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奈良まほろば、鹿が治める街……という不思議設定がまずは素敵。
そこの最高位の鹿・神使様の息子・白羽と
彼の父に拾われ使用人の家で育った(草食べてたので名付け)草介。
何がいいといって、その不思議な世界感によくあった絵、
その魅力で読まされてしまう作品だった。
ファンタジーなんだけれど、リアリティがあるようなないようなw
きれいに一冊まとまったこの世界観に連れ込まれて、堪能。
いきなり草介に「孕ませたい!」と発情期の白羽が迫り、
「うお〜、角切り」!と個人的好みで興奮し、
跪く白羽に鹿せんべいを食べさせるシルエットに萌〜、
さらには神霊のヒコが登場し(超かわいい!)
テンションが上がりながら読んだ。
話は王道の切ない系。
身分違いとか、過去の出来事とか、それを忘れているとか……
自ら複雑骨折していると語る草介の鬱屈と葛藤も
白羽のまっすぐで男前、草介にはちょっとヘタレというキャラもいい。
間に挟まる淡いトーンの書き下ろしが、世界観を引き立たせ
全体にはコミカルさを織り交ぜながら描かれているが
最後のシーンやエピローグは、どこかノスタルジックで
暖かく切ない余韻が長く残る。
観光ポスター風のカバー下(&それを見た二人w)も◎。
初読みご祝儀もあって、評価は神に……神様にご縁がある話だしね!
もうもう、大好きな作品です!
ほのぼのしていて温かい雰囲気。現実にちょっぴりファンタジーテイストが加味されている世界観だとか、BLじゃなくても買い!なんですが、このテイストでBLだってんだから余計買います。
攻はお鹿様。舞台は奈良。精霊っぽい生き物が空中をフヨフヨしてたりする世界観です。
BLっぽくはないですが、逆にこういう「世界観」のなかに「BL」がある、みたいな感じが好きでした。BLじゃない漫画の二次創作本を読んでるみたい、というか。
内容はそのお鹿様と×使用人の息子です。
諸事情で歪んだ性格(笑)の美少年に育ってしまった主人公(受)と、その主人公の「素直になれなさ」を理解して温かさばかりを振る舞う周囲の人々。もうみんなが優しすぎて、読んでてホッコリします。
こんなにみんな優しくて、どうして主人公こう(ヒネクレ)なんの!? 素直になれよ! って感じですが、まあそこは。そうでもないと物語進まなくなりそうなぐらい、主人公以外ほのぼのしすぎですし。…攻は主人公好きすぎてせっぱつまってますが、笑。
BLとしてはエロとかラブラブとか少なめかもです。……が! 攻が悶々!としている様子が伝わってくるようなコマ割りが個人的には神レベル!でした。
コマ割りなんて普段気にしないで漫画を読んでいるけど、こんなに書き方でグッッと来るもんなんだな……草介(主人公)可愛いすぎ~~!!!ってなってました始終。
とにかく、なにもかもがどストライクな漫画。今まで読んだ漫画でいちばん好きかもです。
この作家さんの本を買いあさりたいのに、あんまりなかったのが悲しい……。
これはBLなのでしょうか。
読んで鳥肌が立つほど感動するって、もはやBLという枠を飛び越えていませんか。
本編だけでも相当ですが、そこからの描き下ろしで本気で全身にぞわっと鳥肌が立って、まだぞわぞわ感が抜けません。
読み直しでこれです。何という作品でしょう。
奈良。
鹿が治めるその土地で、最高位の神使の後継として生まれた白羽と、幼馴染みの草介。
誰もが慕い、崇め敬う白羽に、草介だけが歯に衣着せぬ物言いをしてくる。
いつも一緒だったのに高校を卒業して19才になった2人に変化のときが訪れます。
完璧な画力、無駄のない流れるようなストーリー展開、ブレない人物描写、情緒豊かな世界観、何もかもに圧倒されます。
鹿(人型)と人間。由緒ある家柄の後継と捨て子。
何もかもが違う2人が「俺がお前のことは一番分かってる」と言い切れる関係を育みつつも、それと同時に「お前は俺のことを分かっていない」と思ってしまう劣等感や妬む黒い気持ちが草介にはある。
