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表題作特別になりたい

橿原灯、大学2年生
紺野翔太、アパートの隣人、大学3年生

その他の収録作品

  • 恋人になりたい
  • 永遠になりたい

あらすじ

小樽の大学生・翔太は、アパートの隣に住む一つ年下の無口な橿原に妙に懐かれている。工芸ガラス作家として人気があり、学内でガラス王子と呼ばれるイケメンの彼と仲良くしたがるものは多い。でも「翔太さんだけいてくれたらいい」と橿原は言う。橿原はもっと友人を増やすべきだ、と翔太は思っていた。そんなある時、女の子に誘われて一人で飲みに行った橿原は、アパートで会った翔太を急に抱きしめてきて…?

作品情報

作品名
特別になりたい
著者
桜木知沙子 
イラスト
陵クミコ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403523823
3.7

(28)

(6)

萌々

(9)

(12)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
6
得点
103
評価数
28
平均
3.7 / 5
神率
21.4%

レビュー投稿数6

年下寡黙ワンコ×男前受け

攻めは、「ガラス王子」と呼ばれる才能とルックスの持ち主でありながら寡黙で人見知りしがちというキャラ。

そんな寡黙な攻めに一途に思われているノンケ受けが、あれこれ悩んだすえに攻めの愛に応えるというお話で楽しく読めました。


受けは明るくさっぱりとしていて皆から好かれているというキャラなんですね。

攻めへの気持ちにどう応えるべきなのか悩むんだけど、ぐるぐるしすぎず適度な感じで良かった。
そして男前受けの片鱗がちょいちょいあって、腹をくくってからは男前受けが開花してたところが歓喜!

小樽が舞台とのことで、何度となく訪れた小樽を懐かしく頭に描きながらの読書は楽しかったです。

初読み作家さんでプロフ見たら「ほとんどすべてが作者の出身地である北海道を舞台にした作品」とのことで、早速「札幌の休日」を読んでみようと思います!

3

小樽の情緒溢れる描写・・・

桜木先生の作品を読むのは4冊目になります。

今回の舞台は小樽!!
大分前に旅の途中に日帰りで寄ったことがあるのですが、今回の作品を読んでいて、もう一度ゆっくり訪れてみたくなりました。
それぐらい、素敵な描写が散りばめられていたんです。
中でも、最後の方に書かれていた夕暮れからから夜景にかわっていく様、そして決して華やかではないけれどもそこで暮らす人々が作り出す温かなきらめきに満ちている・・・という夜景を見てみたい・・・と心から思ってしまった程です。

そんな素敵な小樽で暮らす大学生二人の恋模様。

攻め様は、受け様の大学の一年後輩で、道内外から新進気鋭の学生ガラス作家と言われている、格好良いけれども朴訥とした職人気質の橿原君。とてももてるのだが全てスルー。ちなみに後々家業の事も考えて経済学科を選択。地元民ながらも、家族の勧めで一人暮らしをしています。
受け様は、室蘭出身の翔太。橿原君とは逆に細っこい体型のイケメン。(本人はもててる自覚なし)
二人は一人暮らししているアパートの部屋が隣同士で、学年を超えて仲良し。

今作も、「友達に求愛されてます」同様、攻め様の告白から始まり、受け様がそれにどう応えていくか・・・というお話になっています。

大きな事件も、ドラマチックな大展開もないながらも、その分終始幸せそうな雰囲気の漂う作品となっていると感じました。

ちなみに2人とも初体験同士。
ただ、幼馴染みとか、長年秘めてきた片想い・・・とかに萌えを感じる私としては、片想い期間が短いところが物足りなくて・・・(勝手ですみません・・・)

周囲の人達も(但し、翔太の幼馴染みが恋した女の子だけは別・・・嫌な子だったので)温かくて優しくて穏やかです。
いつか2人が関係を明らかにしても、彼らは受け入れてくれるんじゃないかな・・・という予感がします。
そして、そんなお話もちょっと見てみたいかも・・・と思いました。

4

ゆっくりと育まれる恋

初読み作家さんでしたが、小樽の情緒あふれる素敵な描写と、2人の恋がゆっくりと育まれていく様子を堪能できて面白かったです。

攻めの橿原の、初めてガラス以外に好きなモノ(翔太・受け)ができて、翔太の特別になりたいと不器用に、時には暴走しちゃったり、必死に我慢したりと、一生懸命な様子にキュンキュンします。女子にモテモテなのに、翔太しか目に入ってないところも萌えます。
一方の翔太も、最初は余裕のある態度だったのに、好きだと実感してからの、ジッとしていられなくて逢いに行こうと行動したのにキュンとなりました。おまけに、初エッチの時の男前だった姿やセリフにも萌えます。

特に事件とかがあるわけじゃなかったけど、2人のお互いを大事に想う気持ちに、優しくて甘い雰囲気が感じられて、読後はホッコリと幸せな気持ちになれました。

4

可愛らしい大学生カップル

表紙イラストで、攻め(右側の茶髪)が背が低い体格差カップル?と思っていたら、カラーイラストや挿し絵でそうでもないことが判明し、単に受け(左側の黒髪)抱いて持ち上げていただけと帯を外して分かりました(笑)

私には表紙イラストで受けた印象そのままで、可愛らしい大学生カップルの作品でした。

大学生ながらガラス職人の橿原(攻め)と、翔太(受け)の二人が、タイトルの表題作「特別になりたい」、続編「恋人になりたい」、ショート「永遠になりたい」とステップアップしていくのが楽しくて読みやすかったです。
「永遠」は橿原の視点になり、それはそれで面白かったのですが、「特別になりたい」発言が橿原だったのに翔太視点だったことを考えると翔太でそろえても良かったのではとは思いました。

内容は、悪い人が登場せず、橿原の家族とも良好な関係で、ほのぼのという感じです。
北海道が舞台なのも新鮮でしたし、ガラス工芸に詳しくなくても楽しさが伝わりました。
イラストは浴衣姿の二人も良いですが、私はガラスのカーテンのイラストがお気に入りです!

2

もう一押し

大学生同士、年下攻め。攻めは新進気鋭のガラス工芸家。
ほのぼのと可愛い話で楽しめたのですが、攻めが受けに惹かれたいちばん最初の(最大の、ではない)理由が受けの外見だというのはちょっと萎えました。人見知りで誰にも打ち解けない攻めが唯一懐く相手、というのはかなりの萌えポイントなのに、ガッカリです。顔さえ自分の好みならとりあえず懐くのか、と思っちゃいます。
そのあと自分の気に入ってる自作のコップを褒めてもらってトドメ、だったと言うのなら、惹かれた理由はそれだけでよかった。

0

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