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表題作囚愛契約

長嶺祐也 コピーライター 高良の元後輩
宮本高良 広告会社営業 長嶺の元上司

あらすじ

「一週間、あんたの身体を俺にください。大丈夫、ちゃんと快楽を仕込んであげます――。」それが、コピーライターの長嶺祐也が宮本高良の勤める広告会社・鳳翔堂の社運をかけたプロジェクトに協力する条件だった。かつての後輩の手に、道具に焦らされ、高められて初めて知る絶頂に戸惑いながらも溺れていく高良。だが、「好きなんです」高良に触れながら苦しそうに言う長嶺の真意が読めなくて――。

作品情報

作品名
囚愛契約
著者
ナツ之えだまめ 
イラスト
緒笠原くえん 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA(メディアファクトリー)
レーベル
フルール文庫ブルーライン
発売日
ISBN
9784040674971
3.6

(49)

(11)

萌々

(15)

(17)

中立

(5)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
6
得点
171
評価数
49
平均
3.6 / 5
神率
22.4%

レビュー投稿数6

甘いSM

私、SMものって嫌いだったのです。
だって、痛くて辛いのどう考えても嫌でしょ?
でも、本作はそんな私の思い込みを覆してくれました。
基本、拘束プレイで、アナルビーズや尿道責め等、結構、すごい事をやっているのに全然それを感じさせません。
何でだろう?
攻めの愛がだだ漏れで、受けが半端ない順応力を持っていて飄々としているから。
この受けのキャラ設定が絶妙。
健気なヤンデレ執着な攻め様には、この暢気な受け様のキャラが正解だったのね。
とにかく、SM苦手でもこの作品なら大丈夫です!
甘いいちゃこらラブを読みたい人にオススメです。

5

受けさん winner! 

「うなじ・・・」「どうにか・・・」 に続く ナツ之先生3冊目~
リーマンものにめっちゃ興味あるわけではなく、ナツ之先生のを読みたかったからget。

作者名伏せて本だけ置いてあっても
ナツ之先生の作品では と推測できるんじゃないか?と思うぐらい
ねっとりまとわりつく、このトロットロな書きっぷり。
このねっとり感が、肌寒くなった今の季節にちょうど良し!で萌2.
(単にファンダジーじゃないから神にしないだけ~)

モノローグみたいに、受けさんの思いが あちこちでつぶやかれてます。
「どうにか・・・」 でも、同じような書きっぷりがあった気がします。
こんなにはっきり書き手の色がわかる文章って、私には他にはあまり思いつかないです。
なので、苦手だ!と思う方もいるかも。
初読みの方は 念のため どこぞの電子本サイトのサンプルで
ご確認くださいませませ。

今作品の受けさんは、強いです。
結局 誰にも負けずなびかず、我が道を行って、勝者 受けさん! です。
身を差し出した 的な話ではないので、そういうお話と思われないようにご注意ください。
(いや、身を差し出してはいるんだけど、けして、嫌がって悲痛な叫び とかないから)

しっかし、この受けさん、いいわ。
頑張って見習って 飄々とたくましく生きてこ!

3

切ない大人の恋

初読みの作家さんです。

大人のラブストーリー。
ずっと言えずに隠し通すはずだった気持ちを知られてしまい
会社を退職した長嶺、その長嶺の気持ちを知りながら逃げていた高良。
長嶺の退職以後1年以上が過ぎたころ、高良は長嶺に仕事の依頼をして・・
高校生の頃からゲイだと気づいていた長嶺は
人を好きにになることをあきらめて、一生一人でいると決意。
そんな長嶺に比べ、人当たりもよく誰にでも好かれ仕事熱心な高良は
普通に女の子と付き合う異性愛者。
好きな気持ちを隠すのに必死で、そんな長嶺の気持ちなんか知らずに
スキンシップの多い高良・・
長嶺が会社を辞め、もう二度と一緒に仕事はしない。
一緒にいることなんかできない・・
そう思って自分に鎧を着せて頑張って来たのに・・・
「なんでもするから・・」高良のそんな言葉がすべてを動かしていく。
1週間長嶺の好きなようにさせる。
どんなことも拒むことはできない。
でも、この1週間で高良は自分の気持ちに疑問を持ちずっと考え答えを出す。
そして長嶺もまた、自分の気持ちに区切りを付けようとしていたが
やっぱりどうしてもできなくて・・

『囚愛契約』
『インターバルはほどほどに』
『リバイバルが終わるまで』の3部構成になってます。
最初は高良が仕事のために、1週間長嶺の好きにさせると言う契約をするストーリー。
そして2つ目は、気持ちを確かめ合った二人のその後。
忙しいながらも週末は一緒に過ごし、良い雰囲気だったはずの2人だけど
ちょっとした勘違いから、ぎくしゃくしてしまい。
好きすぎるだけに、相手の気持ちを優先する。
だけどその相手の気持ちが勘違いだったら・・
前の晩、一緒のベッドに寝ていながら、何もしなかった長嶺に
イライラするやら、自分にもう飽きてしまったのか・・
と不安でいっぱいになる高良。
そんないい大人二人の、アツアツらぶらぶのお話になってます。
最後のお話は、長嶺目線のストーリーになってます。
まだ長嶺が高良と一緒に働いていたころからのお話です。
最初のほうと話が重複しますが、目線が違うとなんだか違うお話
のようにさえ感じてしまうほどに感じました。

