ボタンを押すと即立ち読みできます!
萌えました。私は、不器用でぎこちない大人のラブが好きなのです。
まず、表紙イラストがいいですね。
タイトルの「墨と雪」にふさわしく、小雪の舞う中に、墨色のダークスーツ姿の主人公二人。色目を抑えたイラストで、かえって主人公たち二人の表情が際立って見えました。
今作では、平河寮シリーズ(私は全作既読済みです)の「甘い水」で当て馬(?)だった、SITの隊員・篠口が主人公です。
私は「甘い水」で、なんとなく「篠口は受けだ」と思っていました。「となると、篠口は、遠藤にタチをやって欲しいの?」との疑問でもやもや… 第一ねー、篠口の遠藤に対する態度もラブなのか、イマイチわからなくて……
ここからネタバレになります。
やはり、篠口=受けでした。
そして、遠藤への態度はやっぱりラブだったのでした。
物語は、「甘い水2」で遠藤が重傷を負い、篠口が失恋の痛みを抱えているところから始まります。
篠口のお相手は、公安のキャリア・黒澤。(黒澤も、既刊に登場しているそうなのですが、私の記憶にはまったくありませんでした) 篠口と黒澤は元部下と上司、長らくドライな身体の関係を続けている仲です。
人と距離をとって日々を過ごしている篠口の自宅に、たびたび黒澤が押しかけてくるのだが、その理由とは……
物語の後半から、篠口が被害者となる拉致監禁事件になります。ここがサイコで怖いです。自分の今までのSITでの経験と、プロファイリングの知識を総動員して、犯人と対峙していく、篠口。スリリングな緊迫感の描写が続きます。
クライマックスは
「ぎゃ~~~~~ やめてー 痛いー!!!!」
でした。
遠藤視点の文章があるので、私はSITによる胸をすく救出劇が描かれるのかな?と期待しましたが、その描写はありませんでした。ちょっと残念です。
傷ついた篠口を訪ねてくる黒澤の態度がこれまでと大きく変わります。「やり口を変える」ことにしたとか。そうか、黒澤の前半の謎の行動は、実はずっと○○ていたのか…! わかりにくいぞ。
さてさて、篠口は変わった黒澤を認めるのか?
この二人はこのまま上手く進展するのか!? …以下次巻を待て! ←鬼畜な引きで終わりです。
ええ、私は待ちますとも!!
「聖夜」のオチに、笑いました。篠口はクリスマスのアレが嫌いだったのね。林望さんの著作「イギリスは愉快だ」でもケチョンケチョンに書かれていました。ドライフルーツが好きな私は、結構好きです。
次巻を待つ間に、既刊を読み返さなくちゃ。遠藤・神宮寺以外の平河寮の面々を思い出せなくて、焦れ焦れしてしまいました。
ここで大好きだと絶叫したいのは山々なんですが・・・
スイマセンっやっぱり大好きです!!
警察官の物語という硬質な色を持ちながら、その中のキャラクター達の愛らしい事・・っ
普段クールな分、垣間見せる二人の間の会話や日常の中に、意外な程の親愛や慈愛の表現を発見する度、どうしようもなく愛しくて、顔が弛んでしまいました。
このシリーズ、全巻完読済みですが・・続きが出るの本当に待ってましたよ〜〜〜!!
何度koboに電子書籍化依頼出したか(笑)
この黒澤という闇キャラ、『天使のささやき』で、ちょとだけあった峰神との絡みで、どんな死神キャラだと思ってましたが・・・
篠口を前に、こっちが赤面する程の大人包容力と、特殊な警察官僚上層部として裏も表も転がすパワフル実権を持つ、というゴージャス設定!
事件が進むにつれて、これがジワジワ効いてきます。
自らが拉致される被害者側に立ちながら、加害者の性質や進展を分析する篠口が凛々しくカッコ良くて、どんな風に拉致から解放されるのかドキドキでした。
自力で脱出するのか、誰の助けが来るのか、色々予想を立ててはいたんですが、事件の解決は少女漫画のようには甘くありません。
そこは作者様のドライ感が、まざまざと書き出されています。
『クリミナルマインド』みたいになんなくて良かった良かった;
その後の黒澤と篠口の関係が本当に微笑ましくって、この二人をもっと見たかった。
話自体は、色々あった後で、そんな楽観的な場面じゃないんですけどね。
双方共に色々真剣に思うところがある筈なのはわかっているんですが、それをわざわざ言葉にせず、普通にしている。
「助けてやるって言っただろ」
黒澤の気障な軽口が、実はずっと自分を見守っていてくれていたものだと知った篠口。
10年来の付き合いだからか、お互いが自然と存在しあっている関係性、お互いが同時に許し合っている関係性とでも言うんでしょうか。
言葉が上手くないんですが、『一緒に生きていこうな』という感じがすごい好きでした。
こんな事言うと、産みの苦しみのある作者様には酷でしょうが、もっと読みたい。
男前で、屈強なくせに、どこかアンバランスで、不器用な彼らが、どうにかこうにかしあわせになっていく、このシリーズのお話が大好きです。
なんか『Zwei』読みたくなってきた・・クリスマス会の幹事、篠口に怒られて反省する峰神と宮津と山下が読みたくなってきた(笑)
平河寮シリーズ全て読みましたが、今作が一番好きでした。なんといってもカップリングが私の好みのど真ん中で、非常に楽しめました。
甘い水を読んだときに、これこの話では当然遠藤と神宮寺がくっつくんだろうけど、仮に篠口さんと遠藤がくっついた場合、篠口さんが攻めなのか・・?私の好みとしては篠口さんは完全に受けなんだけどな・・。と思っていたので、今回は篠口さんが受けでよかったです!
そしてまた攻めの黒澤が!こういう傷を抱えた美人受けにはぴったりの攻めでした。大人の余裕があって、篠口が強がっていても全部お見通しな感じがこれぞ年上エリート攻めという感じ。
今回は、極悪非道の変態じじいの登場でもともと傷ついている篠口さんがさらにいたぶられるという辛いシーンもありますが、終盤で普段あまり心の内をみせない黒澤が、眠っている篠口さんに子守歌を歌ってあげたり、寂しい病室を明るくするためにクリスマスツリーを買ってきてくれたり、毎晩病室に泊まりこんだりといったシーンもあって、そういう部分にはほっこりできました。変態袴田に監禁されている間、黒澤の言動に思いを馳せていたりもしたので、篠口さんの中でも、黒澤の存在が強引なセフレから少しは変わってきているような気もします。
もともとゲーム好きで待つのも悪くないかと思っていた黒澤ですが、やり口を変えないと危なっかしいことがわかったと篠口さんにも言っているので、次作ではぐいぐい来るのかなと期待しています。しかし篠口さん、射撃だけじゃなくてもう少し体術を身につけた方がいいですね(^_^;)
早く続きが読みたいです。
購入してから結構経ってしまいましたが、今年続編が出るとのことでしたので、満を持して読みました!
結果、どうしてもっと早く読まなかったのか〜〜!!!(*>Д<)
今回の主人公は甘い水で当て馬だった篠口氏です。
当て馬と言えど、ソフトな当たりとスマートな対応力に当初からかなり気に入っていたキャラでした。
そんな彼が受けで主人公なんですから、それはもう最初からポイントが高いに決まっていますよね。
以下がっつりネタバレです。
***
警察庁キャリアの黒澤×SIT篠口のカプです。
体の関係は前からあったものの、いい大人の二人なので割り切った関係を続けています。
そんな二人が、篠口が拉致される事件を通してお互いの距離を縮めていく…というストーリーですが、気持ち悪い執着攻めが好きな私は、篠口が男に拉致された時にも若干萌えてしまいました…(*゚ェ゚*)
犯人は読者にはすぐわかりますが、篠口さん的にはまさか?!な人物。
狂った男に執拗に執着されてしまいます。
暴力描写があるのでこれが苦手な方は注意です。
(個人的には性的に何をされたのか気になりますが
そこはあっさりと片付けられてるので具体的に何をされたかまではわかりません。残念←)
黒澤は篠口を助けるべく、キャリアならではの手を使って色々と裏で手を回します。
この黒澤さんがまたかっこいいい!
立場のある男が恋のために多少の無理をするって萌えてしまいますね…!
黒澤さんとのエチシーンは序盤の一回ですが(これまた残念)、体の関係だけの二人にしては甘いんです(*´ω`*)
黒澤さんが元々恋愛では甘い男なのでしょう!(ずるい!)機嫌が悪かったはずなのにH後にご機嫌になるのもまた可愛い…♡
サスペンスの部分も面白く、ページを捲る手が止まりません!篠口さんは甘い水、黒澤さんは天使のささやき(未読です)にでてくるそうなので、こちらも読んでみようと思います。
「墨と雪2」の上下巻が発売されると知って全巻購入してみました。
なので誰が篠口を拉致監禁したのかを知っているので、黒澤の警告を本気にしない篠口にハラハラしながら読みました。
絶妙な距離感を取りつつ篠口を見守る黒澤に痺れました。自分が動けないので他者に篠口の救出を任せるしかないジレンマを思うと泣けて来ました。
「墨と雪2」の上下巻も読んでの感想なのですが、こちらの巻では篠口の救出までと篠口の病室での黒澤の細やかな心配りが描かれていました。
拉致監禁されてた篠口の絶望感とか暴力は痛々しかったですが、犯人に汚されるシーンは読者の想像に任せるような文章になってたのにホッとしました。
私のように未読の方には一気読みをお勧めします。