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表題作イエスかノーか半分か

都築潮,27歳,ストップモーションアニメーター
国江田計,27歳,ニュース(サブ)キャスター

その他の収録作品

  • 両方フォーユー
  • あとがき

あらすじ

人気若手アナウンサーの国江田計は極端な二重人格。王子と称される完璧な外面と、「愚民め」が(心の)口癖の強烈すぎる裏の顔を持っている。もちろん誰にも秘密だ。そんなある日、取材で知り合ったアニメーション作家の都築潮と、オフモードの時に遭遇してしまう。幸い都築は、くたびれたジャージにマスクの男があの国江田計とは気づかない。けれど怪我をした都築の仕事を、計はしばらく手伝う羽目になり…?

作品情報

作品名
イエスかノーか半分か
著者
一穂ミチ 
イラスト
竹美家らら 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
シリーズ
イエスかノーか半分か
発売日
ISBN
9784403523649
4.4

(756)

(540)

萌々

(121)

(44)

中立

(13)

趣味じゃない

(38)

レビュー数
78
得点
3329
評価数
756
平均
4.4 / 5
神率
71.4%

レビュー投稿数78

キャラもストーリーも何もかもが好きです

いやーちょっと!いやーーーーーちょっと!!!
なんでしょう、この萌えと興奮と笑いの渦は!!
あと私、こんなに当て馬にニヤニヤしたこと、今までの人生でなかったと思います。ジーザス……!
「あとがきにかえて」の竜起の「うわーほんとに仲直りセッ」のくだりで爆笑いたしました。

コミックを読み、「これは絶対に原作を読もう」と決心した昨日の自分にノーベルよくやったで賞をあげたい。
計も潮も当て馬の竜起も、皆が皆魅力的すぎて悶絶しました。。

お仕事ものとしても本当にものすごく面白く勉強になり、毎朝・毎晩見ているあのキャスターも、きっとニュースの陰でこんな苦労と努力を重ねているんだな…と、見る目が変わりました。

そしてタイトルも秀逸。「半分か」ってなんだろ?と思いつつ読んでいたのですが、読み終わった今、なるほどね。と感嘆するしかありません。
これは続きを読まずにはいられない、、何日目かな?この徹夜パターン。。

ちょっと久しぶりに、はっ!!と目が覚めるぐらいの衝撃的な作品を読んだ気がします。まだ1巻しか読んでいませんが、既に大好きなシリーズになる予感がしています。
電子で購入しましたが、これは是非紙でも持っていたい本ですね…出会えて良かった。

2

面白かった

BL小説をあまり読まないので、読むなら人気作品にしようと思って正解だった
本当は大人男性が可愛らしく描かれてるのあんまり好みではなく、もっとカッコいいので思い描けたら良かったなって思ったのだけれど、読み始めたらあんまり気にならなかった

二人共のこと気になっちゃってた潮は滑舌から同一人物だって気づいて、それで事情があるのかもって思える懐の深さに感心した
外面も家での姿もどっちも好きって全部中の全部じゃん、いいな〜

変わった経緯でアナウンサーになった計の周囲からの見られ方とか夜のニュースに抜擢されたときの苦しい感じとか、お仕事の面も十分に面白くて読み応えがあった

0

大好き!大好き!!

何度読んでも飽きないです!大好きぃぃーー!
この一冊に出会っていなければ、
きっと私はラノベを読み続けることはなかったです。

お仕事描写がたくさんですが、
全部がするする頭に入るように分かりやすく書かれてます。
全然知らない分野で、むしろテレビ業界には悪い印象しかないのにw
この世界に興味津々になります。

キャラクターも最高です!
国江田計の毒舌にはその語彙力に感心します。
ここまでのストレスを溜め込みながら外面を保ってるって、すごい忍耐力だと思ってたから、病む前に吐き出せる相手ができて良かった…。
潮が何をぶつけられても、受け止めと受け流しを上手くやれる大人なのがまた素敵なんです。
この包容力はやばい~!

単体でも推せる二人がカプ推しできるようになりました。幸せ!

0

現代設定ならではの萌え


局アナお兄さんな受け、計がとても萌えです
表向きの自分と素の自分みたいな
ニコニコしながら内心で毒吐いてたり、帰宅してから別人みたいに(そっちが素)ラフラフな自分になったり
そんな受け、いいですね
自分を自分でプロデュースというか、影で研究して努力してるのがすごく好感持てる主人公です

お仕事シーンなども、他の方のレビューで「地に足がついている」ってありますが本当にその通りで、ちゃんとしてるなって。

電話Hも、現代設定ならではで萌えますよねー

クリエーターな攻め都築のクリエーターらしいところも良いなと感じますし
当て馬もとても良い立ち位置で

ぐぐってみたらアニメ化作品の様子?(無知ですみません)
キャラグッズのアクキーが可愛くて萌えでした
ほしいな~かわいいな~と(2020年発売で在庫なしだった…)
後からハマったとき、こういうのが残念ですよね、リアルタイムに知っていたらなあって。ぐぬぬ

イラストもエモい
情緒に訴えかけるような感じで好きです

0

評判通り素晴らしかった

色んなところでこの作品の評判は聞いていて、大体のあらすじも頭に入っていて読んだのですが、あらすじを超えて、想像も超えて面白かったです!

内心超毒舌だけど処世術として外面はとてもいいアナウンサーの国江田計が取材で出会った映像クリエイターの都築潮。彼と取材とは別の、いわば「裏の顔」の時に再会し、国江田計とは名乗らずにオワリとして付き合い続けるうちに、本音で語れる関係を心地よく感じてしまうが、潮にアナウンサー国江田計を尊敬すると言われ、複雑な心境に。

どこで国江田計とオワリが同一人物だと明かすのかハラハラしながら読んでましたが、もうそれは最高の瞬間、最高の明かし方で身悶えてしまいました!!こんなオシャレなネタバレの仕方、あるかな?

また、処世術として本心を明かさずに表の世界で生きている計にもどこか親近感を覚えるし、計の飾らない本心や毒舌をあまり意に介さないようにやり過ごす潮の包容力がたまらなく好みでした!シリーズ化されたり、音声化したり、アニメ化するだけの人気がわかる内容で、このまま一気にシリーズ読み進めたいと思います!

0

最強のツンデレ

こんな可愛いツンデレ存在する?!1〜4次元全ての中で、これ以上可愛いと思えるツンデレは絶対現れない‼︎って言い切れるほど国江田さんが可愛すぎる‼︎

もう本当、シリーズ通して毎日のように誰かを読み返してるくらいハマってしまった‼︎

新しい小説読んでても気が付いたら思い出して、読み返してしまうってゆう…
沼から抜け出せない‼︎

基本挿絵が嫌いなのですが、潮と計はイラストがすごくハマって、やっぱり可愛いーってたまらんです。

沼から抜けれない…

0

受けが口悪くて笑いました

アニメーション映像作家×裏表の激しいアナウンサー。

読み始めてすぐは受けの口の悪さにびっくり!喋ってることと考えてることが違い過ぎてズッコケましたが、話を読み進めるうちにだんだんと慣れていって、2人がくっつく頃にはだんだん可愛く思えてきました。慣れると笑えます。

2人が距離をつめていく過程は少しご都合主義過ぎるかな?とも思ったのですが、とても読みやすい文章で、心理描写も丁寧だったので良かったと思います。

1

性格が悪すぎでしょ

評価高いし、人気作だし、前から読んでみたいと思って、とりあえず1巻から…。


いやいやいや……これ、国江田は二重人格じゃなくてただの性格悪いヤツです。よくもまぁこんなに文句が出てくるものだと感心すらしました。好きと嫌いは紙一重、一周回って好きなんじゃない?とすら思えるほどの、不満の数々です。

表向きは品行方正のニュースキャスターで、裏の顔はそれとは真逆。それに気付いた都築と恋人同士になります。

国江田には都築しか手綱を取れないなってくらい、都築の器はデカいし懐も深い。国江田の会社の愚痴を、あんなに聞かされて嫌いにならないってスゴイなぁと感心しました。


国江田は、二重人格とあったからビビってましたが、ただの性格悪いヤツ。なんか精神的に幼く見えました。厨二病みたい。
キャンキャン吠えてイキってて、可愛い〜みたいな、そんな感じでした(笑)だからか、性格クソ悪なのに、そこまで嫌悪感を持ちませんでした。実は努力家な面も◎

都築がそんな国江田をうまくコントロールしてるから、そこまでのストレスを感じなかったかな。都築のエッチなお仕置き…もっとやれやれ〜!とワガママ王子への"かわいがり"を応援しながら読んでいました。あー…楽しい♪( ´▽`)

都築に開発された身体は正直で、エッチのときの国江田はギャップがあって、そらもう可愛いです。都築もそれを知ってるから、国江田の愚痴を聞かされても大好きなんでしょう^ ^


国江田の性格は好きじゃないけど、都築といるときの国江田は結構好き。国江田のキャラは嫌いだけど、この作品は好き。
2人の出会いから、当て馬くんの登場までストーリーが面白くて一気読みしてしまいました^ ^

都築が大人でかっこ良すぎて、国江田にはもったいないです(笑)でもお似合いの2人なんですよね♪

2巻以降も読みます^ ^

0

久々に激ハマりしました

腐女子歴長いですが、なぜか手を出してなかった名作シリーズ1冊目、、、めっちゃ、めっっちゃよかった!!!
受けの二重人格は思ったよりだいぶ激しく解離していて、裏が相当どぎついので人によってはアウトの可能性あるなぁ…と思いつつ、私はそこが超ツボでした。世の中の大部分の人間を見下したようなこといつも言ってますが、本人ものすごい努力家でやるときビシッと決めてくる感じがもう、最高すぎる。かっこよすぎる。
対して、攻め様の懐広ーい、やさしー感じがまたバランスが良いんです。言葉の選び方が素晴らしくて、攻め様の台詞から愛と優しさ滲み出ちゃってます。受けをからかい倒したりするちょいSな一面もあり、、もう、ちょっとイケメンすぎてやばい。
そんな2人のやり取り(往々にしてコントのよう)が終始テンポよく挟まれつつ物語が進んでいきます。基本的に受け目線で展開していくのですが、表人格でのやり取りの合間に裏人格の心の声が入ったりで、その心の声が毒舌芸人ノリなことが多く、全体的に結構コメディタッチという印象。そんな中にシリアスな展開も、甘々な展開もしっかりあって、その塩梅がとっても良いです。
お仕事BLそんなに読んだことないですが、この作品は結構しっかりお仕事絡んで来ます。テレビ業界で働く人々の仕事内容や関係性が丁寧に描かれているため、主人公達の思いや苦悩も読み手に真っ直ぐ伝わってくるのだろうと思いました。
とにかく、何より私は個人的に、歴代好きな受けランキングトップ3に間違いなく入るなってくらい、計くん(受)大好きなので続きも絶対に読みます。

6

3巻まで読んでの感想です

裏表キャラの中でもダントツの落差!!
とにかく国江田計という人が凄かった。
外面良く、仕事は真摯、努力努力でこなす姿は尊敬。
素の姿の奔放さは小憎たらしい。どっちも魅力的!
潮の前では安心して甘えられるようになってくのがとても楽しかった

同一人物と気づいた時の潮の対応が粋で、
潮の懐はどんだけ広いのか、どんだけ扱いが上手いのか!
潮の人の良さが目立つけど、計も悪態つきまくりながら周りの期待に応えてくって、
根はとても良い人なのでは!!2人とも魅力的!

そしてなにより、普段はきゃんきゃん言ってる生意気無気力なやつが翻弄されるのって楽しいよね~~~
潮が指入れてる孔に自分の指も一緒に入れさせられて、
そのまま自慰させられてるのがとてもとてもおいしかったです!!!

5

期待値が高過ぎた

初めて読んだ一穂さんの「スモールワールズ」が一つ一つとても読み応えあって良かったので、人気シリーズのこちらを読んでみました。電車を2回降り遅れるくらいには集中して読めましたが、ちょっと私には合いませんでした。
口の悪さが厨二っぽいけど面白くない…

都築と国江田どちらも好きになる過程やきっかけが弱く感じました。特に都築は最悪な出会いだったけどきっと一緒に過ごす時間が長くなるにつれてそれを覆すほど好きになったのでしょうし、国江田も愚痴を吐いても同調せず聞いてくれる都築を好ましく思うようになったのでしょうけど。
国江田アナを好きになるのは分かりやすいのだけど、性格悪いオワリを好きになる説得力がもっと欲しかった。
そんな感じでついていけなかったので急にエロに走って驚いたしその後も二人のノリについていけず。
国江田の言う「許してもらえなかったなら謝んねんだったら何もすんなよ」その程度の気持ちなんだろ」は良かったです。

自由で愛される竜起アナに対して抱く国江田の嫉妬はとても好きでした。二人とも努力の人で、軽く見えるけど言う時は言う竜起が良いです。もっと早く多く登場してほしかったな。

4

計は、実際に居そうな変人

アニメ化記念セール、ちるちる紹介頁を観て購入。https://bit.ly/36nbMgp

重い内容の「ふったらどしゃぶり」より、
「イエスかノーか半分か」の登場人物、国江田計と都築潮の二人のほうが面白かった。コメディです。
計の二重人格を楽しむ潮。
二重人格を押し通すしかできない不器用な計。
不器用な計が、二人に告白されてイエスかノーか、選択を迫られる場面の計の不器用さには笑っちゃう。
イエスかノーか、半分か。
グレーゾーンを活用できない不器用な大人が生きにくい業界で、計は成りきりモードの二重人格をフル活用して、泳ぎ抜いている。
そしてたまに演じきれなくなった時、ピンチの計を支える潮。

前半、計の俺様悪態モードが鼻について、積読を考えるほどこの本を選んだことを後悔したけど、潮と出会ってからが面白くなって、最後まで読み通せた。
ギャグ要素の王道ラブロマンス。

3

この2人をずっと見てたい

小説が原作のBLは普段読まなかったのですが人気作品なので読んでみたところすごく大好きな作品になりました。
受けの国江田さんは正直最初嫌な人だな(笑)って思ってたのですが包容力抜群の攻めの潮さんと出会ったことにより可愛くなっていくところが最高でした。
裏の面もアナウンサーの王子様の面も好きだ~~!!!


イエスノーシリーズ全て読みましたがBL小説初心者でも読みやすかったです。この作品を機に小説にハマっていきそうです。

6

シリーズ大人買いしてくるね!

久しぶりに徹夜して読んでしまった…。
普段小説なんて読まないし、なんなら3行で飽きるのに、これは受・計と攻・潮が愛しすぎて全部終わるまで眠れなかった。

長年腐女子やってて、私の中で「当て馬」という存在はだいたいどれも同じに見えるから、当て馬出てきた時点で萎えちゃうんだけど、これは違った。
正直、ワンランク上の世界。
馬のことはよく知らないけど、サラブレッドクラスの当て馬。

シリーズでは現在9巻まで出てて、さすがに全部読まないわ。とか思ったけど、これは買う。大人買いする。

ネタバレしないようにレビュー書いたから何も伝わらないと思うけど、内容は他のレビューを見てもらって、私から言えるのは「活字嫌いでも読んだ方がいい。世界が幸せに染められる」。
現場からは以上です。

18

カモミールおばさん

追伸:このあと、すぐに全部買いました。後悔はしてないというか、むしろこの世の幸せの全てを手に入れた気持ちです。ありがとうございました。

何度も読める

何度目かの再読です。
初読の時は正直この評判にしては…と思っていましたが、会社員が主役で現代が舞台の他の小説をいくつか読んだら、この作品が面白いことがわかりました。それまでは読んでいたのが所謂泣ける名作の類が多かったので、ラブコメの比較対象が少なかったのです。

どうもハマり切れないのは計の言葉遣いと、笑いのテンポが自分とずれてるからだと思いますが、これはもう相性の話です。

何度か再読してる時点で気に入ってるのでは?って話ですけどね!泣ける名作はホイホイ読めないので、これぐらいの軽さと甘さの作品は読みやすいです。そう言った意味で萌2を。

ひかり 挿絵、あとがき有り

3

国江田さん大好きです

BL小説を読むのはこの作品が2シリーズ目、そして決定的に小説沼に引きずりこまれるきっかけとなった作品です。

とにかく受けの国江田さんが尋常でなく魅力的。おもしろ二重人格と絶妙なワードチョイスの毒舌にくすくす笑いながら読み進めていくうちに、完璧な「表の顔」をプロデュースしきる努力に感服し、ものぐさながらも実は臆病でさみしがりな「裏の顔」にすっかり虜になってしまいました。

攻めの潮も包容力があって、格好いいです。多面性のある相手と同一人物とは知らずに知り合って両方の面に惹かれていく・・・・・・という王道なストーリーですが、その惹かれていく様子が自然で、ちゃんと計の両面を認めているんだな、と実感できました。そして真実を知った時の潮の小細工がまた心憎い!潮に出会えて本当に良かったね、と何目線なのかよくわからない感想を抱いてしまいました。

国江田さんの「裏表」には素直に尊敬の念を覚えます。人間は誰しもより良い自分でいたいものだし、それがなかなかできないのが現実だと考えているからです。他人が心のなかで何を考えているかはわかりませんが、行動は目で見てわかります。計の完璧主義を「見栄っ張り」というのは簡単ですが、見栄っ張ることすらうまくできないのが普通の人間だよな・・・・・・と思いました。

潮が計を手のひらで転がしているかのように見えて、実は潮が計にメロメロな(そしてもちろん計も潮が大好きな)2人の関係性がたまりません。官能描写も隅から隅まで大好きなのですが、特に「このかたち、この身体で生まれてきてよかった」という独白にぞくぞくしました。

6

王子様か芸人か両方か。

度量が大きく大らかな映像作家・潮×裏表の落差が激しい、一見優等生な王子様アナウンサー・国江田計の物語。

主人公の計はそつなくなんでもこなす、まじめな優等生。見た目も整った王子様系アナウンサーです。
でもオフでは学校ジャージを愛用し、ジャンクフードとマンガが大好きで、罵詈雑言をマシンガンのように繰り出す性悪ぶり。
世間が求める優等生像に応えすぎて、そんな裏の姿は親しか見せられていません。
そんな計は表の顔の国江田アナとして、映像作家の潮に出会い、その後すぐにオフ時の姿でも「オワリ」という偽名で潮と関わる事になります。
他人に素の姿を晒すことなど諦めていた計ですが、大らかな潮との本音の付き合いが存外楽しくだんだん潮に惹かれていきます。
でも惹かれていくからこそ「オワリ」だと騙していることも、実は「国江田アナ」だということも打ち明けられません。

そんな中、先輩アナの急な入院により、プライムタイムのメイン司会の代打として急遽抜擢され大ピンチ!誰にも素を晒さず孤独に戦ってきた計はこのピンチを乗り切れるのか!?
というのが第一話。

口の悪い「オワリ」こと計が次々に繰り出す罵詈雑言を、潮が余裕綽綽でポンポンと丁々発止で打ち返すやりとりが、小気味良くて楽しいです。芸人ばりのテンポの良さとキャラの強さ。

正直最初はこの手の二重人格的設定はありきたりで興味ない(少女マンガにありそうだよね、と思っていたら、本シリーズ2作目では、裏表のある生徒会長が出てくる少女マンガをネタにしていて、クスッとなりました。わかって敢えてやってらっしゃる)(「雑居時代」が懐かしいなんて思ったりもしました。読んだら全然テイスト違かったけど)とスルーしていたのですが、読んでみたらノリノリの文章が面白くて、長らくスルーしていた事を後悔しました。
「雪よ林檎の香のごとく」のイメージが強い作家さんだったので、シリアスよりかと思っていたのですが、そういえばそちらのシリーズでも教師・桂のセリフはいつも茶目っ気たっぷりだったなと思い出したりもして。


BLなのでもちろん潮は「表の国江田アナも、裏のオワリこと計もどっちも好き」となって、めでたくくっつくわけですが、そうなるまでの山場の描き方がとても魅力的。
裏表があろうとも、望んだ仕事じゃなくても、誰よりも愚直に努力する計の仕事への真摯さや、そんな計ですら弱音を吐きたくなるような、人前に出る仕事のプレッシャー、それでも逃げずに誰よりうまくやってやろうという負けん気とプライド、プレッシャーを潮の作品によって乗り換える様や、乗り越えた事で自分一人で戦っているわけじゃないと気付く成長などなど。
お仕事小説としてもとても魅力的なんです。

ちなみに計を大抜擢した、飄々としているけどどこか食えない、底が見えない設楽プロデューサーは、スピンオフ「〜いで」シリーズでは主役の一人となっています。(これがまた良いの!)


また第二話では、早速当て馬が登場。
晴れて潮と結ばれて、仕事も軌道にのって順調かと思いきや、なにかと絡んでくる要領の良い後輩アナウンサー・皆川にイラつく計と、皆川を意識する計の姿に焼き餅をやく潮。
さあどうなる!?っていう。

器が大きくて余裕があって、遊び心もあって…という潮だけど、それでも始めたばかりの関係でお互いの気持ちが全部わかるわけじゃない。
いきなり何でも受け入れるスパダリにはなれないのです。
関係を一歩ずつ進めていく様が読めるのが良かったな。

それはそれとして、気に食わない皆川と関わりたくなくて、なんとかかわそうとする国江田アナと、好奇心のままに計に迫る皆川のやり取りがまたノリが良くて!
皆川は2作目以降も美味しい役どころをちょいちょい持っていくだけでなく、スピンオフの虹彩シリーズでは主役をはっているのですが、待ってました!という感じです。

笑いながら、時には真剣に、読後は前向きな気分になれる素敵なシリーズ、大好きです。

3

NoTitle

有名作品ですが計の行動が受け入れられるかどうかで変わりそう。

実は性格が二重人格とかは別に良いです、接触事故起こして相手を心配するでもなく寄り弁を気にする。
挙げ句「こっちが歩行者だしそっちが不利だけど?」は流石にページ閉じようかと思いました。

ただ読み進めると自分の仕事に関して真摯だし少なくとも勤務中はスタッフに寛大、
嫌味を言いながらも他人の良さを認める素直さもある。

最後は中身も含め応援していました。

4

大好きな作品が増えました

高評価作品に手を出しました。
読後の一言は、『やっぱりハマった』でした。
その位好き!特に後半の展開が心を鷲掴みされました。
人気アナウンサーだけれど実はそれは嘘で塗り固められた表の顔。本性は口が悪く他人を愚民と罵るグウタラな性格の計。そしてアニメーション作家の潮と仕事を通し知り合い、またあるきっかけで裏の計とも知り合う。

最初は同一人物とわかってない状態で潮は計と一緒にいるので、そのドキドキ感。
そして計の仕事の転機にも繋がる出来事で、互いに惹かれ合っていることに気付く流れが最高でした。
計の本性を知る人物がもう1人増え、そこからの展開もスピード感があり、普段完璧な計が涙を流して罰(笑)を受ける姿。可愛すぎる!
計の性格が、私にはツボったようです。それ以外を見ても私は神作品だと思います。

3

つまらなかった

高評価につられて読んだよね。

国江田みたいな小心者どこにでもいるよね?強烈な裏の顔?看板に偽りありだよ。このキャラに興味をひかれるかどうか、魅力を感じるかどうかが分かれ道だったのよね。多分。


面白さがわかんなかったの。シリーズの他のやつ読むのしんどい。
読まなきゃいいんだろうけどさ。買っちゃったんだもん。知らねーよっ笑 ですよねー笑

面白さを探しながら読み終えて、見つけられない自分にかなりガッカリした。

早くも内容がボヤけてしまった。


4

可愛いお話

大人気作。一穂先生は大好きですが、中でもこの作品が一番好きです。

実は最初は受けの計君の印象がよくありませんでした。
仕事にストイックなのはいいですし、努力してるのはわかりますが、周りへの見下し方があまりにもひどくない…?って。
愚民、って言葉にも外面が良いこともあって、ちょっとだけもやっと。

でも、都筑さんと出会ってからの計君のかわいいこと!!
読んでてキュンキュンしましたし、すごく優しい気持ちになれました。
最初は鼻についたプライドの高さも、微笑ましくなってきます。
切ない作品もある一穂先生の作品ですが(そういった作品も大好きですが)この、明日も元気に頑張ろう、と思えるこのシリーズは本当に大好きです。

それにしても、一穂先生の会話のやり取りは面白い…。

3

言わずもがなの神作品です。このシリーズは絶対読んで損ありません。

2

初めて買ったBL小説


読んだのは大分前で今更ですが感想を…

『イエスかノーか半分か』は、私が初めて買ったBL小説でした。
BL作品は、マンガはよく読んでいたのですが、小説にまで手を出したら、お財布がヤバいことになるだろうと思って、それまで手を出していませんでした。
それなのに、なぜこの作品を手に取ったかというと…単純にマンガと間違って買ってしまったから(笑)BL作品は電子書籍でのみ買っていた私は、当時、電子書籍BL部門の売れ筋1位だった、イエスノーの表紙を見て、「あ、可愛い画。」と、内容を確認せず表紙で判断して買ってしまったのです。
この"表紙で判断して買った"ことは小説だと知ったときはやっちまったぜと思いましたが、そのお陰でこんなに素敵な作品に出会えたので、あの時の私よくやった!
と、作品との出会いは置いといて、感想を↓↓


読んでみて思ったのが、とにかく登場人物のキャラが良かった!!です。
最初は、受の国江田さんを「ほうほう、アナウンサーで二重人格な性格ねぇ。なんだそれ」と思っていたのですが…
読んでいけばいくほど、この二重人格がとても可愛い。本当に二重人格な訳ではなく、裏表が激しいだけなんですけどね。
この、裏表の激しさがなんとも言えず!
国江田さんの心の中の暴言に思わず、ぷぷっと笑ってしまいました。

攻の潮さんは、とてもとてもイイ男で…
こんな男の人、本当にいないかなぁ…と思ってしまいました。

表紙があんなに可愛いので、てっきりエロいシーンないのかなぁと、思っていたら…
あら、びっくり!!
2人のイチャイチャエロい場面が、そこそこあったのでとても満足です♪

1

最高!

