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表題作梨園の貴公子~破瓜~

暁璃寛,常盤から絶縁されている流派の二代目
春日志信(常盤紫川),偉大な父を持つ女形の歌舞伎役

同時収録作品情人

根岸悟,興行を執り行う竹林の二代目後継者
春日志信(常盤紫川),偉大な父を持つ女形の歌舞伎役

その他の収録作品

  • 狭斜
  • 色めく
  • 祝宴
  • グルメの食卓
  • あとがき

あらすじ

幼い頃から、絶世の女形役者である父と比較され続けてきた歌舞伎役者の紫川は、最高峰の女形だけに許される「阿古屋」を演じ、ついに父の名を襲名することに。
そんな紫川の野望を幼い頃から支え続け、今や歌舞伎興行界トップの地位にある根岸。
紫川が誰と寝ようと変わらぬ関係を保ってきていた根岸だったが、襲名前夜、紫川は彼の押し殺してきた想いを知ることになる…!?
魔性の女形・紫川の初体験から今に至るまでの艶やかな恋絵巻。

作品情報

作品名
梨園の貴公子~破瓜~
著者
ふゆの仁子 
イラスト
円陣闇丸 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイノベルズ
シリーズ
梨園の貴公子
発売日
ISBN
9784799715055
3.5

(8)

(1)

萌々

(4)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
1
得点
27
評価数
8
平均
3.5 / 5
神率
12.5%

レビュー投稿数1

大人の情事は芸の肥やし

梨園の貴公子シリーズ最新作はスピンオフで前作にも出ていた妖艶な女形の紫川(志信)が
もちろん受け主役での1冊です。

結果的には攻めである、これまた前作でも要所要所に出てくる竹林の二代目社長悟と
同じく攻めで志信の初めての相手である暁との濡れ場もある複数関係ありの作品ですが
三角関係と言うような話ではなくて、志信が芸の肥やし、あるいは自分の役者として
うまく立ち回るために身体も使うある意味貞操観念が低い主人公の芸が1番、
でも時の流れと共にいつしか知らず知らずに大事な相手になっていたけれど、
普通の恋愛とはちょっと違う大人のラブでした。

貞操観念が低いし、誰か一人のものになることが無い志信ですが、後半になると
様々なしがらみや人間関係があるなかで、自身の1番の信仰者とでも言うべき
竹林社長の悟とはまるで運命共同体以上の関係かもしれません。

悟に対しては彼が幼い時から懐かれて、ほだされて初めは志信の抱く側だったリバ、
それが年下の悟が成長し、力を付けていく段階で関係が変わります。
悟の志信への思いはかなり深くて、志信の文字通り芸の肥やしになっている姿は
いじらしい以上に下手をすれば狂信に近いのかも知れませんね。
ハッピーエンド的な甘い話が好みの私ですが、たまにこんな大人のラブもいいものだと
前作とはまた一味違った作品で楽しめました。

5

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