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あらすじ

岡っ引きの仁兵衛は、いつもかわいい相棒と一緒。

しかし、その姿は他の人々には見えなくて…。 一軒に一匹憑いています。
家を見守るかわいい“ねこまた"たちと優しい仁兵衛との京での四季折々の愛おしい生活をそっと覗いてみませんか?

琥狗ハヤテ 4社連続刊行 リレー企画
オビの裏面に描き下ろし漫画憑いてます!
メテオラ弐 剣と霧2 もののふっ!参

作品情報

作品名
ねこまた。 2
著者
琥狗ハヤテ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
芳文社
シリーズ
ねこまた。
発売日
ISBN
9784832234451
4.3

(6)

(2)

萌々

(4)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
26
評価数
6
平均
4.3 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数1

人の情とあやかしと。

琥狗ハヤテ先生による、人外非BL作品。そして江戸時代もの。
「ねこまた。」2巻です。

前巻に引き続き、あやかしが視える心優しき岡っ引き・仁兵衛と、仁兵衛憑きの黒いねこまた、家で待っているねこまた達のほのぼのとした日常が描かれます。
そして江戸の四季。
慌ただしい年末、やってくる新年、節分、春の芽吹き、お彼岸、新緑、梅雨、夏の雷、お盆、秋の鰯雲、銀杏拾い、冬支度、そしてまた一年が過ぎてゆく…
仁兵衛と黒いねこまたは寄り添って日々を過ごしています。
そんな2巻の中で、あるエピソードが語られます。
それは、子供たちが一匹の子犬を虐めているところから始まります…

…子供たちが子犬に石をぶつけて遊んでいる。それを叱る仁兵衛。
子犬を保護する仁兵衛だけど、さて、この犬をどうしよう。
飼い主が見つかるまで仁兵衛の家につないでいるのですが、そこにやってきた同心の寺島さまが大の犬嫌い。
犬があくびをすれば、喰われるっと逃げ。
犬がしっぽを振れば、攻撃の合図か?と怯え。
それでも、どこかへやってしまえ、という事は言わない。かわいそうだと言う。
寺島さまの犬への複雑な感情。その訳は…
寺島さまの少年時代、元服の日。
父上から一ふりの長刀を与えられた。寺島さまは嬉しくて。
しかし、父はその刀でそこにいる犬を斬れと言う。
試し斬り用に犬を用意してあったのだ…
ためらう少年・寺島だが、父は容赦ない。武士の子なら斬れ!
……
斬って、埋めるところまでが少年の試練。震えて、泣きながら。
脳裏に父の声が響く…
『忘れてはならぬぞ そのなきがらの重みを。腰にはく刀の重みと共に お前が背負うてゆくのだ………』
生命の重さとそれを奪う畏れを知った日。

仁兵衛の少年時代も描かれます。
黒いねこまたは仁兵衛が子供の頃から憑いているのです。
勿論仁兵衛以外には見えないので、ひとりごとを言う仁兵衛を友達はからかいます。
だから仁兵衛はムキになって言ってしまう。
『そんな変なもん見えたりしてへんっ!』
仁兵衛から離れ、かげろうのようにおぼろになっている黒いのの姿…
黒いねこまたは、仁兵衛の心がないと生きられないのですね…
仁兵衛とねこまたよ。いつまでも一緒に。

1

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