受け入れてくれた家族の無償の愛が深ければ深いほど、白羽のような選ばれし人間(鹿)が自分のような捨て子に執着すればするほど、「どうして自分なんかを」という気持ちが増してしまう。
白羽の祖母からの厳しい進言こそが自分にはふさわしいと思いつつも、奈良から出て行く決意はできない。
これ、シリアスに表現すればどこまでもシリアスに、切ない一辺倒な話にできるテーマですよね。
ただ、そこはちしゃの実さん。シリアスと笑いを絶妙に織り交ぜて、暗い展開にはしません。重い雰囲気でこのテーマを扱われると、きっと読んだ後まで引きずってしまうくらいヘヴィーな話になったと思うのです。
草介の白羽に対する暴君っぷりや、白羽のハアハアっぷりが面白おかしく描写されていたおかげで読後感爽やかでした。
それでも隠されていた2人の過去はあまりにも重くて、自分だったらどうしようと考えてみても答えが出ないくらい大きな出来事でした。もともとあった劣等感がさらに助長されるような展開に草介が出した答えが素晴らしいです。
「受け入れる」って言葉では簡単に言えるけれど、行動に起こすのはすごく難しい。純粋に草介がそばにいてくれればいいと願う白羽のまっさらな想いが、草介の黒い気持ちを吹き飛ばして、ラストの相変わらずに見える2人の姿が余計に微笑ましく見えました。
はー、何でしょうね。
好きだ!感動した!という作品ほど、レビューがうまく書けません。
胸で感じた感動を頭の中に移動させて言葉にする作業がまったく進まなくなるくらい、感動が胸に居座ってしまう。
ごちゃごちゃいろいろ書きましたが、結局言いたいのは一言だけです。
「この作品、素晴らしすぎた!!」
「鹿攻め」のインパクトにヤラレました。
まさか鹿が攻め界に乗り込む日が来ようとは・・・(笑)
作者さんのインタビュー記事で試し読みが沢山載ってますので、中身が気になる方は要チェックです☆
擬人化した鹿が神の使いとして存在する部分はファンタジーですが、基本は和風の現代。神霊も出てきます。
攻めは鹿の中でも特別な「神使」の跡取りの白羽(鹿)
受けは捨て子で神使の長に拾われ、使用人の息子となった草介(人間)
白羽にとって草介は神使だからといって特別扱いしてこない対等な「友達」と口にしながらも、コッソリ恋心を持ち続けてます。草介はその気持ちに気付きつつも、白羽は大事な跡取りだから恋心を自覚させないように、一定の距離を取ろうとしてます。
白羽は"とある事件"をキッカケに霊力がなくなりながらも、務めを果たすべく神に使えてますが、草介はその"とある事件"の記憶があやふや。ずっと一緒に居たはずなのに思い出せずにいます。そして草介の額にある大きな傷の記憶もなく。もしかしたら関連があるのかと真相を探りーーー。
やー!もうね!受けの性格が捻くれてるを通り越して「性格悪っ!!」って言いたい。読んでみると鹿攻めのインパクトより、受けの性格の悪さに辟易しました(可愛げのない受けは苦手なので(⌒-⌒; ))
攻めを始め 養父母や義弟など、受けの周りには優しい人がイッパイいるのに…( ;´Д`)どうして…。
鹿攻めは1話目の発情期でワクワクしたのですが、受けの涙をみてスっとひいちゃうし、好き好きアピールはしてても嫌われたくないから無理に迫ったりはしません。THE☆ヘタレです。
そういえば鹿は草食でしたね…。白羽のビジュアルが良い感じの攻め顔だったので、ウッカリしてました。(攻めには肉食性を求めてるのでチト残念)
でも顔を真っ赤にして俯いてたり、好き好きアピールしてる姿は可愛かったですヾ(*´∀`*)ノ
1話目だけだとLOVEに重点を置いた恋物語が始まるのかなーと思ったのですが、鹿の神使のお仕事や決まりごと・神使と使用人との身分差・幼少期に起きた事件を通じた家族愛なども描かれており、それを乗り越えた先で繋がる気持ちーーーといった感じでした。
如何せん、鹿の生態がわかってないので、鹿攻めという設定が生かされてるのかどうか、正直よくわからなかったのですが。。。切ってある短い角にせよ立派な角にせよ、頭に生えてる物があるだけでワクワク出来たので満足です(`・ω・´)ん!