1〜3+OFF AIRを読後感の感想。

いやー、面白かった!!
面白かったし、可愛かったしかっこよかったし、可愛かっこいいって最高だな!と思いながら読みました。
表裏あるキャラとか、腹黒い受け、口の悪い受けってあんまり好きではないのですが、本作の受けはそれが全て当てはまるのにそれでも可愛くてかっこいいのがすごい。
作中でも言われていますが、この受けの口の悪いセリフ、心の中での腹黒い罵倒というのは、字面はすごく鮮烈なのですが、しかし酷いだけではなくてなんかちょっと笑っちゃう感じなのですよね。
しかも、受けは外面の良さを維持するため大変な努力家でもあるので、そんな点にも好感が持てました。
そして、決めるときは決める。
かっこいいなぁ……と、その生き様に惚れ惚れしました。

攻めも、自由人のようでいて意外と(?)穏やかで細やかで優しい。
そして本当に受けが可愛いんだなというのが伝わってきて、もうこの二人がまとめて可愛い!と思いました。
そんな二人の人徳か、本作には心の底から嫌なやつというのがいないので、この二人のお話はずっとずっと読んでいたい、そんな気にさせられました。
OFF AIRのレビュー書いてらした方によると、未収録の番外編の同人誌やSSがたくさんあるとか。
ぜひまとめて一冊にしていただきたい!
もう本当、お願いしますという気持ちです。

タイトルについてのお話が2のあとがきに載っていて、それが面白かった……『イエスかノーか半分か』の続篇だから、それとわかりやすいタイトルがいいのではと考えられた挙げ句、「一番最後の文字が『か』であればいい」という結論に落ち着いて、2のタイトルは『世界のまんなか』になった、というところが(笑)
疑問系の「か」じゃなくていいんだ、と(笑)
でもこのおかしさが、本作の魅力だと思います。
罪のない笑い、なんだか優しくてほっとするような笑いがあちこちに散りばめられていました。
私にとってはこれが初・一穂先生作品だったのですが、読んでいてあまりに楽しく幸せだったので、これからはしばらく一穂先生の作品を読みまくろうと決意しました。
そのくらい、よかったです。

1

人気作なワケです

初のBL小説です。以前からBL小説デビューしたいな〜とは思っていましたが、ついつい読み慣れたコミックを優先させてしまい…
やっと手に取ることが出来ました。

まずは読みやすそうな人気作から…という動機で読むことにした本作ですが、
いや〜面白かったです!

小説は敷居が高そうで…と躊躇されてる方がいらっしゃいましたら、本当にオススメです。

最初はあまりに裏表のある国江田に、うわ〜二重人格すぎだろ〜!屈折しすぎ!怖い怖い〜!と思ったのに、途中からは脳内でつきまくる悪態にも慣れてきて…
「うっぜ。この愚民どもが」「へっ。バーカ」なんて小学生男子や中二みたいなものから、アナウンサーらしいウィットに富んだものまで。
相手からの善意でもおかまいなしに、すべてに悪態ついていくスタイルがもう…ある意味芸人さんみたい。やっぱりキャラクターはブレずにしっかり振り切れてナンボです。
と同時に、潮との出会いで今までそれでヨシとしてきた自分の姿に苛立ちを覚え、自分を見つめ変わりゆく彼の心にグッときたり。
2人が初めて結ばれるシーンは、本当に胸が熱くなりました。
潮は本当、懐が深くて男だなぁ。

読みやすいだけでなく、先の気になる展開に惹きこまれ、気付けばあっという間に読了。
ついでに次巻をポチリのおまけつき。

やっぱり小説もとてもいいですね。
久々に脳内に自由に映像を描く楽しみを思い出しました。
これを機に小説もたくさん買ってしまうことでしょう。
あー、頭の中は新たな楽しみに出会えた喜びと、チラリと覗く財布の顔…
…は追いやって、さて2巻を読むとするかな(^^)

5

二人の関係がすっごくいい!

人生初の小説でのBLということで友人にすすめられて拝読。
文章がとても読みやすくさくさく読めました。

計がパニックになり潮に助けを求めるシーンが一番好きです。
計だけが気づいてなくて、潮が計の正体に気づいたうえで隠れたメッセージを残している
このシチュエーションがたまりません!!!
潮のまっすぐな性格も好きです。

1

両方全部!

初読みの時になぜ萌を押したのか?神です!ごめんなさい。

本当に面白かったです。上から目線かもしれませんが本当によくできたお話でした。

キャラも話もよくて切なさ甘さもちょうどよい加減で。

懐が大きくて包容力のある潮と王子の仮面を被った毒舌腹黒鈍感性悪意地っ張りの計。でも計がとても可愛いんですよ!

仮面の国江田も本性のおわりも両方好きになってくれて、こんなややこしい計を全部好きだって!潮男前すぎる。

計が潮に出会って初めて自分のあり方に疑問や葛藤を持ち孤独を感じる。新番組の直前で追い詰められた時に潮から電話で…。一人じゃないと初めて感じられて。

意地っ張りの計の分まで潮が甘やかしてくれますね。

皆川のお話も皆川と計のやり取りも本性がバレてからはとても面白かったです。なかなか鋭い皆川でした。

本性がバレて口説かれ潮と半分でと言って潮に怒られますね。
こんなに潮に大事にされて、潮の全部じゃなきゃだめで。二人の関係が深まりましたね。

シリーズ全部一気買いしたのに二冊目が辛そうなあらすじなのでずっと読めていません。
早く続きを読まなければ!

ちなみにCDもすごくいいんですよね!

1

読者の半分以上が神評価、というのが納得出来る作品

一穂さんの作品はいくつか読んでいたのですが、
これはあまりにも人気作で、つい手が出なかった。
面白く読めなかったらやだなと。
でも、ようやく読んでみようかという気になって、まずは一作目を読破。

なるほど、この作品が人気があるのはとてもよく分かる。
ものすごく読みやすいし、ストーリーの波がとても上手い。
なによりも主人公の計が個性的で、実に面白い。
ギャップのある二面性。
その裏の顔の毒舌につい共感してしまったり。

そして潮が、まるで凸と凹が重なるように、
キャラクター的に上手く計とはまってしまう。
計の零れた弱さと、それを許容して受けとめる精神的スパダリ潮。
その辺が気持ちいいんですよね、読んでいて。

最初はきっかりとオンとオフを使い分けていた計が、
次第にそれが苦しくなってくる。
この辺から、途端に計が可愛くなってくる!
この前辺りの、国江田とオワリの間で揺れる、潮側の心情も読んでみたいなと。

読者側のネックは、計の二面性についていけるかというところ。
私的には、
それが小説という上で必然的な強調の表現だということを踏まえても、
『死ね』とか『殺す』という単語が、何度も何度も繰り返し出てくるところは
やはりあまり読んでいて気分がよくなかった。
計の裏の感情に共感しつつも、ここがけっこう引っかかった。

全体的に、面白くどきどきし、計のツンとデレに共感しつつ読破したので
神評価が半分以上というのはとてもよく分かったし、納得なのですが、
やはり上記のところにどうしても引っかかって、
神の域まで届かず。

でも、とても読みやすいし、やはり読んでない人にはお勧めするし、
小説は苦手という人にも、まずは手に取って読んでみて欲しい作品。

4

小説の世界への第一歩

今までBLはコミックばかり読んでいて小説は全く読んでいませんでした。
小説を甘く見ていたことをとても後悔しています...。

ちるちるさんでの人気や友人からの勧めもありこちらの作品を読んでみると本当に本当に面白くなんでもっとはやく読まなかったんだと後悔しました。
活字は好きなので小説へのハードルはBLとしての萌えを活字で取得できるのかという不安がありましたが、全く問題ありませんでした。
こちらを買った後すぐに続編を全て買いました。読んでからまだ3日ほどしか経っていませんが毎日好きなシーンを読み返しています。

1〜3ですと2が1番好きですが、レビューはやはり原点の1に書かせていただきました。

まだ未読の方がいらっしゃったら全力でオススメしたいです。

一穂ミチ先生、わたしに小説の世界への扉を開いてくださりありがとうございます。

6

小説沼最初の一歩

Kindleで購入しました。挿絵あり。X-Rayあり。
Kindle fireで読むなら紙本よりも挿絵が美しいです。
シリーズ一作目!

初めてのBL小説でした!
ちるちるのランキングや本の星評価を見て最初に読むならこの本にしようと思い、出来るだけあらすじやレビューなどは頭に入れず、ニュートラルな気持ちで読みました。
とんっでもなく面白かった!!!
物語への集中力がコミックスとは深度が違う!
絵面はないのに脳内で再生され、登場人物の心の機微がより身近に感じられたような気がしました。恐るべし小説…

一穂さんの描き出す雰囲気が素晴らしいですね。真面目で優しい世界。それでいて綺麗事のような薄っぺらさはない。計も潮も特殊な職業でそれぞれのキャラクターも濃いのに浮いてなく、等身大に感じられるのが良かったです。
潮と一緒にいる時の計の可愛らしさが…これは尋常じゃない!ツンデレにも程がある…天使か?天使だ!
また文章の技術的なことはわかりませんが、ばっちり脳内再生できるし感情移入タダならないとても読みやすい文章でした。
最初にこの本を手にとって良かったと思います。
続編という更なる楽しみに心も震えました。

とうとう小説沼にも足を踏み入れてしまい、多少の恐怖もありますが 笑、この本のような素晴らしい作品にこれからどんどん出会えるかと思うと楽しみでしょうがありませんでした。

6

ごめんなさい

評価の高い作品だったので読んでみました。
先に、ごめんなさい。

好きな方が大変多い作品なのですが、
私はまったく楽しませんでした。
台詞ばかり、どうしてこの言葉をひらがな表記にするのだろう、
そういった事ばかりに苛々して、内容は頭に入っても
心にはまったく残りませんでした。
小説を読み終わった、という満足感もまったく感じませんでした。

この作者さんの、自分に合った作品に巡り合える日を楽しみにしております。

12

テンポがいいです。

積読してた新作を読むに当たってのシリーズ読み返しで第一作を。
今読んでも、やっぱりかわいく楽しいコメディ作品ですね。キャラ造形が少々極端なところも無きにしもあらずなのですが、それはマンガチックなデフォルメというか。かわいらしい愛すべきカップルです。

計と潮ふたりの(多少社会人も板についてきたくらいの)20代ならではの感じとか、テンポのよいやりとり(または心の声)にニヤニヤしながらサラッと読むことができます。

ライトなタッチの作品なのに、「一度読んだらいいや」ではなく再読しても楽しいのは、コメディながらもいい感じの真面目さのお仕事描写や展開の上手さゆえでしょうか?
楽しいラブコメ作品を読みたい時に良いシリーズです。

4

読めば読むほど好きになる二人♡

これはもう神です。何度も読み返しても神です。
表の顔理想のアナウンサー国江田さんも、裏の顔の言葉遣いも悪ければ身なりもボロボロ、わがまま丸出しのオワリも、両方好きになっちゃた潮の気持ちに乾杯です。それにしても、計は可愛い。愛おしくなっちゃう。怒らない潮が怒った場面が最高です。
そこにいてもお互いが煩わしくない存在って大事です。二人は出会うべくして出会ったんですね。
放送局の裏側も丁寧に描かれていてオススメ度100点満点です。

3

う、うーん?

