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わたしの中で絶賛開催中のカキネさん祭り。
今作は1冊まるごと1組のCPの物語です。
12年前にダムの底に沈んだのは、
村の小学校校舎と同級生への熱を帯びた想い。
都会に出てサラリーマンになった野々川くん(受け)と
村に留まりそこで暮らす紺屋くん(攻め)の再会ラブストーリー。
テレビのニュースをきっかけに、村に帰ってきた野々川くんは
早々に紺屋くんに見つかり、振り回されながらも
ダムと共に沈んだはずの『普通じゃない』紺屋くんへの気持ちが
未だ自分の中に強くあることを実感します。
紺屋くんも、12年前に止まったままの時間を動かすために
気持ちを確かめ、野々川くんに想いをぶつけて...
『なあ、ちゃんと届いてるか?』という
鮮やかな花火の下での紺屋くんの告白(表情も)、グッときました。
ストーリーもさることながら、今作は長編ならでは
主役CPだけではなく(紺屋くんはかなり良いキャラしてます)
脇役キャラたちの個性もしっかりしていて非常に楽しめました。
特に野々川くんのお見合い相手・早瀬さんが良かった。
紺屋くんに同性同士が好きでいることのリスクを諭したり
茶々を入れたり、抱き合う二人をじっと見(守っ)たり。
あと、二人のよき理解者・エイジくんも
紺屋くんのお母さんの存在も、素敵だったな。
私的萌えポイントは、電車の中で野々川くんがわざとよろけて
紺屋くんにぎゅっと抱きつくところ。うう、可愛い...!かと思えば
『紺屋がいれば もう傷つかない』とまっすぐに言う野々川くんは
すごく格好良くて。1話目と比べ成長した彼にきゅんきゅん!でした。
今作は長編作品だったので、
短編よりコミカルな場面も多めでぷぷっと笑えたり、
見せ場も含め、愛着の持てる作風を大いに堪能できました。
そして読後は温かな気持ちで満たされて...
うーん、まだまだカキネさん祭りは続きそうです。
長い間、連絡を絶っていた同級生同士が12年という長い年月を経て再会するというストーリーなのですが、何をするにも人の目が気になる小さな田舎で隠し続けなくてはいけなかった親友への思いを、ダムに沈んだ自分たちの母校に絡めて描いたところがすっごく良かった。
高校卒業と同時に故郷を離れ都会で過ごす受けは、ダム底に沈んだかつての母校が記録的な渇水により12年ぶりに現れたというテレビニュースを見て、ふらっと12年ぶりに村へ帰ります。
そして久しぶりに攻めと再会するのですが、気づいてしまうんです。
母校とともに沈めて消えたと思っていた恋心は、あの屋上のようにただ沈んでいただけだった。
心が渇けば むき出しになってしまう……。
こんな表現は読んだことがないので、ここがとても印象に残りました。
それと高校時代のエピソードも記憶に残りました。
沈むことが決まった小学校の屋上にこっそりと忍び込んだ末、ある経緯で勃ってしまった攻め。
それをこれが最初で最後だという覚悟で受けがフェラしようとしたとき、運悪く村人に見つかってしまうんです。
変な噂がたったらどうしようと心配する受けに対して、はっきり見られたわけでないしふざけ合っていたと誤魔化せばいいと慰める攻め。
それに対して受けの返事が切実で哀しいの。
「ふざけていたなんて 俺は言えない」と。
この言葉がすっごく心に残った。
それにしても両片思いだったのに、12年も遠回りするなんて辛い……。
攻めは拒絶されるのが怖くてひたすら待つことしかできなかったというヘタレチキンなのですが、受けが帰郷して気持ちが通じ合って以降、超〜押せ押せ!!!になっちゃうところが微妙に違和感覚えるんですよね。
12年の年月を取り戻したいという気持ちはわかるのだけど、都会にいる受けのところへ突然押し掛けたり、挙句の果てに、LOVE♡という打ち上げ花火をあげちゃったり……。
まさにダムが決壊しちゃったかのような勢いというか、もうちょい勇気出してれば12年も待たずに済んだのに…と思ってしまった。
しかしダムができちゃうような田舎で、公開告白ってちょっとキツイわ……。
攻めのお母さんに対しても申し訳なさで心すくんでしまうような受けが、村人達からの好奇の視線に耐えられるのかなぁ?と心配になる……。
個人的にツッコミどころが多々あるけれど、沈めた恋心の描写が好きなので萌寄りの萌え萌えで。
ダムの底に沈んだ故郷と一緒に、深く沈めて置き去りにした恋心。
12年の時が過ぎ、干上がったダムの底から、思い出の建物と一緒に、あのときの思いもむきだしにされて…。
このカバーイラストからだと、もっと切ない系かと思ったけど意外とドタバタ。
登場するキャラ達の故郷に残った方、紺屋やエイジが、絵柄こそシュッとしたイケメンなのに、言動が田舎ヤンキーで、尻込みしがちな野々川にグイグイ迫ってくる。
職業花火師で、祭りの花火で告白って!
