表題作失声症及川徹の話。

岩泉一、青葉城西高校3年、バレー部WS
及川徹、青葉城西高校3年、バレー部セッター

あらすじ

ある日突然しゃべれなくなった及川がいかに岩ちゃんをふりまわすはらの立つ存在かというラブコメ。肌色はほぼないですがそういうシーンがチラッとあります。

作品情報

作品名
失声症及川徹の話。
著者
ぐさり(キヅナツキ) 
媒体
漫画(コミック)
サークル
刺傷<サークル>
ジャンル
ハイキュー!!
発売日
4.8

(11)

(10)

萌々

(0)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
53
評価数
11
平均
4.8 / 5
神率
90.9%

レビュー投稿数4

ラブコメにしては目から萌え汁がナイアガラ

キヅナツキさん、4冊目のHQ‼本ですが
ナニコレ………。nnkr.
表紙からして凝ってます。
画像ではわかりませんが、
及川サンの首のあたりから、声にならない言葉たちが
キラキラ輝いています。
「すき」「やさしい」「うれしい」「おいてかないで」「岩ちゃん」
フォントが違うそれは、及川サンの素直な気持ちの表れのようです。
白の表紙とは真逆で裏表紙はPOPというかシャレオツな感じ!!
(伝わらない…)
デザインからがっつり掴まれて、内容ときたらホントもう…!!!

◆◇◆◇以下、超絶ネタバレですのでご注意下さい◆◇◆◇

及川がある日突然声が出なくなり喋れなくなります。
口をパクパクさせ、イラつきながらも2~3割わかる岩ちゃんは
やっぱり阿吽ですw
ノートを雑にひっぺがし、切り口がぐしゃぐしゃなのを
筆談でツッコむ及川に
学校の購買で小さいメモ帳(というか小さいノート)を
買ってあげるのです。
及川は両手で持ち、それはそれは嬉しそうに微笑みます。

授業も部活も差しさわりないように見えて
岩ちゃんは違うクラスの及川を気にして
教室から連れ出してあげたりと普段よりもっと世話をやきます。
それを喜ぶ及川も、次第に不便な事が増えてしまうのです。

及川の部屋で、例のノートに「ヤりたい♥」と書いて
ずいっと差し出しますが、岩ちゃんは一瞬引きますw
でも言葉の代わりに手の甲へキスを繰り返し、
熱っぽい目を向けると、折れてくれて…。
シーン自体は少な目ですが、戸惑いながら抱く岩ちゃんが切ない。
事後うたたねをして、幼い頃の二人の夢を見て、
ハッと目を覚ますとノートに
「フツーヤってすぐねる??」等の非難の言葉w
及川の母が帰ってきた声が下でして、及川も1階にいる様子です。
その間、自分との会話以外のページをめくると
衝撃的な事実が目に飛び込んできます。

最初はただ喉が痛いだけで、岩ちゃんをおちょくろうと
声が出ないフリをした事。
でも次の日、本当に声が出なくなった事。
そのせいで及川の母を泣かせてしまい、
今ではどうやって喋っていたかあまり思い出せないという事…。

乱暴に下りて行きメモを突きつけ、
「ふざけんな、金輪際俺はテメーの面倒はみねえ」
(こんなにも憤ってるのに、ちゃんと及川母に
お邪魔しましたって言う岩ちゃんがすっごく人としても好き!!)
必死に縋る及川を突き離し、「今までどうもじゃあな!」なんて
こちらも聞きたくないような言葉をぶつけます。
及川は引っ叩いてでも引きとめたいのに、
大人しく左頬をはられ冷めた視線を残して無言で去るのですが…。
この絶望的な表情の及川サン……。

本当は、おちょくられた事なんて大して怒ってない。
ノートを見た時点で
「右で(腹パンw)三発いれる」「おばさん泣かしてんじゃねぇ」
くらいの気持ち。
でも、フリでもなんでもなくなってしまった及川に
また声を出させてやるには、それしか方法が無かったのです。
どんな及川の声も聞きたい。
いつものように名を呼んで欲しい。
声が出ないから、優しく接したことで及川は喜び、
本当に声が出なくなったのは自分の所為かと責めるのですが。

外へ出た岩ちゃんに、とうとう及川の声が届きます。
「い゛ あ゛ ぢゃ」
咳き込みながら、呼吸を乱しながら、言葉にならない言葉を。
喉を押さえ、廊下で泣く及川に岩ちゃんは両手を広げ
「ほら、来い」
音もなく抱きしめあうシーンにもう涙腺決壊です…。

「おばさんごめん、荒療治」と謝る岩ちゃんに
及川母は「赤飯炊いてくるわよ、もう!」と全てを察します。
顔全体は出ていませんが、バックシャンだしかなり美人っぽいw
ようやく喋れたのに、顔をうずめて
泣きながら岩ちゃんを非難する言葉ばかりの及川サン。
でも安堵の色がうかがえて、岩ちゃんも憎まれ口をたたいても嬉しそう!

…で奥付後のラストは及川母の強烈なツッコミ!!!!!ww

もう全部が最高どころじゃなかったです…。
保存用にもう一冊買おうそうしよう。

『ギヴン1』『リンクス』のコミックスで
キヅナツキさんの魅力に憑りつかれた方々もいらっしゃると思います。
ハイキュー‼をご存じない方も
この素晴らしいとしか言いようのない同人作品を機に
是非読んでみてはいかがでしょうか!?(勧誘)
阿吽は勿論のこと、各キャラが愛おしすぎて
腐った目じゃなくても大好きになれます!!きっと!!!

とてつもなく長くて大変失礼致しました…。
お付き合いいただき、ありがとうございます!!
興奮冷めやらぬワタクシでした。

13

絵も綺麗、話も素敵

最高です。及川さんと岩ちゃんの精神的な依存の部分というかが見れます。個人的には家族ぐるみで暖かく2人の愛を育んでるのがよかったです

2

岩ちゃんスパダリ!

どうしてびっくりぐさり先生にかかると阿吽はこんなに素敵な形になる。
いやもともと素敵なんですけど。阿吽は原作通りで素敵なんですけど。

でもこの失声症とかいかにも同人っぽくて良いですよね。
ぐさり先生の岩ちゃんは本当に男前でスパダリ。
岩ちゃんこんなに格好良かったっけ…。

荒療治に出た岩ちゃんの顔の険しさと、及川の絶望顔が本当に素敵です。
マジでこういう顔するよなって…。
及川が呼べば何処へでも飛んでいく岩ちゃんも、岩ちゃんがいないと生きていけない及川も、本当に可愛くて愛おしくて、二人で一生生きていってほしいです。

何度読み返しても最高の作品です。

2

キヅナツキさん、良い…

わたしキヅナツキさんの同人誌、読むのが順番になっていません。
最近出た物を先に読んでしまっておりまして…
そちらは岩泉と及川が成人しておりました。(ちなみに『群青の写真』)
こちらは高校生の時のお話です。

失語症になった及川へ小さいノートを買い与え、筆談する岩泉。
病気のせいで岩泉が自分に優しくしてくれるのが嬉しいと素直に感じてしまう及川は、本当に根っ子に自信がないんだなあと思いますね。
岩泉の矢印が本当に自分に向いているのか。

母親との筆談で『岩ちゃんがいるから大丈夫』と書きながら、『…いなくなっちゃったらどうしよう』とも感情を吐露する及川。
エッチの時も不安な時も仲直りする時も、両手を広げて抱きとめてくれるのは岩泉で、そんな岩泉に必死にしがみつく及川を見ていると、いつか病んでしまわないか不安が…
依存が良いとは言えないけれど、依存される側が良いならまあ良いのではないかと思わされたお話でした。
全体的にもう不器用な好き好き光線が半端なくて、わたしは好きかなあ。

2

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