特典付き
ゾクゾクッと
購入しました！
キャッチフレーズに惹かれまして...
【叶わない恋を、希望を、来世に託してキミと二人、今を終わらせよう。】
絶望的な雰囲気なのに、幸せなような明るいような...実際は暗いはずなのですが。
どれもこれも短編仕様となっておりますので、この短さでよくまとめてきたな〜と、プロの方には失礼かも知れませんが関心します。中には、ほんの数ページで終わりなのに心中特有の怖さが凝縮されていて読後にゾクゾクッとするようなものもありました。(個人的ですが)
裏表紙の絵も印象的ですね。
どうぞお手に取ってもらって確かめてみてください（笑）
甘からず辛からず旨からず…
「心中」をテーマとしたアンソロジー。
以下、収録順にざっと。(作者様敬称略)
「いちばんしあわせ」暮田マキネ
名家の跡取りとお世話係の使用人。2人が添うためには…
心中と聞いてイメージするそのまま。しかし「しあわせ」とは思えないな…
「まほろば心中」七菱ヒロ
途中から何故か前世の記憶ものに。
前世で心中を図ったという話で現世では死ぬ展開ではないんだけど、死ぬよりツラそうです。
「焼け野が原」桐式トキコ
心中癖のある幼馴染、という設定がすでに怖い。
彼は一家心中の生き残りで、一緒に死ぬことが最大の愛情表現だと信じている。いや信じ込もうとしている。
重くてかわいそうなお話。
「後ろの正面ひとりだけ」安眠
ゲイ風俗店のキャストに恋し献身していたリーマン。だがその子が死体で発見され…
これはどんでん返しというか、やられた！
背景は驚きの真相だけど、多分リーマンさんには安堵と幸福だと思う。ならそれでいいようにも思う。
「REPEAT BAD END」菊の助
彼と別れて、死のうと森に入る。
すると血まみれの男が現れて、一緒に死んでくれと近寄ってくる…
ここはもしかしたら誰かを引き摺り込まないと死ねない森、なのかも。ホラーテイスト。
「迷子の傷痕」わかちこ
自殺サイトで知り合った他人と練炭自殺を図ったが、土壇場で相手が車のドアを開けた。何故なら…
一度は死のうとした2人が生に舵を切るお話。
「身代わり花嫁」雁皮郎
江戸時代もの。祝言直前に姿を消した姉の身代わりに偽装して「嫁」になる一之助だが…
結末は救いがないんだけど、途中にささやかな幸せはあったと信じたい。
「ハチミツデイズ」恋煩シビト
DV父親を持つ光輝と転校生でいじめられっ子の八洲夫の寄り添いは悲劇に終わる…
でも純愛なんて美化しちゃいけないの。
「海の音」阿賀直己/itz
こちらは小説です。
厄介払いされた南の島で出会った、謎の日本人青年。
若く楽しく美しい彼は死神だったのか？色々と謎の多いストーリー。雰囲気系でしょうか。
「心中」と言っても色々ですね…
あまりにも切ない話があったらイヤだなと思って読んだけど、私は安眠先生の作品が意表をついていて面白かったです。
レビューを書く
