• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作追憶の果て 密約の罠

久納和士,イタリアで貿易会社を営む,35歳
上杉真琴,元刑事の探偵,32歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

元刑事の上杉真琴は、探偵事務所で働きながらある事件を追っていた。
三年前、国際刑事課にいた真琴の人生を大きく変えた忌まわしい事件を――。
そんな時、イタリアで貿易会社を営む久納が依頼人として事務所を訪れる。
依頼内容は「愛人として行動を共にしてくれる相手を探している」というもの。
日本に滞在中、パーティや食事会に同伴してくれる相手がほしいと言うが、
なぜかその愛人候補に真琴が選ばれ、さらに久納とのホテル暮らしを強要される。
軟禁に近い条件と、久納の高圧的で傲慢な態度に一度は辞退した真琴だが、
「情報が欲しければ私の元に来い」と三年前の事件をほのめかされて――?

作品情報

作品名
追憶の果て 密約の罠
著者
星野伶 
イラスト
小山田あみ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344835115
2.8

(7)

(1)

萌々

(0)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
1
得点
18
評価数
7
平均
2.8 / 5
神率
14.3%

レビュー投稿数1

前作のイメージから一転

元国際捜査課の刑事で、今は探偵事務所で働く真琴(受け)。
依頼人の久納(攻め)は、真琴が刑事をやめるきっかけとなった事件について何か知っているようで…。

攻め受け共に男らしく、特に久納が意外と紳士的な点が好感度大でした。
愛人として真琴をパーティー等に同行させる彼は一見強引で傲慢ですが、実は数年前から真琴のことを知っており、真琴がトラウマから立ち直れるようさりげなく励ましつつ、自分のことを思い出してもらえるのをじっと待っている。
見かけによらない一途さが良かったです。

真琴は、先輩刑事を失った銃器取引事件を機に刑事をやめ、当時の事件を独自に追っている一匹狼的な人物。
大切な人を巻き込んでしまったトラウマから必要以上に人と関わろうとしない、クールかつ繊細な性格です。

小山田あみさんの挿絵効果もあり、攻め受け二人とも魅力的なキャラクターでしたが、ストーリーとしては先が読めてしまい、やや物足りなさも。
真琴が久納を好きになる理由もちょっと弱い気がしました。
また、久納が真琴の過去に実はそれほど関係なかった、という点は久納の好感度的には良かったですが、そのぶん久納と真琴の結びつきが薄くなってしまい、二人が惹かれ合う理由にあまり説得力を感じませんでした。

しかし、前作「甘い恋」とは全く作風の異なるシリアスな作品で、作家さんの引き出しの広さを知ることができた点は良かったです。

ところで、例の事件が起こったのは結局いつ??
最初は「3年前」とのことでしたが、途中から記述が「4年前」に変わっているような…。
細かいことですが、ちょっと気になってしまいました(何か読み落としてたらすみません)。

7

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP