆腐売りの男。
うどんの美味しさを褒めると、
店主は隠していた尻尾が飛び出るほど喜んで──「きつねのうどん」。
他に天狗や龍など、あやかしと人との交わりを描く四編を収録。

作品情報

作品名
御伽
著者
琥狗ハヤテ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Cannaコミックス
発売日
ISBN
9784829685525
4.3

(50)

(24)

萌々

(21)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
14
得点
217
評価数
50
平均
4.3 / 5
神率
48%

レビュー投稿数14

5つの愛の物語

 ちょっと変わったあやかしと人間のおとぎ話。オムニバス形式の全5編。表紙のイメージからほのぼのファンタジーを想像していましたが、どれも短編ながらガッツリ読ませるBLお伽でした。
人間から恐れられているあやかし達がみんな純粋でキュート☆
笑いあり涙ありエロありで、色んな愛がつまってます!

◆碧き風の詩
 陶芸家と山を見守る天狗の切なく優しい純愛。恋をしてはいけなかった―。互いにすべき事を全うして一途な愛を貫く二人が逞しく美しいです。

◆海底まで
 海神として恐れられる鱶×村の生け贄青年・ナギ。フカは海を守るため、青年は村を守るため、闘う二人の間にいつしか芽生える絆。驚きのHシーンあり。サカナ攻めに萌える日がくるなんて。巨大で恐ろしい鱶ですが、「さかな」と呼んで親しみたくなるかわいらしさがあります。
 いちゃラブ戦闘シーンも良いですが、二人のほのぼの会話にも萌えました。
「背中乗られんの好きくない!」と困り顔の鱶様、「ならばまた岩陰で…」と悪い顔の鱶様、エロい事言ってナギに叱られ「あイテテ!」な鱶様…(笑)。最高でした。

◆きつねのうどん
 豆腐屋ときつねのほんわかラブ。和みました。

◆燕丸
 武将×妖刀の永遠の愛。よいのだ。よいのだこれで…。

◆龍の秘薬
 エロエロな龍神様×下っぱ帝仕えの士君。平凡に見えるけど何か持っている、汚れのない士君にメロメロな龍神様(おっさん風味)が可愛いです。そんなおっさんが自らいれてくれた神茶を吹き出してしまう士君も可愛い!

◆ちみっこおまけまんが
 5つの短編それぞれの後日談4コマ。これで救われた話もあり、ぎゅっぎゅっと濃厚な5ページでした!

6

おとぎ話

和風な雰囲気と、「マウリと竜」に似た雰囲気を感じて購入してみました。
全部で五つのおとぎ話があり、それぞれ人と人でない者との交流が描かれています。
全ての話がハッピーエンドではなく、読後感が切ないものからホンワカするものまで色々です。
初めて琥狗先生作品を拝読しましたが、この方にしか描けない世界観なんだろうなぁ…としみじみ思いました。
登場人物たちは一風変わった独特な髪型や姿で、ブサイク受け?と思うような受けもいて、それがすごく良いです。素敵なんです。
どの話も心に沁み入るようで、繰り返し読んでいます。
特に好きな話は、口絵に描かれている天狗と陶芸家の話です。
本編はシリアスでも、巻末の四コマ漫画でほっこりしました。

3

ほっこりするな~

お伽話BLというジャンルを確立しましたな。
天狗、竜神、妖狐、九十九神、竜神が、それぞれ人と結ばれる短編集。
BL好きではない方が手に取る恐れがないかということで、こういう表紙はなかなかOKがでないと聞いたことがありますが、それも過去の話でしょうか。嬉しい限りです。
どのおはなしも甲乙つけがたいんだけど、いちばんはキツネうどんの話だな。とにかく可愛かった!
うーん、でもサメの人も可愛かったな!
ちみっこ絵も毎度めちゃくちゃ可愛いし、とにかく大満足です。

3

おとぎばなしとは人の心をうつすもの

琥狗ハヤテ先生の素敵な部分がたくさん詰まった最高傑作。
全て人外の5作品と、ちみ絵でのそれぞれの後日譚という構成。
人外/神という存在と人間との交歓を「お伽話」的な体裁で描きます。

「碧き風の詩」
山に住み、陶芸をする伊吹を好ましく想う山の守り神・天狗のしらかぜ。
ある日、青磁の色が出る土を求めて山の奥に分け入る伊吹の頭上に落石が!
思わず風をおこすしらかぜだが、伊吹は大切な腕に大怪我を負う…
人との時間に気を取られていた事を戒めと受け取ったしらかぜのとる行動は?
2人の「恋」的な何かは終わってしまったけれど、想い合う心はいつまでも…

「海底まで」(みなぞこまで)
遠洋まで魚を獲りにくる人間に怒り、漁人を海に引きずり込む大いなる海の番人「不知火」。
1人の海人が漁の間だけ不知火の気をそらせ、と懇願され…
自分は贄なのか、この神々しい海神に海の底まで連れて行って欲しい…そう思うようになるナギだったが…
漁民たちが海を荒らしすぎず、不知火とナギの戯れが穏やかに続きますように。

「きつねのうどん」
山道で狐のうどん屋さんに遭遇してしまった豆腐屋さん。
狐のおうどんに自分のお揚げを乗せたら、それはもう美味しくて。
みんなに愛されるおうどんが夢だった狐は、勇気を出して豆腐屋さんと連れ立って里に下ります…
めちゃくちゃ可愛らしいお話です!

「燕丸」
若き小野田家の殿と家宝である妖刀・燕丸の恋。
燕丸欲しさに戦を挑まれ、今山中を追われる宗行。今や魂が宿る刀である燕丸は何をする事もできない…
これは悲恋でしょうか。2人は誇りに生き、今誰の邪魔もない静かな世界にいるのでしょう。

「龍の秘薬」
ドラマチックなお伽話の後はちょっとコミカルなテイストで。
帝が死の床にあり、兵士たちが雲の上の龍神の住まいまで「龍の血」を頂きにやってくる。だが到着したのは平凡な士ひとり。
龍神は強欲な人間にがっかりしたが…
無欲で淡々としたこの士だけが龍神のお眼鏡に適ったのですね。ところで不死の薬は龍の血ではなくて実は…?

「おとぎ」ちみっこおまけまんが
ちみ絵による4コマでのそれぞれのその後。
本編では悲しい結末のお話でも、ふんわりほのぼのなその後が描かれて、ホッとします。

琥狗ハヤテ先生一流の、人外・時代もの。絵柄も構想もその展開も何もかも素晴らしく面白い。笑ったり、寂しかったり、悲しかったり、安堵したり…人外を絡めて結局は人間の想いが十分に描かれた作品です。

3

琥狗流・御伽草子

琥狗先生独特のコスチュームで展開される御伽話。

琥狗先生の描かれるコスチュームや肉体のゴージャスさは、むかし話や民話というより、やはりタイトル通りの漢字の「御伽」の「おとぎばなし」がふさわしい。

5つのお話の内容は、もう皆さんが先に書かれているので、

おうどん屋さんの、もふもふ狐ちゃんもかわいいけど、
なんといっても、最後の龍神様のお話の、モブ顔くんがかわいかった。
モブ顔だけど、アヘ顔も色っぽく、無意識の言動に魂のピュアさが溢れ出ていて、
これは龍神様が、絶対に手放したくないって思うのも無理ないよね。
もぶがおな

1

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