メメント・モリ

memento mori

メメント・モリ
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神19
  • 萌×212
  • 萌6
  • 中立0
  • しゅみじゃない5

--

レビュー数
6
得点
161
評価数
42件
平均
4 / 5
神率
45.2%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
白泉社
シリーズ
花丸文庫black(小説・白泉社)
発売日
価格
¥741(税抜)  ¥800(税込)
ISBN
9784592851295

あらすじ

日本人のアキは麻薬カルテルの幹部に養育され、暗殺の仕事をしていた。追っ手から逃げる途中、アメリカの元軍人に助けられ…!?

表題作メメント・モリ

エディ・アッシャー,元軍人のアメリカ人,34歳
アキフミ・サクライ,麻薬カルテル幹部の息子,18歳

その他の収録作品

  • あとがき

評価・レビューする

レビュー投稿数6

生きている今を楽しもう

甘い恋愛小説も大好きですが、時にはハードな推理物やアクションものもいいなと思った時に読みたくなるのが英田さんの作品です。

あらすじでは、なんだか難しそうでしばらく積んでしまいました。
けど、読み始めたら一気読みです。途中で止められませんでした。

読み始めてすぐ「DEAD LOCK」のような雰囲気を感じた。
ストーリーも登場人物にも相似する部分は全くありませんが、アメリカの犯罪を扱うドラマか映画のようなスリルとスピード感があってわくわくドキドキ先の見えない展開に夢中になりました。

現実感があってよく調べらて書かれているので、実際の南米の暗部を見た思いで怖かったです。
特に麻薬カルテルの殺人方法など残忍で陰惨です。
暗くて殺伐とした話なので重くなりがちで最後までにみんな死んでしまうような怖さを持って読んでました。
こういった系統の話でBLを書かせたらナンバーワンだと思う英田さんの本領を発揮した作品だと思います。

アキの危うさ
エディーの懐の深さ
リカルドのわかりにくい愛情
そんな部分が徐々に見えてきて怖くて物騒な話の中に、切なさや優しさが感じられ読後続き感はいいものでした。

1

死を思い、そして

三月の終わりに出ました、英田サキ先生の「メメント・モリ」です。
メメント・モリという言葉の意味については英田先生があとがきで書かれていますので、このレビューでは極簡単に一言、「死を思う」です。
メキシコの架空の町、オルティナでアメリカ人の元グリーンベレー隊員エディと、麻薬カルテルNo.2を養父に持つアキは出会い、惹かれ合う。
yoco先生のスタイリッシュな表紙の左側の人物、銃を持っているのが攻エディ、妖艶な表情で男性の手に縋りついているのが受けのアキ、男性らしいセクシーな手は養父リカルドで間違いないでしょう。
読み進めていくと美麗な表紙より、エディには元軍人らしい武骨な印象を持ち、アキには中性的な容姿の陰に秘めた芯の強さを感じます。
メキシコは美しい国ですが、麻薬やアメリカへの密入国を試みる者が後を絶たないなどの、深刻な問題も抱えています、レイプツリーは現実にあるものです。
エディとアキは出会った瞬間から互いに惹かれますが、一筋縄ではいかないメキシコ事情そのままに、普通の恋愛にはなりません。
アキは絶対的な存在であるリカルドのために人を殺しもするし、元グリーンベレーのエデ続きィも無惨に殺害された大切な人のためにオルティナにやって来た。
人の命を奪いながら死を思い、愛を見つける二人。
果たして彼らの愛はどのような結末を迎えるのか。
死が身近なものだったろう二人のエンディングには、ホロリとしました。
英田先生のあとがきに納得、且つ、目からウロコの思いでした。メメント・モリ、深遠な言葉の一つの答えですね。
一つ欲を言えばもっと読みたい、もっとボリュームがあっても全然嬉しい感じでしたが、スッキリ収まっています。
英田先生、流石の完成度だと思いました。
そして一つ、アキがアメリカの国籍を持っていたというのが重要なポイントですね、メキシコ人だったならば全く違う結末が、むしろバッドエンディングよりと思われます。
女装がどうしてもイヤな方にはお勧めできませんが、是非読んで戴きたい作品です。

5

Hasta la vista!

