墨と雪

sumi to yuki

墨と雪
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神25
  • 萌×216
  • 萌3
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

107

レビュー数
11
得点
199
評価数
46件
平均
4.4 / 5
神率
54.3%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
シリーズ
リンクスロマンス(小説・幻冬舎コミックス)
発売日
価格
¥870(税抜)  ¥940(税込)
ISBN
9784344834439

あらすじ

※11/30→12/29→1/13に発売日が変更となりました。

警視庁特殊犯捜査係に所属する篠口雪巳は、キャリアの黒澤一誠と長らく身体の関係を続けていた。同じSITに所属する明るい性格の遠藤に惹かれ、想いを寄せていた篠口だったが、その想いは遠藤に恋人が出来ることによって散ることとなった。その後もたびたび黒澤と身体を重ねる日々を送っていた篠口だったが、突然何者かに拉致されてしまう。監禁される中、黒澤の自分に対する言動に思いをはせる篠口だったが…。

表題作墨と雪

黒澤一誠,総合情報分析室のキャリア理事官,39歳
篠口雪巳,警視庁特殊捜査係SIT所属,36歳

その他の収録作品

  • 聖夜
  • あとがき

評価・レビューする

レビュー投稿数11

1年待ちかぁ

甘い水でこんなキャラ出てきてたか?遠藤と神宮寺の方は覚えてるんだけど…。 それはさておき、痛いです。ある一部分が精神的にも肉体的にも痛いお話でした。こういう風に拉致られたりした場合、もちろん犯れちゃうわけですが、その描写がないからなのか猟奇的で犯られちゃった感がないんです。そして救出後…。 ここからが人間味が凄く出てて安心して読める。前半の2人の関係と比べると凄く甘い。特に黒澤の変化。仕事が仕事なだけに普段の雰囲気とのギャップが良い! 続きが1年先はちょっと長くないですかーっ!

2

ぜひ続きのお話を読んでみたい

平河寮シリーズと知ってはいたのですが、他の作品はまだ読んだことがありません。
でも、本作品だけでも十分楽しめました。

お話は、警視庁特殊犯捜査係の篠口が、拉致監禁されるという内容で、BLというよりかはサスペンス要素が強かった気がします。

篠口の異変にいち早く気づき捜査を始めたのは、篠口と10年ちがく体の関係を続けてきた黒澤。
一線をひいて距離を保った関係を続けてきた篠口に対し、黒澤の思いは特別なものだと感じ取れます。
そして事件をきっかけに篠口自身も黒澤の存在を意識し始めます。

無理強いすることなく、篠口を密かに助け続けてきた黒澤が紳士的でかっこいいんです。
それでいて、クリスマスツリーを買っちゃうお茶目さもあり、普段の傲慢な態度とのギャップがたまりません。

距離が縮まってからのラブラブな二人の話が読みたい。

2

臆病な白蛇と黒い鷹

かわい先生の警察シリーズ。
凄く好きなのですが、この作品に至っては購入を躊躇ってました・・
理由は2つ。
①受けの篠口が他作品では余り好きじゃなかった
②痛々しいシーンがあるらしい
ーー結局我慢出来ずに買ってしまいましたが、読後は「早く買ってれば良かった~」と唸るくらい、本当に購入して良かったです。

まず、①についてですが。
失礼ながら、『甘い水』を読む限り、篠口って嫌みなインテリ優男な感じで、余りいい印象じゃなかったんです。
でも、この作品で主役として蓋を開けてみれば、可愛いツンデレじゃないですか~
お相手の黒澤(ちなみにこっちは他作品で出てきた記憶ない笑)も、そんな扱いづらいツンデレを大きな懐で包み込む、でも傲慢で意地悪な男前、と私的に大好きなカップリングでした♪

しかし、同じ作者さんが書いても、(当たり前かもしれないけど)作品やイラストレーターさんが違うだけでこんなにガラッと印象が変わるとは。
私のように、篠口が苦手かも・・という方がいたら、印象変わるかもしれないので、是非読んで頂きたいと思います。
シリーズ中、今まで神宮寺×遠藤が自分の中では不動続きの第一位だったのですが、今回見事に黒澤×篠口ペアがトップにきました!

