明日はきみと笑うシャラララ

asu wa kimito warau shalalala

明日はきみと笑うシャラララ
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神4
  • 萌×27
  • 萌0
  • 中立1
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
4
得点
49
評価数
15件
平均
3.5 / 5
神率
26.7%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
白泉社
シリーズ
花丸文庫(小説・白泉社)
発売日
価格
¥722(税抜)  ¥780(税込)
ISBN
9784592877424

あらすじ

大型新人デビュー! 亡き相方が忘れられず、荒んでいる元芸人で放送作家・片山の元にやってきたハウスキーパーの広川は…。

表題作明日はきみと笑うシャラララ

広川秀美,ハウスキーパー,24歳
片山隆二,元芸人の放送作家,36歳

その他の収録作品

  • あとがき

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レビュー投稿数4

笑いの中に涙あり

初読みの作家さんですが、奈良さんが挿絵を描かれていたので絵師買いしてみました。内容はすでに書いてくださっているので感想を。

元芸人で、相方を病気で亡くして以来、芸人として表舞台に立つことはなく放送作家として生計を立てている片山。彼の視点でストーリーが進んでいいきますが、関西人ということ、元芸人ということなどから、どちらかというとギャグよりな雰囲気です。が、その中でところどころ見え隠れする片山のお笑いコンビの相棒であり、片思いの相手だった中本との関係や、彼亡き後数年たってもなお褪せることのない彼への想いが描かれていて、ぐっとストーリーに引き込まれました。

表面上は明るくしながらも、生活能力が低く、いまだに中本を忘れられない片山を心配しているたくさんの仲間たちもとてもよかった。
中本の妻・とも代と子どもたち。
片山のマネージャーの淀川。
芸人仲間や後輩たち。
そしてハウスキーパーとしてとも代に派遣されてきた広川くん。
あからさまではないけれど、それでも片山を心配して、彼を支える周囲の人たちの優しい気持ちにほっこりとさせられます。

対して攻めの広川くんも非常に良か続きった。悲しい過去を持つ彼が、崩れそうになった時に支えてくれた「モノ」。
それに対して自分ができるだけの恩返しがしたいと目いっぱいがんばる彼が健気で、そして男らしかった。

笑いもあり、そして涙もあり。大切な人を亡くし大きな喪失感を抱えた片山が、広川くんという存在を得て再生していく、その過程は非常に良かった。特に終盤の中本と片山の掛け合いはすごく良かった。
中本を忘れるのではなく、一区切りつけられた、そんな二人に思わず号泣してしまいました。

良かったのだけれど、ただ、関西弁がちょっとくどかった…!いや、設定を考えると関西弁が出てくるのは当たり前で、かつ片山は芸人なのでね…。仕方がないとは思うのです。が、ちょっと。
ごめんなさい、これは私の個人的な感想ですが。

初読みの作家さんで、しかもこれがデビュー作とか。奈良さんの挿絵につられ買ってみましたがなかなか良かったです。次回作も楽しみです。

3

インパクトのある題材

大型新人デビューとあるからくもはばき先生のデビュー作なのでしょうね。
あらすじ読んで気になったので購入しました。

うーん、途中途中流してしまうところはありましたがアッサリ読めました。

境遇が似ているからか有名な某お笑い芸人さんの顔がずっと浮かんでいましたが、お笑い芸人を題材にするというのも書くのが難しいと思うので、そこを書こうとする着眼点が素晴らしいと思いました。

ただ受けである主人公の一途なのにビッチ感が出てしまっている部分や、お笑いの相方であったキャラクターが中途半端に出てきてしまった部分はあるかなと思います。
また攻めが逃げすぎていて、2人の気持ちが通じあっているのかが把握し辛かったです。
攻めが受けの書く漫才のことをしきりに「真面目で人を傷つけない」と表現していたのが印象的だったのですが、何回も作中に出てくるものだから漫才の内容が気になってしまいました(笑)
また前半は高村光太郎のレモン哀歌を思わせるような詩的な表現をしていたのに対し後半は書くにつれてちょっとテイストが変わっているように感じました。

良い点としては、よく動いてくれる女性キャラを上続き手く使われていたのでサクサクッと話がすすんで読みやすくなっていたところかと思います。
人の死について、病気、残された人の気持ちはとても細かく繊細に描写されていたのでこちらもその心の動きがよく分かり、考えさせられました。

