王様、お手をどうぞ

ousama ote wo douzo

王様、お手をどうぞ
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神6
  • 萌×212
  • 萌4
  • 中立0
  • しゅみじゃない2

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レビュー数
4
得点
90
評価数
24件
平均
3.8 / 5
神率
25%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
新書館
シリーズ
ディアプラス文庫(小説・新書館)
発売日
価格
¥560(税抜)  ¥605(税込)
ISBN
9784403523588

あらすじ

王様のようなその男に目を奪われた。まるで恋に落ちたみたいに―。大学生プロダンサーの杏里がレッスン先で出会ったのは、美しい肉体と強い存在感、あらゆる意味で日本人離れした同い年の江神。由緒ある出自の彼が男女混合練習を拒否したため、杏里は男同士で踊ることを提案する。予想外にダンスの相性が良く、また傲慢さの中にも不器用な優しさを持つ江神に、杏里は次第に惹かれてゆき…?社交ダンス部で始まる恋。

表題作王様、お手をどうぞ

江神暁範,名門私学社交ダンス部員,20歳
御園生杏里,ハーフの大学生プロダンサー,20歳

その他の収録作品

  • プリンス・スワロウテイル
  • 王と王子の休日

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レビュー投稿数4

華やかな世界

社交ダンスがテーマのお話。
おそらく探せばあるのでしょうが、私はダンスがテーマの小説を読んだのは初めてでした。でも分かり易く説明があって読みやすかったです。

テーマがテーマだからか、登場する人物らは華やかな世界で生きる優雅な雰囲気を持つ人ばかり。
主人公の杏里はハーフでプロのダンサー、お相手の江神は名門校に通うセレブです。

杏里はある名門大学でダンスの指導をすることになったのですが、そこの生徒はあまりダンスに関心がなさそう。とりわけ江神は男がダンスなんて…と言う感じで、最初は感じが悪いなぁと思いました。

何でも出来て、家柄もよくて、王様のようにどっしり構えていて、でも何事にも興味が薄そう。
杏里はダンスの相手は皆「お姫様」だと言っていますが、練習で一緒に踊ることになった江神は「女王様」だと表現しています。

杏里は外国気質で、感情がオーバーで言いたいことははっきり言う、元気のいいキャラ。江神とは静と動のようでした。
でももともと雑誌掲載作だからか本編は120Pくらいと短くて、杏里の気持ちの変化はわかりやすいのですが、江神の気持ちが杏里に傾いていく恋愛部分の続き様子がとにかく早いなぁと感じてしまいました。それが少し残念だったかも。

でも短い中にダンスを小ばかにしていた江神が杏里を尊敬するようになっていく様子などを上手くまとめていると思いました。
社交ダンスというはっきりしたテーマを1つにしぼっているからか、ストーリーはぴったりまとまっています。
江神サイドの気持ちもその後のお話で補充されています。
ストーリーそのものはあたりさわりのない、割とスタンダードなものだと思ったのですが、丁寧に書かれた作品だと思いました。

1

踊る、そして恋に落ちる。

傲岸不遜な御曹司の江神と、ハーフのプロダンサー安里。

デビュー作の『天国に手が届く』ですっかり魅了された夕映さんの4作目。
今度は前作からのインターバルも短く登場。

華やかな舞踏会、ハーフの双子、名家の子弟ばかり集まる大学の社交クラブ、
などなど、昭和の少女漫画か?と突っ込みたくなるような王道ネタ。
筆者曰く「脱地味」を目指したそうだが、はい、キラキラな世界観でしたよ。

御曹司達の設定にリアリティがなく、今時……と苦笑したが、そこは王道で許し
その他の描写が丁寧で上手いので、細かい突っ込みどころは忘れて世界を楽しめる。


主役二人のキャラがとても魅力的。
彼らはダンスの相性が最高で、その踊っている時の快感が伝わってきて、
そこから恋に落ちてしまうというのも、ウキウキと共感できる感じ。
なんていったって、ダンスはセックスみたいなものですからね!?
20歳という年齢の、大人な部分と子どもっぽい部分を持っている感じもいい。

対等な感じの二人が、攻受を決める下りも可愛いなぁ。
結局受けの安里の男前度が数段上なのも好み。


切なさ……とい続きう、私の萌要素的には不足な話なのだが、
気持ちよく楽しく読める話だった、
不満があるとすると挿絵。

周防さんの挿絵は魅力的なのだが、特に江神がイメージと違う。
もっと端正で硬質、でも実は可愛いって感じに思えるのだけれど……
……もしやこれって、別のダンス漫画に毒されている……のかしらん?(笑)


4

ゴージャス且つ堅実

外交官の父とフランス人ダンス教師の母のあいだに生まれ
双子の姉をパートナーにプロダンサーをやっている杏里(受)。
今は日本の大学に通う彼が、母や姉と一緒に
名門私大の社交ダンス部でレッスンを行うことに。
部員たちのダンスへの無関心、
部員の一人・江神(攻)の傲慢な態度。
それらを持ち前の機転で乗り切るうち
江神の不器用で意外と優しい一面を知り…。