次に、②についてですが。
(ネタバレ含むので、未読な方は注意して下さい)
事前に皆さんのコメントを読んで覚悟してたので、序盤は割と平気だったんです。
それどころか、ぽっと出の狂った中年男に無理やり・・っていうのを想像してたので(どんな想像だ)、あら意外とインテリなのね、これなら平気、と安心してたんですが・・・

ーーー甘かった!!
一見まともに見えるのに中身狂ったインテリこそ怖いものはない!!
読みながら、篠口と一緒に私も嫌悪感と恐怖で震えてました・・。
かわい先生、凄いです。。
事件後、一転して黒澤との甘い時間になるので、なんとか読後感は救われた気持ちですね・・。
黒澤さん、めいいっぱい甘やかしてあげて下さい。

あと余談ながら、遠藤ファンの自分が、今回思わず笑ってしまったセリフが1つ。
「あんな顔(ツラ)だけの無神経なガキ」
黒澤が遠藤のことを称した一言です笑
言い得て妙というか・・緊迫シーンの中、思わずニヤリとしてしまいました。

こちら、嬉しいことに、続刊も出るらしいです。
もう今から待ちきれないぐらい楽しみ!
次は二人の公安時代のお話も読めるといいなー。

1

不思議の国の眠り姫

「男にとって好きになった相手はいつだって姫君だ」って、犬飼ののさんの「裏切りの薔薇」で攻めのレイザックが言ってました。けだし名言だと思います。常日頃およそその言動からはロマンの欠片も感じさせないような男であっても、胸の奥底にはそんな柔らかい思いを後生大事に抱えていてほしい。

 本書の攻め、黒澤一誠も、公安警察のキャリア官僚で、齢39にして理事官の出世頭。切れ者すぎてモンスター呼ばわりすらされる男。10年来体だけの関係を続けてきた篠口雪巳(36)にとっても、いまだ得体の知れない相手だ。自分の気が向いたときだけふらりとやってきて、篠口の体を好き勝手にむさぼってゆくだけ。その整いすぎてマネキンめいたルックスとか、強引なセックスとか、嫌いとはいえないがそこはガチで縦社会の警察官同士。3期も先輩で、地位的にも雲上人、体格や腕力でも全く勝てる気のしない相手とくれば、もとより篠口に選択の余地などないのだ(ちなみに篠口は現在警視庁特殊捜査班SIT所属の警部だけど、自他共に認める頭脳派の優男)。セフレを通り越して便利なおもちゃ程度に扱われていると思えばさすがに少々気持ちもささくれて、普段他人にはあ続きまり見せないツンケンした物言いでせめてもの抵抗を試みるけど、かえって黒澤を面白がらせてしまうばかり。
 
 何より篠口は、特別可愛がっていたSITの後輩遠藤を後から来た神宮寺にまんまとかっさらわれて、じくじくうずく失恋の傷痕を持て余しているさなか。そこまで黒澤の言動に興味もなく、適当に受け流していたふしもある。「苦しいんだろう? 助けてやるよ」―たしかに黒澤はそう言ったけれど。しかも一度ではなく、何度も。10年前、同期の親友相手にむなしい片思いをしていた時。それが黒澤との関係のそもそもの始まりでもあった。公安を出され、SITに移った時も。でもいつも、その言葉の意味を真剣に考えることもなく、情事と呼ぶにはあまりに無味乾燥な関係をずるずる続けてきたのだ。

 転機は思いもよらぬ形でやってくる。篠口の身を突然襲った理不尽な暴力。サディストのストーカーによる拉致監禁、凄惨な暴行を受け、死と隣り合わせの極限状況の下、ぼんやりと、でも繰り返し篠口は黒澤のことを想う。いつも意地悪で強引だけど、黒澤は決して篠口の体を痛めつけたりしない。篠口の意向を無視して最後まで抱くこともない。最後に会った時、なにやら警告めいた言葉を投げてきた黒澤。優しくこめかみに触れるだけのキス。あれはどんな意味があったのだろう?
「助けてやるって、言っただろう」―ともすればあっさりと生への執着を手放してしまいそうな篠口を、かろうじて現世につなぎとめたのは繰り返し耳に吹き込まれたあの黒澤の言葉だったのかもしれない。