4

泣けます

ハウスキーパー24歳×元芸人の放送作家36歳。

元芸人の受けは、かつての相方をガンで喪っています。漫才の相方であり、初恋の相手であり、片思いながら最愛の相手でもあった相方を亡くし、その後は生きてるんだか死んでるんだかわからない投げやりな状態でネタを書き、放送作家をしています。
その食事状況の悪さと健康状態(通風になってます)、マンションの汚さを見かねた幼なじみにハウスキーパーを派遣されます。それがやせっぽちでガリガリな攻めでした。

以前から受けの大ファンだった攻めは、健気に受けに尽くします。相方を喪って以来消化試合のような生活を送っていた受けは、だんだん自分の中で攻めの存在が大きくなり、それにつれて相方のことを忘れそうになっていく自分が許せなくて揺れ動きます。一方攻めは、施設育ちで母に存在を否定された過去から、自分に価値を見出せず、自分が受けにふさわしくない、受けが自分とともにいてくれるとは思えない、と思っています。

とにかく切ない話でした。恋愛関係の描写や、攻めのおいたちなんかも切ないですが、とにかく相方の死の回想が涙なしには読めません。
これあかんやつや…と思続きいました。
死にネタがきついかたにはオススメできません。特に最近ガンで亡くした身内がいたらかなり落ちます。(私的意見です)
でもとりあえず、最後には、よかったね、と思えました。さっさと同居して、攻めをもうちょっと太らせてやってほしいです。

個人的に、大阪出身でお笑いがとても身近な存在なので、BLにしろ非BLにしろお笑いネタのマンガや小説はよく読んでいます。
その中でも、割とがっつりお笑いについて書き込まれた作品だと思います。大阪弁もほとんど違和感ありませんでした。
でも、カンニングの竹山さんがおっしゃっていたのですが、亡くなった相方の奥さんにギャラの一部をコンビとして送金する行為は脱税を問われるそうですので、それはアウトだそうです。

あと、花丸文庫☆フレッシュスター大収穫祭に収録されている番外編は、2人がくっついたあとの初デートの話でした。

4

言葉が沁みる芸人BL

花丸WEB新人大賞受賞作。
軽妙な会話文と、ちょっと硬い地の文との緩急がきいた、読ませる芸人BLです。

あらすじ:
7年前に相方を膵臓がんで亡くし、芸人から放送作家に転向した片山(受け)は、
荒れ放題の部屋を見かねた周囲からハウスキーパーを紹介される。
やって来たのは、広川(攻め)という純朴な青年で……

片山は、学生時代から相方に片思いしていたバイ。
持ち前の口の上手さで周囲には飄々とした態度をとりながらも、プライベートでは酒に溺れ、相方の妻に一方的に仕送りをし続ける等、相方の死を引きずって生きています。
寂しさを埋めるかのように早川を誘い一夜を共にする彼は狡い大人ですが、その弱さに人間臭さや愛おしさを感じます。

広川は、世間ズレしていないピュアな好青年で、甲斐甲斐しく片山の世話をする様がとても健気。
施設育ちの彼は、幼い頃片山たちの漫才を見て救われた過去があり、片山に恋愛感情も含めた憧れを抱いています。

こんな二人の、そして周囲の芸人仲間やスタッフたちの会話劇をベースに進行する物語。
コミカルな雰囲気を漂わせつつ、随所に挟まれる相方との思い出、続きそして早川とのすれ違い等のエピソードはとても切なく、片山の苦悩が伝わってきます。

芸人の世界を描いた作品だけあり、登場人物の紡ぎ出す言葉の一つ一つがとても印象的。
相方の最期の言葉、広川の手紙、芸人仲間の片山への説教、そしてクライマックスの片山の独白…
関西弁のもつ言葉の率直さ、温かさも手伝って、彼らの人柄や想いがダイレクトに伝わってきて、胸を打ちます。
漫才のシーンはやや冗長にも感じましたが、BLではカットされることの多いネタのシーンをごまかさずしっかり書き上げている点は評価したいです。

相方の片山への想いにはやや共感できない点もあり、文章的に少しくどいと感じる箇所もありましたが、作家さんの芸人愛が伝わってくるようなパワフルかつ丁寧な描写に引き込まれ、一気に読むことが出来ました。
次回作への期待も込めて神評価です。

14

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