愛煉の檻 紫乃太夫の初恋

airen no ori

愛煉の檻 紫乃太夫の初恋
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神34
  • 萌×210
  • 萌8
  • 中立1
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
8
得点
235
評価数
55件
平均
4.3 / 5
神率
61.8%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
講談社
シリーズ
X文庫ホワイトハート(小説・講談社)
発売日
価格
¥660(税抜)  ¥713(税込)
ISBN
9784062868440

あらすじ

難攻不落の処女太夫として名高い紫乃は、恋ゆえに罪を犯し、過去を捨てた身だった。しかし吉原を襲う奇怪な事件をきっかけに、美貌の軍人ミハイルと再会する。ミハイルもまた紫乃を探し続けていた。なぜ遊郭にいるのか、理由を尋ねに通い詰めるミハイルに、紫乃が告げたのは……!?

表題作愛煉の檻 紫乃太夫の初恋

ミハイル・ロラン・ペルシック・貴族軍人・29歳
紫乃(太刀風忍)・陰間・21歳

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レビュー投稿数8

こんなに想いあってるのに(;_:)

めちゃくちゃ面白かったです。早く次巻が読みたい!!

元・天才刀匠(現・人気陰間)忍と外国貴族軍人ミハイルの、刀と鬼をめぐる和風ファンタジーです。
刀匠と剣士の関係性としてもすごく萌えるし、忍が吉原の人気太夫になってからの初恋との再会も切なく引き込まれました。
そして忍の背景には、旭(きょく)帝国に突如出現した妖刀鬼という謎の存在があります。
妖刀鬼と忍とミハイルの関係性が明らかになるにつれて、これもう詰んでないか…と思い、どんな結末を迎えるのか気になってしょうがないです。
しかし、忍とミハイルのお互いを想いあう気持ちがとても強く結束の堅い所が大きな拠り所であり希望です。
BL的にこれはめちゃくちゃ大事ですよね。
犬飼さんは、キャラクターの背景をきっちり書かれているのはもちろん、相手に魅かれていく心情も丁寧に描写されるので互いを強く想う気持ちにも説得力があるなと思います。
恋情に中身を感じるというか。
なのでこのメインカプは、たとえ何年離れていようとも、受けが陰間であろうともお互いの気持ちが揺るがないだろうと思えるんですよね。
忍の相手がミハイルで良かった。
続きハイルだからこそここまで困難になっているのですが^^;
そのジレンマも良かったし、忍の抑えきれない想いまでも伝わってきました(>_<)

難しいタイトルなうえに架空の国が舞台のファンタジーですが、なんとなく近代日本っぽいしややこしい設定なども出てこないのですらすら読めました。
そして重くどっしりとした雰囲気でメインの舞台が遊郭なので、殺伐としてそうとも思ったのですが、意外にも脇役など良い人達ばかりなので読んでいてそんなに辛くはなかったです。
その優しい環境が忍の頑張りの結果として思えるのも良いですね。
これ以上犠牲者が出ませんように。最後泣いた(;_;)

3

続きが気になります!

刀ネタに遊郭、これは読まねば!と購入しました。
受けがタチ専門の太夫というのが斬新でした。
ああ、そうか。客が受けの男なら、その可能性もあるんですよね。今まで読んできた遊郭ネタが全部ネコ専門の遊女(?)だったので、失念しておりました。
これはいい!
ただ、何故タチ専門なのかも理由があるので、ただ性癖的にタチという訳ではないのですね。
なんか色々もやもやするところはあれど、忍が色々哀れです。
あと、小毬ちゃんが!!とてもいい子でした。

「鬼」の壮大な謎。死ぬ筈がない祖父を看取った人物。
これからどうなっちゃうの?ページ少ないのに解決するの?とどきどきしておりましたが

解決しませんでした(笑)

これ、続き物なんですね。
出来れば、続き物にはナンバリングをして欲しいなあと思ってしまいました。
続きが気になります!

1

犬飼節炸裂!

この作品の中で印象的だったのは、忍(天才刀鍛冶・受け)のそこはかとなく漂う健気さ…。パッと見、やんちゃ子猫っぽいのに実は健気。そこらへんの表現が上手いな~と思いました。なんか切なくなってきます。そこにラブラブ爆発の攻め様ががぶり寄ってる感じ…素敵です。心地よく浸らせていただきました。
てか、続きものならそう言って欲しかった。(私の情報収集能力の問題か…)
ええ、待ちますとも。。。

2

好きなんだけど離れてるのさ

紆余曲折はあったけれど再会出来て、互いに深く愛し愛され、その結実とさえ言える「子供」(諸手を上げて喜べる存在かどうかはまた別として)まで現れる。読み手として何も不足は無い筈なのに、どうにも切なさの消えないお話でした。

思いは通じたものの、二人が同じ空間で一緒に過ごせるようになってはいない(多分)し、ミハイルが来られない時はお客取るのかな?とかその辺もグレーだし……(取る訳ないでしょ、言わずもがなでしょ、とかだったらすみません。ただ、最後の方に、これまでもこれからも彼以外に身体は許さないと心の中で誓う描写はありますが、その後で今度は「今日から見世に出るつもりだったのに」という描写もありましたので、寝子としては引き続きお客は取らないけれど、そうじゃなければこれまで通りなのかなと疑問に思ったものでして。細かくてすみません)。しかも小毬ちゃんの、「近々…また行きますね…」で涙腺がちょっと……。「近々」って言葉が哀しくて可哀想で。二人の関係には異分子と言うか相容れない子でしたが、それでも小毬ちゃんを個人的には憎からず思っていましたので、ああなってしまった事は残念で仕方ないです。それと、小山続き田さんの美しい絵で彼を見てみたかったかも。きっととても可愛かったんだろうな。皆様仰いますように、絵がもう本当に美しく、素晴らしいですね。繊細で色っぽくて綺麗で、見飽きません。國沢さん、彩さん、笠井さんに続き、今度は小山田さんで来たか!という感じです。主人公達は言うまでも無く、彼らの「鬼」もまた本当に美しく、まさに魅入られそうです。

これから先自分が一番気になるのは、例の「鬼」は果たして人格みたいなものを持つのか?という点かな。犬飼さんの過去作品を照らし合わせると、眷属とはそういったものは多分持たない存在なのかもしれないですが、今作の場合は主である忍の意思に関係なく自分で行動(騒ぎ)も起こしているし、小毬ちゃんの家へ向かったのも彼の意図のようですし、彼は一体何を思っているのか、その辺が明かされるのが楽しみです。そして、離れてるのさ、がなるべく解消されたらいいなぁ。好きだからこそ一緒にはいられないっていうのが切なすぎます……。

余談ですが、この本を読んだ直後に『武士道と日本刀』という番組の中で玉鋼を初めてきちんと見ました。玉鋼が出来るまでの三日三晩に渡る炎との格闘、その中からいざ刀匠が相応しい玉鋼を選んでの鍛錬の過程、そして仕上げの研ぎと、どれも(これは確かに憑りつかれるかも…)という思いを抱かせるほど集中に集中の連続で、忍の刀造りへの気が違いそうな想いも理解出来るなぁと溜息ばかりでした。後継者不足が懸念されるそうですが、なんとか次へ、そしてまた次へと受け継いでいって欲しいものです。

3

あらゆる可能性を秘めた恋物語

悲しい物語の残照を常に感じながらも次なる展開にワクワクと心躍ってしまう。
(※ネタバレを含みますのでご注意ください)

紫乃太夫こと忍の性そして御職太夫という彼から放たれる魔性の美、少年時代の初々しい初恋、可憐さや妖艶さと様々な姿を見せてくれる忍のダイナミズムに心奪われました。
ミハイルに憧憬にも似た恋心を抱く十六歳の天才刀匠忍は逞しくもあり、非常に可愛らしいです。
そんな忍を前に余裕をなくすアルメルス軍人のミハイル 二十四歳もまた魅力的なのです。
やがて彼らは五年後に再会を…。

忍、ミハイルとインパクトの強い二人の物語の中で、鬼、贔屓の上客、友人と様々なタスクの存在が主張しすぎることなく、絶妙なバランスで描かれており、その世界に違和感なく自然にどっぷり浸らせてくれます。
そして、子を成すという別視線からの捉え方が思いがけないものであり、とても面白いですね。
忍とミハイルを始め、登場人物達の関係性、そして物語の可能性に無限を感じさせられます。
忍という一つの命が宿った瞬間から抗えない宿命の元に生まれたもう一つの抗えない悲劇。
それが恋だったというわけで… 。
続き
恋という抗えないエネルギー、唯一無二の存在に全身全霊で多幸感を覚えながらも何とも言えない絶望感に苛まれる。
その相反する思い、多くの謎が精緻に描かれており、より深く物語へと誘われてしまいます。
そんなわけでページを捲る勢いが緩みませんでした。
受が既に他の男性を抱いており、攻に抱かれる設定は正直、苦手でしたがそんなの途中でどうでもよくなりましたw
考える隙もないぐらい夢中になっていたのだと思います。
緻密に構成された世界背景やキャラ設定、目に浮かぶような心像風景、人外の新たな魅力、と何から何まで犬飼ののさんの創造性に感嘆いたしました。

小山田あみさんの挿絵も物語にぴったりでとても美しく、うっとりしながら何度も釘付けになってしまいます。
益々、妖艶さに磨きがかかっているように感じました。
美麗すぎる折込カラーピンナップはもう鼻血ものです(´〃`*)ただただ素晴らしいとしか言いようがありません。

続きが非常に楽しみで仕様がないのと、物語に心をすっかり奪われてしまったので神評価にさせていただきました☆

5

子作りの新機軸

このところ犬飼作品は個人的には大当たりが続いていたので、迷わず飛び付きました。また私の「焦れ焦れとして次巻を待つ」本棚にストックが増えちゃう・・・とは思いつつ。舞台はなんちゃってジパングの旭帝国裏吉原。もと天才刀匠でいまは人気絶頂の処女太夫紫乃と、同盟国アルメルスの貴族軍人ミハイルの灼熱の恋―この設定で、面白くないわけないじゃん!!

 勢い込んで読んだものの、あれれ?・・・正直、不完全燃焼。ぶすぶすくすぶってます。なんでだろう。これまで自分的にNGだった犬飼作品は、割と理由がはっきりしてて、大抵攻めがあんま必然性の感じられないとこで受けに暴力を振るうパターンだったけど、本作はそれには当てはまらないし。紫乃は犬飼作品の受けらしく、重すぎるものを背負っていても、強く優しくあろうとする上質な魂の持ち主。男としての意地も張りも十分。この2人のどこに不足があるのよ、って自分でも不思議なくらい。

 思い当たるフシといえば、最初から2人がラブラブすぎたこと、かな。BL読むときの私は基本ハーレクイン脳なので、片方もしくは双方の第一印象が悪ければ悪いほど萌える。憎しみ合ったりしてるともう最続き高。どん底から始まって、散々ぶつかりあって互いに痛い目もみて、でも違う面も見えてきて、やがて熱愛の高みに昇りつめるーその落差は大きければ大きいほどゾクゾクする。でもこの2人は5年前、16歳と24歳で、刀匠と客として出会った瞬間から互いにほぼ一目ぼれ状態。まさに「第一印象から決めてました」なので、アップダウンの過程をともに楽しむ余地がない。

 ミハイルは受けを殴らない、感心な攻めなんだけど(あくまで当社比)、逆に毒がなさすぎて全般に印象が薄い。そのひととなり、みたいなのがページから立ちのぼってこない。人でなしはいや、かといって単なる善人でも駄目だなんて、ホント自分でも贅沢でワガママな読み手だと思います。それだけ犬飼作品に寄せる期待が大きいってことでもあるんだけど。

 本作で一番面白いなあと思ったのは、子作りBLの新機軸ってとこでしょう。実際に紫乃が妊娠・出産するわけではないし、そもそもその時点ではまだ2人には身体の関係すらない。でも、人を想って想って、その結晶を子どもという形で生み出せないとき、代わりに別のモノを生んでしまう。それこそが、紫乃の苦しみの源となり、2人の恋の成就を阻み、この先の物語の波瀾の展開を主導していくキーパーソン、いや、人ではないよな。とにかく、とんでもないモノであることは確かです。

 お話としてはいまいち乗り切れなかったけど、挿絵は文句なしにすごい。小山田あみさんは普段から、「ああこの作品、キャラにほれ込んで描いてるな」という思い入れが強く感じられる絵師さんなのですが、いつにも増して気合入ってます。
2人がほぼ全裸でからみあう口絵のなまめかしさといったら・・・通常よりサイズが大きいのは嬉しいけど、その分折り畳まれているのが口惜しいほど。末長く家宝にする所存です。

6

世界観に引き込まれました〜

旭帝国という、日本に似た架空の国のお話しです。和風ファンタジー。
吉原、備前、浅草など、日本と同じ地名も出て来ます。

このお話の中の吉原は帝都郊外の海に浮かぶ島という設定で、お客様は百間橋という石橋を渡ってやってきます。
長い橋の先に海に浮かぶ、風光明媚な色街。提灯や着物の描写もあって、なんとも艶やかで幻想的な光景が浮かびました。

そんな色街での再会愛のお話し。
攻め様は同盟国の軍人、ミハイル。
受け様は元刀匠で陰間の紫乃こと、忍。
裏表紙にあるように、紫乃は秘密を抱えているのですが、
身分を隠して生きる場所がなぜ吉原なのか。約束を果たせないのは何故なのか。
本当に残酷な運命に切なくて涙がこぼれました。

幻想的な世界観と、身を焦がすような二人の想い、そしてたくさんの謎に引き込まれました。
あまりに心を持って行かれたので、滅多につけない神評価を付けさせて頂きました。

まだまだ明かされない秘密もたくさんあります。
シリーズは続くそうなので、続きが楽しみです。

5

陰間の恋

犬飼さんに小山田さんの挿絵と聞いたら購入せねば!ということで手に取ってみました。

内容をざっくりと。スミマセン、ネタバレしてます。



旭帝国という名の国の遊郭が舞台です。吉原の奥にある、陰間がいる奥吉原。そこで陰間として身を置いているのが受けの紫乃です。紫乃はオトコに興味のない男性にも知られているくらい有名な陰間なのですが、美貌だけではなくネコをしない難関不落の処女の陰間として名が知れわたっています。
その紫乃の働く吉原の近くで鬼が出没するという事件が起こります。なぜか鬼を追い払おうとする紫乃ですが、そこに軍人がたまたま居合わせ鬼と戦い紫乃を救ってくれます。

その軍人が攻めのミハイル。彼は旭帝国と同盟を結んでいるアルメルスの貴族であり、軍人です。

5年前に会ったことがあり、お互い淡い恋心を抱いていた二人。その二人が再開して…。

というお話です。

二人が出会った当時、紫乃は人間国宝である名刀匠・四代目雷斬を祖父に持ち、また自身も弱冠16歳にして祖父の後を継ぎ5代目雷斬を名乗る予定の優れた刀匠で、名は忍と名乗っていました。ミハイルは四代目に自分が続き持つための刀を打ってほしくて忍のいる鍛冶場に赴くのですが、四代目の不在と、予約がいっぱいであることから断られてしまいます。それでもお金を積めば何とかなるのでは、と足繁く通うのですが、そこで一心不乱に刀を打つ忍に心奪われます。

互いに惹かれあい、自身の刀は忍に打ってほしいと願うミハイルと、ミハイルの刀は自分が精進して最高の刀が打てるようになったら打ってあげたいという忍。忍に託された予約が4年先まであるので、その後に最高の刀を打つ。だから4年後に再開しようと約束するのですが。

そんな忍がなぜ紫乃と名乗り陰間をしているのか。
鬼がミハイルに似ているためにミハイルも窮地に追い込まれることもあるのですが、それはなぜなのか。
軍人でもない紫乃がなぜ鬼と戦おうとするのか。
などなど、どうなるんだろうとページをめくる手が止まりませんでした。

紫乃は陰間ですが、吉原の悲惨な感じは出ていません。それはもちろんお金で体を売るわけですから嫌なこともあると思うのですが、紫乃自身が優しく人柄が良いこと、美貌に恵まれ売れっ子であること、紫乃には負い目がありそこにいられることに感謝の気持ちを持っていることなどから奥吉原の仲間たちからもお客さんからも愛されていて、そこは少し安心しました。

特に紫乃側仕えの千景。紫乃に恋心を抱いているのだろうな、と思わせるまさに忠犬で、彼にも幸せになってほしいです。ただ、彼は元忍者という経歴を持っています。何かの伏線だったりするのかなあ、とも思うのですが。

忍と鬼の関係は忍がまだ16歳だった頃にミハイルに真実を伝えることで分かってきますが、その時のミハイルの懐の広さにきゅんときました。あとその時の小山田さんの描かれた挿し絵の忍の可愛さったらなかった。可愛いのに色っぽいって反則だよ…。そりゃミハイルもイチコロだよ、と思ってしまった。

ミハイルも約束した4年後に忍と再会できず、一生懸命忍を探したり、軍人として戦いがある時は率先して戦地に赴くなど、男気溢れるキャラでかっこよかったです。


陰間をしている忍の身請けをしたいと願うミハイルですが紫乃は首を縦に振りません。それには忍が抱えた大きな秘密が関係していて。
え~、それってどうなるの?と思わず思ってしまうような関係が鬼と忍にはあります。

途中で「これって1冊で終わるの?」と思いましたが、終わりませんw
続き物だったんですね。続き物なら続き物って書いてほしいなあっていつも思うのですが、このお話は1冊でまとめなかったからこそ奥行きのあるどっしりとした内容になっていると思いました。

ええ、首を長くして待っています。早く続きが読みたいです。

あと小山田さんの挿絵がすごく良かった。表紙で紫乃とミハイルの手に赤い紐が巻き付いてるのが何とも意味深で良かったし、折込ピンナップもカラーできれいで美しかったです。刹那的な雰囲気も良かったし、個人的にミハイルの身体の傷に激萌えしてしまいました。

13

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