初めて一穂さんの作品を読みました。
人気作ということで期待が大きかったのですが、期待しすぎたかな、と。

表と裏。本音と建前。
国江田のような二面性は、多かれ少なかれ誰しもが持っているんじゃないでしょうか。
素を隠して、自分自身で作り上げた「対外的な国江田計」を守り抜くことは容易ではない。努力の人だと思います。
が、心の声の口汚さと唯我独尊っぷりに引いてしまい、特に前半は読み進めるのがしんどかったです。
とてもじゃないけど、国江田かわいい!とは思えなかった。
悪い意味で、反抗期の子供がそのまま大人になったような印象というか。

そんなふうにすっきりしないまま読んでしまったせいなのか、都築との関係もいまいち両者の気持ちが追えず…。
終盤の皆川との一悶着、「他人と分け合うなんて気が狂う」「俺だってそうだよ」のやり取りに、いつの間にそんなに想い合っていたの、と思ってしまいました。


1度読んだからこそ見えるものもあるかなと思うので、一旦リセットして再読してみようと思います。

文章自体は読みやすかったし、皆川くんのその後が気になるので、番外編は読みたい…。

6

心の鎧を外して最高にくつろげる場所を見つけた幸せ

すごーく面白かったです。
未読の方にも強くお勧めしたい作品です。

一穂さんの作品はいろいろ読みましたが、今までの中で一番笑えたし面白かったです。
シリーズ4冊目が出たのでもう何回目かわからないけれど再読しましたがやっぱり面白かったです。

対外的には完璧な好青年で、息子にしたいとか夫にしたいとかのアンケートをしたら上位にランクされるイケメンアナウンサーだというのに、口に出さない心の声が酷すぎてきっと口にしたら仕事なくなる、けど副音声で聞いたら面白すぎてお腹抱えてしまいそうだと思いました。

頭の回転が早くて何を言われても常に優等生な受け答えができる。
自分の容姿や能力の程度を客観的に自覚し大それた夢を見ない冷静さ。
いつでも人が自分に望むあるべき姿を演出できる。
立場が下の人に対して横暴になったり傲慢な態度にならない。
家族や恋人に対して飾らない(というか情けないあるいはだらしない)姿を見せたり理不尽なことも言ってしまうギャップがかわいい。
でもこんな風に装ってばかりいたらストレス溜まるだろうなと思ったら、案の定でその解消法がダサダサの格好でイメージじゃないジャンクフードなどを買って部屋で思いっきり寛ぐって、ああやっぱりと思いました。
それでも、当日の放送を見返して反省したり他局の放送を見て批評したりと最高の状態に持って行く努力と日々の研鑽は怠らないってところすごいと思いました。

都築さん心広いなあ。
あばたもえくぼなのなか。
それとも、惚れた方が負けってことかな。
何を言われても寛容に受け流し抱きしめてくれる恋人って理想ですね。

4

久しぶりに読み返してみました

初読みはだいぶ前になりますが、シリーズ最新作が発売されたというのものあり、久々に読み返してみました。
初見時、最初は計の裏表の激しい性格に引きつつ、でもちょっと気持ちわかるなぁ・・・と思いつつ、読み進めていたこと、読み進めていくうちに計が実際には心優しいが故に逆にこういう振る舞いと性格になってしまっているんだと気が付いてその不器用さに好感を持ったこと、潮にいつばれちゃうのかな、ばれちゃったらどうなるのかな・・・と、ハラハラしながら読んでいたこと、そして、潮が真実を知っていたことが分かり、おぉ~そうきたかぁ~となったこと等を鮮明に思い出しました。

2

さすがの人気作

まだ読んでなかったの?と言われそうですね…
何となく今さら手を出しづらい、なんて思っていましたが、いざ読んでみれば納得の面白さです。
何と言っても「国江田計」という人物の造形。
外ヅラは「イイ人」ポジションの局アナ、内面は毒舌腹黒のダラけ男。
そんな二重人格男がアニメーション作家都築潮と出会う。初めは局アナ国江田さんとして。続いて素の自分自身、偽名オワリとして。
これまで両親の前でしか素を見せなかった計が、都築の傍らでは飾らぬ自分でいられた。
だが都築は「国江田さん」の前では「友達といると楽しい、落ち着く」と言い、「オワリ」の前では「国江田さんはすごい」とべた褒めで。
あいつはどっちの俺を見てる?
両方とも俺なんだぞ、という葛藤のような。
国江田さんもオワリも好きな都築。じゃあ半分づつ好きなのかと聞く計。
いや2倍なんだけど、という答えが、独りでいることに麻痺していた計の心に初めてひとりじゃないと思わせる。
そこでこのタイトルが効いてきますね。あ、そういうニュアンス……と。

「両方フォーユー」
当て馬展開。
私は、当て馬というもの自体は地雷ではないけれど、恋人がいるのをはっきりわかってて実際に肉体的な接触を図ってくる当て馬というのはなんとも不愉快。
この皆川はそのタイプ。しかもからかい半分のような体で。
対して潮は計に対してかなり正直だと思った。お前はどうするんだ、って。本当は動揺してたと思う。すっ飛んでアメリカから帰ってきて、まあ一応修羅場的な?(潮が勝つ。)
あーこの皆川キライだ。あとで茶化してくる態度もキライだ……

3

なんで今まで読んでなかったのかと。

ひつじの鍵で一穂さんを知り、人気シリーズであるこの本に辿り着きました。もう、ひたすら計も潮も可愛いです。シリーズ既刊3冊一気に読んでしまいました。
アナウンサーでいつも笑顔で穏やかな国江田計さん。実は猫を被ってて、心の中で毒舌祭りだわ、休日はだらしない格好だわ、オンオフの切り替えがすごい人です。そんな彼がオフの時に出会ってしまったのが、アニメーション作家の都築潮。仕事でも関わりのある彼と、素の国江田計のままで出会って、その出会いは最悪。でも、名前を偽って交流していくうちに心を許していって、潮が絶賛する仕事モードの国江田さんに、素の計は嫉妬しちゃうほど。
色々な事を乗り越えて、付き合う2人はシリーズを通して成長して、絆を強くしていきます。それがめちゃくちゃ可愛いんです。意地っ張りで猫被りな国江田さんも、その操縦がどんどん上手くなる潮も、どんどん甘くなっていくので、シリーズ通して癒されました

3

可愛いの一言に尽きます

一穂ミチさんの小説を読むのは2度目です。最初に読んだ『ノーモアベット』は、絵師さんに惹かれて購入したのですが、いまひとつ、という感じで、もしかしたら私には合わない作家さんなのかもしれないと今まで避けてきたのですが、表紙絵の可愛らしさ、美人強気受け、職業BL、と気になる要素満載で、軽い気持ちで手に取ったこの本。
控えめに言って、最高でした。いや、まじで。
なんで私は作家避けしてたんだろうとめちゃくちゃ後悔してます。それくらい素晴らしかった。素晴らしく萌えた。
まず受けが可愛いんですよね。外面がめちゃくちゃ良くて、ほとんど二重人格みたいな変わり様。自分の口や意地が悪いのを自覚しているから、処世術として外付けよく振舞っていたけど、完璧に作り上げた王子様な自分と、口が悪い自分、どちらが本当かわからなくなってくる。その中で攻めに出会い、「国江田計」と「オワル」、別人として攻めと親交を深めていく。素の自分を受け入れてくれる攻めに安心感を覚えつつも、攻めが嬉々として語る「国江田計」に嫉妬したりもする。かわいい。
なんやかんやあって、付き合うことになるんだが、本当に受けが可愛い。頭は回るけどちょっと鈍くて、素直じゃなくて。もうめっちゃ可愛いよ。

ストーリーやキャラが良いのはもちろんだが、共感できるセリフとかもある。「自分より活躍している同い年は皆嫌い」とかね わかる わかるよ……

4

鼻濁音

なんといっても、主人公・国江田計が魅力的な小説です。
私、頑張り屋さんのキャラクターがほんとうに好きで、ついつい入れ込んでしまうのですが...(それゆえにスポコンが大好物)国江田さんは私のこのタイプにドンピシャでした。
表ではいい人なのに、裏では人をこき下ろす...とだけ聞くと、なんてやつだ。と思うかもしれません。しかし2面性を隠し続けるっていうのは、どれだけの努力が必要なんでしょう。国江田さんはその努力を絶対にかかしません。普通そこまでできないでしょうってほど、彼は、裏の性格が露呈しないよう日々ストイックに生きていて、ある意味潔くかっこいいなと感じるほどです。
そんな国江田さんが(1〜3巻のどれかは忘れてしまいましたが)、ひとりで「もう頑張り方が分からない」となるシーンでは、かなり胸にくるものがありました。
性格悪くて頑張り屋で、意地っ張りで素直な国江田さんを支える、都築潮という人物。
国江田さんを完璧にコントロールできる日は来るのでしょうか。

BL小説は何冊か目を通しましたが、ほかと違うな、と思ったのは、「へえ~、そうなんだ知らなかった」って知識が増える楽しさがあるという点です。今回は登場人物がアナウンサーやアニメーションクリエイターなどの珍しい職業であるということもあって、それ関係の専門用語とかも出てきて面白かったです。別に必要な知識じゃないけど、増えたらもっと楽しい、みたいな。そういうところも好きだな、と思いました。

2

強気美人受け好き必見!

一穂先生の素敵な世界観がにじみ出ている。
この作品を通して、正直アナウンサーへの見方が変わった(笑)
そして何より行為の描写がエロい。強気でいじっぱり美人の計と男前に温かく見守りながらもヤルときはヤる潮。どんどんグズグズになっていく計が見てて微笑ましい。
竹美家らら先生のきれいでふわふわな絵とこのふたりがまたすんごく合っていてホント最高!!!表紙はもちろんのこと、挿絵もエッチで可愛くて!!!ジャケ買いでも後悔しな買ったと思う。

5

ツンデレ好きな人にオススメ。

アニメーション作家×人気若手アナウンサー。

前から気になっていた小説をようやく読了!
面白かった〜!!もっと早く読めばよかったです(*^^*) 

計の二面性がとっても愛おしいです。「この愚民め。」で惚れました(笑)
あそこまで完璧に演じ分けるのは相当ストレス溜まりそう。
でも潮の前でだけオフなれる計が可愛いです。
本番直前の計の「助けて。」にドキドキしました。潮が気づいててくれて良かった〜(泣)

設楽さんが何げに気になります。計がお仕事してるところがすごく楽しい。もっと読みたいです。

4

ほのぼの読みやすい

ほのぼの系が読みたくて、購入しました。

神評価が多く、期待していましたが、私の好みにはあいませんでした。
キャラはとても魅力的でしたが、お話の進め方が私には合わなかったようです。

読みやすか読みにくいかで言うと、読みやすいとは思いますが、もっと心からラブラブして欲しかったな…なんて。

そもそも、アナウンサーに萌えなかったり二重人格と言いますか、裏表のある性格が苦手なところが苦手なのかもしれません。

感想の一部として捉えていただけるとありがたいです。

5

会話の応酬やテンポが良いd(⌒o⌒)b

あらすじや内容については皆様によって既出ですので、私は感想のみ申し上げることに致します。
まず、計が潮との出会いで偽名を名乗る際、「オワリ」という名前を選んだのが面白かったです。
相手の名前が都築ということを知り、とっさに「続き」に対して「終わり」だから「オワリ」。
さすがアナウンサーなだけあって、計は頭の回転が速いです。
そう言えば、小説が好きで数多く読んでまいりましたが、業界ものって初めてです。
いつも何気なく観ているTV。その中で活躍されているアナウンサーたち。
この人、朝の早い時間に出てたけど、夜のこんな遅い番組にも出てるんだ。
大変だなー、アナウンサーって。
でもグルメリポートとか映画評論、海外出張など美味しい思いも一杯してそうで、楽しそう。
とはいえ、口下手な自分には向いている職業だとは思えないし、別世界のこと。それに特別知りたいとも思わない世界でした。
ところが今回、この小説を読んでその世界の一端を知り、大変興味深く、楽しく読むことが出来ました。
小説や映画の良さは、普段絶対になれない自分になれること。
自分自身がせずとも小説の中の主人公がやってのけ、悔しさを味わったり、悲しみを経験したり、嬉しさを共感できることにあります。
この小説を読んだことにより、そういったことを改めて実感させられました。
というのも、主人公の一人、受の国江田計の性格があまりにも自分と違っていたためです。
会社の外や心の中では、うぜーとか、死ねとか、愚民どもとか、こんな汚い言葉ばかり吐く人が主人公のこの小説。最初は「うわ…」と思いました。最後まで読めるかな、とすら思いました。当然主人公に共感できないし、感情移入などもってのほか。
ところが読み進めるごとにどんどん面白くなってきて、こんな性格もありかも、と思えるほどになりました。
読み終えた今では計が可愛くて可愛くて、その性格すらも丸ごと好きになってしまいました。
そういや私だって、会社で苦手な人からの電話には、「うわっ、やな奴からかかってきた」と思いながらも、逆に丁寧な応対をしてやり過ごします。
「ああ、私も同じだ。心の中の声を表に発しないだけで」と思いました。
会社での私と、家での私。よそ行きの外面と、素顔。
二重人格を辞書で調べると、一人の人間の中に二つの全く異なる人格が交代して現れ、互いに他方の人格にあるときの行動を想起できない、とあります。
本物の二重人格者は病気ですが、計は案外どこにでもいる普通の人格を持った、頭の切れる要領のいい人。
それゆえ要領の悪い私からすると、計は羨ましい性格です。
でもただ要領がいい嫌な奴ではなく、どこか憎めない愛嬌のある可愛い性格、それが計なんですよね。
とっても楽しかった。
この後も2巻、3巻と読んで参ります♪

6

可愛いね!

