小説Dear+ vol.54 ナツ号(2014年 8月号)

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小説Dear+ vol.54 ナツ号(2014年 8月号)
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神0
  • 萌×21
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
1
得点
4
評価数
1件
平均
4 / 5
神率
0%
媒体
小説
出版社
新書館
シリーズ
ディアプラス文庫(小説・新書館)
発売日
価格
¥720(税抜)  ¥778(税込)
ISBN

あらすじ

【巻頭カラー!!】
「恋煩い」砂原 糖子 イラスト=志水 ゆき
最強タッグでおおくりする、渾身のドラマチックラブ

【カラーつき!!】
「デートしようよ」小林 典雅 イラスト=麻々原 絵里依
年下の幼なじみから女装デートをお願いされ!?

【カラーつき・初登場!!】
「恋人はファインダーの向こう」金坂 理衣子 イラスト=みずかね りょう
動物カメラマン×関西弁リーマンの溺愛ロマンス

「特別になりたい」桜木 知沙子 イラスト=陵 クミコ

☆桜木知沙子デビュー20周年記念特集
(ゲスト寄稿:月村 奎、渡海 奈穂、鳥谷 しず)

「華は恋に溺れる」久我 有加 イラスト=木下 けい子

「はつ恋のタイムラフ」碧井 アオ イラスト=サマミヤ アカザ

★モノクローム・ロマンス
「欠けた景色 In Plain Sight」ジョシュ・ラニヨン イラスト=小山田 あみ

☆一穂 ミチ「ワンダーリング」ためし読み☆

*エッセイ*
「シネマ☆バンディッツ」大木 えりか×山田 睦月

*コミック*
「MAYBE THE SAME」道草 ジョン

*ショート・コミック*
「ウルフくんとイナバさん 」氷室 雫

表紙・小椋 ムク
ペーパーコレクション・桜木 知沙子

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レビュー投稿数1

模範的な号。

巻頭は砂原糖子先生、不動産会社社長(受)xボロアパート大家(攻)。
買収に首をふらない大家の弱みをにぎってやろうとアパートの一室を
借りてすみ始める受。
正論を露悪的に話し、わざと悪役のようにふるまう天邪鬼な受が
買収目的で住んでいると知られても態度を変えずに接してくる攻に
とまどいながらも好意はどんどん膨らみ、けれどつくりあげた悪役の
仮面は絶対に外さない。
ぽろぽろと仮面のすきまから子供っぽいかわいさがこぼれていることにも
気づかず、受は悪役のまま生活しているつもりですがかわいさを知った攻は
裏表なく真面目に向き合ってくれます。
ほぼ全編をとおして受の視点からですが、砂原先生お得意の
どうせ自分のことなんか好きになってもらえないけど好きで好きで
仕方ないんだよ、というシリアス泣かせ系のいい話でした。




20周年記念、桜木知沙子先生のショートストーリー。
大学生男子(受)xアパートの隣室に住むガラス職人(になる予定)後輩大学生(攻)。
一緒にいると居心地がよくて楽しいという気持ちが最初から伝わってきます。
ごく普通の仲良しの隣人と思ってい続きる受と、受だけを特別扱いする寡黙で
人見知りな攻。
攻の一目惚れで、伝えるつもりはなかったけれど受の交友関係を誤解した
あげくにぺろっと恋心を告げてしまいます。
受け入れてもらえるはずがないからせめて友達としてでも近くにいたい…
攻が一年前に出会ってからずっと心に溜め込んでいた気持ちを前向きに考えると
受が答えたところで終わりますが続きを読みたいです。
ほぼ両想い成立のあたりで終わるなんてとショートストーリーを恨みたくなる(笑)!!





小林典雅先生、大学生男(受)x隣人年下幼なじみ(攻)。
二年前、受が自室で不純行為をしている現場を見て以降かかわりが
なくなった攻がいきなり受自宅にやってきて、デート指南をしてほしいと
いうところからスタートです。
典雅先生の萌え要素をぶっこんだ今回もいつもどおり紙面がほぼ文字で
埋め尽くされるほど語りまくってます。
いくつもキュンポイントがあるはずなんですが、いかんせん典雅節が
濃すぎて他作品と設定以外の違いがはっきりしませんでした。
小説は行間を推測(邪推)しながら読むのが好きなタイプの自分には
1から100まで語ったうえに語りを焼いたCDを20枚くらい持たせましょうと
いう典雅先生の作風は妄想を膨らませることができず、あまり相性が
良くないようです。



久我有加先生、前号の続きで完結編でした。
貧乏華族の使用人(受)x子爵の養子(攻)。
怪しんでいたとおり攻は子爵とは赤の他人で、謀略のために入り込んで
きたのですがその理由が血縁者だと騙した攻のことを完全に悪者と決めつける
のはどうか、というものでした。
攻の人生とそこに金儲けの匂いをかぎつけた悪役、華族の当主と家を
まもろうとする人たちのやりとり。
やはり久我作品にしては甘さが足りず事件主体のストーリー展開。
久我作品の醍醐味といえば攻が受のなにげない行動や言葉にわーコイツ
メッチャかわいい…と萌えるところ。
他作品でもそうですが、受視点のお話は萌え度がいまいちのように感じました。






金坂理衣子先生、ノーマルリーマン(受)x動物写真家(攻)。
攻に一目惚れされ、かわいくいじらしくぐいぐい攻め込まれてほだされて
好きになり、同棲したものの動物の繁殖期にはさっぱり帰ってこない・連絡が
とれない…もやもやを解消するために飲みに行った先で不審な男(攻の元カレ)
と出会って…の、出来上がっているカップルのどたばたストーリーでした。
好き同士なのに片方がメディア露出するほどの有名人なので、性癖を暴露
されて足をひっぱりたくなくて身を引くというテンプレどおりですが
受のきっぱりした態度や攻のことを大事に想う気持ちがまっすぐに届いてきます。
お互いがかわいいと思っているカプですが、久我先生の一方的になでくりまわし
たいかわいがりたいというものとは違い、かわいくて立派、かわいくて素敵と
相手をちょっと尊敬しながらかわいがる金坂先生の言葉の選び方もよかった
作品でした。
(うまく説明できなくてすいません。。。)



外国小説、翻訳は冬斗亜紀さん(訳者も先生かな?)。
冬斗さんの文章は淡々としているけどじわりと気持ちが伝わってきて
とても読みやすいです。
低温やけどをしそうな静かな熱さがとても心地いい。
原作者は別の人なので話の良し悪しは評価のしようはありませんが
2作品読んでともに後味がよかったのでいい訳者さんだとおもいます。



碧井アオ先生、写真店跡継ぎの後輩(受)x写真家で元写真部の先輩(攻)。
傍にいた二年間、好きすぎてまともに喋ることもできなかった攻との再会。
気持ちを引きずりすぎて付き合う相手とは続かず、とっかえひっかえな男遍歴を
重ねてしまった受。
いざ再会してしまうとやっぱり好き…言葉に詰まり、視線を外すこともできず、
でもまともに向かいあうこともできず。
蘇った初恋のキュンキュンドキドキに読みながらもだえ死にそうでした。
決してピュアなわけじゃない受なのに気持ちはものすごくまっすぐで純真。
ただ攻のことが好きで好きで、攻のちょっとした言葉にも泣きそうになる
かわいい子です。
チャレンジスクール出身の方で継続してDear+に掲載される方はほぼ
ピュア系の安定感のある作品が多いので自分的にツボ。




トータルでハズレ作品はなく、買って損のない号でした。
自分の好みではないけど読むに耐えない作品はなく、小説誌としてはいろんな
好みの読者さんに読んでもらいやすい良い号だと思います。
次号は特集「アニバーサリー」、一穂・鳥谷(リベンジ込みの二本立て?)・
安西・久我。
キーは鳥谷先生でしょうか、当たりはずれの大きい作家さんという印象。
小説Dear+で続けて良い号があったためしがないので正直なところ次回は
谷間のハズレ号だと半ばあきらめてます。
いい方向で期待を裏切ってほしいです。

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