この絵だからサラッと納得したけど、結構、愛が重くて暑苦しい。
夏向き、かも。
10年単位の再会ものは、会えなかった時間がもったいなく思えてしまう派なのに…。
「もったいない」とか全然思いませんでした。
いや、思う隙がなかったというべきか。
ダムに沈んだ校舎。
12年前にその屋上で起こった出来事を、記憶の底に沈めていた野々川。
たまたまニュースで渇水によって干上がったダムの映像を見た瞬間、記憶と一緒に想いが湧き上がってきて…。
幼馴染の紺屋(こうや)がパワフルすぎた。
切ない話なんですよ。
12年前、紺屋を好きな気持ちが抑えきれなくなって、ダムに沈む前の屋上で、出来心でムスコさんを口で…という瞬間を見咎められた野々川は、高校卒業と同時に紺屋に別れも言わずに上京。
偶然見た故郷のダムのニュースで、ついふらっと戻ってきてしまって…という始まりながら、そこからずっと紺屋のターン。
いつ帰るとも知れない野々川を待ち続け、もしかしたら東京にいる野々川にも届くかも知れないと花火職人になったというエピソードは相当胸きゅん。
戸惑う野々川に対して、好きな気持ちを隠そうともしないのも胸きゅん。
だけどやり方がとにかくパワフル。
野々川と一緒にその勢いに押されまくって、切なさよりも楽しくなってきます。
こういうキャラクター、好きだなあ。
好きなものは好き。
誰に知られても構わない。
開けっ広げな紺屋と対照的に、野々川は人目を気にするし、罪悪感もあります。
だけどそういう暗いものを全部台風みたいな勢いで吹き飛ばす。
遠距離だってものともせず飛んで来ちゃう。
良い攻めでした。
途中、野々川の婚約者なんて女子が現れたり、紺屋の母親に顔向けできないなんて悩んだりもしますが、最後は野々川がちゃんと自分で前へ進む。
そこがまた良かったです。
紺屋の勢いに引っ張られるだけじゃなくて、しっかりと自分の気持ち向き合って、紺屋の母親に自分の想いを告げるシーンは、心が震えました。
良かった。
えろすな場面ですら笑える小ネタがいくつもあって楽しい。
でもそれだけじゃなくて、紺屋の真っ直ぐな気持ちが読んでいて頼もしいし、そこから逃げないと決めた野々川の決断も嬉しい。
さらに押し入れでのえろすのシーンの、何と美しいことよ…。
良いものを堪能させていただきました。
遠距離なんて感じさせない猪突猛進な初恋、いかがですか。
東京でサラリーマンになった野々川(受け)は
ダムで一部沈没した故郷の村を12年ぶりに訪ねる。
そこには昔好きだった同級生・紺屋(攻め)がいて…。
切ない片想いモノかと思いきや
実は紺屋も野々川のことが好きと分かり
前半で早々に両想いに。
遠距離恋愛の大変さや、同性同士で付き合っていく覚悟など、より現実的なテーマが、切なくも甘くコミカルに描かれます。
明るいワンコ系な紺屋は
人目を気にせず野々川とイチャつけるタイプ。
一方、不器用な野々川は、世間体を気にして
(紺屋やその家族を傷つけたくなくて)
色んなことを我慢してしまう。
こんな二人が、ときにすれ違いつつも
少しずつ愛を深めていくお話。
小さな衝突はあるけど基本ずっとラブラブです♪
ウブに見えて積極的な野々川のキャラがツボでした。
満員電車で、どさくさに紛れて
紺屋に抱きつくシーンが好き♪
ムラッときた紺屋が腰に手を回そうとすると
まさかの先客(痴漢)がw
騒ぎを起こしたくないからと
我慢する野々川が切なかったな~
(結局、紺屋が痴漢をドツいてくれるのですが)
エロい顔してたのは痴漢に感じたからではなく
紺屋に抱き締められていたから、と分かって
紺屋と一緒にホッとしましたw
東京でビアンの女性との偽装結婚を考える野々川に
故郷で紺屋が見せる
盛大なラブコールが素敵。
好きな人が東京で生きやすいよう
偽装結婚を許すのではなく、
いつでも帰って来れる場所を与える。
そんな紺屋の想いを受け止め、
やっと素直になれる野々川が良かったです。
絡みは少ないですが
実家の押し入れで声を殺して~とか
満員電車で密着~とか
シチュのエロさに萌えました。
描き下ろしでは、会えない間
野々川がキュウリで練習していたという事実が判明w
そっか~~
だから会うたびフェラが上手くなっていったのか。
カバー折り返しとカバー下の漫画は
練習してるとこ写メって!
と言われ苦悩する野々川くんのお話でしたw
紺屋ってどんな仕事してるの?
下の名前は?
など、彼の詳しいプロフィールについては
ぜひ本編をご覧ください☆