面白くてスラッと一日で読めました。アナウンサーとアニメーターのラブコメみたいな感じです。
何より受けの計が可愛すぎます笑 いちいち頭の中で暴言を吐く姿に、この人いちいち文句を言うのめんどくさくないのかなぁと思ってしまいました。でも頑張るところはしっかり努力するし、普通にいい子じゃないかと思いました笑
少し疑問に思うのは、顔をマスクで隠してるだけで違う人だと思う潮です。いや、声でバレるだろ!いくら喋り方が違ってもわかるでしょう! まあ、結局声でバレるんですけどね。笑
潮と計の掛け合いはとても可愛らしく、お似合いカップルだなぁとつくづく思いました。エッチシーンでは計が無駄にネコ役に慣れていて、潮に弄ばれてて萌えました。ツンデレ受け可愛すぎか、と興奮しました。

1

素の自分でいられる特別な場所

表向きの顔は優等生のアナウンサー国江田計。
でも心の中の素の計は常に悪態をついています。
その裏の顔を知っているのは親だけのはずだったのに、
ひょんなことから都築潮に知られてしまいます。

そして素の自分(裏の顔)でいられる潮との時間が、計にとって心安らぐ時間となり、潮との関係も急接近!

とにかく可愛くてお似合いの二人。
「愚民ども」と悪態をつく計は笑えます。
そして素直じゃない計をからかって怒らせたり、甘いささやきでデレデレにさせちゃう潮もさすがだな~と思います。

二人の口喧嘩からのラブラブモード突入をずっと見ていたい。

5

表も裏も、たったひとり。


一穂さん初読みでした。
お仕事BL!という感じで、頁数も005~152が表題、153~260(あとがき1頁込み)が第2部、という読みやすい量。一々辞書を引かなければならないような難しさもなく、強いていうなら文章が飛びやすいというか読み返すことが多く、伏線らしき事柄に驚き切れなかったことが少し残念、というくらいです。嚔等…

「冗談じゃありません」からの
「うまくやれ、と言って下さい。僕はいつだってうまくやってきたんですから」
「上等だーー誰よりもうまくやってこい」
このセットん中じゃ俺がMC、ご主人様だ。

の件に最も感情の盛り上がりがありました。"でもきっとどんな仕事も、残りの一厘を積み重ねて初めて成立する。都築の作る動画が、たった一枚のコンテから始まるように。" この件も。このように、恋愛面でドキドキするような場面はそんなになかったので萌えとしては低いですが裏の顔はあれど努力家なところが好感度高い受けの計が攻めの潮に逢って、どんどん緩くなっていく様子が愛しかったです。潮はもうちょっとわんこっぽさが残っていると可愛かったなぁ。男らしさも素晴らしいですが。
後半出て来る後輩・皆川は受けっぽいと思いながら読み進めていましたが、Pの設楽とガン治療中の麻生にもえました。麻生さん、後輩である計に譲らないって。でも設楽には俺をネタに使えって。感動するところではないのかもしれませんが感動しました。計の見えないところで上手な上司…。
後半を読んでからは読めてよかったなと思うけど前半のみの、潮が計の深いところで支えとなったところで終わったとしてもまとまっただろうなと感じます。恋愛というより仲間色が強くなるけど…潮がいつのまにか仕込んでいたパラパラ漫画での"知ってた"がよかった!
竹美家ららさんのイラストがまたふたりにイメージを持ちやすい、柔らかくありながらどこかリアルな華を添えていました。

別の登場人物の恋愛話の最中に、垣間見るようにこの先のふたりが読めたら楽しそうだなぁと思います。言い合いも、痴話喧嘩になりつつありますかね〜微笑ましいし、嬉しい。因みに終盤の計のセッしたい連呼には驚きました…!笑

この先色々な人と打ち解けていくのだろうけど、それでも潮は計の特別なのでしょう。
半分じゃなくて、全部。

3

もっと早く読みたかった!

何でもっとはやく読まなかったんだろう!
私には珍しく小説なのに一気読みしてしまいました。

もともとテレフォンセックスのシーンが目当てで購入したのですが(有名人気作とは知りませんでした)収穫はそれ以上。
特にキャラクターが魅力的です。
メイン2人以外の登場人物にもまるで実在の人物のような存在感があります。
自分も体験したことがあるようなリアルな心理描写が描かれているせいでしょうか。
加えてあまり見慣れない表現で書かれているのに、それが飾った言葉や辞書で引かなきゃわからないような言葉ではないから読みやすかったです。
もっとこの作者さんの作品を読みたくなります。

5

あっぱれ日本一!

新年一発目だったかな?年末だったかな?
そのあたりに読んだのですが
「このBLがヤバい!2016」でさすが1位だなと
もう、あっぱれ、日本一!と叫びましたね。

とにかく絵がいいし
読みやすい文章が!

まず設定が旬すぎてもう目からうろこ。

今、本当に注目されてる職種がでてきたり
テレビの特殊なあの職種の裏側も垣間見えたり
社会的な人の上っ面の付き合い方というか
なんとなしに人間的な面が妙にりあるだし
主人公の目線で全て書かれているのですが
なんか、とってもいじらしいし
こんなの目の前に居たら
もう…どうしようかね。


男でも読めると思うし
BLファンじゃなくてもコレはおすすめできるなって思いました。

初心者にも行けると思うし
BL浸食させたいって友人がいたら
潮みたいな男みせられたらきっとキュンキュンしちゃうと思う。


男の俺がキュンキュンしたからね!


もう!!う腐腐腐腐腐❤と、なってしまう一冊です。
(分かりづらいかな…?)

6

無自覚的小悪魔系受様

一穂ミチさんは「朝から朝まで」以来2作目です。
「朝から~」は感動!!ってほどでもなかったのですが、
新規の作家さんを開拓したくって、
私が「神!」と思ってる作品に
同じような評価をしているレビュアーさんの
評価の高い作品を漁ってたらこの作品にたどり着きました。

計=オワリだと、いつ気づくのかなぁ
そのときどんなリアクションが‥と思っていたので、
その点に関してはちょっと拍子抜けしました。
受け受けしい受様が苦手なので、
みだりに触られると逆毛を立てる猫みたいで
かわいらしかったです、計。
潮も鈍いのか、聡いのかわからないですが、
計に関しては懐が深い‥。
計と対比させるためなんでしょうが、
ちょっといい人すぎて引くくらい。

今、積んでいる小説が、痛くて読み続けられずにいたので
ほんっと癒されました。

1

キャラクター萌の本でした

キャラクター萌の本でした。計はとても可愛く魅力的なキャラですが、それも後半になってくると少し乙女思考が強かったかな…という感じがしました(最初の印象が強烈だっただけに笑)。
そこがかわいいツンデレとして物語を彩っているのもあるんですけどね。

私はどちらかというと攻めの潮の人柄に惚れ込みました。やっぱりツンデレは攻めの魅力があってこそ成り立つものだと痛感しました。
決めるところはしっかり決めてくれる、仕事に対して真面目に向き合うアーティストな潮。けれど計に対してしっかり守る姿勢も見せてくれ、計の相手はもうこの人しかいないな、という安心感がとても持てます。

時々出てくるマスコミ界に大してのブラックジョーク的な?描写も面白く、世間では嫌われている感じがする界隈の話でも大変面白く読めました

1

一穂さんは朝チュンで良いと感じる昨今

愚民て…なんだか久々に聞いたー(笑
レビューがもうかなり上がっていますので、個人的な感想を。

受けは、真面目で人当たりの良い局アナ…と見せかけて、裏表のある計。
そして攻めは、若手有望株のアニメーション作家の潮。
心の中では毒を吐きまくり、スーパー猫かぶりの計と、仕事で出会った同い年の潮とのお話です。

計の心の声がバシバシ辛口で繰り広げられている本作。
それ自体は、わたしは特に『口悪いな』とか『性格悪すぎだろ』とかは感じませんでした。
誰にでも多かれ少なかれあるでしょうしね(苦笑
キャラが皆、清廉潔白であれとは思いません。
ただ、その心の声はなんというか笑えない。
面白いでしょ!という押しが感じられてしまいました。
筆者さんご自身も計の側に立って書かれたように感じてしまいまして…
個人的には筆者さんには神立場(視点という意味でなく)でいて欲しいので、わたしには合わないなと思いました。

そして一穂さん、相変わらずエチ喘ぎの『書いてます』感が半端ないです(苦笑
なんでだろう、読んでいてもわざとらしさを感じて、その場面になると急に現実に引き戻されます。
セリフはまったくそういうことは感じないのに、喘ぎ声だけどうにもAVのようで…
ここ最近はそういうシーンを増やしているからかもしれませんが、そうするとよけいわざとらしさが先立っていて、いっその事、朝チュン的なものでもよいのでは?と思う始末です。
もちろんそういうシーンはないよりある方が美味しいですが、一穂さんのエチは目が滑ります。
時々レビューで見かけた、目が滑るとはこのことかと…

高評価レビューの多い中で心苦しさもありますが、一個人の感想として書かせて頂きました。
ただ一穂さんは大好きな作品もたくさんありますので、これからもなんだかんだと買い続けるのだろうなと思います。

18

インパクトすごい

クレイアニメーション作家×報道アナウンサー。受けは「王子」と呼ばれている上品イケメンアナウンサーなのに、心の中では「ボケ、カス、この愚民がっ」とか始終唱えてる二重人格な25歳。

受けのキャラクターが秀逸でした。ちょっと苦手な部分もありましたが、なかなかこんなインパクト強い受けもいない気がします。アナウンサーのお仕事話も面白かった。
でも、攻めが「別のアナウンサーが、自分の前ではニコニコしてるのに、ADを蹴ってたり、つまんねえ仕事とか言ってるのを見聞きしたせいでアナウンサーに不信感を持っていて、受けにいやな態度を取ってしまった」という設定なのに、受けが二重人格なのはいいんだ…とちょっと腑に落ちなかった。ので一段階マイナス。

0

甘いお話

とても読みやすい文体でサクッと読めます。
イラストとの雰囲気も合っているので表紙を見た通り、期待した通りの内容でした。
アナウンサーの国江田さんは毒舌設定。さわやかな見た目とキャラに反する口の悪さ。しかもそれは脳内だったり極親しい人のみが知ることができるという特別なことで二人の親しくなるきっかけでもあります。
毒舌といっても乙女の許容範囲内ですので気分のわるくなるようなものではありませんのでご安心ください。

0

主人公かわいい

とにかく計ちゃんが腹黒ツンデレでかわいい(笑)((o(`>ω<´)o))
エロシーンもちゃんとあるし計ちゃんが潮さんをなんだかんだいって求めてしまい素直になるのがほんとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉにぐっときます:(((∩˘ω˘∩))):
エロシーンでの一言一言が可愛くて愛おしくなるレベルでやばいです:(´∩ω∩`):
アナウンサーやってるときはきらきら王子様キャラなのにプイベートだと急にもさくてダサいですがなるのも面白かった(笑)

