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表題作渋滞

河津基史・ホテルのブライダル部門チーフ
筧郁也・大学生

同時収録作品イブの夜の恋人

矢野高通 貿易会社第一広報室長
鳥井聡 インテリア・デザイナー

その他の収録作品

  • エンゲージ
  • あとがき

あらすじ

年が大きく離れた二人は、二週間前まで恋人同士だった―。
出会いは河津の勤めるホテル。
従兄弟の結婚式会場を抜け出した郁也が、雨で立ち往生していた所へ河津はホテルの傘を差し出したのだ。
郁也は大学生に成り立てで無邪気な笑顔を向けてくる。
河津は心魅かれ誘われるように付き合い始めたのだったが、ほんの小さな亀裂が二人を大きく引き裂いた。
そして雨の日、渋滞に巻き込まれた河津の車は、傘も差さずずぶ濡れの郁也の側で止まった―。

作品情報

作品名
渋滞
著者
水壬楓子 
イラスト
天野かおる 
媒体
小説
出版社
桜桃書房
レーベル
Eclips romance
発売日
ISBN
9784756713643
3

(2)

(0)

萌々

(1)

(0)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
5
評価数
2
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

別れてからがほんとの恋

少し古い作品ですが、しっとりした雰囲気が良くて面白かったです。
主人公の河津はもうすぐ30歳のホテルチーフで、お相手の郁也は大学生ですがまだ未成年。
恋人同士だった二人が別れたところから物語は始まる、という設定が良かったです。

この二人は典型的な歳の差カップルです。郁也はわがままで子供っぽくて、そんな郁也に振り回されながらも大人な態度は崩さない河津。
郁也のわがままっぷりが激しいのですが、私は歳の差カップルだと、むしろこのくらいのわがままさが可愛いと思ってしまう。
それでも本当は優しくて、二人が別れた郁也側の理由を聞いたときにはじんときました。

雨の日、交差点、渋滞で動かない車…という、シチュエーションがなかなか素敵な作品でした。

後半半分は前半とうって変わってドタバタしたお話で雰囲気が一転しています。
こちらは2人がケンカするお話何ですか、別に男女のカップルが出てきてそちらにストーリーを持って行かれた気がしてちょっと物足りなかったです^^;

誕生日に仕事が入ってずっと前から約束してたのにドタキャン…て、多くのラブストーリーにある展開ですが、こんな時はいつも私は約束を破ったほうが悪いと思うのに「仕事なんだから仕方ないだろ」という態度が解せない…。「約束やぶってごめん」という真摯さはないのかしらと思います;

わがまま言うな、というのも、郁也が子供だからでなくて、理不尽じゃないかと思いました。
なので最後にはがっつり仲直りしてほしかったのが、他のカップルのお話も入って来て何だか曖昧になっていたのが残念でした。
最後には別の読み切りも入っているのですが、個人的には本編のカップルはすごく好みだったので、せっかくの短編形式なのだからもう少しおまけが欲しかったです。

3

雨と車と

今回初読ですが19年も昔の作品なのですね!
イラストのテイストとサイズが懐かしい…(当時BLは文庫ではなく新書サイズがメインだったような…)
BL小説界は20年前とあまり変わらないなぁ、なんて思ってしまいました。
古い作品になりますが、20年前はまだ産まれてなかった方でもすっと入っていける内容です。

オジさんと呼ぶにはまだ早い社会人×ヤンチャお子様系大学生カプが、社会人と学生という生活環境の違いやらその他勘違いやらでゴタゴタするお話です。
表題作の「渋滞」は雨と車の使い方が素敵です。
車に残されていたカセットテープ(!)とか、「×××」のサインがあの時代ですね。

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