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表題作最強防衛男子!

大河隆聖,陸上自衛官養成男子校2年生
柏木矢真斗,同級生で同室の2年生

あらすじ

矢真斗は、陸上自衛隊ひな野高等学校の2年。寮で同じ班の成績優秀で超堅物な大河とは、
犬猿の仲だ。――なんであいつは、俺にあんなに偉そうなんだよ!? 
口をきけば言い合いになってしまうのだが、一方で矢真斗は、
立派な自衛官を目指しまっすぐ努力する大河を認めていた。
そんなある日、意見のすれ違いから、ついに殴り合いのケンカになってしまうが――!!

作品情報

作品名
最強防衛男子!
著者
音理雄 
イラスト
むとべりょう 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199008030
4.1

(22)

(9)

萌々

(9)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
91
評価数
22
平均
4.1 / 5
神率
40.9%

レビュー投稿数4

「おまえに突撃したい」

自衛官養成学校の二年生同士、成績優秀な堅物優等生×元気っ子。
受けは実家が貧乏なので、弟たちのことを思って授業料無料+給料まで出る(!)この学校に入ったのですが、ガチで「この国を守るんだ!」という高い意識で入った攻めに金目当てだと誤解され、こっぴどく嫌われています。
それが同室になり、いろいろと事件や事故を乗り越え、だんだんお互いを意識しはじめる…という展開です。でも攻めが手ごわくて、なかなかデレてくれない…。自衛官養成学校の描写がかなりガッツリなため、あら、私BL読んでたのかしら、それとも自衛隊系青春小説読んでたのかしら、とわからなくなったくらいです。
だけど体力オバケな10代の攻めだし、きっとエッチになったらすごいはず…! と自分を鼓舞しながら読んでたら、ようやくくっついたあと、エッチは数秒で暴発が一回だけでした。実際タイトルのセリフがあるのですが、突撃後即暴発。
ええーーー!

…いや、話はとっても面白かったんですよ。攻めはトラウマ持ちできゅんきゅんするし。ただエロ方面に対する期待はすごく裏切られた気分。
まあちゃんとゴムつけようとして手間取る攻めとか、めっちゃ可愛かったですけどね。暴発してもいいから、せめて何回か挑もうよ、と思っちゃいました。

7

エロは少ないけど恋と友情と青春が詰まってる

「知らない世界を覗いているぞー」というのが読み始めの感想。
だって舞台が陸上自衛隊高等〇〇学校(この学校、日本に1校だけなのですね。伏せ字にする意味がないかもしれない)なんですよ。書かれるのは学校生活なのですが、極めて『お仕事もの』に近い感覚で読みました。

いや、BLですよ。ちゃんとboysがLoveしているんですけれども、そっちとは違う方の興味がどんどん湧いて来まして。だって知らないじゃないですか?陸自への入隊を目指す高校エイジがどんな学校生活を送っているかなんて。
「1年生は8人部屋、2年生から4人部屋なんだな」とか「新入生に制服の着方とかふとんのたたみ方とかを教えるための制度として、上級生が一人ひとり担当につくんだな」とか「やっぱりペナルティは腕足せ伏せなのか」とか……もう、そういうことが興味津々で。

お話も大変上手く出来ていると思うのです。
幼い頃に起きた出来事から、自衛官になって国民を守ることを自分に課してきた学年総代の大河と、愛されて育って来たけれども経済的事情で下の兄弟達のためにこの学校を選んだ矢真斗。
自分の境遇を深刻ぶらずに伝えるため「金のために入学した」と茶化して話してしまった矢真斗は、高い目的意識を持つ大河から『いい加減な奴』と決めつけられてしまいます。矢真斗は矢真斗で、仲間の心情を理解しようとせず自分の目的だけを追いかける大河が嫌で反発してしまうんです。
この2人が2年間の学校生活を通して互いを理解し合い、無二の関係になるまでが書かれるお話なんですよ。

こんなの、面白いに決まってるじゃないですか!

