よりによって、この俺がヤクザの脅しに屈するなんて――!!

愛の嵐

ai no arashi

愛の嵐
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神2
  • 萌×22
  • 萌5
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
1
得点
33
評価数
9件
平均
3.7 / 5
神率
22.2%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
徳間書店
シリーズ
キャラ文庫(小説・徳間書店)
発売日
価格
¥590(税抜)  ¥637(税込)
ISBN
9784199007668

あらすじ

同僚との不倫現場を目撃されてしまった美貌の刑事・美土里。
「バラされたくなきゃ、捜査情報と、おまえの体をよこせ」
若くして幹部の座についた頭脳派ヤクザ・五十嵐に脅され、美土里は屈辱と羞恥に震える。
仕事中も常に呼び出され、貪られる日々…。
――必ず後悔させてやる!!
胸中に、激しい憎しみの炎を燃やす美土里だが!?

表題作愛の嵐

五十嵐,白根組の経済ヤクザ
美土里,不倫中の捜査二課刑事

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レビュー投稿数1

ハピエンとは呼べないが

 こんな相手はやめた方がいい、やめた方がいいと思いながらも、はまってゆくのが恋。

 -随分昔の少女漫画にこんな一節があったのを思い出しました。主人公の十乃美土里(30歳)は警視庁二課の刑事。同僚からは「お前の笑顔は半径10メートルを吹っ飛ばす爆弾だ」なんて言われちゃう美貌の持ち主。10代で自分がゲイだと気づいてからは、世間でいう普通の幸せはきっぱり諦め、仕事に打ち込んできた。満たされない身体は、公安部外事課所属の先輩刑事三橋との不倫で埋めて。野心家で、出世のために警視庁幹部の娘と愛のない結婚をしたという三橋は、秘密を守るには好都合な相手だった。お互い割り切った関係。でもいつしか美土里はそれ以上のものを求めてしまいそうになる自分に気づいていた。

 そんな折、2人の関係を最もまずい相手に知られてしまう。暴力団のフロント企業代表の五十嵐。現在二課が捜査対象としている違法献金事件に一枚かんでいるらしい。密会の証拠写真と音声をネタに、美土里を脅してくる。自分の立場より、三橋を守りたい一心で取引に応じた美土里の身体を荒々しく蹂躙する五十嵐。さらに捜査情報を流せと求められて、美土里は次第続きに追い詰められてゆく。

 ただこの美土里というひと、見かけほどヤワでもしおらしくもなかった。やられっ放しなんて絶対許せない。一発逆転を狙って大勝負に出る。美貌も金もあって自分に自信のある五十嵐のような男は、簡単になびくような安い相手には興味を失う。だったらそこをうまく衝いて、態度で拒みつつ身体の方では甘く誘って、自分の虜にしてやろうじゃないかと。

 ところが作戦を実行しようとした矢先、なんだか雲行きがアヤシイ。これまで鞭でぶったり、平手打ちが飛んできたりと、かなり暴力的なセックスしかしてこなかった五十嵐の手が、妙にやさしいのだ。抱き締められて、股間に濃密な愛撫を施されて・・・「女じゃないんだからやさしく抱くな」美土里は三橋にいつもそう言っていて、五十嵐にも聞かれていた。だけど本心では、心を許した恋人に甘えて、包み込むように抱かれたいと願う自分がいた。身体だけと割り切ったはずが、やさしくされたら心まで持っていかれてしまう。それだけは絶対許せないと、必死で自分を戒めてきたのに・・・

 揺らぐ美土里に追い打ちをかけるように、三橋からは突然別れを告げられる。妻が不妊治療の末妊娠したというのだ。(不仲だのセックスレスだのはただのふれこみで、ちゃんとやることはやっていたらしい)「どうぞお幸せに」と綺麗に身を引いたものの心はズタボロ、仕事も手につかないほど憔悴した美土里を救ってくれたのも、やっぱり憎いはずの五十嵐だった。三橋の前で流せなかった涙を五十嵐の胸で盛大に流す。美土里が言いたくて言えなかった言葉も、五十嵐が美土里に代わって三橋に言ってくれた。ココ、結構スカッとしました。

 五十嵐とラブラブになって、じゃあ警察をやめてヤクザになるのか、と一瞬予想したのですが、ここでもまた美土里にいい意味で裏切られました。そんな甘っちょろいタマじゃなかったんですねえ。美土里は五十嵐の事務所で得たネタを基にガサ入れに乗り込む。スパイとして五十嵐に情報を流しつつ、五十嵐サイドの情報も集めて、虎視眈眈と機会をうかがってたのだ。一方の五十嵐も、間一髪事務所をたたんで姿を消す。その前夜、脅迫のネタにしていた写真と音声を美土里の手に返してー
 
 既婚の同僚の次はヤクザ。つくづく難儀なオトコばかり選んでしまうのは美土里の宿命なのでしょうか。お互いがお互いの道をゆく限り決して相いれないとわかっている相手。けれど五十嵐は言うのです。「俺はお前にずっと追われていたい」だから美土里も応えます。「借りは返す。寝顔は見せない」うん、どっちもイイオトコでした。だからおおっぴらにハピエンとは呼べなくても、私はこの結末を支持します。

3

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