ボタンを押すと即立ち読みできます!
料理が上手な、まこさん。すっかり餌付けされたお隣の子、光太。
ただいまのかわりに、お腹すいたと言って帰ってくる光太。
それを呆れながらも嬉しく思うまこさん。
そんなある日、まこさんの営むお店に有匡さんという人が現れてから
なんだか様子がおかしい…
お隣さんの子だから、という域を超えて特別な感情を抱いているまこさん。
だけど光太には普通の人生を歩んでほしくて…
おいしいご飯があると人は幸せになれるけど、
だけど好きな人と一緒にいると、もっと幸せ。
そんなことを教えてくれる、相生結び。
胃袋は掴まれたらお終いだね(笑) ほんと。
まこさんが営んでいるお店に通いたい。週5くらいで。
「食べる」って大切ですよね。
でもそれ以上に「おいしい」って大切で幸せですよね。
食べたものが血となり肉となり最後はハートに辿り着くんですね。
最後に辿り着く場所を、光太を見て知りました。
愛情のこもった料理を、
急いでかき込んで食べてしまうのは勿体ない。
この本の、愛情たっぷりの料理をふるまう年上の受け(表紙左)の想いも、
急いで読んで片付けてしまっては、とても勿体ないと感じました。
あまり説明的ではなくて、
最初に一読した時は、んん?と思ってよく分からないところも、
再度ゆっくり味わうようにして読むと、
切なさと温かさがじわじわと広がっていきました。
秀良子さんの帯が付いていましたが、
どちらかというと、
草間さかえさんをお好きな方が好む本じゃないかな?どうでしょう~
父親を亡くし、若くして老舗小料理屋の主人になった受け(表紙左)は、
10歳年下の弟のような存在(ワンコ攻め・表紙右)と、
まるで家族のように仲良く暮らしている。
小さい頃に近所に引っ越してきて以来、
親に構われず寂しい思いをしていた攻めの面倒を、受けはずっとみてきた。
攻めにとっては、
受けの作るごはんが「お袋の味」で、
受けのお店を手伝ったり一緒にごはんを食べたり…は、とても大切な時間。
まるで本物の家族のような、とても大事でかけがえのない存在。
でも、ある客の登場により、
攻めは戸惑いや苛立ち…そして不安を覚え、
自分の中の受けに対する想いが、家族愛だけはないことに気付く…
対する受けは、
実はずっと以前から受けへの想い抱えながら苦しみ、葛藤していて……
ふたりのそれぞれの切実な表情が、胸を打ちました。
その後の想いが通じ合ってからの、仕事を増やして~のすれ違いは、
「なんで??」と思ってしまうところがあって、
もうちょっと説明がほしかったのですが、…わたしだけかな?
でも、お互いを想い合っているからこそ…の行動や想いをぶつける姿には、
単純に萌えを感じてしまいました。
恋だけじゃない人間模様や信頼が描かれているのも、深みがあって素敵で、
何度も味わいたい1冊です。
作品のタイトルのこの言葉。
調べによると紐の結び方の一種、
あるいは水引の結び方の一種、
また料理の方面では二つの異なる食材を
用いて結びを表現した具材の調理法との事。
祝事に用いる事が多く基本紅白で表現される
との事です。
後書きでは具材に大根と人参を用いた
三番手の意味が採用されていますね。
そして更にこの作品には深みのある因縁が
絡んで参ります。その因縁があるからこそ
表紙の二人の表情がより一層活きている訳でして。
物語の中で核心は語られている様で
余り語られていません。前後の繋がりを見て
ああと合点が行く程度で、くだくだしい言葉は
極力抑えられています。
だからこそ、節目節目の言葉にさりげない重みを
感じたりするのです。
灼先生は先にハレとモノノケを読みまして、絵と萌えシーンがいいんですよね。
特に本作は真人が無愛想和服似合うクールイケメンで好みです。
親代わりだった存在を好きになるお話も好き。
幼い光太がすごくかわいらしくて、真人は表情は崩さないながらも髪を撫でたりみつめる瞳に愛情が溢れていてこういう描写いいわ〜となりました。
真人の「…俺はいつの間に毒盛ってたんだろうな」のセリフが切ないしうまいなと思いました。
真人が光太へ作った料理は愛情でしかないし、光太をそれを受けて育った。
その料理でできた光太が自分を好きになってしまった。
でも毒は薬にもなるわけで、光太は真人と一緒に生きることがしあわせだとわかれば真人もしあわせになれるはず。
タイトルがいい言葉ですね。
物語が淡々と描かれて行っているせいかもしれませんが、全体的に抑えた静けさが広がる作品だなと思いました。
親代わりに慕っている真人が、見知らぬ大人の有匡と親しげにしている様子を目撃してから、光太の内面に変化が起こっていきます。
その内に起こった変化に光太がとてももがき苦しんでいるように見えました。真人にはその感情がどういったものか分かっていて、でも分かっていながらはぐらかし、家族と思わせたがっています。
真人は光太への思いを自覚しているようですが、大人なので、割り切った関係の男で紛らわせようとするのですが、その現場を有匡に見られ、有匡の部屋にまねかれたんだとます。←有匡は真人の父のような感覚なのかなぁ~。と想像しました。まあ、作中に明確な事が書いていないので、想像しかできないので、ちょっともやもやする。受け取り手しだいなところがあります。
翌日、真人を車で送る有匡。そしてその場面を光太が目撃して、真人への思いを確信していることを告げるんですが、思いを受け入れるわけにはいかない真人が拒否っても食い下がって最後には思いが通じあうのですが、わたしはここで通じ合ったか!と少々意外でした。抑制された低いテンションで続いてきた物語だったので、ここは突っぱねて終了なのかと思ったらくっ付いたので。もう一悶着あってからくっ付いた方が、低いテンションの意味があったかな~。と。でもくっ付いたからと言って、まだ悩みは尽きてはいないのですが…。
家族と思ってきた人間へいつの間にか違う感情が芽生え、葛藤する物語。
読み込みが足りないのか、萌どまりです。
たぶん「相手の事を思い何も言わない男」にそんなに萌えないのかも。
何も言わないけど表情に出るとか、だったら萌×2ぐらい行ったかもですが。
この作品は「……お察し下さい」が察せる方に有効だと思います。