 公安の実力者らしく、あくまで自分は表に出ることなく、その情報収集と分析力、使える限りの人脈と権能を駆使した黒澤の暗躍もあり、篠口は救出される。心身ともにボロボロ、病院のベッドで魘されつつ眠り続けるその耳に、やわらかい歌声が届く。「ゆりかごの唄」(もはや古典的な子守唄の名曲ですが、今の若い人は知ってるかな?)。男声で歌われること自体珍しいのに、歌い手があのモンスター氏だからインパクトありすぎです。それでも目覚めぬ篠口の額にそっとキスを落として「次は起きろよ、眠り姫」うわ~、甘っ‼ やり口を変えると宣言してましたが、豹変しすぎでしょ、黒澤さん。でも10年ずっとセフレの立ち位置を守りつつ、報われぬ恋をしては傷つく篠口を見続けて、とどめが今回の事件。さすがの彼も年貢の納め時を悟ったのでしょう。一方の篠口は、まだ事件の後遺症もあってその明晰な頭脳もフル回転とはいかず、黒澤の変わりようを戸惑いつつも心地よく受け止めている段階。一年ほど先になるそうですが、これは続編を待つしかないでしょう。なにせまだまともなフルコースのエッチもない二人なんですから。

 かわい作品に円陣さんのイラストとくれば鉄板のタッグなのですが、今回少しだけイメージが違う気が・・・顔とか手とか全身の立ち姿とか、私の記憶にある円陣さんの絵柄はもう少しシャープだったような気が・・・
でも表紙はタイトルを裏切らず抑制の利いた色遣いでさすがの美しさでした。

 

 

 

 
 

4

大人のラブ

萌えました。私は、不器用でぎこちない大人のラブが好きなのです。
まず、表紙イラストがいいですね。
タイトルの「墨と雪」にふさわしく、小雪の舞う中に、墨色のダークスーツ姿の主人公二人。色目を抑えたイラストで、かえって主人公たち二人の表情が際立って見えました。
今作では、平河寮シリーズ(私は全作既読済みです)の「甘い水」で当て馬(?)だった、SITの隊員・篠口が主人公です。
私は「甘い水」で、なんとなく「篠口は受けだ」と思っていました。「となると、篠口は、遠藤にタチをやって欲しいの?」との疑問でもやもや… 第一ねー、篠口の遠藤に対する態度もラブなのか、イマイチわからなくて……

ここからネタバレになります。


やはり、篠口=受けでした。
そして、遠藤への態度はやっぱりラブだったのでした。
物語は、「甘い水2」で遠藤が重傷を負い、篠口が失恋の痛みを抱えているところから始まります。
篠口のお相手は、公安のキャリア・黒澤。(黒澤も、既刊に登場しているそうなのですが、私の記憶にはまったくありませんでした) 篠口と黒澤は元部下と上司、長らくドライな身体の関係を続けている仲で続きす。
人と距離をとって日々を過ごしている篠口の自宅に、たびたび黒澤が押しかけてくるのだが、その理由とは……
物語の後半から、篠口が被害者となる拉致監禁事件になります。ここがサイコで怖いです。自分の今までのSITでの経験と、プロファイリングの知識を総動員して、犯人と対峙していく、篠口。スリリングな緊迫感の描写が続きます。
クライマックスは
「ぎゃ~~~~~ やめてー 痛いー!!!!」
でした。
遠藤視点の文章があるので、私はSITによる胸をすく救出劇が描かれるのかな?と期待しましたが、その描写はありませんでした。ちょっと残念です。
傷ついた篠口を訪ねてくる黒澤の態度がこれまでと大きく変わります。「やり口を変える」ことにしたとか。そうか、黒澤の前半の謎の行動は、実はずっと○○ていたのか…! わかりにくいぞ。
さてさて、篠口は変わった黒澤を認めるのか?
この二人はこのまま上手く進展するのか!? …以下次巻を待て! ←鬼畜な引きで終わりです。
ええ、私は待ちますとも!!
「聖夜」のオチに、笑いました。篠口はクリスマスのアレが嫌いだったのね。林望さんの著作「イギリスは愉快だ」でもケチョンケチョンに書かれていました。ドライフルーツが好きな私は、結構好きです。
次巻を待つ間に、既刊を読み返さなくちゃ。遠藤・神宮寺以外の平河寮の面々を思い出せなくて、焦れ焦れしてしまいました。