この様な環境ですから、濡れ場は大変少ないです。
っていうか私は「その手のシーンを入れ込んだだけでも、音理さん凄い。猛者だよ」と思いましたもの。
その分、恋と友情と青春はいっぱい詰まっています。

私が思わず感動しちゃった部分をちょっとだけ引用させていただくと、
『自分たちはいかに布団を四角く畳むかに躍起になり、月に一回くる出張販売のドーナツ屋を心待ちにして、浴場はいつも芋洗いで、エロ本さえもまともに読めない。こんな学校に青春なんて存在しないと思っていた。でも――』

そうなの。
どんな場所にも、恋と友情と、そして青春はあるんですよねぇ。
バンザーイ!

3

自◯隊高校!

全寮制男子校ものですが、パブリック・スクールとかとはまた趣きが違う。連帯責任で腕立て100回!とか読んでるだけで大変そう。ワイルドな男達の園です。先日ドラマでやっていた「テッ◯チ」の世界です。あれよりは皆若い男子高生ですが。

汗と涙の青春物語、面白かったです!攻めと受けはケンカップルで本の半分くらいまで本当にカップルになれるの?と心配になる雰囲気でした。でも頑なでトラウマを抱えてる攻めと大家族で包容力のある柔らかい感じの受けの少しずつ心を通い合わせていく過程が丁寧に描かれていて良かったです。

惜しむらくは!繊細で重い過去を背負い「俺にさわるな!」とか言っちゃうエリート君は攻めじゃなく受けが良かったな、と。完全にこれは自分の好みの話なんですが。まあ将来リバればいいし(ボソッ)

「俺のバディはおまえしかいない。」っていいセリフだなあ。殺し文句やんか。プロポーズにも思える。自◯隊BLが好きな方にはおすすめの一冊です。

0

〝じわじわ〟は、第五匍匐?ww

自衛隊高校というとお堅いイメージかもしれませんが
そんなにがちがちなお話ではなく
するっと物語へ入り込めました。
なんたって全寮制で自衛官を養成する男子高といったら
まさにうってつけの…といったら語弊があるかも…??w

短髪ながらもワックスで毛先を跳ねさせ
多少なりとも見た目を気にする矢真斗は
明るく思いやりのある人物です。
同じ班の大河は成績トップで周囲からの期待も高く
自衛官を目指すにふさわしい体躯と凛々しい面持ですが
常に高圧的な態度なので矢真斗は気に入りません。
同じ班の長谷川が訓練中に怪我をした為
トイレ掃除を代わっていたところ
「当番は当番だからお前がやる必要はない」と一蹴!!
なんだこいつは!!って私も最初思いましたが
大河はただ厳しいだけでなく
後輩にも憧れられる存在でした。

ある訓練中に、大河らしくない様子を見て
何か心に抱えているものがあるんじゃないかと
矢真斗は気になり…。

お互い正反対で、反発し合っていたのですが
徐々にその距離を縮めていく過程についニヤニヤしてしまうのですよww
でも、自らを律し、ひたすら訓練に打ち込む大河を突き動かすもの、
その過去を知った時は涙が出ましたよ…。
矢真斗はつい軽く見られがちですが
家族を想い、仲間と助け合おうとする姿は素直に共感できました。
嫌いなはずなのに互いの長所を知る度に
どんどん気になってしまって
徐々に打ち解けていくのが素敵……!!

キャンプ先のアクシデントで更に心身ともに近づき(ww)
ついには大河が矢真斗のおかげで
トラウマをも克服できて……なんかもう私は年なもんで
いちいち涙腺ゆるんじゃうんですよ…。
強い男は泣くもんじゃないとは言いますけども
こらえきれず涙する男子に胸アツ……!!!

ようやく体を重ねようとする時の初々しさったら
まぁ…DTだから…ドンマイ……www
最初から手慣れた感じでも不自然だから丁度良かったかも!ww
大河はキスも矢真斗が初めてだったなんて……可愛いなぁ。

むとべりょうさんの、
凛々しくも年相応な面も覗かせるようなイラストが
とってもぴったりでした!!

実際はきっとすごく汗臭かったり男臭かったりするんだろうけど
読後は晴れやかな気持ちになったので
萌ですが萌×2寄りで☆

7

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