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表題作僕らの群青

青木誠也,高校の担任,生物教員
木ノ下佑真,17歳,高校2年生

その他の収録作品

  • 僕らの夏休み(描き下ろし)
  • あとがき
  • カバー下:漫画「「ぜんぜん大丈夫じゃない話」「青木画伯」

あらすじ

同性が恋愛対象の木ノ下は、ある日、担任の青木に呼び出される。出会いを求めて赤裸々なブログをしていたのが、よりにもよって生真面目な青木にバレてしまった。男子校に入っても恋人なんて簡単にはできないのに。ブログを削除するよう言われ納得がいかない木ノ下だったけれど、あることを思いつく! ブログをやめる条件として、青木に恋人になるよう迫って…!?

作品情報

作品名
僕らの群青
著者
秋平しろ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
発売日
ISBN
9784813030836
4.3

(364)

(215)

萌々

(91)

(39)

中立

(10)

趣味じゃない

(9)

レビュー数
38
得点
1566
評価数
364
平均
4.3 / 5
神率
59.1%

レビュー投稿数38

主人公のセリフにホロリ。

2015年の刊行。

「どうして俺ホ〇なんだろう」のセリフに、涙しました。
2015年の記憶は朧気ですが、そこまで多様性が受け入れられてない時代のお話だったっけ?? と切なくなりました。
令和、そういう方面にはだいぶ良き時代となってきましたね。


しかし男子校だったからとか、主人公が木ノ下だったからこそとか。様々な要因が重なってゲイであることが、周囲にも受けいれられていた、木ノ下自身が思うよりも温かい世界だったんだなあと分かるお話でした。(唐突に物語の終盤展開に触れるまりあげは)

先生と生徒。

秋平先生が描くと、やはりエモい。

そして、妙なえちさとかはなく瑞々しい。


ことの始まりは、刺激的な姿をアップしたブログサイトを担任に削除するように指摘されたことから。

だったら先生が俺の恋人になってよ、と取り引きをし、条件付きで承諾される。


健全なるお付き合いが始まったわけですが、そこに年の離れた先生の妹が絡んできたり、先生の同僚で付き合っているんじゃないかと噂の女教師が絡んできたり、、、


1つひとつのエピソードを経るたびに、2人の心の距離が近づき、お互いが言葉には現せないけれど、なんとなくなくてはならない存在となっていく過程に胸の奥のほうがキュっとなるエモさを感じました。


最後の最後まで、一応一線越えずに終了したのに、それでも満足感がある読了感を得られたのは、ストーリーがしっかりしているからでしょうか。


個人的に秋平先生の作品は、どの作品を読んでも心がグッと惹き付けられています。
好き!

0

青木先生の魅力と、高校生の青春の甘酸っぱさと

秋平先生の新刊「巣箱の王子様」がとてもとてもとても!良くて既刊をおさらいしたくなり、こちらを再読。先生2冊目のコミックスです。

秋平先生の作品の中では『青とジェント』が一番好きなんですが、こちらも大好きな作品の一つです◎

先生×生徒。高校生の木ノ下は、エッチな写真をブログにアップしていたことが担任の青木にバレ、呼び出されてしまいます。
そこでブログをやめる代わりに、ゲイで出会いが求めにくい自分の恋人になるよう条件を出してー

というお話です。

真面目な担任教師・青木先生が、もうめちゃめちゃいい!

”形だけのカレシ”になってよ、と頼んでくる木ノ下に、最初に「デートをしたり 性的なことも絶対にしないということですか?」って確認して、ちゃんと先生としての節度をわきまえてるところが◎

結局木ノ下に押し切られて「部屋デートのみ、週3回までOK」になるのですが…家に上げちゃだめじゃないか、と思うんだけど、なぜかこの作品は許せる。なぜなのかは自分でも分かりません;なんか、全然嫌な気分にならないんですよね。

顔は綺麗だけど筋肉はない、さほど興味もなかった青木先生の私的な面が見えて来るにつれ、木ノ下くんがどんどん惹かれていくのが分かってキュンとします。

先生の妹がいいキャラしてて好き!なんだかんだ木ノ下と相性良さようでキャピキャピ(に見える)してるのも可愛い。

そしてブログがバレる事件(犯人許すまじ)の際、親友が木ノ下くんにかけた言葉がまた良くて。刺さりました。
「女が好きか男が好きかで 今までの全部(の思い出とかが) 覆ったりすんの?」って。

青春の甘酸っぱさ(だけでなく、苦さも)感じさせてくれる可愛くて素敵なお話でした✨

1

タイトル「群青」の意味を考える

あったかい〜…沁みるぅ…。
素敵な物語に多幸感で満たされています。
キス止まりだとしても、その愛情表現こそが今の2人にとって最上で最高であることは、読めば分かります。とても美しく幸せなキスに、胸の高鳴りが止みません。


