狼の見る夢は

ookami no miru yume wa

狼の見る夢は
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神15
  • 萌×22
  • 萌1
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
4
得点
87
評価数
19件
平均
4.6 / 5
神率
78.9%
イラスト
 
原作
 
媒体
小説
出版社
新書館
シリーズ
モノクローム・ロマンス文庫(小説・新書館)
発売日
価格
¥900(税抜)  
ISBN
9784403560224

あらすじ

大学入学でジョージアにやってきたマットは、友人の兄であるオーブリーの家に同居することになった。
出会う前からセクシャルな濃密な匂いが立ちこめる。二人はメイトだった。
だがオーブリーはホテルチェーン、レイノルズグループの社長で、
今後群れの統率者(アルファ)としての責任を負う立場。
自分がゲイであることを公にして会社に不利益をもたらすことはできない。
マットは静かに状況を受け入れるが、先の見えない関係に次第に持ち前の明るさを失ってゆく。
そんなある日、オーブリーのもとに荷物が届いた。
中にはマットの写真、オーブリーに対する脅迫だった──。

美しき人狼たちのロマンス、好評シリーズ第3弾。

翻訳:冬斗亜紀

表題作狼の見る夢は

オーブリー・イアン・レイノルズ,レイノルズ社社長,人狼
マット・マーシカン,大学生,人狼

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レビュー投稿数4

メイト!

分量たっぷりの人狼シリーズ第3弾。
マットは可愛いし、エロもたっぷりだし、お腹いっぱいになれます。

人狼シリーズって、オメガバースみたいに設定ありきなところが大きくて、アルファだのオメガだの、群れ同士がどうしたのって部分が、この人狼シリーズの前の本はもっと多かった印象があったけど、この作品は「メイト」に的を絞ってあって恋愛糖度は高めに感じました。
ある意味狡い大人と、純粋で健気な若者が、最初から「メイト」としてお互いに強烈に惹かれあって、セックスの相性もバッチリで、でも…。
オーブリーの苦悩や葛藤にどこまで寛容になれるかが評価の分かれ道ってことで、萌ひとつ。

1

補足込みの盛り上がり

前作でああ来ておいてこう来るかと言う三冊目。
暫しとっつきにくい感じはありますがページを
進める内に馴染んできて速度が上がってくるのは
毎度の話。
随所にさりげなく米国という国の中で人々がそれぞれ
どの様な立ち位置にあるかという事を囁いて
くれますのでそこさえ飲み込めれば読み易いでしょう。

入り込み易い要因としては麻々原さんの挿絵の
存在もあろうかと。
ただ一点難を言えば、筋肉描写が少し薄い気がします。
登場人物達の心情を察すると誠に秀逸な挿絵なのですが、
本文に時折挟み込まれる肉体描写を考えると
線が細く感じられてしまう。
………読者の贅沢ですね。すみませんです。

2

自分以外の何かにはなれない

すごく良かったです。良すぎて逆に感想が書きづらい。

毎回楽しみにしている好きなシリーズですが、主役のカップリングが毎回変わるため、今回のカップリングは好みじゃなかったらどうしよう、て思っていたのですが…
3作目にして仕事のできる年上と可愛くて健気な大学生という11歳の歳の差カップルでした。
社会人×学生がめちゃめちゃ好きなので嬉しかったです。

メイトとはこのお話では「定められた運命の相手」みたいな意味で、毎回登場人物は序盤でメイトと巡りあい、そこからの紆余曲折…という流れなのですが、人狼というファンタジー要素やメイトという特色設定を抜きにしても、誰かに恋すること愛することが非常に丁寧に書かれています。

こういうところは、他の海外翻訳ものを見ていても思うのですが、家族とか環境とか立場とか性別とか年齢とか、色んな要素を抱えた上でたった1人の相手と向き合って他の何をおいてしても愛してるという結論に至るまでをとても突き詰めて長いページをかけて説かれています。

今回は1作目の主役であったキートンの兄、オーブリーが、家を継がないと結婚しないとという義務感から、運命の相手続きであるマットをやんわりと拒否します。
それでも好きという本能はどうしようもないので、周りには秘密にする、その時が来たら手放すという条件づけでマットを側におきます。
そんな勝手な^^;て思うのですが…

マットが出した条件はすぐにセックスをしないこと。
安易な体の関係は愛の問題をうやむやにしてしまうから、というまだ若いなりに考えて出した条件なのですが、これがまたかなり可愛く思えます。

1作目、2作目のカップルは、片方が素直になったらすぐに幸せになれるのに、という意地っ張りだからくっつくまでがじれったい感じだったのですが、今回は2人とも最初から友好的で好意的で幸せ感がたっぷりあります。
でも「今だけ」とオーブリーが決めているから、表面上は幸せそうであっても他のカップルよりは苦難が多い作品になっている気がします。

時間をかけてうちとけあい、やっと一線を越えてからは非常に仲つむまじくてえろえろな展開です。描写がすっごく濃厚です。
でも女性が苦手そうなAVぽいとかいう感じてはなくて、気持ちよさそうだなあと素直に感心できるような描写で語彙がスゴイ…と感心します。

しかしやはりこのシリーズ、リバは外せないのですね。
もう慣れたというか、前は苦手だったのですが、海外ものを読んでいてリバ描写が結構多いので、今はリバって幸せな感じに思えるようになりました。
同性なのだから上下という役割を完全に固定しないほうがいいのかもしれない…と何となく思うようになったというか。

