• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作義兄の背中

古村慶一郎,亡くなった姉の夫
梓澤雪,大学4年生

その他の収録作品

  • 番外編(描き下ろし)
  • カバー下:あとがき&漫画「進藤くんの友情」(描き下ろし)

あらすじ

この世界には好きになってはいけない人がいる――。亡くなった姉の夫・慶一郎と暮らす雪。
密かに想いを寄せるけれど、この禁忌の気持ちは決して言えない…。
傍にいるのが辛くて離れることを決めた矢先、酔った慶一郎に「お前の隣にいたいんだ」と告げられて!?

作品情報

作品名
義兄の背中
著者
サガミワカ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
ISBN
9784199606052
3.7

(60)

(13)

萌々

(26)

(17)

中立

(2)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
9
得点
222
評価数
60
平均
3.7 / 5
神率
21.7%

レビュー投稿数9

肩を並べて…

数年前の作品ですが、古さを感じさせません。
飽きずに最後まで読むことができました。
亡くなった姉の夫・古村慶一郎と大学生・雪のお話です。

初対面から義兄のことが好きだったが、ずっと思いを秘めたまま過ごしていた雪。
姉は結婚して半年でなくなり、雪のあとを託された義兄と2人で暮らすことになり…。

想いが募る雪が、兄から離れて大阪に行こうとする。
実は雪のことが好きな兄は、雪とずっと一緒にいたいと想いを告げる。
後ろめたい雪は、姉を裏切ることになると受け入れられず家出する。
この辺りが切なくて、胸がキューっとなりました。
姉は雪の気持ちに気付いていた うえで、義兄に雪を託していたのだ。
早くから姉を裏切っていたのだと思う雪は泣き崩れるが、それでもお互いに手を離せない2人はこの想いを抱えたまま生きていくのだろう。
でも、咲かなかった姉の桜が咲いたように、姉は2人の背中を押していたのだと思う。
最後は一方的に背中を押すのではなく、義兄と雪が肩を並べて家をでる姿が、これからは2人で未来を歩いていくのだと思わせてくれました。
番外編もとても良くて、2人で幸せになってほしいと思いました。

1

健気な受けにジーン

少女マンガのようですね。
亡くなった姉の夫、義兄をずっと好きな雪。そんな気持ちと自分に姉に対する罪悪感に苦しむ。

義兄も雪の気持ちに気がついていたんですね。

可愛い義弟。身の回りの世話から心の支えまで。

雪がかたくなに姉や常識にとらわれて義兄を好きな自分を責めるのが切なかったです。
義兄も雪を好きででも雪の気持ちを慮り気持ちに蓋をして。

でも雪の教授や友人に焼きもちは焼いてましたね!
酔って雪に迫ったのに忘れたふりして。
姉の桜の木が初めて蕾をつけたのを見て義兄も覚悟を決めます。

やっと結ばれた二人。義兄は絶倫でしたね!
いつか雪の罪悪感が消えて義兄と幸せになって欲しいですね。

雪の友人もいい人でしたね。できた友人です。

そして可愛くて家事が得意でよく気がつく雪と、雪がいないとダメダメだけどカッコいい義兄。

良かったのですが男同士という問題はほとんどなかったですね。

2

健気で意固地な受けに涙。

 亡くなったお姉さんの夫である義兄に秘かな思いを寄せる義弟のお話。
 見た目はいいのに家ではだらしない義兄の世話を焼くことに喜びを感じつつも、亡くなった姉への後ろめたさから、義兄への恋心を必死で抑えようとする義弟が健気で痛々しかったです。
 互いの気持ちを確認して、はいハッピーエンドという単純な決着ではなく、二人の葛藤や姉の秘めた思いなどを絡めつつ、上手くラストまで持っていってくれた感じがします。何となく、最後の方はお姉さんの視点で読んでいて、二人で幸せになってほしい、と自然に思っていました。
 私は好きな作品です。

2

ベタな話だけど繊細な描写がプラスポイント!