4

最後のひとさじ

多分、この一冊に期待すべきは
蜂蜜の様な甘さでもシフォンケーキの様な
柔らかさでも綿飴の様な口どけでも
ない様な気がします。
甘さは確かにある訳ですがそれはどちらかと言えば
チーズケーキの甘さと言うべきであり、
しかも使われているチーズは一寸捻って
ゴルゴンゾーラチーズだったりします。
と、承知して読んでみると美味しい一冊です。
さりげない癖が思わぬ所で引っかかるので
万人向けと言い切れない部分はありますが、
癖になる味わいではあります。
でも、合わない人が無理やり食べ続ける
味ではないでしょう。

3

ツンデレ大好きだー。

一穂ミチ先生は初読みになります。
ちるちるで人気があるっぽい、くらいで特に前情報なく読みました。

で、だ。
何だこの激烈にかわいいツンデレは。きたよ、これ。笑

出だしの王子キャラから暴君キャラへの変貌で二重人格キャラかー
なんて思ってましたが、いやいや、デレるときも性格違いすぎるから!笑
もはや三重人格ですから!!(←喜んでます)

仕事のできるツンデレ王子受けってよいですねー。vv
『国江田さん』がクリアに描かれるほど、オワリとの乖離に苦しむ姿が切なかった。
素をさらけ出させてくれれる都築がやさしく微笑むのは『国江田さん』。
『国江田さん』は自分じゃない。
見てほしいのは飾らない本当の自分なのに。でも素直になれなくて。
あーじれったい。
そんな素直になれない計をまるっと包み込む懐の深さに萌えですよ!
あまりの萌えっぷりに話半ばで本屋に続きを買いに走ったぐらい。笑

すごく丁寧に仕事の話を書いていらっしゃるので、そちらの方でも
ぐいぐい話に引き込まれました。
そのせいなのかなぁ。クライマックスともいえる計の初MCで
仕事を成し遂げたときのある種の達成感を共感しながら読んでいたので
どうも、そこからラブに突入するのにもやもや感がつきまといました・・・。
仕事部分で盛り上がってるところなのに、なんか無理やり恋愛を
ねじ込んできてるみたいで。
二人のらぶらぶシーンだけ、切り取って読む分には萌え~ってなるんですけど
続けて読むと萎えってなる不思議な経験しました。。。


えぇ。まぁ、若干のもやっと、はありましたが。
エチシーンは大満足です!!!

初エッチはそれはそれは可愛らしいったらありゃしない、ってくらい
計が素直にならなくて。笑
でも結局は手練れた都築に絆されいやいや言いながららぶらぶしてました♪
もーかわゆいっvvv

「両方フォーユー」で計が竜起にゆらゆらしちゃう件はなんてことー!
(ノ゚ο゚)ノ オオオオォォォォォォ-
と思いましたが。都築とのテレフォンセックスが秀逸で。( ´艸`)ムフフ

「 ……後ろも触る? 」
「 やだ 」
「 何で? 」
「 そっちは、潮がしてくんないとやだっ…… 」

ひぃっーーっ。甘々すぎて脳が蕩けそうだよー。笑
計の素で都築好きって感情がダダ漏れになるのがたまりませんっ
(*´д`*)ハァハァ


挿絵は竹美家先生のかわいらしい感じの絵柄でほんわかなんですよねー。
イラスト自体は大変好みです♪
ただ、最初の方は計はもっとクールビューティー系のイメージで読んでいたので
若干違和感はありました。
都築もやっぱりかわいい感じに見えてしまって。苦

でも、まぁ、あれだけやだやだ言う計を見てると、幼さが全面にあふれているのでこのイラストもあながちアンマッチではないなぁ、と読み返すたびに見慣れました。笑


一気に失速せず萌え!っとはなれなかったのですが、
仕事の面、ラブの面、どちらも丁寧に書かれていて、そして大変コミカルに
書かれているので読みやすいかな、と思います。
人気作ってのも納得かな。(≧∀≦)

1

笑いたいときに読みたい一冊

電車の中で挿絵を隠しながら読んでいたんですが、挿絵隠すよりも笑いを堪える方が大変でした。外で読むならマスク必須です。マスクあっても漏れるくらい。
最初は国江田さんの小気味がいいほどの口の悪さ(というよりも罵詈雑言w)にびっくりしながら読んでいたんですが、読み進めると癖になりますね、たまりません。
ストレス発散したいときに、笑いたいときに、萌えたいときに、何度も読み返しています。国江田さんの言葉がとにかく爽快ですし、都築との掛け合いも頭がいいんだか悪いんだか。笑
あと、国江田さんのお母さんとの電話でのやりとりも好きでした。
ゴリラのくだりなんか本当に意味がわかんない!って突っ込みたい。笑
エビぞりも意外すぎてww
皆川くんも好きなので浮気!?シーンは嫌な気持ちにはならずいい意味で軽く読み流せました。笑
結構情事シーンもあります。電話での情事に別に今までこれといってときめいたこともなかったんですが、これはときめきました。国江田さん可愛かった・・・。
最初から最後までツボにはまりすぎてCDまで買っちゃいました。
イエスかノーか半分か。タイトルも秀逸だなあと思いました。
イラストは最初少し幼い印象があったんですが、慣れてしまうとあまり感じません。竹美家さんの絵の都築と国江田さんとても愛しいです^^

5

好きなのは、半分じゃないな!!

 一穂さんのあの、綺麗な文章プラス、計のあの軽いセリフのコラボレーション。楽しかった。読みやすかった。ちげーよ、とか、黙れ愚民が、とかオフモードでは毒舌満開のアナウンサー国江田計の一人称で話が進む。
 内面と外面のギャップありすぎの計は、取材で知り合ったアニメーション作家、都築潮に「国江田さん」と「オワリ」という二人のキャラを使い分けて接する。
 うわ、それややこしなるパターンちゃうの?と思ってハラハラ読んでいたら、潮はあっさりそのパターンを見破る。そして、そのトリックを見破っても潮は怒らず、
「俺は国江田さんとオワリ、足して二倍好きだ」という。なにそれ。ナイスすぎる!!
 そして、二人のエッチもいい。計が結構女王受けで。潮が結構変態で。女王にテレホンでセックスしちゃったらそりゃやばいでしょ。
 ああ、みなさん読んでください。

7

ツンデレ具合がかわいい

 ともかく、受け様の計のツンデレがかわいかった。
挿絵もとてもかわいくて、表紙のキス待ちの攻め様の潮に対して、テレまくってあっかんべしてる計の姿にうははー、でした。

 外面をがちがちに固めた計のにっこり笑顔の仮面の下で繰り広げられてる罵詈雑言の数々。
心の中で思うだけなら自由だし、こんだけ正直にしてたらむしろアッパレ、と感じてしまいました。

そんな素の計と潮の最初の出会いは、潮にとっていい印象じゃなかったはずなのに、話してみたらその歯に衣を着せないストレートな言い分が気に入っちゃって。
 計は素のままでも当たり前に受け入れてくれる潮のいる場所が居心地よくて、でもそれを認めちゃうと、今までの自分の空虚さと向き合うことになって、コワくて。

 潮が気付いてくれてよかった。
ものすごく頑張って努力した結果の外面王子の国江田さんと自分に正直なツンデレ計と、両方受け止めて、足して二倍で愛してくれて。
 後半の計の浮気騒動の時も思ったけど、どんだけ男前で懐の深い攻めなんだ。
まさかの関節技で、そうくるか!でした。

 受けの計の一人称で書かれてて、だだ漏れの心の声にクスッと笑いながら楽しく読めた一冊でした。

5

主人公の心の声にツッコミつつ、ツンデレっぷりにキュンとくる!

読み進めて最初の印象は、主人公の心の声(言葉)が今どきの若者すぎる、というか、よくこんなにもポンポンと粗雑な言葉が出てくるな!逆にすごいわ!と思ったのが第一印象。(笑)

でも読み進めていくうちに、言葉遣いが悪く意地っ張りなツンデレだけど、仕事には真面目でとっても努力家な主人公(受)が愛しく思えました。
キャラクターのオンオフのように、ストーリーも恋愛のコミカルなシーンや仕事の緊迫したシーンなどオンオフがあって、中弛みせず一気に最後まで読めました。
読み進んでいくうちに、主人公の言葉遣いの悪さがキャラクターの内面をしっかり立たせる一つの武器になり、仕事には真摯な計のギャップになったと思います。

そして、この話の要でもあるTV業界の描写が素晴らしいと思いました。
計のアナウンサーという仕事がとてもリアルに、そして丁寧に描かれていて、全然そっちの分野に詳しくない私でも手に汗を握ったり、テレビ人に同情したりと、読んでいて一体どこまでが業界人のフィクションなんだろうと思ったほどです。

個人的にツボだったのは、いつも穏やかで飄々としている潮(攻)が、とある場面で計に怒った時のセリフと、とった行動に!笑
普通のBLならよくある(鬼畜BLにはありがちな)展開か?!と思ったら、まさかの技キメ・・・!!!に笑いました。

いろんなところでドキドキハラハラしましたが、最後まで楽しく読めました。

2

二重人格

丸ごと一冊がひとつのストーリーでした。

面白かったですね~。
あまりの口の悪さに、笑いが出る出る・・・。
そして、作品自体もジメジメしているところが一つもなく
さっぱりと読める。
爽快感がある作品だな~と感じました。

そして、潮の懐の広さといったら素晴らしいですね。
これだけ悪態を付く人間に対して
どうして優しくなれるんだ!?と思うけど
確かに、最初に遭遇したのがその人格だったわけだし
それも含めてカワイイと思ってしまったわけですからね~。
しょうがないのかな。
でも、よく最初にそんなんで好きになれたなぁ?とは
思ってしまいましたがw

もうちょっと後輩くんと潮がバトってくれると
もっと楽しかったかも~と思ってしまいました。

3

サイテー野郎がふたり(後半注意!)

冒頭から痛快でした。
私小説というのは苦手なんですが、これは凄く良い!
「そのまま進撃してしまえええ!」って感じでした。

心の中で声を発している主人公である計(受け)の言葉は凄まじい!
何という上から目線。
周囲や相手をこけおろしています。
「この愚民ども」って言葉は凄いですね(笑)
それをにっこりと笑い、
「いい子ちゃん」の仮面を被ってやりすごす計…。
これは笑い転げそうになりました。
一穂ミチさんの文章力の勝利ですね。素晴らしい!
このギャップがたまらない。良いですねー。
まさしく痛快劇です。

そして家に帰ってから、
くたびれたジャージを着てマスクにサングラスで
外出し、大衆が好むような牛丼を嬉しそうに買う計。
この素の計が、また良い!
「いい子ちゃん」の仮面を剥いだ彼がこんなダサくてムサイなんて
誰が想像するでしょうか。爆笑ものです!



そしてふとしたきっかけから、
都築(攻め)の仕事の手伝いをすることになった計。
素の自分を見せられることに
「飾らなくていい自分」
「いい子ちゃんでいなくていい自分」の
素の自分をさらけ出すことの気楽さに、
仕事がなくても都築の家に入り浸るようになります。
これは読んでいて嬉しかったです。
ああ、やっと素の自分をさらけ出せる相手が
見つけることができたんだね…と。



やはり仕事モードのときは、計は自分を
「飾り立ててガードしていた」と思うのです。
それは、読者全てがそう思ったのではないかな…と
勝手に予想しました。

そのニュースキャスターの計を「半身」だとは、私は思いませんでした。
でも、都築は計に対し、それを「半身」だと思ったのですね…。

「それは、違う!違うよ都築!本当の、素の計を見て!」と
言いたくなりました。



夜のニュースキャスターに大抜擢された計。
嬉しさ半分、悲しさ半分、
そして本番前の緊張と重圧に耐えられなくなった計。
都築に電話をし
「助けてくれ…」
と、言ったシーン。
ここは、計があまりに可哀想で自分も一緒に重圧につぶされそうで、
胸が痛くなりました。


エッチシーン。
挿絵が……高校生っぽい。幼い。
竹美野ららさんが悪いというわけではなく、
もっと歳相応に大人っぽく書いて欲しかったなぁ…と。

-------------------

結局、都築にとって、「計」とはどんな存在だったのでしょう?
「いい子ちゃん」の計にも惹かれた都築。
漫画を読みながら、くたびれたジャージで
ゴロゴロする計にも惹かれた都築。
「都築は一度に二人を愛せる人だったの??」
と、心にハテナマークがついてしまいます。

都筑は「二股にならずに済んだ」とか言ってますが、
ホント、二股だよ!
現実「オワリ」と「国江田」が別人だったら、
都筑、お前は二股の最低ヤローになるところだったんだぞ!