大好きな高良を縛ったりいろんな道具を使ったり
恥ずかしいことをたくさんされて、怒るはずなのに
歪んでいても大きな高良に対する長嶺の想いが
いつの間にか、嫌ではなくなりむしろ受け入れてしまっている高良。

自分の気持ちがもう長嶺にあることに気づいていているが
その気持ちに真っ直ぐに向き合って、答えを出して・・
ちょっと切ない大人の恋のお話でした。
私はSMはあんまり好きではなく、痛いのも嫌なので
長嶺のマンションでの1週間は、ほぼSMのような感じだったから
ん?とは思いましたが、長嶺の深い愛を感じる内容でした。
高良を気持ちよくさせても自分は高良を抱くことはなく
長嶺のちょっと切なく哀しい想いがそこに隠されていたとは
気付かなかったです。

絡みのシーンはほとんどがSMのような道具を使ったもので
そこにはまだ二人のはっきりした気持ちがなかったけど
お互いの気持ちを確認し、本当の意味で恋人としてSEXしたときは
今までとは打って変わって、高良も可愛く本音で抱かれ
本心をもう隠さなくてもいい長嶺が喜びと戸惑いでいっぱいで・・
愛が溢れてるSEXはやっぱりいいなぁ・・と思ってしまいました。
『インターバルはほどほどに』での二人はすでに恋人なので
そこでのHシーンも、長嶺が可愛くて良かったです。

9

執着年下攻めの「あんた」呼び!

“一週間、あんたのこの身体を自由にさせてくれるなら”

かつては自分の後輩で、今や売れっ子のコピーライター・長嶺は
原因となった本当の理由であろう事を
宮本本人にも告げないまま会社を去り、一年半。
周りは長嶺が広告賞をとり、独立を狙っていた為
長嶺を手塩にかけて育てた宮本が裏切られたんだと言う輩もいました。
長嶺が、自分のデスクに口づけをしていた早朝の姿を
宮本が見てしまった所為なのに。
あれからなんの連絡をとらずにいましたが
クライアントの希望で、長嶺を指定してきて
宮本もまた長嶺と一緒に大規模プロジェクトに参加せざるを得なくなります。
打診してあっさり断られた長嶺に頭を下げ頼み込むと、
「条件があります」と触れてきて…。

予想では、宮本がもっと嫌がるんじゃないかと思っていました。
35歳のノンケで交際相手を簡単に変えるような男が
年下の元後輩に好きなようにさせられて
嫌で嫌でたまらないのに感じ過ぎて狂いそうになる…のかと。
意外とあっさり順応していましたし
決して痛くせず、自らの欲望をぶつけるでもなく
会社には普通に行かせてくれるし酷い真似もしない。
長嶺を好きだと気付くところもまぁそうだよねーっていうか
葛藤的な箇所が私にはあまり感じられませんでした。

ただ、長嶺の気持ちを考えると苦しくなりました!
新人だった自分をいつも気にかけ可愛がってくれて
ふとしたスキンシップでさえもどきどきさせられ
賞をとった時も喜んでくれた宮本を
一度は諦めようとしたはずなのに姿を現され
絶対飲むはずのないと思って出した条件に
ノッてくるとは…。
一週間で、全てが終わってしまう焦燥感と
その後仕事で再会する時のツラさを想うと
「長嶺ぇえええ…」になってしまいました。

タイトルからしてもっとドロッドロしていて
ハラハラするお話なのかと思いきや
毛筆プレイ、猫のコスプレ&プラグin、尿道プレイ、
アナルビーズ、バイブ、あとは勿論最後と決めた交わり、
全部が気持ち良さげで私には甘さが結構あるなと感じました。

後日談は更に甘いので「ツライものは今無理!」という時でも
安心してお読みいただけると思いますw

8

囚われているのはどちらか

契約として身体を差し出すというのはよくありますがこの作品の場合は会社の元先輩、後輩という関係ありきなのでその後の展開も違ってきます。囚えて、身体を弄んで、絶対的優位な立場の攻めがそうは見えなかったり。ともかく悲しいんですよね攻めの気持ちを思うと、拒絶しないのに受け入れてくれない。突き放してほしいのに希望を見せる
好きになってほしいけれど絶対に自分のものにはならない。
対する受けの気持ちは曖昧というより自分でも気づいてなかったのかなと思いました。みんなに優しくて、ズルさや駆け引きを天然でしてしまうこういうタイプは好きになったら大変でしょうね。

後日談もしっかりあって攻めの後輩がすっかりヘタレになってるのがよかったです。先輩のこと好きすぎ
終始あっけらかんとしてる受けのお陰で濃厚なプレイのわりにあっさりとしてましたが、カップルになると気持ちを素直にあらわして包み込んでいたので終わりも爽やかでした。

1

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