高校生の木下は自分のゲイバレブログが担任の青木に知れることになり、青木に期間限定のカレシになって欲しいとお願いすることから物語がスタートします。
木之下にとっては青木が初めての「カレシ」。嬉しくて何度も青木の家に遊びに行ったりと、秘密の恋人関係を楽しんでいます。

舞い上がる木之下が可愛い(^ ^)
青木をタイプじゃないと言っていたけど、毎日・毎度青木にキュンとし好き度が増していくのが萌えも萌えです。今まで先生としてしか見ていなかった相手が「カレシ」となると、そりゃ意識するようになっていきますよね^ ^

学校での知らなかった先生。
家での知らない先生。
青木と共有する時間のどれもこれもが木之下の淡い恋心をくすぐるのです。まさにアオハル…青春!


作者さんがなぜ「群青」と付けたのか考えてみたんです。
木之下の恋の相手が同級生だったら、アオハルのイメージで「青」としたと思うんですよね。教師と生徒の秘密の恋物語だったから、群青にしたのかなと考えてしまいました。淡い恋のイメージには群青の方がしっくりくるし、青木との秘めた関係と、しっとりとした大人の雰囲気が合わさって「群青」なのかなと。

季節は夏。青空の下で虹のシャワーを作る青木先生が素敵でした。青木の名前にも「青」の文字が入っていて、何かと青に繋がるメッセージを付けているのも、群青の理由かも知れませんね。

2人の想いが通じ合うまでに問題もあったけど、その切なさや悲しさを混ぜるとやっぱり晴れやかな青よりは、深みのある群青にした方がこの作品には似合います。

どこまでも深い深海の色。2人の想いの深さを表しているようでピッタリ。青木の心の変化も、木之下の心の変化も、すごく魅力的に描かれていました。お互いに惹かれあっていく過程が大好きです。

青木が木之下の気持ちにちゃんと向き合っていたのが良かった。木之下のゲイバレしたときもそうだけどら茶化さずにきちんと正面から受け止めている青木が最高にカッコいい。先生としても、1人の人間としてもイケメンな人柄に私も惚れそう。


欲を言えば、卒業後も見てみたかったな。多分卒業後は今よりもっと堂々と付き合って、手とか繋ぎ合ったりしてデートしている2人の姿が思い浮かびます(´∀`)

はぁーーー…幸せな物語に癒されました♡

0

爽やか

彼氏欲しさに危ういことをしてしまった木ノ下。好奇心旺盛なお年頃だしブログを消すのももっとゴネるかと思いきや、青木とちゃっかり「仮彼氏」の約束を取り付けたあとはきちんと約束を守る。そんな風にきちんと線引きが出来るところがすごく良いなと思いました。
何にでも一生懸命だけどある部分では一歩引いてそれを見ている、大人な一面が見えるのも良かったです。

青木はいつも変わらぬテンションなのだけど、無愛想なわけでも関心がないわけでもなく。静かだけどきちんと木ノ下のことを考えてくれていて、こんな先生いたら最高だなとしみじみ思いました。

禁断の関係なのに背徳感はなく、むしろ爽やかなお話なのです。そんなところに秋平先生らしさを感じることができました。
何度読んでも新鮮に面白いなと感じる作品でした。

2

ぴゅあ〜でみずみずしい

高校教師と生徒モノだけど、禁断的だったりモヤるところがなく、ぴゅあ〜に駆け抜けた感がすごい。良かったです。

木ノ下が素直でかわいらしい所があり、青木先生をだんだん好きになって自覚する場面に萌え〜。

青木先生も真面目でお堅いけど、嫌な感じではなく、オフは素だし、木ノ下とちゃんと向き合いながらも、教師としての一線は崩さない。好感持てるし、木ノ下が好きになるのがわかる。

ま、木ノ下が青木先生に懐いて、あんだけハグしたら、そりゃ好きになっちゃうよね、と思うわけですがw
でも、告白したり、応えたりは本気で好きにならないとできない2人だから、それまでのやりとり、距離の縮まり方が自然で引き込まれました。

DKの青春とかキラキラって、私はたまに作品によっては不自然に感じたり、小っ恥ずかしくなることがあるのですが、本作はそういうの一切なかった。
木ノ下の素直さまっすぐさがかわいかったし、青木先生のテンション低いながらも誠実で木ノ下を好きになる気持ちが伝わってきたので。

いや〜みずみずしい心洗われる読後感で満足でございます。ありがとうございます。

0

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