書き下ろしは多いです。
1.5話・3.5話・4.5話と各話の間に小話が入っており、最後にはエピローグもあるので、配信で読んでた方にも楽しめる単行本ではないかと思います。
(カバー下もありますよー♪)
沢山の書き下ろしへの感謝と攻めや鹿達が可愛かったので萌え×2ですが、受けの性格だけは・・・orz 受け入れるのに時間がかかりそうかな( ̄▽ ̄;)
初読み作家さんです。
ふあああああ……読んで良かった!
この雰囲気、この背景、数ページで虜になりました。
うおおおお、めっちゃ好みだ!
読み進めると、攻めがめっちゃヘタレ。
ぐおー、ヘタレ攻め最高!! 大好物!
◆◆ ◆◆ ◆◆
《CP》
神の使いの白鹿・白羽 × 鹿せん職人見習い・草介
草介(受け)の意地っ張り具合も、なかなか好みです。
強気受けというのも好物だったりします。
ツンデレ具合がカワイイ!
白羽(攻め)のヘタレわんこも相乗効果で好みドストライクです。
うおーー!! これが叫ばずにいられようかっ!!(笑)
ヒコを始めとした神霊たちも可愛くて、独特な世界観に入り込み、
雰囲気満点です。
そんな中でも、コメディチックさを忘れないコマ回しも大好きです。
神霊たちはまるで「もの●け姫」に出てくる「木●」のようです。
カワイイっ!
登場人物としては、一方的に草介(受け)を慕ってくる白羽(攻め)、
そんな白羽を足蹴にしながらも、完全に拒めない草介。
草介は白羽の使用人なので、立場は逆なのですが、
完全に草介が操縦権を握っています。
平穏な日々が続いていたそんな時、草介は10年前の事故のことを
知ってしまいます。
幼い草介は岩場から落ち、死ぬ運命にありました。
それを助けたのが白羽でした。
跡取りの資格も神鹿としての能力も全て捨てて……。
それを知った草介は白羽に毒づき、喧嘩を仕掛けながらも
両想いになります。
やっと10年以上もの長い白羽の想いが報われたこのシーンは、
嬉しくてたまりませんでした。
エッチに雪崩れ込むシーンもコメディチックながらも雰囲気があります。
キスのひとつひとつでさえ、白羽(攻め)は嬉しそうで…
それをぶっちょう面で受け入れる草介(受け)も、
想いの丈がいっぱいありそうな顔をしていました。
雰囲気のある幸せそうなエッチシーンになりました。
白羽(攻め)が本当に良い顔をしていて、
長年の恋が実り、嬉しいのだろうなぁと思いました。
◆◆ ◆◆ ◆◆
雪が降っているシーン、神霊たちが周囲を漂っているシーン、
どれもが独特で魅せられました。
定規を使っていない緩やかな線で描かれた奈良の背景も、
とても素敵でした。
岩場から落ちた時にできた草介の額の傷を白羽が舐めるシーンが
何度かあるのですが、どれもが愛情に溢れていて、
好きなシーンのひとつとなりました。
初読み作家さんだったのですが、すっかり魅力の虜となってしまいました。
これがコミックス2冊めだそうなので、
次作が本当に楽しみです。