義兄×弟という非常に美味しい設定です。
昔からこういう設定に弱い私(笑) 表紙を見たら買わずにわいられませんでした。後ろから抱きしめるのが、なんか切なくていいですね。
サガミワカ先生の文字が小説みたいに繊細で美しいです。セリフが洗練されててベタな話なのにくどくないのが好きです。
義兄弟のこのイケない関係だからこそ生まれる罪悪感と切なさを最大限に表現した作品だと私は思いますね。なので神評価~
義兄さんの家でのちょっとだらしない感じも、和服メガネとスーツのギャップも萌え萌えだし、絵的にもすごく満足できる一冊でした。
弟くんが玄関で義兄さんの背中を抱きしめるようなシーンがあったらいいなあ。ちょうツボの後ろ抱きが表紙でけではちょっと物足りないかもw

2

泣いたり萌えたり・・・

サガミワカさんの作品は初読みです。
フェア目的で購入してみました。

片想い相手である義兄と同居している・・・という設定、私としてはとても萌える設定です。
しかも、古めの日本家屋で、義兄は自宅では和服を着ている・・・(でも設定は現代)という雰囲気もとても良かったです。

で、その義兄が見栄えはいいのに、自分の事が一切できない・・・ダメな子設定なのもまたツボでした。
しかも、義弟の気持ちに気が付いていながらも、微妙に押し切れないヘタレ具合とかにもマニアックな色気を感じてしまいました。

でも、このお話、受け様の亡くなった実姉(義兄の嫁)のエピソードや、とっても健気な受け様の様子にたっぷり泣かされます・・・
最後はちゃんとハッピーエンドなのですが、そこに至るまでの過程が受け様にとってはかなり切ない・・・
その分、そんな受け様を助けてくれる親友の存在が凄く良いアクセントに感じました。
そして、両想いになった後も、義兄から受け様にかける言葉にページのラストでも思いっきり泣かされます・・・(じ~ん・・・ときてわんわん泣けちゃう感じです)

ちなみに、お互い気持ちを確認し合った後の、Hに至る過程がなんとも言えずドキドキものでした。
何せ同じ屋根の下ですしね・・・
その後も、あんなにヘタレだったのにいざとなると結構激しい攻め様にギャプ萌えしました。

3

隠していた想い…

義兄弟もの大好きです!この作家さんは初読みでしたが、あらすじに惹かれて購入しました。

姉の結婚で一緒に暮らすことになった、血のつながらない雪と慶一郎。でも、3年前に姉が亡くなって、二人暮らしが始まります。

雪の自分の気持ちを必死で隠そうとするところや、自分を責めるところが切なかったです。慶一郎の酔っぱらって忘れたふりをするところでは、逃げようとするヘタレっぷりにイライラしてしまったけど…。愛弟弁当を自慢して「うちの義弟スゲェかわいいぞ」と言い切るのには、ニヤニヤしながら読みました。
ようやく覚悟を決めた慶一郎の前向きな態度に、今後も仲良く暮らしていくんだろうと思えて安心しました。最後は、カバー下の進藤くんのダウトな友情に笑いました。

5

他人だから… たとえ家族だとしても。

雪には、亡くなった姉がいた。その姉と結婚した義兄、慶一郎と
今、一つ屋根の下で暮らしている。
いだくことが罪のように感じる気持ちを抱えながら、
今日も笑顔で、いってらっしゃいと義兄を見送る。


姉を裏切るような気持ちになってしまい自己嫌悪に陥ってしまう所、
反面もう全部バレてしまえばいいと、解放されたい気持ちが
入り混じって涙が出てしまう。
この複雑で繊細な気持ちを雪の我慢した顔、空元気の顔などで
うまく表現されています。
また、慶一郎に初めてキスされたのに虚ろな目で思考回路が停止した
雪がかわいそうで…
けどちゃんと、幸せになる道が開けて本当に良かったです。