本書の魅力はやはり杏里(受)のキャラにあるかと思います。
いかにも欧米的な論理思考、嫌みのないユーモア感覚、優しく紳士的な性格など、日本のBL作品の受としては色々規格外。
ストロベリーブロンドに金緑色の瞳という造形は王子様そのもので、攻でも違和感はなさそうです。

そんな彼と、日本の「王様」江神との対比が面白い。

江神(攻)は、名門の家柄の出故に色んな自由を諦め
自分を厳しく律してきた人物。
悪気なく偉そうな言い方をしてしまう不器用な面もあります。
そんな性格や生き方が
何にも囚われず道を切り開いていく杏里の影響で
少しずつ変わっていくのが良かったです。

亭主関白の典型のように見えた男が
続き
「頼む、側にいてくれ」と懇願したり
フルーツを杏里の口に運んだりしてるのが美味しすぎるw


ただ個人的には、杏里がちょっとデレすぎかな。
普段の言動はすごくカッコいいのに
江神に図星を差されて赤くなるとか、
しつこい愛撫に涙目になるとか
そういう、いかにも受っぽい色気~みたいなサービスは
個人的には要らなかったですw

また、2回ほどある濡れ場、
キスまでは喰うか喰われるかな雰囲気がすごく良いのに
その先は江神リードなのがちょっと物足りない。
リバ…まではいかずとも一度くらい杏里がマウントを取るところも見たかった気がします。


しかし作品としては大変面白かったです!
甘く華やかなだけでなく、
杏里が目の当たりにする日本の社交ダンス事情など
リアルな話も読み応えがありました。

"脱「地味」"とあとがきにありますが
キラキラでも軽薄な感じがしないのは
しっかりした世界観を描かれるこの作家さんの持ち味なのではないかと思いました。萌×2寄りです☆

4

王様の殻を破る王子様

登山、歳の差2作、と来て今作は ええー!これが夕映月子さん!?と思うほどにキラキラして、甘くて、
あとがきに”脱地味”なんて書かれてましたが(笑)ハイ、確かに脱地味できてましたよ~♪
でも、ぴったり凹凸がはまる感じのとても良いカプが主人公のお話に思わず引き込まれました!
やっぱり夕映さん作品、好きだなぁ☆☆☆
思わずドキワクしちゃったよ。


幼い頃外交官の父親に連れて行かれたお城で、双子の姉とこっそり覗き見た大人のダンス風景にダンス講師でフランス人の母親から聞かされていた王子様とお姫様を見て、それからプロダンサーとなり日本に帰って大学生でもある杏里。
彼が母親やパートナーでもある双子の姉と共に、由緒正しい家柄の子女が通う名門私学の社交ダンス部の講師に招かれる。
そこで目を奪われたのは、王様然とした風格を漂わせその場の中心であろうと思われる江神という男だった。
しかしこの社交ダンス部は名ばかりの唯の「社交部」であり、杏里らは唯の名目上として呼ばれただけだという。
何とかダンスの練習にこぎつけたものの、異性でペアを組むなんてとんでもないと言われ、そこで仕方なく同性ペ続きアで練習をすることになるのだが、
江神と組んだ杏里は、彼とのダンスで相性の良さを感じ、そして彼の仏頂面の影に隠れた笑顔を見てみたいと思うのですが・・・


この杏里と江神の対比が非常に解りやすくよい組み合わせでしたね。
父親の仕事のせいで海外を転々とし自分が何人なのか国籍が不明な不安定さの中で生きてきた彼に培われた強さ。
欧米的な立ち回りと論理的な思考で良く考えている。
江神は生まれの為もあり家柄に縛られ、無駄な事だと色々を諦めている感じ。
この由緒正しき家柄、という部分の典型な人として描かれている気がします。
そんな江神の殻を破るのが杏里なのですが、
それがダンスを通して触れ合いが生まれることで、段々と開かれていくのがドキワクを呼ぶのです。

男同士のダンスシーンに萌え~とかあったりはしますが、そういう事よりもやはり魅力的な、そしてとても前向きで男前な杏里にこのお話は目を奪われます。
もちろん、悩み苦しみもあったりはしますが、決して弱音を吐かない。
ポジティブな面がすごく好感が持てるのです。
そんな彼だから、江神が惹かれていく様が面白いようにわかって、楽しくなってしまう!
どちらかというと江神が杏里にメロメロな感じがするかな?

セレブ設定、ハーフ、社交ダンス。こうしたキラキラ要素だけで話がキラキラするわけでなく、キャラクターの魅力がキラキラしているのがいいのです♪


次にある【プリンス・スワロウテイル】では江神視点になります。
部の合宿で出た江神の婚約の噂。
それの誤解を解けずに杏里が海外遠征へ行ってしまう。

江神が杏里が好きでたまらない様子がまるわかりになり、一層江神のちょっぴり不自由で不器用で、でも王様な感じを崩さないメロメロぶりが露わにされましたv
初めての恋に江神が自分で考えて、行動する。
江神の成長もあるのですね。

最終的に、自分がどうしたいのか、どうあるべきか、
自分で決断をして妥協でない生き方を決めるという方向性も、自分にはとても好ましい要素でした。

ロマンチックもあり、現実も背負いながらシリアスもあり、
浮ついた感じがしない作風に希望があっていいな~

10

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