4

裏の権力者の職権乱用萌え

ここで大好きだと絶叫したいのは山々なんですが・・・
スイマセンっやっぱり大好きです!!
警察官の物語という硬質な色を持ちながら、その中のキャラクター達の愛らしい事・・っ
普段クールな分、垣間見せる二人の間の会話や日常の中に、意外な程の親愛や慈愛の表現を発見する度、どうしようもなく愛しくて、顔が弛んでしまいました。

このシリーズ、全巻完読済みですが・・続きが出るの本当に待ってましたよ〜〜〜!!
何度koboに電子書籍化依頼出したか(笑)

この黒澤という闇キャラ、『天使のささやき』で、ちょとだけあった峰神との絡みで、どんな死神キャラだと思ってましたが・・・
篠口を前に、こっちが赤面する程の大人包容力と、特殊な警察官僚上層部として裏も表も転がすパワフル実権を持つ、というゴージャス設定!
事件が進むにつれて、これがジワジワ効いてきます。

自らが拉致される被害者側に立ちながら、加害者の性質や進展を分析する篠口が凛々しくカッコ良くて、どんな風に拉致から解放されるのかドキドキでした。
自力で脱出するのか、誰の助けが来るのか、色々予想を立ててはいたんですが、事件の解決は続き少女漫画のようには甘くありません。
そこは作者様のドライ感が、まざまざと書き出されています。
『クリミナルマインド』みたいになんなくて良かった良かった;

その後の黒澤と篠口の関係が本当に微笑ましくって、この二人をもっと見たかった。
話自体は、色々あった後で、そんな楽観的な場面じゃないんですけどね。
双方共に色々真剣に思うところがある筈なのはわかっているんですが、それをわざわざ言葉にせず、普通にしている。
「助けてやるって言っただろ」
黒澤の気障な軽口が、実はずっと自分を見守っていてくれていたものだと知った篠口。
10年来の付き合いだからか、お互いが自然と存在しあっている関係性、お互いが同時に許し合っている関係性とでも言うんでしょうか。
言葉が上手くないんですが、『一緒に生きていこうな』という感じがすごい好きでした。

こんな事言うと、産みの苦しみのある作者様には酷でしょうが、もっと読みたい。
男前で、屈強なくせに、どこかアンバランスで、不器用な彼らが、どうにかこうにかしあわせになっていく、このシリーズのお話が大好きです。

なんか『Zwei』読みたくなってきた・・クリスマス会の幹事、篠口に怒られて反省する峰神と宮津と山下が読みたくなってきた(笑)

5

ミルクオオメ

うわv嬉しいです!是非是非楽しんで下さいv山あり谷あり、最後、ホッですよ〜v

ピピン

レビューを拝読し、明日買いに行く決意をしました。

すごく好みのかCP&展開だが、、

とても好みの話だった。
篠口と黒澤の関係性もすごく好き。
ずっと気になっていた作家さん初読みです。
海外のラブサスペンスものの様なスリリングな雰囲気。とはいえ完結しないのはいただけない。。巻数表示を付けてしまうと敬遠されがちなのだろうか。。
個人的には「その版の経験は、篠口にとって最低なものとなった」というプレイの描写は詳細な内容を記述していた方が面白い。今回のやり方だと非常~~~~~にもったいないと思ってしまった。だったら未遂にすればよかったのでは、と。
そういうモブ姦を期待するわたしの様な方は肩透かしを食らいますのでご注意。
シリーズの他作品は未読ですが、ひょっとすると他の作品とカラーを合わせるため、あえて書かなかったのかもしれませんが。
そこだけひっかかってしまったので☆4とさせていただきました。
次巻の発売が待ち遠しい。

2

淡々とした、主人公のカラー通りの作品

『甘い水』『天使のささやき』『Zwei』に続く、平河寮シリーズの新刊。
ただこちらはもう寮にいないですけどね。(確か『Zwei』の時しか篠口は寮にいなかったような)
かなり発売がずれていたので、本当に出るのか心配しておりました。
時間軸は『甘い水 2』で遠藤が負傷した後からとなります。