「どっちも好きになりかけてた」だとぉー!?
許せーん!絶対許せんぞ、都筑!!


やっぱり都築には、ありのままの「計」を見て欲しかった。
私はくたびれたジャージを着て、牛丼をかきこむような計が
本当の計だったと思うのです。
だから「いい子ちゃん」の仮面を被り、
徹底的に他者を排除するような計には
惹かれて欲しくなかった。

ありのままの、本当に「素」の計を愛して欲しかったんです。

-------------------

2話目の話は「両方フォーユー」

でも、本当だろうか?

皆川(攻め・当て馬)に押し倒されて、その気になってる計って
どゆこと!?
一途でもなんでもないじゃないか!
最低ヤローは都筑だけじゃなかった!
計、浮気しようとするとか何事!?
都筑が来てくれなかったら、ホントにそのまま皆川と浮気してたよ!
皆川と寝てたよ!皆川に抱かれてたよ!完全浮気だよ!
ああ、もうサイテー…。
超最低ヤローだよ、計…。

素の計を愛してなかった都筑にも「最低」という言葉を使いましたが、
正直、計の方が最低なのかもしれませんね。
浮気だけは……うーむ、気分が悪いです。

その後、「好きだよ、半分だけじゃなくて」と
計が言ってますが、こんな言葉はもう信じられない。
嘘つけ!このヤロー!

物語の一番最後に「両方、全部だ」と言っていますが、
嘘つけよ。
計も。
都筑も。
(怒)

-------------------

評価を「萌」にするか「中立」にするか
とても迷いました。

計の心の中は本当に面白かったですし、笑いました。

でも、やはり都築にありのままの計を「半分」ではなく、
「全部」だと思って欲しかったというところと、
計が浮気しようとした……というところを鑑み、
「中立」とします。

読後感は……うーん、微妙です。
良くもなく、最低に悪いわけでもなく…


人の心の中の不思議を覗いたような小説でした。

また、一穂ミチさんの他の小説も読んでみたいです。

10

愛すべきON/OFFアナ

一穂先生の作品は、わんわん泣ける描写やぐわわっと胸を突き刺すように萌え悶えるエピソードよりも、どこかほっとする展開と思わず付箋をつけたくなるような小さな掛け合いが光るので大好きです。

今回一番涙腺にぐっと来たのは前半のアクセント辞書のエピソードだったのですが、ここ以外でも印象的な部分が萌えたり泣けたりする重要なシーンだけではなくて、ちょっとしたやりとりや地の文の中のさりげない一節でとてもぐっとくるのは、改めてすごいなと思いました。
特に攻めが自らのアニメーション作品について語る際に、「自分の作品についてのテーマは特にない。みんなはそういうことばかり気にするけど、ひとつのかたちに決めつけるのはいやだ」と主張するくだりが、なんてことないカジュアルな掛け合いの中での発言なのですがとても心に残っています。

また今回の作品では、しっかりと取材をしているのが伝わってきて、一つ一つのエピソードや場面選びがすごく地に足がついていて感心してしまいました。
(本当に些細な部分ですが、VTR内の暗証番号にダメ出しをするくだりなど)
二人の恋愛に関わる部分でも、鼻濁音やアクセント辞書などアナウンサーのお仕事にまつわる小道具やキーワードがうまく伏線として活かされていて素敵です。
本番前の緊張感のあるシーンの描写一つとっても、情景や空気感が自然に浮かんでくるような、読み手が経験の中から選び取れるような描写の仕方でつい手に汗にぎってしまいました。

意地っ張り・ツンデレ・二重人格…な典型的な受けなのですが、受けの性格や可愛さが滲み出るエピソードがどれも素敵だったこともあり、本当に気持ちよく萌えられます。
(客観的に見るとすごく真面目で向上心がある愛すべき見栄っ張りなのですが、自分の激しすぎる二面性への罪悪感に常に苛まれている所もいとしいです)
対しての攻めですが、人間的にまったく出来てはいないけど、エピソードの中で自然に受けのゆがみを受け入れられるようになっていく過程に非常に好感が持てました。
2話目に出てきた当て馬も、感情表現はストレートだけど飄々としててバカではなくて食えない感じで、受けの機微にすごく敏感で…という最高の当て馬だなと…!
こういう当て馬と無骨な攻めをかち合わせるのが至高だなと改めてしみじみ感じました。
お互いを意識する正反対なタイプの攻め同士×意地っ張り受けの三角関係の構図は何度読んでも飽きずにきゅんとしてしまいます。

2度目、3度目と読み返しても一つ一つのエピソードのディティールが愛しくなる、そんな素敵な作品でした。

14

裏表があっちゃダメなの?

一穂作品においては、圧倒的に受けに個性的、というか、エキセントリックな人の割合が多いような気がします。なので、おのずとその作品全体のカラーを支配するのも受けで、作品が好きになれるかどうかも、その受けの「変さ」加減をめでることができるか否かにかかってくるようです。

 本作の受け、計は、中でもかなりの変路線を突っ走った性格なので、一般受けはしそうにない。でも結論から言うと私は嫌いじゃないです、こんな人。
 裏表紙のあらすじ冒頭に「極端な二重人格」とあるのですが、それはちょっと誤解を招く表現かも。計の場合、無意識のうちに別人格に切り替わってるわけじゃなく、あくまで厳密な計算に基づいて使い分けているだけ。人気アナウンサーとして人当たりがよく折り目正しい「表の顔」と、がさつで凶暴で、口を開けば毒を吐き、下世話な食べ物や漫画の大好きな「素の自分」。それは世間一般の誰もがある程度はやっていることなんだけど、計の場合はただその振れ幅が極端に大き過ぎるだけ。彼にはちゃんと自覚がある。素の自分をそのままさらしたところで、誰にも愛されない。だから「ありのままで」なんて綺麗事ははなっから信じない。その代わり、表の顔を取り繕うための努力もゆめゆめ怠らない。それのどこに恥じる必要があるんだろう? 私個人としては、ありのままで万人に受け入れられると思っているおめでたい人の方がずっと信用ならない気がするんですが。

 そんな計にも、気弱になる一瞬はある。かぶった仮面が完璧すぎて、息苦しいけどいまさら脱げない。このまま仮面をかぶり続けて、素顔は親にしか見せられなくて、誰とも深い付き合いなんてできないまま一生を終えるのか。

 ただひとり、素の方の計=オワリとして知り合って、最初から思い切りヤな部分も全開で見せてしまった都築の前でだけは自分を取り繕う必要もない。オワリとしての無茶苦茶な自分も、厭うどころか面白がって受け入れてくれる都築。でも彼と過ごす時間が楽しければ楽しいほど、真実をすべてさらす勇気がもてない。プライベートとは別に都築とは、仕事での接点もあり、そこではやっぱり彼も「人気アナウンサー計」に憧れのまなざしをむけてくる一人でしかないから。

 私生活での葛藤を抱えたまま、大きな仕事のプレッシャーに押しつぶされそうになる計。崖っぷちの彼を救ったのは映像作家の都築らしい、パラパラ漫画の告白でした。自分のよって立つ足場を得て、いつもの調子を取り戻す計。「うまくやろうなんて思わなくていいから」という上司に「うまくやれ、と言ってください。僕はいつだってうまくやってきたんですから」と切り返す。なんて男前。どんなヤなやつでも惚れてまうわ、これは。

 対する都築も一穂作品には珍しく(?)懐の深い、情も深い攻めで好感がもてたんだけど、それだけにただひとつ。続編の「両方フォーユー」で、後輩竜起によろめきそうになった計に対して「お前が半分なら、俺も半分だぞ、もう半分預ける別の相手、俺は俺で探していいんだな?」とは嘘でもポーズでも言ってほしくなかったな。最初の「お前は半分でも、俺は二倍」をあくまで貫いてほしかった。

 竹美家さんのイラスト、いかにも今風の可愛い絵柄なんですが、個人的には27歳社会人カプにしてはやや幼すぎるように思えて。高校生カプとかならドンピシャなんでしょうけど。


 

7

共感

作家買いです。

局アナという、芸能人とは違うけどテレビに映るある意味有名人。
そんな計が、外での作った自分と
帰宅後の素の自分半分半分を使い分けるのですが
そういう世界の人って多かれ少なかれ外の顔ってある気がします。
計の場合、かなり極端ですが仕事上の顔と素顔は多少違うもの。
両方の自分を潮に知られてしまったことで
どちらも同じ自分であることを告白するタイミングを逃してしまいますが
潮の方から、なんともオシャレに「わかってるよ」と告げられて・・・
そう、台本に描かれたパラパラ漫画です。
仕事の顔から徐々にいつものボサボサ頭の素顔の計に変わって行く漫画。
潮の計に対する精一杯の気持ち。
どちらの計も好きだ・・・そのままの計でいて欲しいというメッセージが
そのパラパラ漫画に込められているようでドキッとしました。

最初から最後まで、笑えたりドキッとしたりきゅんとしたり
テレビ局の裏側を垣間見たり・・・とにかく飽きないお話でした。
個人的に好きなシーンは、計と潮のテレフォンHですかね・・・
あのツンデレ計がなんだかんだ文句言いながらも
潮の要求に応じてやってしまうんですからここは外せないですね。
そして同性とのセックスなんて絶対有り得ないとすごい剣幕だった計が
結局は潮の腕の中で喘いでしまうんだから
普段はかなりストイックな計も、潮にかかると素の自分になって
可愛く見えて仕方ないです。
そんな計のすべてを受け止めて、大切にしてくれる潮カッコいいです。
喧嘩しても何しても、必ず計のところへ戻ってきてくれる
真っ直ぐ計だけを見てる潮、かなり男前です。
二人が言葉少なに過ごす、何気ない夜の時間・・・
潮は仕事をし、計は同じ空間で好きに過ごす。
ただ同じ部屋の中で、同じことをするわけでもなく
ただ一緒の時間を、お互いを感じながら同じ空間で過ごす。
そんな、会話が無くても通じ合うみたいな空気がとても素敵でした。

そして、当て馬の竜起は次回スピンオフですかね・・・(笑)
しかし計のために一時帰国までする潮、やっぱ愛の力ですね。





9

面白かったー!

品が良くてソツがなくて日々絶え間ぬ努力もしてて、これぞ王子といった感じの素敵なアナウンサーである計の、素の姿の粗暴さが最高。語彙を多様に使える作家さんだからこそ、汚い言い回しもうまいんだなあ。同一人物とは知らず両方の計に会ってる潮が、いつ気づいて破綻になるのかハラハラしながら読んだけど、そうはならないってとこが意外だった。なにをしても許してくれる器の大きい潮が、ついに怒った時のセリフ・・・かっこええでないの。なるほど、それでこのタイトルか。

7

絶対オススメです!

大好きな作家さんなので発売日に買って一気に読みました。
やっぱり一穂作品は最高です‼

この作家さんの話には、よく口は悪いけど芯の通った素敵キャラが出てきます。
そんな愛ある暴言が大好きな私はとても楽しく読めました。

特に今回の計は表裏がある性格ということで、一粒で2度おいしいお得感があります!
表の品行方正さが完璧なほど、素のとき暴言が素直で可愛いく思えてイイです。
竹美家さんのイラストにぴったりでした。

また攻と受の精神的なつながりというか、お互いを信頼している距離感も素敵だなと思えるお話です。

11

いや、人間てこういうものじゃない?