それにしても雪は、いい友人を持ちました。
家出して何も言わず迎えてくれる彼、ぜひ幸せになってください。

6

義理の兄と弟、大好きです。

姉が死んで、残された姉の旦那と弟が同居している話です。
章立てのタイトルが美しい。
義理の兄と弟なんて大好物なので浮かれて購入しましたが、またもや期待していたものと違うような。いつもこんな展開ですみません。
いや、基本的には全く外していなくて、最大の萌えな筈なのですが、何故かあまり響きませんでした。
矢張り、お姉さんが都合良過ぎて、義兄の姉に対する感情が希薄……いや、言葉では云ってるんですが、弟ほど拘りがなさすぎて。
何となく、義兄の方がもっと拒んで欲しかったのに。
死んだお姉さんが軽んじられ過ぎていて、BLなのに「この二人はくっつかない方がいいよ。お姉さんが可哀想過ぎる」と思ってしまった始末。あかん。
BLにおける二人を応援する都合のいい女子の描き方は、本当難しいですねえ。それが都合良く亡くなってしまうと更につらい。

なので絵も綺麗で受けの子はとても可愛い良い子だし、話も嫌いじゃない……寧ろ好みの筈の話なのに何故か入り込めませんでした。
どれも都合良過ぎて、切なさを感じる空気がなかったのかも。
もう少し感情の機微や情緒を描いて欲しかったなあと思ってしまいました。

あ、義兄さんの和服姿は素敵です。

4

切なくもハッピーな義兄弟モノ

「第一話 玄鳥去る」「第二話 霜始めて降る」
など七十二候から引用された季節の言葉で紡ぐ
全五話の物語。

三年前、姉を病気で亡くして以来
姉の夫・慶一郎(攻め)と暮らす雪(受け・大学生)。
雪は、義兄への想いを絶ちきるため
就職を機に家を出ようとするが…


慶一郎(攻め)は
会社ではスーツ、家ではメガネに和服と
なかなかに萌アイテム装備率が高い。
会社ではチーフとして
カッコよく仕事をこなしているようです。

でも中身は結構ヘタレ?
酔って雪にキスしたのを翌朝忘れていたり、
雪に構ってもらいないからって
会社で部下に八つ当たりしたり、
それってどうよと言いたくなる一面もw
そんな不完全なところも含めて
人間味のある人だと思います。

こういう人だから、
雪を好きになるきっかけもすごく分かりやすい。
「妻の葬儀で自分のことを心配してくれたから」w
包容力がある一方で寂しがり屋でもある慶一郎にとって、優しくて芯の強い雪の存在はずっと心の支えだったんだろうと思います。


雪(受け)は、
姉に似た美形で、料理上手で成績優秀で…と
非常にハイスペックですが
真面目すぎる性格のため気苦労が絶えないタイプ。

姉への罪悪感が根底にあるため
慶一郎に好きだと抱きしめられても
「こんな関係許されない」といったんは拒絶するし
恋人になった後も「幸せになる」ことに
後ろめたさを感じているような
どこまでも真面目ないい子。

こんな子だから
生前の姉も、雪の慶一郎への想いを知って
雪の幸せを願ったのだろうし
友達の進藤くんも、
雪の恋を応援してくれるんだろうと思います。
(自称彼女持ち・進藤くんのホモポテンシャルの高さについてはカバー下漫画に詳しく載っていますw)


描き下ろし【ふたりの背中】は
恋人になって、バックでエッチする二人。
「ふたりの背中」ってそういう意味か!?
なんて下世話なことを考えていたら
最後のコマにやられました!!!

姉への後ろめたさとか、社会的に~とか、
一生付きまとう問題かもしれないけど、
二人寄り添って幸せに生きていってほしいです。
(特典ペーパーでのおしどり夫婦っぷりを見ていると、全然心配なさそうですけどねw)

7

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP