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表題作きらめく夜の純真

東馬臣士,32歳,ホテル支配人
鞠坂歩,24歳,新米トリマー

その他の収録作品

  • かがやく愛は永遠
  • あとがき

あらすじ

「君のことを好きになりすぎた」トリマーの歩は、毎晩夜の公園で出会う謎めいた紳士に求愛されて…!?

新米トリマーの歩は、夜の公園で寡黙な紳士・東馬と彼の愛犬アプリに出会う。端正な大人の男でありながら、どこか孤独な陰のある東馬。迷子のアプリを助けたことから話をするようになった二人は、毎晩のように公園で会い、距離を縮めていく。やがて、燃えたつような露になる東馬の情熱。彼は歩を「好きだ」ときつく抱き締めて…!きらめく星空の下、超一流ホテルの支配人とトリマーの恋。

作品情報

作品名
きらめく夜の純真
著者
桂生青依 
イラスト
高星麻子 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA(アスキー・メディアワークス)
レーベル
B-PRINCE文庫
発売日
ISBN
9784048690171
2.7

(11)

(0)

萌々

(3)

(3)

中立

(4)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
4
得点
25
評価数
11
平均
2.7 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

トイプーがキューピッド

トイプーのアプリが繋いだ二人と一匹のハートフルラブストーリーに
ポワポワほっくりです(*´ω`*)
ワンちゃん好きには心癒される可愛いお話でした♪

寡黙でストイックな雰囲気を纏う東馬(攻)とワンちゃん思いで思い遣りのある新米トリマー 歩(受)。
二人は偶然、公園で出会い、東馬の愛犬探しをすることから始まります。
一見冷たそうな印象の東馬ですが、ときおりどこか寂しげな表情を覗かせます。
自分を異邦人のようなものだと語る東馬。歩は、そんな東馬が気になってしまって…。
それからというもの二人は毎日のように公園で顔をあわせるよになって、次第に心を通わせるようになります。
顔見知りから休日に二人でドックカフェにお出掛け、と少しずつ近づく二人の距離。
やがて東馬が心に抱えるかげりや、傷みを知ることとなる歩。
戸惑う歩に本当の気持ちを伝える東馬でしたが、歩は更に困惑してしまい…。
東馬は自身のセクシャルマイノリティに苦しんでいたのでした。
自分の気持ちは東馬と同一なものかどうかわからず、歩もまた苦しみます。
二人ともお互いのことを考えすぎるが故に、なかなか前に進まず、もどかしい気持ちにもなりましたが、ゆっくりと近づいて重なる二人の心の距離、心理描写がとてもよく描かれていたように思います。

東馬の包み込むような温かさ、それに甘えることなくトリマーという職業にいつも真摯な姿勢で対応する歩に好感が持てます。
歩のようなトリマーさんばかりだといいなって♪

アプリちゃんも超絶に可愛いですし、とってもプリティなワンちゃん達が歩の手によってどんな風に可愛くなるのかワクワクしてしまいます。

書き下ろしでは、五年後の二人と一匹のお話を読むことができます。
ワンちゃん達に癒され、二人の恋物語にキュンキュン。
ワンちゃん好きには心癒される作品かと思います。

6

ワンコにデレる一冊

夜の公園で偶然にホテルの支配人・東馬と出会った新米トリマーの歩。
その時に東馬が連れていたトイプードル・アプリを通して、初めて会った時みたいにお互いの仕事帰りに夜の公園で会話を交わすのが日課になっていく。

この話はあっさりとしていて一気に読めたのでキャラクターの心情に過度に入り込む事はなかったが、最初、大人な男のはずなのに自ら壁を作っているかのように感じた攻め・東馬が結構好印象だった。
彼自身の飼い犬のトイプードル・アプリが気がかりで時には歩に面倒を見てもらう事もあったものの、あからさまに恋愛進展の材料として愛犬をダシにしないところに好感が持てた。

歩にとって偶然の出会いから男同志という引っ掛かりを克服して両想いにたどり着くまでが中心となるので、エッチ度のほうはかなり低い。

実は読んでいる私自身犬が好きなので、攻め・受けのキャラクターよりも、歩のトリマーの仕事を通してのワンコの可愛さについデレてしまった一冊だった。
彼らの周りの登場人物達も皆いい人ばかりで出来すぎ感はあるが、なんとなく優しさを感じた。

1

嫌われにくい題材ではあるが・・・

トリマーの受けが犬を飼う紳士と仲良くなり
彼の不器用な優しさや、どこか寂しげな姿に
惹かれていくという心温まるラブストーリー。

攻めはゲイであることに苦しんでおり
受けに嫌な思いをさせないため
自分から距離を置こうとするのですが
それをいちいち口や態度に出してしまうところが
大人げないような??

おそらく「欲しいものをすぐ諦めてしまう、不器用で優しい大人」のつもりで書かれているのでしょうが、書き方のせいか、幼稚で独りよがりな印象を読み手に与えてしまっているように思います。
自身を指して「ずれている」「異邦人」等、自虐的な言動も手伝い、構ってほしがりな困った大人に見えてしまうのが惜しい感じです。


受けはそんな攻めの繊細な優しさを理解し
寄り添う、心優しい青年。
しかし、同性愛嗜好のない若者が
同性に好意を向けられたからと言って
すんなり受け手に回れるものなのか?

そもそも、受けの恋愛に対する
自分の意志のようなものが感じられず・・・
攻めに告白されたりキスされたりしたことで
何となく攻めを好きになってしまったような
来るもの拒まず的な意志のなさが
作家により動かされているお人形のようで
主人公としての魅力を感じませんでした;;


また、トリマーという職業物としても
今一歩踏み込みが足りないように思えます。
犬が可愛いだけというか・・・

たとえば犬を結婚式に同席させたがる客のことを
人間のエゴと批判する一方で
愛犬を仕事に参加させる芸能人(攻めの友人)には
受けも攻めもノーコメント。
犬を飼い始めたばかりの攻めはともかく、トリマーの受けが動物に対して一貫したスタンスを持たず、日和見主義である点が、職業物としての説得力を半減させていました。


毒のない善良な人々と可愛い動物が
癒しの空間を作り出してはいますが
プロットや人物作りの面では説得力に欠け
やや消化不良でした。

4

あらすじでネタばれ?

はじめに…↑のあらすじが裏表紙にも描かれているのですが「超一流ホテルの支配人」という部分は結構なネタばれではないでしょうか(汗)。他に書き方なかったのかな。

トリマーの歩が夜の公園で出会った謎の男・東馬と交流していくうちに惹かれていくというお話ですが、東馬は実はゲイで、彼の方が歩に強く惹かれてしまっているのです。そのことが判明したり、お互いに距離を置こうとしたり…のゴタゴタがありつつも、恋愛の切なさやふわふわした感じが第一印象となるようなソフトな物語だと思います。

…が、東馬の言動にどうも胡散臭さを感じてしまって、好きになれませんでした。ゲイであることを告白するまでの歩への接し方が打算的だし、その告白だって成り行き上の感が否めない。東馬は歩が思っているより不器用かつ直情型で、東馬自身も歩への想いを持て余して悩んでいたのだろうとは思うのですが、それが文章やセリフでうまく表現されていないと感じました。一方の歩も、ゲイではないと言いつつ自身の性的指向を強く自覚したことがないのか、東馬のことを好きなのかどうか悩んでいるうちに告白されてそのまま肉体関係に…みたいな展開で大丈夫かしら、この子。と心配になりました。

あと、イラストがちょっと不安定で、東馬も歩もページごとに違う人に見えるのも気になりました。

2

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