**********************
受けの篠口は、警視庁特殊捜査班SIT所属の36歳。
ソフトで見目の良い外見とは裏腹に、他人を自分の内側まで入れることを嫌う、つねに他人との距離を持ちたい男。

攻めは、公安と警備局の頂点である警備企画課理事官の黒澤、39歳。
元妻帯者で篠口の公安時代の先輩にあたり、10年に一度のモンスターと呼ばれるキャリア。
**********************

篠口と黒澤の淡々とした(主に篠口サイドの)関係や、篠口が被害者となる事件が中心の作品。
篠口受け!?
これがまずあらすじが出た時の印象で、かなり意外でした。
『甘い水』での受けだった遠藤へ言い寄っていた時は攻めっぽかったので…
個人的には『甘い水』の篠口は苦手キャラでし続きたし、30代後半受けというのも本来ならば手に取らない作品。
ただわたしは平河寮シリーズが大好きなので…
それに受けと言いましても、今回ははっきりとは受けてません。
黒澤とは体格差もタイプも異なるので受けではありますが…
それにちょっとサブキャラとしてでていた時の篠口とはイメージ違うかなあという感じがしました。
これは個々によっての感じ方でのイメージなので、個人的なものですが。
もちろん根本にある設定の、人を寄せ付けないという部分は同じなのですが、やっぱり自身が『甘い水』の時に攻めだと勝手に思っていたせいですね(苦笑

篠口が自分の出自を厭っている辺りはまだ出てきませんし、二人の関係もほんの少しだけ、篠口の心の中の壁が低くなったかなあというくらいなので今後にご期待!といったところなのでしょう。
ラスト辺りを読んでいて、もしかして黒澤は今後篠口と一緒に住もうとするのかな?という気がしました。
キャリアで公安だから可能かはわかりませんが、攻め方を変えるというようなことを言ってましたので。

前三作と違いちょっと大人しいというか(事件自体はヘビーですが)、主人公の性格そのままの淡々とした静かな川のような作品でした。
面白くないわけではもちろんないのですが、篠口の拉致事件、そしてせっかくの特殊部隊話でありながら篠口自身が動きのある仕事をしていないため迫力不足は否めません。

7

痛い。。

甘い水シリーズと繋がっている作品と知らずに読み始め、聞いたことがある名字が出てきて、遅ればせながら気付きました。
好きな作品だったのでなんだかとても懐かしい気がしました。
ただ、今作は萌え要素が少なく、痛いシーンを想像してゾゾっとなりました。
痛々しくて後半は読むのが辛くなってしまいました。。
元々一筋縄ではいかないできる男たちの掛け合いが面白いシリーズですが、受けが可哀想でした。。
文章力はさすが!の一言ですが、分かりづらい攻めもあまり好みではなかったので中立で。。
中途半端な終わり方だなと思っていたら続編もあるようなので、もっとスッキリできるのかもしれません。
受けの傷が少しでも癒えて幸せになれますように。。

4

不思議さん同士の大人の恋

SITシリーズの新作は、既刊にもさりげなく登場していたミステリアスな二人。
続編があるとのことで恋愛面ではまだ前章といった印象ですが(絡みも前半に少しだけ)、一筋縄ではいかない大人同士の関係の進展に大いに期待できそうな一冊です。

SIT所属の篠口(受け・36歳)は、『甘い水』の遠藤の先輩。
6年前の通り魔事件で殉職した同期に遠藤を重ねており、その同期や遠藤への想いを心のどこかで引きずっているような人物です。
英国育ちで何事にも如才ないインテリですが、人との距離を常に一定に保ち壁を作っているような繊細さもあり。
それでいて帰国子女らしく自己主張は強く、男とも遊び慣れているという大人受けの魅力が凝縮されたようなキャラクターです。

そんな篠口を気まぐれに訪ねては関係を持つ黒澤は『公安の外交官』『モンスター』等と恐れられる切れ者。
仕事では紳士服のモデルかマネキンのようにスマートで決して他者に本心を悟らせないのに、篠口に対しては素の強引さや可愛さ、面倒見の良さを見せるギャップにキュンキュンさせられます。