不穏な事件は今までのシリーズ同様に起こるのですが、今回はより恋愛感が強い感じがしました。
マットはすべてを差し出す準備は出来てるのに、オーブリーは差し出してくれない。秘密もいっぱいある。ゲイだということも、自分が内緒にするだけならまだしも、マットがゲイであるという事も秘密にしろと強要する。
こう書くとオーブリーが酷い男のようですが、でも周りの皆は寛容です。
オーブリーが自分を偽らないことができるようになるまで、長い目で見守っています。
マットもオーブリーより11歳も年下なのにかなり寛容だと思う。

「ゲイだという事は弱みだ」とひた隠しにするオーブリーと「自分以外の何者かにはなれないから自分を偽りたくない」とうマットは、上手くいくのは困難が多そうだと思う。
結果、マットはオーブリーにかなり泣かされます^^;

健気受けが好きな方にはとってもオススメしたいです。
でも健気なだけではないんですよね。
オーブリーが好きだからといって言いなりにならないところが良いです。
オーブリーに強要されても自分を偽らないマットはかなり精神的に強いキャラクターだと思います。

ページ数は多いですが、それに見合う読み応えはあります。
いっぱい苦しんだのに、物語のラストの一文が全てを集約していて大好きです。

じっくり1つのカップルの出会いから終着まで、心の変化などを堪能できてなんとも言えない良い恋愛ものを読んだ!って気分になれますので、是非是非おすすめしたいです。

5

メイトという抗えない運命の存在

ラングレーさんの三冊目の人狼本。
と言っても間に短編(こちらは雑誌掲載の後、電子化されました。別カップルです。)が挟まれましたが。
今回は一冊目の受け(キートン)の兄と、二冊目の攻め(ジェイク)の知人という組合わせとなっております。
ちなみに500ページ弱の文庫です(苦笑
ファンは嬉しい!でしょう。

**********************
攻めのオーブリーはキートンの兄であり、レイノルズ社の社長であり、人狼、31歳。
もともとゲイですが、キートンが早々にカミングアウトしドロップアウトしたため、群れ、血筋、会社を守るために自分はカミングアウトする日はないと決めています。

受けは大学生で人狼のマット、19歳。
彼もゲイです。
ジェイクの群れの一員で、九人兄弟の長男。
流れで、オーブリー所有のマンションに同居し、そこから大学へ通うこととなりました。

リバ、一度有りです。身長はマットの方が多少高いのですが、基本はオーブリー主導で彼が攻めです。
**********************

今までの作品と違い、スタート時から二人は親密な(体ではな続きく)付き合いをしている間柄です。
キートンの実家のあるジョージアへ大学進学のためニューメキシコから移り住むマットは、キートン経由で知り合ったオーブリーとメールのやりとりから意気投合し、年の離れた友人のような関係となっていました。
ただ、顔を合わせたのはマットがジョージアへ越して来た時で、そこでその瞬間、お互いがメイト(必ずしも出会えるわけではない、神が選んだ人狼たちにとっての運命の伴侶)だと気づくこととなりました。

正直はじめに今回はオーブリーの話と聞き、驚愕でした。
どちらかと言えばオーブリーは、一作目では嫌な役回りで登場していたので。
でも今作を読むと、オーブリーがいかに己を抑え律して生きているかが伝わってきました。
同性愛に頭が硬く卑下されるアメリカの南部が舞台で、CEOであってもゲイであることが知られると解雇されてしまうような土地柄。
前作までは片方がゲイでなかった為の個人間の葛藤だとか、家族に対しての有り様だとか、人狼の群れについてなどが主題でしたが、今作はメイトとしてせっかく出会えたにも関わらず離れなければいけないという、今までで一番切ないストーリーです。

オーブリーはマットへの愛と独占欲に独り闘い、運命の相手でありながら己のかせられた重責を鑑み、いつかマットを手放さなければならないという現実に苦悩しています。
しかし救いがあるのはオーブリーがいつか自分を選ぶ決断をしてくれるとマットが信じ、一心に彼を愛していること。
彼を尊重し、尊敬し、労わることが出来るメイト。
オーブリーの方がアルファ(群れのボス)的な資質を持ち得ていますが、真が強いのはマットでしたね。

キュンキュンきたのは、「シュガー」というオーブリーのマットへの呼び方。
今まではメイト同士の呼びかけは「ハニー」や「ベイビー」が多かったのですが、今回は「シュガー」でした!
甘い、甘いぞ、オーブリー!
そしてオーブリーパパも群れも、相変わらずラングレーさんの書かれる家族は最高に良かったです。
じわじわと染み渡ります。
一応今回も人狼絡みの事件がありますが、当人にはかなりショッキングでも読者的には二冊目があまりにあまりな展開でしたのでそこまでの刺激はありません。
今作はそういうものよりも、人狼たちの心情、メイトについて深く触れられていたと思います。
大人だろうと子供だろうと皆誰しも葛藤や弱さを抱えていて、それを乗り越えることが出来たか出来ないかで結末が変わるのですね。
オーブリーにはこれからも試錬の道だと思いますが、マットや家族、群れのメンバーの存在が支えになるのだろうと思わされるラストでした。

9

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