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雪の鎖 仙道組若頭補佐「氷英会」会長氷室雪の軛

yuki no kusari

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表題作雪の鎖 仙道組若頭補佐「氷英会」会長氷室雪の軛

白瀬 竜也
氷室 雪(劉雪)

あらすじ

「那波18歳♂ママになりました」で、絶大な人気を誇ったサブキャラ「氷室雪」。一見、優男のイケメンSだが、仙道組若頭補佐であり、「氷英会」会長でもあるヤクザ組織の筆頭幹部。その彼には、絶対に人に見せない背中に刻まれた謎の傷があった。その秘密がついに明かされるファン待望のスピンオフ作品がこれだ!

雪の鎖 仙道組若頭補佐「氷英会」会長氷室雪の軛(1) 37ページ
雪の鎖 仙道組若頭補佐「氷英会」会長氷室雪の軛(2) 37ページ
雪の鎖 仙道組若頭補佐「氷英会」会長氷室雪の軛(3) 37ページ
雪の鎖 仙道組若頭補佐「氷英会」会長氷室雪の軛(4) 45ページ
雪の鎖 仙道組若頭補佐「氷英会」会長氷室雪の軛(5) 47ページ

作品情報

作品名
雪の鎖 仙道組若頭補佐「氷英会」会長氷室雪の軛
著者
一二三もげぞう 
媒体
漫画(コミック)
出版社
Big Fields Publishing
シリーズ
那波18歳♂ママになりました
電子発売日
3.8

(9)

(4)

萌々

(2)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
1
得点
34
評価数
9
平均
3.8 / 5
神率
44.4%

レビュー投稿数1

雪のつらい過去、そしてそれを乗り越える話

ヤクザものは好きじゃないけど、白髪の美形さん(雪)が気になって読みました。
私はこっちを先に読みましたが「那波18歳♂ママになりました」1〜3巻の続きの話です。

雪の辛い過去話あり、「那波〜」に出てきたやつに捕まって◯◯させられるのあり、で、シリアスな重い話です。
雪が酷い目に合うシーンはしっかり描写されるわけじゃないですが、印象としては雪が酷い目にあってばかり、というかその部分の印象が強すぎて、つらい話です。

特に雪の過去、実父にされていた性的、精神的虐待には、怒りを感じました。
父親に6才から9年間も亡くなった母親の代わりとして扱われ、12才から15才までレイプされってあまりに酷すぎる。
雪に刺されて死んだと思われていた父親は実は生きているんだけど(雪は知らないけど、組長や圭輔は知っている)、刺されて回復した頃くらいの組長と雪の父親との会話で、「あんなにも追い詰めてしまった」という父親の言葉があるんだけど、これがどうも納得がいかなかった。
雪の父は息子に刺し殺されても当然なくらいのことをしてきたわけで、追い詰めてしまったという言い方は、そこまで追い詰めていると思わなかった、と言っているかのようで、普通の神経をしていたら息子をレイプしたら相当なトラウマを負わせるってわかるだろうし、それだけのことをしておいて追い詰めてると思わなかったなんて、何言ってるの?と思った。
「追い詰める」という言い方がすごくそぐわないと思って、なぜかそこにすごくひっかかった。
それと9年もの間、息子を頭おかしいんじゃないかっていう方法で虐待しておいて、ここで正気に戻ったの?っていうのも驚きだった。
そもそも雪が生まれた時に母親が死んでしまって、雪を恨んで殺そうとし、頭を冷やさせるため数年離されたものの、6才から同居して最初から母親の身代わりにしようと考えながら育て、母親と同じ入れ墨を強制的に彫り、お父さんと呼ばせず名前で呼ばせ、独占欲から仙道家への出入りを禁じ、12才からレイプし、なんてことを9年間ずっとしてきた人が、正気に戻るものなの?っていうのをすごく疑問に思ってしまった。
そして、雪のことを遠くから見守っていたようなんだけど、雪を幸せにしてくれるのは白瀬だとしても、雪のトラウマを解消してあげようと思うなら、ちゃんと会って過去の9年間のことをちゃんと謝るべきじゃないの?って思う。
白瀬が雪の過去を受け入れてくれたことで、トラウマは解消されつつあるようだけど、生きてて今は正気になってて悪いと思ってるなら、そこはちゃんと一度謝るべきでしょう。
雪が父親を殺してしまった、ということ自体も罪悪感を感じているんだから、刺したのは変わらないけど、死んでなかったなら多少でも罪悪感を減らせるだろうし、もう一度同じことをしようとしてるような奴だったら会わないでほしいけど、反省してるなら何故会わないのか、と疑問に思う。

そして雪の方も、それだけのことをされて、それでも「父さんごめんなさい」なんて思うの?って思った。身代わりじゃなくて息子として愛されたかった、というのはわかる。でも一緒にいた間、ずっと身代わり扱いされてたわけで、レイプまでされて、全く息子として扱われず、ただ血のつながりがあっただけの相手を、今でも愛している、なんて思える?
それは多少なりとも普通の親子関係だった期間がないと無理じゃないの?と思った。私だったら憎悪でしかないと思う。
雪のされたこと、トラウマの大きさを思うと、今でも愛してるにはならないんじゃないだろうか。

それから最後の方、「私を信じて託してくれてありがとう」と言ってるけど、雪の父親は何の役にたったのかわからなかった。白瀬はたまたまいた場所から屋上が見えて助けに行ったんだよね。父親の情報で誰がどう動いたんだろう?

って感じで、雪の父親に関して、過去も現在も憤慨してしまって、全く納得がいかなかった。

白瀬とは前作の続きで付き合っていて、多少すれ違いみたいなことはありますが、前述のとおりシリアスな話がメインなので、あまりゴタゴタしません。
雪が白瀬に背中の傷の過去を打ち明けて、白瀬が受け入れ、受け入れられることで、雪が救われます。
2人のHシーンはありますが、全体としてはエロを楽しむって感じの話ではないです。

これだけ読んでもそれなりにメインの話はわかります。
が、気に入ったなら「那波18歳♂ママになりました」1〜3巻を読むのをお薦めします。
雪もそれなりに出てくるし、白瀬との初Hシーン(3巻)もあるし、雪をおびき寄せたやつが誰か、最後に出てくる那波が誰か、がわかります。

私はヤクザの話は好きじゃないし、BLに小さい子がでてくる話はあまり好きじゃないので、それだけだったら「那波〜」を読まなかったけど、雪の鎖の前の話だからってことで読んでみたら結構ストーリーに引き込まれてじっくり読んでしまいました。
ただ、話は面白かったけど、好きな作品かというと、雪の鎖も含めて、好きというのとは違いました。

3

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