メキシコの架空の街を舞台に、
麻薬カルテルを巡って展開する物語。

組織の大物リカルドに育てられた18歳の日系人・アキと
この街を訪れたグリンゴ(よそ者)・エディ。
大切な人を麻薬組織に奪われたエディには目的があり……。


ちゃちじゃなく、でも重すぎず暗すぎず、
海外小説風だけれど読みやすく、
洒落たエピソードや風物も散りばめられ、
拷問や暴力シーンもあるが生々しさは薄く、
シリアスだけれどメランコリック、
その塩梅が絶妙。

個人的には食い足りない気がするのだが、
BLとしてはこのバランスで正解なんだろうと思う。
英田さんは、やはりこういう世界を描くのが似合う。

yokoさんの挿絵がまた、
フランス映画のような味わいで雰囲気を盛り上げる。

エディに今ひとつ魅力的に感じないせいもあり
アキ(黒髪の猫のような美少年!)と何故惹かれあったのか
やや唐突な感じはするが、
ライトながらハラハラ感もあり、よくまとまった話で
ちゃんとハッピーエンド、スルスルっと一気に読める。

アキの養父、寡黙で冷徹なリカルドのキャラがいい。
最後の続きシーンの決め方は、海外ドラマや映画そのもの、
映像が浮かぶ。
最後に彼に全部持って行かれて、読了!


*レビューのタイトルは、かのシュワちゃんの決め台詞から。
 Papá Ricardoに!

6

リカルドが格好よすぎて困る

英田サキさんで、外国人が主人公となれば、「DEAD LOCK」シリーズのような、海外小説風の文体を期待して買いました。
期待違わず。わーい!
実は英田さんが、挿絵のyocoさんの絵に惚れ込んで、「yocoさんが描いてくださるなら、外国の話がいい」と、設定が決まったんだそうです。
特に表紙がいいよね。
タイトルの「メメント・モリ」は、「自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」という意味ですが、あとがきによると古代ローマの「いずれ死ぬのだから、生きている今を楽しめ」という意味の言葉から発しているのだそうです。
本作は舞台がメキシコなので、メキシコでのスペイン語の慣用句や俗語(?)がたくさん出てきて、日本語にスペイン語のルビが振られていたりします。私は正直文庫でのルビは目が厳しいので、きっと正しく読んでいない!自信があります。また時々「えーっと『グリンゴ』って何だったっけ?」と、前のページを探すこと数度あり。これも海外小説風なればこそ。

メキシコの麻薬犯罪都市・オルティナ。(架空の街)
ある思惑で潜入してきたアメリカ人のエディ・アッシャー。
彼はとあるバーで、地元の麻薬組続き織ベリラ・カルテルの一員である、18歳のアキと出会う…

30代のエディと10代のアキが、どうしようもなく惹かれあってしまう。
しかし、アキの心の中には、アキの養父というか支配者であるリカルドの存在が大きく、どうしても悪魔(デモニオ)・リカルドを裏切れず苦しむことになるのだ。…

このリカルドが、実に格好いいんですよ。麻薬カルテルの№2で、寡黙で、ストイックで、何を考えているのかわからない神秘的な男で。
私は、この孤高の男リカルドに惚れ込んでしまいました。
特にラストシーンのリカルドの姿! 幸せになったカップルなんてどうでもよくなってしまいましたわ。
リカルドは、また何かで出てこないかな。でも、彼は誰とも結ばれないで「孤高の男」であってほしい。なんて勝手なことを思う私でございます。

7

ピピン

snowblackさま こんにちは
コメントをありがとうございます。
リカルド、かっこいいですねえ。
物語の後半、彼の魅力がどんどん出てくるのがたまりませんです。
ほんと、誰ともまとまって欲しくありません。
孤高を貫いてくれ、リカルド!

snowblack

ピピン様、こんにちは。
はい、私も「すっかりリカルドにもってかれた〜!」というのが
一番の感想です。
かっこいいですよね、リカルド。
リカルドの話また読みたいけれど、誰ともまとまって欲しくない、
というわがままな読者でございますw

ココナッツ

ピピンさま、お返事ありがとうございます(*^^*)
うふふ、注文してしまいました!
しかし、ルビは小さいですよね…

ピピン

ココナッツさま

すみません。私はまとめ買いしたので、この文庫のお値段に気がついておりませんでした(汗)「英田サキさん・海外が舞台・主人公が外国人。よっしゃ買ったあ!」と、条件反射のように買ってしまいました。
そか800円だったのか…お高いなあ… でも後悔はいたしておりません。
ココナッツさまのお財布のが紐が…、どうもすみません!! でも、嬉しいです。
コメントをありがとうございました。

ココナッツ

ピピンさま

たびたび、すみません(^^;;
この作品、発売前から気になってはいたものの「文庫に800円かあ」とケチ心が発動ししばらく静観しておりました。
でも今自分の中で翻訳BLブームなので、ピピンさまが書かれた『海外小説風』というレビューに読みたくなってしまいました。
しかも年の差!
ああ、最近ピピンさまのレビューでお財布の紐がガバガバでございます…

メキシコです

英田先生の新作は、DEADLOCKシリーズの番外や続編的な物を除くと、何だかお久しぶりの、海外を舞台にしたノワールものです。
個人的な好みからすると、この雰囲気のちょっとダークな世界観とか、翻訳文ぽい文体の作品のほうが、英田作品を読んだって満足感があって好き。
まあ、文庫本の、この一冊で決着がつくお話なので、いろいろ端折られてる感もないわけじゃないけど、それも、たたみ込んでくるスピード感があるとも言えるし、さくっと読んで、うんって納得。
分量的にも、このままドラマCDになるとちょうどいい感じです。
英田先生の翻訳文的な文体がお好きな方にはオススメです。

2

軟派なロマンス・ノワール

訳あってメキシコへやって来た
元軍人のアメリカ人・エディ(攻め・34歳)。
そこで、アキ(受け・18歳)というアジア系の青年に出会う。
アキは、麻薬組織の幹部・リカルドの養子で
彼の命で女装し男を暗殺する仕事をしている。
ある目的のため組織に加入するエディだが
アキのことも気になり……。

麻薬組織の残酷さ、メキシコの貧富の差などシリアスな話題も出てきますが、メインはエディとアキの恋物語。
拷問や暴力の描写もかなりソフトで
リアリティよりBLとしての読みやすさを重視した方向性だと思います。

物語の視点は、エディ→アキ→エディ…と
交互に入れ替わります。
この二人、短期間のうちに偶然何度も出会いすぎだし
いつの間にか互いに命を張れるほど
愛し合っているしで
恋の芽生える過程は結構強引ですが
アキはエディの優しさに、
エディは小悪魔的な可愛さと、見かけによらないタフな性格に惹かれていったのでしょう。

しかしアキは元々、育ての親である
リカルドに片想いしており
リカルドにはエディを殺せと命じられている。
組織への復讐を企てるエディにとっても続き
アキは深入りすべきでない相手。
そんな二人ですが、どうしようもなく
愛し合ってしまい、互いのため組織を
裏切るという展開です。

ネタバレは避けますが、正直殺人の代償も払わず
運良く周囲に助けられ
結果的に甘々ラブラブで終わるメインの二人よりも
脇役の方に興味が行ってしまいました。

組織への忠義心、職務への矜持、秘めた愛情……。
様々な想いを内に秘めた男の
孤独で誇り高い生き様を描く
クライム・サスペンスとして展開しても
面白い作品に仕上がったのではないかと思います。

タイトルの「メメント・モリ(memento mori)」はラテン語で、「自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」というような意味。
本書では、「どうせいつかは死ぬのだから今を楽しく生きよう」という、古代ローマやメキシコでの用法に近い意味合いで使われており、予想外にハッピー系な作品でした。

8

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