エバーアフター

ever after

エバーアフター
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神7
  • 萌×27
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
6
得点
69
評価数
17件
平均
4.1 / 5
神率
41.2%
著者
 
媒体
コミック
出版社
祥伝社
シリーズ
ボーイズDUOセレクション(コミック・祥伝社)
発売日
価格
¥680(税抜)  ¥702(税込)
ISBN
9784396700218

あらすじ

「あなたの手はどうしてこんなに温かいの? ねぇ、あなたのここは、どうしてこんなに・・・」 (『赤ずきん』より) シンデレラ、人魚姫、赤ずきん、かぐや姫―― 誰もが知るあの寓話を、 ストリーテラー・えすとえむが、 新作描き下ろし『美女と野獣』を含む 独自の解釈によって描き上げた傑作BL短編集。

表題作エバーアフター

同時収録作品シンデレラ

同時収録作品赤ずきん

おばあさんの財産を狙う黒ずくめの男
おばあさんを見舞う赤ずきん

同時収録作品人魚姫

リゾート開発会社の社長
人魚と名乗る若い男

同時収録作品美女と野獣

同時収録作品かぐや姫

同時収録作品カルメン

リュカス(闘牛士)
ホセ(軍人)

評価・レビューする

レビュー投稿数6

なかなか濃厚な1冊で大満足です。

あ、そういう話!お伽噺なんですね。
シンデレラはうまいことオチがついたな~。赤ずきんはとんだビッチだし、人魚姫も魔女が出てこない分、代償が現実的。
美女と野獣においては、ベルってあの獣姿の王子だから好きになったんじゃないの?と常々思っていたので、ですよねーと共感した。ってこんなこと絶対ディズニーファンの方々の前では言えません。
かぐや姫の変換の仕方もすごくよかったし、カルメンは初期のえすとえむさんを思い出して、懐かしい気持ちに。

1

えすとえむ版「(腐った)大人のための童話集」

「シンデレラ」「赤ずきん」「人魚姫」「美女と野獣」「かぐや姫」「カルメン」といった6つの有名なお話を、えすとえむ流の毒気やブラックユーモア、エロスを詰め込んでパロった作品集。
BLなので、カップリングはもちろん漏れなく男×男です。
桐生操さんの「本当は恐ろしいグリム童話」や倉橋由美子さんの「大人のための残酷童話」なんかを面白く読んでいた人なら好きなんじゃないかな。
そもそもえすとえむさん自身がその辺のブラックな解釈を読んだ上でこの作品を描いていると思う。

収録順もなかなか秀逸で、最初に下衆さを全開にした分かりやすいパロディで引き込んだ上で、徐々にえすとえむ節を効かせていき、最後のカルメンでとびきりのえすとえむワールドを見せてくれます。

『シンデレラ』
靴=女性器、足=男性器、靴にピッタリと合う足=セックスの相性が良い相手、なんていう下衆いオトナ達の下衆い解釈に更にもうひと捻り、えすとえむ流のハイセンスな下衆さをプラスして、変態プリンスと変態クイーンのなんとも素敵な倒錯的エロス満開のストーリーに!
SM好き、ピアス好きとしては、初っ端からまんまと心掴まれました。
続き性的アイテムとしてのボディピが好きなら是非読んでくださいな( ´艸`)

『赤ずきん』
こちらはもうここに書くまでもなく下衆い解釈が様々になされている童話ですが、えすとえむさんが採用したのは「頭脳戦」説。
赤ずきんの頭の切れっぷりに脱帽です。
莫大な遺産だけでなく、狼までをもおばあさんから奪い取った赤ずきんちゃんは、ラストのコマで、ずきんがファー付きのお高そうな代物にランクアップして、差し入れ用の葡萄酒がロマネコンティ(だよね?このラベル)になるという分かりやすさ(笑)
こんな赤ずきんやだよ~

『人魚姫』『美女と野獣』『かぐや姫』は実際に読んで、ピュアとユーモアとシュールさの入り混じる独特のえすとえむ節に酔い痴れていただくとして

最後の『カルメン』
これは童話ではないですし、掲載誌も違いますし、他の5編のパロディ作品とはそもそも異なる意味合いで描かれた作品だと思いますが、「愚か者は赤を嫌う」にも通ずるような情熱的でエロティックなえすとえむワールドを堪能できる、コミックの締め括りに相応しい1編です。
登場人物は、軍人ホセ、闘牛士リュカス、タバコ工場で働くジプシー女カルメン。
これだけは3人の性別が原作ママで、カルメンは女性です。
カルメンの美しさがホセの心を惑わすのも原作と同じ。
違うのはカルメンの位置付け。
何が違うかは……ぜひ読んでみてくださいな!

パロディモノと侮ることなかれ、えすとえむさんの魅力がふんだん且つ分かりやすく詰まった1冊だと思います。
どれも面白いけど、頭一つ抜けてるのはやはりカルメンかな。

3

むかしむかしあるところに

じわじわくる面白さです。BLとしては物足りなさを感じますが、「おとぎ話」の捉え方としてはとてもシュールで萌えました。

「シンデレラ」青年サラリーマンと青年が働く国の王子さまとの物語り。
シンデレラに当たる青年が御曹司から落ちぶれたこき使われるサラリーマンでなんかいいです。
二人がどうして出会ったのかは誰にも言えません(ーー;)…

「赤ずきん」お婆さんを騙そうとする赤いずきんを着た青年と両者を騙そうとする黒ずくめの男の物語り。
結末、どこまでが計画だったのー? 赤ずきん怖い!腹黒赤ずきん(>_<)

「人魚姫」人魚と言い張る青年とリゾート計画を進める事業家の物語り。
このお話が一番好きです!真実の愛に目覚めてともに暮らす~
バスタブはもう一個買えばいいんじゃない?!ヒレがかわいい。

「美女と野獣」新人編集者と誰にも会おうとしないベストセラー作家の物語り。
これはちょっとわかり難かった。
最後に野獣がダイエットしてて苦笑。編集くん、野獣のままが良かったのね!

