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表題作オロチの恋 1

木羽(あだ名:オロチ),高校一年生
田之崎良彦,高校三年生

あらすじ

泣いていたその姿が気にかかり、同じ高校へ進学したオロチ。その相手・3年の田之崎へ地道に迫るオロチの恋の行方は……!?

作品情報

作品名
オロチの恋 1
著者
雁須磨子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
シリーズ
オロチの恋
発売日
ISBN
9784344834170
4

(81)

(30)

萌々

(30)

(15)

中立

(4)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
12
得点
319
評価数
81
平均
4 / 5
神率
37%

レビュー投稿数12

かみあわなさが絶妙

雁先生作品読むの7作目です。
やっぱりいいですね。
絵、キャラはもちろん、先が読めない展開、説明的ではなく、でも気持ちが伝わるモノローグがめちゃくちゃいい。
多くを物語る瞳。
タイミングや間が抜群で笑っちゃうところが大好きです。
そしてじ~んとさせられる。うまいわぁ、好きだわぁと思わせられます。

かみ合わないやりとりなのになんかだんだん通じてきているような…絶妙な進み方が楽しいです。

強面なキハが後輩なのがいいんですよね。
田之崎が先輩だから一応気を遣ってる。
「先輩」というのを気に入ってたのがおもしろい。

キハが不器用ながら一つ一つ一考えてまっすぐ行動するところがいいし。
田之崎がトラウマありながら暗くならず、でもそんな自分を客観視していたり、クソカマホモヤローと言われた自分を否定してキハに惹かれそうな気持ちに蓋をしようとするのが切ない。
田之崎の涙は「先輩がクソカマホモヤローとか思ってないです」と言ってくれたことに対してですよね。

本作で特に好きだったのは
・キハが田之崎の泣き顔に一目惚れしたけど笑顔はさらに素敵だったと思うところ
・キハが田之崎の手をとって一緒に帰る時の─何て空が青いんだ─は声出して笑いました
・キハが田ノ崎にキスした時の─野口──やっぱりおまえはアホだ~0割0分0厘だ─もツボだし
・おしゃれカフェで田之崎がキハに触れられた手を上げたら店員さんが注文だと思って来ちゃうのが芸が細かいなと
・キハの猪突猛進ぶりに田之崎が心の声でつっこむところ
・野口がいい奴。キハは野口に甘えているねw
・あとがきがめちゃくちゃおもしろい

1巻のみの感想では萌2にしていたんですが、2巻途中まで読んで神に変更しにきました。
めちゃくちゃいい作品!!すばらしい〜(まだ2巻途中)

1

誠意ってカボチャ

須磨子先生の漫画って面白いな〜と普通のアホみたいな感想が生じる。純粋な漫画の面白さが強い。1巻も相当面白いけれど、特に2巻が際立って面白い展開です。2巻読んだ後にレビュー書いているので、2巻の内容をうっかり含んでしまったらすみません。

強面でんぱ×とまどい優男系
言い得て妙である。デカチビも愛が迷子もいいよね。
基本的にストレート豪速球をバンバン投げてくる強面デンパ。本人意図せず変化球というか魔球みたいなときも。
会話がうまく通じていないこともあれど、オロチは自分自身の意にそぐわないことはしないし言わない強さがあり、とてもカッコ良い。これに落ちずに争うのは、特に田之崎みたいなタイプは相当難しいのでは。

0

キャラが良い

まっすぐでマイペースでちょっと(?)変わっているオロチこと木羽くんと、叶わないと決めつけた恋とかいろんなことに悩んでいる田之崎先輩のお話。

面白くて切なくて、雁須磨子先生らしさのある大好きな作品。
突然の五郎さんにはびっくりして笑ってしまいました(笑)

1

為せば成る 為してもならぬは人の心

久々に読み返しましたが、やっぱりいいなあ。
オロチのように生きてみたい。

中3の、雷に撃たれたような衝撃と共に、恋は訪れた。
名前も、どこに誰かも知らない。
知っているのは制服と、そのひとの泣き顔が美しかったことだけ。
野球一筋だったオロチ(木羽)の人生を変える恋が始まる…。

オロチが最高です。
何もかも自分ルールで突っ走ります。
自分が好き→運命→相手も自分を好き、と信じて疑わない。
田之崎を追いかけて野球部のない高校へ入るべく猛勉強して、上級生の教室をしらみ潰しに探しまくる。
でも、やっと見つかった相手は自分を知らず(当然)、自分じゃない人が好き。
「会えたら実る」はずだった恋の成就に、全力で邁進するオロチの姿は滑稽だけど応援したくなります。

一巻では「好きな人が自分を好きとは限らない」ということ、「好きな人に好きになってもらうのは、すごく難しい」ということに直面したオロチの奮闘が描かれています。
大抵のひとなら、「好きな人が好きな人は自分じゃない」という局面にぶち当たったことがあるのがふつう。
でもオロチは微塵もそんな可能性を考えていなかったわけで、恋愛の基礎どころか、それ以前のところからのスタート。
無口でコワモテで何を考えているか分からないけど、聞かれたことは一生懸命答えるし、その言葉に嘘がない。
そんなオロチに戸惑いつつも、田之崎が靡かないのがリアルです。
靡くどころか、オロチと接することで、自分の狡さや迂闊だったことを改めて突きつけられていくのが何とも…。

田之崎の過去の回想もしっかり描かれています。
好きな人と親しくなれたこと、でも好きにはなってもらえそうにないこと、同性を好きになってしまうばかりに叶わないけれど、誰かに抱きしめられたい、抱き合いたいという満たされない思い。
そんなときに声をかけてきた友人と関係を持ってしまった自分の弱さ。
狡くて、弱い自分のせいで、好きな人に軽蔑されたこと。
それでもまだ諦めきれないこと。
オロチ応援団のわたしたちにはつらい現実ですが、オロチの想いと田之崎の人生は別物なわけで。

どんなに頑張っても思い通りにならない恋。
ふつうなら断りそうな田之崎の提案を飲んだオロチの運命や、いかに!?

0

思考が明後日の方向過ぎる

 先生があとがきで仰るように、強面電波男と戸惑い優男の組み合わせが面白くて目が離せない、これに尽きると思います。先輩である田之崎に、一切物怖じすることなく迫るオロチが電波過ぎる。田之崎に考える隙を与えないようにとの意図みたいですが、読者にもツッコむ隙を与えてくれません(笑)。どういう思考回路なのかまったく謎だけど、とにかく田之崎が好きなことだけは分かるから、そっと見守ってあげたくなる、そんなキャラでした。

 一方で田之崎にはそれなりに複雑な過去もあって、彼が好意を抱いていた同級生のムタとの関係も気になってしまいます。今でこそ仲が拗れてしまっているけれど、ムタが根っからの悪人ではないことも伝わってくるし、彼は彼で田之崎のことを気にしていると思うんですよね。本当に嫌悪しているなら話しかけすらしないと思う。2巻ではオロチとの関係も進展しつつ、ムタとも何かしら関係を修復するきっかけがあればいいなと願います。

0

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