作家買いです。最近若干話題をさらってるこの作品。へー、どんな作品なんだろ、と通常の5割増しの期待感を持ちつつ読み始めました。

内容は皆さま書いてくださっているので感想を。

計が嫌な奴か否か。
賛否両論あれど、私は人間てこういうものじゃない?と思いました。誰もが人に嫌われたくない、と思うものだと思う。その為にネコを被ることだって普通にあるでしょ。特に日本人は本音と建前があると思うし。むしろ思ったことをそのまま人に言ったり、行動に移すほうが問題があるような気もする。まあ、計の場合少しその裏表が激しすぎるとは思うけれど、本音を隠して人当たりよくするのは世間一般で軋轢なく生活するうえでの知恵でもあると思うし。

でも常に「人から見られた自分」を自身でプロデュースしている計には、彼なりの孤独や寂しさもあるわけで。

そんな中、仕事で出会った都築。プライベートの時間にトラブルを起こしたことで計の裏の顔を見たことがある唯一の他人。言いたいことも言い合えて、素の自分でいられる相手の都築に、計がどんどん惹かれていく過程にはちょっとキュンときました。ただ計と都築が惹かれあう過程のラブ度がちょっと低いのが残念でした。お互いに会ううちにどんどん惹かれていく、というのは理解できましたが、なぜお互いに「この人」でなければならなかったのか、というところをもう少し踏み込んでほしかったな、と。

そんな中で、計が皆川くんに言い寄られた時に、計も都築も、お互いがお互いに執着するシーンには萌えMAXでした。

対して攻めの都築。飄々とした感じながらも、どーんと自分の意志や思いが真ん中にあって、大きな懐をもった大人の男性で良かったです。

二人とも自分の仕事にプライドを持ち、陰で努力している姿はとても素敵でした。

しかし一穂作品に竹美家さんのほんわかとしたイラストはほんと合うなあとしみじみ思いました。

20

守りたい物

自分の外見に期待される物を完璧に守りきろうとする努力家君が、素の自分を見せた相手に依存していくお話。

人間誰だって裏表はある。
日々の生活の中で、心の中でいろいろ思うことがあるのは当然。
でも、それを何でもかんでも表に出せばいいわけではない。
ちゃんと表と裏を自覚して、表の自分と裏の自分がかけ離れていようとも、表の自分を守り通す。
っていうか、表の顔と裏の顔をコントロールして生活できないようなら、その方が人としてダメだろうと思う。
主人公の計は、それをすごく立派にやり遂げていたのだが、、、

なんか、みんなかわいいよね、
がんばれー
って応援したくなる。
ひよこの刷り込みみたいな恋で、この先、計がどうなるのかも、二人がどうなるのかもわからないけど、とりあえず竹美家さんのイラストがかわいかったので萌+2.

7

初読み作家

初読み作家でした。率直な感想です。

読み辛いです。国江田計の心の声が多すぎ。いくら、心の声でも性格悪すぎじゃないですか。

死ねとか、愚民とか、(愚民て言葉を日常で使う人はまだ、見たことないわ)こんな、汚い言葉ばかりの人が主人公じゃ感情移入も出来ない。二重人格とか猫被ってるどころじゃないです。裏と表の違いに、ここまで顔が違うと恐いわ…。

小説の話であるけど、日常にこんな人がいて愚民とか言われて本性知った時はドン引きするわ。

この作品を書くのに取材とか色々、調べたりして書いた作品なんでしょうけど……BLで楽しむにはそこまでいらないと思った。

一般小説ならありだろうけど。全く心に入ってこない。今まで読んできたBLとは違うカテゴリーだわ。

31

ねこをかぶったきみがすき❤

受のアナウンサー、国江田計の立派なねこかぶりが超絶可愛い一冊

表の顔は、品行方正みんなにやさしく、かしこいアナウンサー
裏の顔は「自分がいちばん、他人は愚民」のおおきなこども

計の行動はいつも一所懸命なので憎らしい行動もぜんぶ許せてしまう不思議
(しかし、人間より牛丼を優先させてはいけません)
お仕事シーン:ハラハラドキドキ!
恋愛シーン :ドキドキドタバタあまあま❤ 

攻の潮がお仕置きで逆エビ固めをきめる場面は大爆笑
「まいったなー、お似合いだな」
と浮気(未遂)相手がつぶやく言葉に、全力でイエス!!!

16

萌えって何?何なの?どこなの?

あー、すんません。
ほんま、すんません。

一穂ミチ熱狂的信者の友人から薦められて読みました。
ちるちるにも一穂ミチファンたくさんいらっしゃるので
私の感想で気分が悪くなる方が出てくるかもしれんなー。
この小説が合わん人がこの世の中に存在するって事わかって下さい。
では、しゅみじゃない評価の理由

くどくどと説明が長い。
どこまでも同じ単調さに飽きる。

何回も同じような仕事の説明ばかりで、これが一穂ミチ作品の醍醐味となると?
仕事の背景とかは必要かもしれんが、
二人の気持ちが寄り添っていく一番の情熱はここだ!って言う一穂ミチの意気込みを感じ取る事が出来ませんでした。
ダラダラと最終コーナーを曲がりフワッとゴールに突っ込みました…な感じでした。

友人からは
「あぁん?おめぇバカじゃねーの?この一穂ミチ先生の素晴らしさがわかんないって、袋叩きにあってこい!!バカ!!」
だそうな・・・。(40年腐レンズしてます)

60

悩ましい振り幅

二重人格の主人公という設定に
一穂さんがよく用いる言文一致的手法が
よく活かされた作品でした。

表向きは品行方正な若手アナウンサー、
本当の性格はものっそい毒吐きで
殊勝な台詞のすぐ後に
大変辛辣な心の声が来るのが面白すぎます。
「愚民どもが!」も良いけど
アメリカネタと使用済みティッシュの下りが特にツボでした。

この計(受け)、
毒は吐くけどそれは心の中だけで
仕事ではどんなにムカつこうが笑顔で対応する圧倒的演技力。

決してイヤな奴ではなく
人一倍努力家で真面目な所も好感がもてます。


そんな計が、ひょんなことから
プライベートでアニメ作家の潮(攻め)と出会い、
プライベートでも仕事でも会う彼に二つの顔を
使い分ける展開がコミカルで楽しい。

計のアナウンサーとしての仕事描写も
リアリティがあり読み応えアリです。
ニュース番組司会に抜擢された計の
丹念な準備→本番の生討論シーンは
仕事をやり遂げた達成感が伝わってきて
ドキュメンタリー番組でも見ているような
感覚に陥りましたv

潮が計の正体に気がつくきっかけも
計のアナウンサーとしての資質が仇となり……
ってところがカッコいいな~~と思います。


ただ、後輩アナと計のキス未遂現場を目にした潮が
後輩ではなく計にプロレス技をかける道理が
分かりませんでした。
(笑い的にはそっちで正解ですが!)
計のことを「人の(自分の)もん」とか
所有物扱いするシーンも、何様?って感じでw

そもそもこの二人、恋が芽生える過程からしてナァナァというか、家でダベってるうちにいつの間にか両想いになってて、そういう流れでしょ的な空気でHして付き合い始めるという……

一穂さん作品にはこういうパターンが多いですが、もう少ししっかりした根拠付けがあればなぁとよく思います。


一応、初めて素の自分を見せた相手……
という根拠はあるものの
それって別に友達でも良いような?
あと、友達ノリで会話してる二人は面白いけど
恋人っぽくイチャついてる二人には
さほど萌えないというか……

等身大の社会人描写が上手いだけに、
セックスの翌朝ツヤツヤな肌をメイクさんに誉められるとか、
そういうBL的なベタなシーンが
おそろしく似合わなく思え、
読んでてムズムズしてしまいました。


計のキャラや仕事描写は面白いですが
ラブ描写となるとスーッと熱が冷めてしまい
かなりテンションの高低差の激しい読書となりました。
評価には迷いましたが
間をとって萌評価とさせて頂きます。

19

国江田くんの毒は かわいいです。

一穂氏の登場人物は、独特の存在感を感じています。
国江田くんのキャラは「偽王子様」。ほめられたい。いいじゃないですか。
偽善は決して悪じゃないです。それによって救われる人がいるかぎり。
国江田くんの母さまとの会話を聞くと、確かに毒を吐いているけど、
なんとなく、反抗期の2-3歳児のわがままみたいで かわいい。
ひねくれた悪巧みとかネチネチ ドロドロしてない分
身内なら許せる毒。
まあ 27歳児が 社会的な場面で使えば 敵を作りますがね。

都築くんが「オワリ(国江田)」くんに対して、最初こそ毒舌に 腹をたてても、そのあと寛大になれたのは、ネチネチ ドロドロしない毒だから なれれば 逆に愛しく思えたのでしょうね。
そのあとは 完全に 国江田くんは都築くんの掌の上。
会話がなくても、そばにいるだけで安心なんて羨ましいです。

あと ライバルキャラの竜起くん。この子も一癖も二癖もあって魅力的なキャラでした。

17

表か裏か 両方か

何とも可愛くて、健気で、楽しい、そして心打つ作品。
コメディタッチでケラケラ笑いながら読み進み、
後半は胸が熱くなって涙が出てしまう。
雑誌で読んだときから、また新しい味わいの一穂先生の傑作!と
文庫化を楽しみにしていた。

          *       *

めちゃめちゃ裏表のある、外面良男のアナウンサー国江田と、
ストップモーションアニメ(クレイアニメ)作家都築。
好感度120%の表の顔で出会った後で、偶然近所で
裏の顔(伊達眼鏡とマスク、ださいジャージ)で出会ってしまう。
都築に怪我をさせてしまった国江田は、
都築の家に通って仕事を手伝うこととなり……。

この国江田、格好だけじゃなくて性格も素は全然違う。
そしてそれを知るものは家族だけ。
母親への電話での態度の悪さったら、面白過ぎる。
母親が「TVを見てたらゾゾっとする」と言う程の二重人格ぶり。
そんな彼を受け入れて結婚してくれる人……
いるわけないと彼自身も思うのだが……。

そんな国江田の、水面下で必死に足を動かす優雅な白鳥ぶりと
抱える孤独が切ない。
そして、その表も裏もどっちも受け止めて好きになっちゃう都築の
おおらかなようで繊細で、そしてクリエーターらしい行動がいい。
うん、半分、じゃなくて二倍、どっちもあっての国江田なんだね。

  ※作者のブログに出ているSS『ねないこだれだ』を読むと、
   またジーンときます。都築視点です。

お仕事ものとしても秀逸なのは、これまた流石の一穂先生。
特に国江田の新番組の初回放送の下りは、
生放送のトライブ感があって惹き付けられる。

書き下ろしの『両方フォーユー』は可愛さ全開、
にまにま笑いながら楽しんで読める。
同年代の男同士のやりとりがいい感じだし、
Hは愛に溢れて充実している(笑)
脇役の竜起は、スピンオフ候補かな?


ベストマッチでコンビを組む竹美家先生の表紙や口絵も素敵だが、
さらに必見は、それぞれの中表紙に描かれた
国江田くん台風中継編と、着ぐるみ汗だく編。
可愛過ぎて悶絶します。

これからはあったまにきたら私も心で「この愚民どもが」と叫ぼうかな。
 (←国江田がいつも心の中で毒づくセリフ)
ああ、でも、これを言うだけの美貌と能力と努力あってのことか!(笑)

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snowblack

<セルフツッコミ>
続編の発売に際し、自分のレビューを読み返してみたら……
「トライブ感」って何?何なの?
ああ、やんなっちゃうなぁ……いつもながらの誤字脱字。
いや脱じゃあなくて加えちゃってるし。
「ライブ感」でございます。

ポッチ

snowblackさま
こんにちは。ポッチです。
snowblackさまがレビューで書かれていたので一穂さんのブログを覗きに行き、『ねないこだれだ』、読ませていただきました。うんうん、都築の優しさに萌えました~。
いつも素敵情報をありがとうございます!

読んで損はないです!

一穂先生と竹美家先生がタッグを組んだ作品にハズレはないんじゃないかと改めて思った一作でした。


もう受けが可愛すぎます。
外面は素晴らしく良いけど、その実中身は毒吐きまくり、というテンプレ化されていると言っても良いキャラ設定ですが、とても生き生きとしています。

自信満々、緊張なんて知らないよって性格かと思っていたら、意外と真面目で緊張もして、攻めに助けを求めるところにはきゅんとしました。


一穂先生の持ち味である、ぽんぽんと飛び交う会話が小気味良く、あっという間に読み終わってしまいました。
もっと読みたかった…

書き下ろしに出てきた皆川くんが個人的に好きキャラだったので、スピンオフしてくれないかなと思っています。
最近の作品見てると大いに可能性はありそうなので、期待して待っていたいなー。

T字路は丁字路だって初めて知りました笑

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一粒で二度美味しい

一穂先生、大好きです!
一穂先生の書かれる、シリアスなお話も大好きなんですが、本作のような二人の楽しい掛け合いが見れる作品は、本当におもしろくてカワイイ‼︎そして計がとにかくカワイイ‼︎
裏表のある、まさに腹黒!な受ですが、そのどちらの計も本当に可愛くて、攻の都築が裏表どちらの計にも惚れる気持ちが解ります! これが一粒で二度美味しいなんだなぁ。
実際にこんな人がいたら、ただの嫌な人なんだと思いますが、一穂先生の手にかかると、こんなにカワイイ男になるんだなぁっと、痛感しました。
とにかく、すごくオススメのお話です!
それと、まだ、購入されてない方は、是非とも特典書き下ろしペーパー付きを購入されることをお勧めします。
ショートストーリーですが、本編と絡みのあるお話なので、思わずニンマリしてしまうと思います!

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