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表題作恋情の雨音

大瀧哲雄,東京の刑事,34歳
霧野貴文,田舎の薬剤師,特殊能力者,29歳

その他の収録作品

  • それからの村で
  • あとがき

あらすじ

2015年2月17日(火)⇒2015年3月16日(月)発売となりました。

田舎でひっそりと暮らす貴文は、特殊な能力で時折東京の刑事・大瀧に協力していた。いつしか体の関係を持つようになった二人だが…。

田舎でひっそり暮らす貴文は、普段は秘密にしている特殊な能力で東京の刑事・大瀧の捜査に協力していた。いつも突然現れ、翌日には東京に戻っていく大瀧。いつしか体の関係を持つようになった二人だが、恋人になったわけではなく微妙な距離感を保ったままで―。でも、大瀧が帰る日には貴文の気持ちを映したかのように必ず雨が降っていて…。

作品情報

作品名
恋情の雨音
著者
水原とほる 
イラスト
ヤマダサクラコ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344833760
3.6

(20)

(2)

萌々

(10)

(7)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
72
評価数
20
平均
3.6 / 5
神率
10%

レビュー投稿数4

写真から情報を聞き出す異能力

水原先生は、たまにオカルト要素入りの民話サスペンス風を手掛けるんですね。

主人公;貴文の母は、夫と夫婦の営みが無いうちに主人公を妊娠。
父親は、どうやら夢魔らしい。
出産後、夫と真の夫婦となるけれど、早逝する。
妻亡き後、夫は自分の子として主人公を育てる。

主人公・貴文は、母と同じ奇妙な力を持つ。
写真を観て、死者と会話する。

貴文の力を借りに、刑事が通うようになる。
捜査協力だけじゃなく、情を交わし合う仲になる
刑事の命が危うい時、写真から貴文は居場所を探して助けだす・・

寂しさを抱える二人の物語
なんか中途半端な感じで、モヤモヤする。頁数の兼ね合いなら、とても残念。

0

遣らずの雨

雨が印象的で雰囲気がとてもよかったです。しっとりしたラブストーリーでした。切なめでしたが、切なすぎる感じでもなくて読みやすいと思います。物足りない感はあったかも。
それと、濡れ場では受けが女性的で戸惑いました。言葉遣いが女っぽいです。

受けが特殊な能力持ち、攻めが刑事ということで、読む前に勝手にミステリっぽいのかなと思っていたのですが、ミステリではありませんでした。事件を解決していくってストーリーではないです。

2

刑事と霊能力のある薬剤師の物語

刑事さんが攻めですが推理やサスペンスな展開はほぼなくてオカルトチックな不思議現象が中心です。

写真から亡くなった被害者の無念や最後の状況が聞こえることから、刑事に捜査協力をすることになった薬剤師の青年が主役です。

舞台は信州の田舎の村
高齢者の多くなった村で自然豊かで静かな土地で薬草を育て薬剤を処方する孤独な青年 貴文

たまに捜査協力のために東京からやってくる刑事 大瀧とのひと時のふれあいだけが慰めで
慕ってくる年下の幼馴染や信頼できる先輩との交流のほかは静かな時の流れの中での生活です

望んでもいないのに与えられた能力に戸惑いながらも人助けのために使いながら
それを与えただろう神か妖か得体の知れない存在を恨みつつもどうすることもできない

孤独の中で大瀧に対する感情が自覚できないまま大き育ちいつしか失いたくないと思うようになっていきます。
体の飢えを満たす存在から心を潤す大切な相手となったとき、相手もそう思ってくれるとは思わずいつか切れて行く関係に悲しくは思っても求めることも失わずに済む努力もせずなすがままに流れに身を任せこのままこの地で一人死んでいくと思っているところが哀しいです。

こんな能力はいらないと思ったときに最後に愛する人を助けることができて、力は消えそれでもお前が必要だと言ってくれる人ができてよかった。
遠恋が寂しい時があっても待つことが幸せだと思えるようになって短い逢瀬を楽しむことができる二人の末長い幸せを祈りたくなりました。

1

ミステリアスな設定は好みですが……

村の薬剤師・貴文(受け)は
写真から死者の声を聞くことのできる特殊能力者。
東京の刑事・大瀧(攻め)の捜査に協力しつつ
彼が村へやって来るたび身体を重ねている。

お互いの過去や人となりを知るにつれ
惹かれ合っていく二人。
幼い頃両親を殺されたトラウマで
自分の命を省みない傾向のある大瀧を
貴文が救おうとする中で、
貴文の能力の秘密も明らかになっていく…という
サスペンス+ファンタジーです。

真面目で硬派な二人のキャラクターは
決して悪くないのですが
様々な事件の概要がちょっとずつ出てくる感じで
サスペンスとしての盛り上がりに欠け、
貴文の能力の秘密についても
掘り下げが浅いように思えました。

特に、貴文の出生の謎については
オチが非常にあっさりで驚きました。
夢魔は貴文の言葉一つですんなり退場するし、
母親が父親との性交なしに
貴文を出産した~という伏線も
"何があったにせよ自分は両親の子どもだ"と
貴文が勝手に納得して終わるしで
何だかスッキリしない読後感でした。

また、これは個人的な好みですが
貴文の口調が29歳の男性にしては
やや幼く(というか女性的?)
濡れ場のたび気になってしまいました。
「だって、ただ寂しいだけだもの…」
とか、
「こんなのはいやっ」
とか。
性的経験が少なく、濡れ場のときだけ
淫乱っぽくなる受けなので
多少幼くても違和感はありませんが
個人的にはやや苦手なタイプの口調でした;

水原さんは新刊を楽しみにしている作家さんの
一人ですが、今回は萌には一歩及ばず…で
すみませんが中立評価とさせて頂きます。

8

Krovopizza

あやちゅけさま

こんばんは~、コメントありがとうございます!
ヤマダサクラコさんお好きですか!
この表紙イラストも大人っぽくて素敵ですよね。
レビューが参考になった なんて嬉しいお言葉ありがとうございます!!
私もあやちゅけさんの丁寧なレビューを楽しく読ませて頂いております(*^^*)

あやちゅけ

Krovopizzaさま

実は気になっていた作品でした。
挿絵がヤマダサクラコさんというところから気になりだして、
あらすじを読んでもっと気になって……
って感じでしたが、Krovopizzaさまのレビューを見て
「あ、これは私には合わない。買う前でよかったー」
とか思っちゃいました。
レビューを見てとても参考になりました。
有難うございます。

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