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表題作上下の沙汰もネコ次第

涌谷映次、警備員
鹿又累、システムエンジニア

その他の収録作品

  • 三者(猫?)三様

あらすじ

高校の同級生だった映次と恋人になって5年、“抱かれる=下になる"のが嫌な累はエッチを拒否してばかり。しかしある日、映次は事故で意識不明になってしまう。見舞いの帰り、累が目覚めるとそこは猫の国。映次の愛猫・シロとクロにそっくりの少年たちが「猫の国で白猫と黒猫、どっちが上になるのか猫王様の前で決めて欲しい」と迫る。猫王様の城へ向かう途中、映次への想いを再確認した累は……。同級生カップルの上下争奪戦の行方は?

作品情報

作品名
上下の沙汰もネコ次第
著者
栗城偲 
イラスト
陵クミコ 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA(メディアファクトリー)
レーベル
フルール文庫ブルーライン
発売日
ISBN
9784040677705
2.7

(17)

(0)

萌々

(3)

(9)

中立

(2)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
2
得点
41
評価数
17
平均
2.7 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

痴話喧嘩を食わないのはイヌですが

こちらは、上下の決着でもめる痴話喧嘩を、ネコに託して解決するお話です。
BLで、特にこの作品のように、ゲイの自覚のある子が、ノンケの幼なじみにずっと密かに片想いしていて、何かのきっかけでノンケだった子の方が、ゲイの子に思われているのに気づいて、そこから恋人関係になるお話は、受け攻めどちらが上下になるかですったもんだするのは定石ですが、こちらの作品では、その問題の解決に、猫の世界を登場させました。
ネコを決める話だから猫?
一応、ここに登場した猫世界の猫は、元々、涌谷が飼っていた猫のようですが、、、。
こんな風に軽いファンタジー設定のお話も、たまに読むと可愛くて楽しかった。

1

上下決定戦の行方

ケモミミに惹かれて、手に取りました。5年の付き合いになる同級生カップルの、ネコ(抱かれる=下になる)争奪戦を通して相手への想いを再確認して愛情が深まる、そんなお話でした。

受けになる累は、今日も攻めになる映次に組み敷かれています。でも、累は自分がネコをやるのは納得いかなくて。そこからいつものように喧嘩になり、何気ない一言で映次を傷つけてしまいます。そして、頭を冷やしてくると出て行った映次でしたが、次に映次に会えたのは病院で…。
映次が事故に遭い、意識不明になったのです。
映次が事故に遭ったのは自分のせいだと、自分を責める累。家族じゃないから面会できないと、病院側から突き放される累が切なくなります。

そんな中、映次の飼い猫2匹のことを思いだして、世話をしに映次のマンションに行きます。そこでウトウトした累が迷い込んだのは、映次の愛猫シロとクロそっくりの少年たちがいる「猫の国」でした。
その国では、白猫と黒猫のどちらが上になるかの争奪戦をしていて、その決定権が累にあったのです。
そのシロとクロに自分たちの関係を重ねて、自分たちの関係を見つめ直す累でしたが…。

最初から出来上がってる(エッチは最後までしてないけど)2人なので、喧嘩をしてすれ違っても、根っこの部分で愛し合ってるのが分かるので安心して読めます。冒頭から累が映次を大好きなのが伝わってくるし。そりゃあ、出すところに入れる初めての経験だとビビっちゃうよね…と共感できたり(でも、5年も待たせたのは長いと思うけど)。勝ち負けの問題が絡んだり、初めてのネコに戸惑いながらも愛で乗り越えた累にキュンとなりました。
そんな2人よりも興味を持ったのは、同時進行していたクロとシロの関係です。シロのツンツンしてるのにクロを溺愛してる様子や美少年ぶりに萌えました。累と通じていない会話(悩み相談)も微笑ましかったし。
そして、無事に決着がついた2人は、今度はエッチのし過ぎという問題で喧嘩してるのがゴチソウサマという感じでした。
そんな、可愛い猫たちと、2人のお互いを想う気持ちに、ホッコリと癒された1冊でした。

11

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