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表題作獣欲同士

滝沢拓海、携帯ショップ店員
嘉乃敦史、同僚

その他の収録作品

  • おまけ漫画
  • おまけイラスト集

あらすじ

「おまえの知らない本物の快楽をおしえてやろう」 「今からおまえを俺の女にしてやる」
調教によって感染する純然たる快楽…。どちらがどちらに堕ちるのか?!
大人の男二人の性の攻防戦!

作品情報

作品名
獣欲同士
著者
貴咲光流 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ジーウォーク
レーベル
ムーグコミックス BFシリーズ
発売日
ISBN
9784862974891
2.9

(18)

(4)

萌々

(3)

(4)

中立

(2)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
3
得点
46
評価数
18
平均
2.9 / 5
神率
22.2%

レビュー投稿数3

文句なしの神作、かつ純愛

「蜜毒の鎖」が大好きなのでこちらも読みましたが、「密毒~」同様、私的には文句なしの神作、かつ純愛でした。

「心理学の教材のよう」みたいに表現されたレビュワーさんがいらっしゃいますが、本当にそうだと思いました。
「蜜毒~」もそうでしたが、昼ドラのようにドロドロでえろいけど、えろだけじゃなく、ストーリーがしっかりしています。
ものすごく感動しました。

「密毒~」よりも前の絵柄なので、時々すごく綺麗にはなるものの、普段なら絶対に読まない系統(パース・バランス崩れ)なんですが、そんなことどうでも良くなるぐらいどんどん引き込まれて最後まで一気に読みました。
特に2巻の展開は圧巻です。

読者を選ぶであろう理由としては:

①SOGIハラが何度も出てくる
②受けの幼少期や元カノの運命がかなり辛い
③冒頭で受けx女性描写がある

これらが苦手な人は要注意ですが、黒髪メガネ攻め・綺麗だけど男っぽい受けがお好きな方や、ストーリー重視の方には特におすすめです。

私の利用している電子書籍配信サイトではレビューが約110件もあるほどの人気作で、みなさんの熱量がすごいです。
ARUKUさんがお好きな方はひょっとしたら本作もお気に召すかもしれません。
ぜひ多くの方に読んでいただきたいです。

1

一筋縄じゃいかないメンズラブ

電子で描かれていた、貴咲さん初の長編BLです。1冊丸々一つのお話で、280ページと分厚くて読み応えたっぷりです。

内容も、無理矢理の調教から始まり、最後は元恋人の自殺という少々ショッキングな感じです。
でも、抗いながらも、どんどん調教されて離れられなくなっていく様子は萌えるし、2人のお互いを堕とすための攻防戦も面白かったです。
攻めのいきすぎた執着や、受けが元カノに刺されて命の危機だった時に仲違いしていた外科医の父親に土下座で頼む必死な姿もキュンとなります。
受けの元カノが狂気じみていく様子は怖いほどだったけど、2人が社会的制裁を受けた後に、それでも離れずに生きていく逞しい2人の大変そうな未来に、それでも幸せになってほしいと思いました。

5

BLというより心理学

そのまま心理学のサブテキストになりそうな作品でした。

幼い頃に味わった数々の不幸から、偽りの自分を作り上げて生きてきた嘉乃。
仕事も自分のやりたいように出来る職場でうまくいっている。
恋人にも困らない。
相手がのめり込んできたらそこでおしまい。
誰も愛さないし、誰にも本当の自分は見せない。

この子の闇がものすごく強烈でした。
父に見捨てられ心を病んだ母親と2人きりの生活で、母親の目に自分は映っておらず、ただひたすら「生き延びる」ことだけだった子供時代。
父と本妻に引き取られてからも壮絶な虐待の日々。
その後預けられた祖父が亡くなる頃には「うまく生きる力」を身につけて、リア充っぽい生活をしていたものの、ドSな滝川の策にはまってしまう。
本当に「ふつうのしあわせ」というのはこれほどまでに遠いものかと思わされる境遇です。

滝川にいたぶられながら、ふと頭をよぎる幼い自分の姿も象徴的でした。
愛を求めて伸ばした両手に何も得られなかった頃と違って、滝川の体に手が届く。
そこに求めた愛があるのか、あったとして手にしていいものか。
頭と心の葛藤がこれでもかというくらい詳細に描かれています。

さながら受容の5段階のようでした。
ついでにインナーチャイルドの救済まで。

ものすごーく重いけれど、最後はとってもハピエンという作品を読みたい方にはぴったりの作品でした。

3

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