「かぐや姫」名のあるデザイナーに見いだされたモデルのKAGUYAとカメラマンとの物語り。
続き
美しいKAGUYA。いつも月を見上げている。とても美しい描写です。
月に帰らずカメラマンとハッピーエンドが嬉しい♪

「カルメン」軍人と闘牛士とカルメンの物語り。
悲しい結末だけれど、美しいです。原作カルメンを上手く活かした展開が気に入りました。
そもそも原作が好きです。

2

さらりとしたえぐみ

全編ハッピーエンドの御伽噺新釈集です。
但し誰の為のハッピーエンドかは明言されていません。

帯に躍る一文にちょっと待てと一読後に
突っかかる方も確かにお出ででしょう。
でも多分その一分の行間にはもう一言潜ませてあって
それを読み取った上で吟味してくださいと言う
悪戯を道化師が仕組んだのでしょう。

この一冊の内包するものは小洒落た運命、
もしくは必然ではありません。
唇の端で笑い飛ばさないと崩れてしまう様な、
泥臭い色恋でしょう。
その泥の香りをかぐわしいと言う方も
お出でだと言う話であるかと。

2

当然「神」です

もう、これを私が「神」評価しないわけがない!
しなくてどうする!ってくらい。

そもそも、えすとえむさんの絵がとっても好き!っていうのもありますが、
この、誰もが知っているようなおとぎ話の数々を、現代に舞台を移してBLコミックにするにあたり、こんな風に毒の効いているエロティックな短編にすっきりまとめ上げるなんて!
シンデレラも、赤ずきんも、人魚姫も、
美女と野獣も、かぐや姫も、カルメンも、
元のお話から、こんな設定やストーリーに移して、しかも、その設定にキャラクターや背景がぴったり。

大絶賛の「神」です。


3

エキゾチックな絵が魅力の童話パロディ

タイトルの「エバーアフター(ever after)」は、日本語の「めでたしめでたし」にあたる童話の結び言葉。
「シンデレラ」・「赤ずきん」・「人魚姫」・「美女と野獣」・「かぐや姫」・「カルメン」という、誰もが知っている物語のパロディ六編を収録した短編集です。
’08年に『BE-BOY GOLD』に掲載された「カルメン」、描き下ろしの「美女と野獣」以外は、全て電子コミック配信サイトで配信されていたものらしいですね。

仮面パーティーでゲイの男にアソコをピンヒールで踏みつけられた王子は、そのめくるめく快感が忘れられず、男が残していったピンヒールパンプスを手掛かりに花嫁(婿?)探し――という、劣情全開のゲイ版「シンデレラ」。

赤ずきんちゃんもオオカミも、お婆さんの遺産狙い。
さすがは男赤ずきん、喰われるのも計算のうち?
ちょっぴりブラックな「赤ずきん」。

最近犬飼ののさんのパロディ小説も出た、アンデルセン童話「人魚姫」。
原作は救いのない悲劇ですが、それだからこそハピエンという形のパロディを読んでみたいものです。
人魚姫が♂なのはデフォとして、恋の相手・王子にあた続きる人物がリゾート開発会社の社長で、実は人魚はシーサイドリゾート開発反対住民(この場合は人魚w)代表として社長に近付いた――という設定がユニーク。
(しかし、下半身魚の人魚が♂となると、アレは一体どこに格納されてんの?そこが気になって物語に集中できないという難点が・・・)

本家「美女と野獣」は人外もの、こちらは人とは思えないほどもっさりデブった小説家(座り仕事だし肥満は職業病?)に恋をしてしまう編集者のお話です。
いるんですね~超デブ専!!

月の美しい夜、竹取りの翁ならぬ年老いた服飾デザイナーが、理想の美貌を持つ男に出会うところから始まる「かぐや姫」。
若い男はデザイナーの専属モデルに、そして2人はプライベートでも深い仲になります。
しかし、「かぐや姫」だけに、2人を引き裂く満月の夜が訪れて――
無情なのは月? それとも彼の美しさ? 
美しいって罪だわ~・・・

オペラでもおなじみの「カルメン」。
原作はカルメンを巡る闘牛士リュカスと軍人のホセの三角関係ですが、ここではリュカスを巡るカルメンとホセの三角関係に。
えすとえむさんの真骨頂・スペインを舞台に据えた作品です。

短編集だけにストーリーは軽め。えすとえむさんのエキゾチシズム漂う素敵な絵を、要所要所にピリッと効かせたウィットをスパイスに味わうのがメイン、という感じです。
スペインには頻繁に旅行されているというだけあって、やはりスペインものの「カルメン」が出色。
闘牛場以外風景はあまり描かれていないにも拘わらず、スペインの匂いムンムンです。
ただ、ホセがカルメンを手にかける動機は、やはり原作の「愛ゆえの殺意」というほうがグッと来るというのはありますが、そこはまあ、パロディの限界ということで。
同じくスペインもので闘牛士の愛を描いた「愚か者は赤を嫌う」と併せて読むのもオススメです。

8

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