物語は中盤、篠口がある人物に拉致されてから一気に盛り上がりを見続きせます。
サイコパスの犯人の腹を探りつつ脱出を試みる篠口サイドの話と、
警備局の立場から篠口救出の道を探る黒澤や遠藤ら捜査官サイドの話とが
並行して語られ、犯人が特定できても管轄や証拠の関係で直ちには突入できない、組織体制の難しさが描かれます。

犯人の頭脳や体格、精神状態から自身の不利を悟り、冷静に出方を探る篠口は非常にクール。
意図せず犯人を刺激したことで暴行・強姦されるシーンは痛々しいですが、行為のシーンはカットされており、その後すぐ助けが来るためグロさは控えめでした。

そして本書の見どころは何と言っても、入院中の篠口を度々見舞いに訪れる黒澤の甲斐甲斐しさ。
眠る篠口に子守歌を歌い、見舞いのフルーツを剥き、クリスマスにはしょぼい病院食にうんざりの篠口のため豪華惣菜を差し入れ……
この一連のシーンで一気に黒澤のファンになってしまいましたv

今までは篠口の気持ちを尊重し見守っていた黒澤ですが、今回のことで作戦変更し本気で口説きにかかる?
篠口は黒澤の気持ちにも自分の気持ちにも今ひとつ気づいていないようですが、既に大人カプの安定感抜群の二人の今後の展開に大注目。

次巻は来年あたり出る(予定)とのことで大変楽しみです。

12

大人の恋は抑え気味にスタート

かわい先生の特殊捜査班(SIT)のシリーズ。
『甘い水』にて遠藤にからんできた篠口が主役ですが、この1冊だけで読み始めても問題なしです。
私自身も、この篠口というキャラクターが好きだったよなぁ、程度にぼんやりとしか覚えておらず、それでも楽しく読めました。

受けの篠口は、「優等生のようでいて厭世的」。
人当たりもよく仕事も付き合いもこなしていくけれど、どこかで一線ひいた立ち位置をとる孤独なひと。
まわりから見るととても魅力的なのに、本人自身はなにかを諦めているような、近づき難いひと。私の好物、どストライクな受けです。

そして、攻めの黒澤は3歳年上の元上司。公安所属。
こちらも表面上は「一流の外交官のよう」、物腰柔らかく隙がないタイプ。その実、つかみどころがなく、頭のキレるひとといったところでしょうか。
しっかりしてそうでいて脆い篠口を、適度な距離で見ているのが黒澤です。

その篠口が何者かに拉致、監禁されてしまうことが、ふたりの関係の進展につながっていきます。
かわい先生の警察シリーズの盛り上がる部分といえば、組織のしがらみやかけひき、事件解決にむけた動きな続きどの職業ものらしいエンターテイメント性。
今回も特殊捜査班の篠口ならではの分析に興奮しましたが、やや物足りず。

事件が篠口自身の拉致監禁にクローズアップされているからこそ、犯人と交渉するなかで、挫けたり揺らいだりしながらも毅然とした篠口自身の戦いを見たかったです。
監禁時のバイオレンス描写を抑えめしているのかもしれませんし、やりすごすという一種のテクニックなのかもしれせんが、坦々とした低温気味の篠口のそうではない一面を見せるという点では意外性がなく、内面描写まで大人しくまとまっていて非常にもったいない!

恋愛面はというと、あえて本作では描いていない部分も多いのでは?と思います。続編を考えての進行なのかな。まだまだ序章。
3歳差というのも、また肝です。黒澤の包容力でどうこうなるには、難しい距離感。
まぁ、大人の恋ですからね(…恋なんて言ったら、彼らに笑われそうです)。
ふたりはお互いの本心を探ることさえ、しませんから。
事件があったからといって恋を自覚して、くっついて、最後まで『ヤッちゃわない』というところがポイントです。

『甘い水』に出てくる北上版篠口(攻めだった?)と、本作の円陣版篠口の挿絵を見比べてみるのも面白そうです。
人物を多面的に見る事ができるのが、このシリーズの醍醐味になっていますし、この先のふたりの続編が出たら、手に取ってしまいます。

9

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