人間不信の透が陥る、溺愛の罠!?

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表題作あまく溺れる恋の魔法

鷹条征貴,透をイメージモデルに望む化粧品会社社長
小宮山透,性別不詳の人気モデルで恋愛不信の大学生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

性別不詳のミステリアスなモデル・『DOLL』として活躍する透は、実は極度の恋愛不信。ある日、『DOLL』をどうしても自社のCMに起用したいと、化粧品会社社長の鷹条が透に会いにやって来る。透に一目惚れしたという鷹条は、仕事にかこつけて、透に強引で情熱的な求愛をし始めて!? 初めは苦手に思っていた鷹条から絶えず注がれる優しさと愛情に、透も次第に絆されて…。
あまい幸せで満たされる、溺愛の日々v

作品情報

作品名
あまく溺れる恋の魔法
著者
月舘あいら 
イラスト
山田シロ 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA(アスキー・メディアワークス)
レーベル
B-PRINCE文庫
発売日
ISBN
9784048655996
3.2

(11)

(2)

萌々

(3)

(3)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
4
得点
33
評価数
11
平均
3.2 / 5
神率
18.2%

レビュー投稿数4

萌えなかった

攻の性格が掴めなかった。
日本有数の化粧品会社の社長なはずなのに、しょっちゅう透に付きまとっていて暇なのか?

透は泣かされて突発的にキスをされ、初めてだったのにとウジウジするわりに、付きまとわれただけでいつの間にかほだされている。チョロい。
夕食を食べていけと言われた時、おちょくられたと思ってすねる心理描写も理解できない。
作風と自分が合わないなーと感じた。

あらすじに「溺愛の日々」とありましたが、ただ付きまとわれて薔薇の花束や自社製品のメイクボックスや菓子などを貢がれただけ。それもさらっと描写しただけ。

2度と会わない約束に、最後の思い出づくりにとデートに誘われるけど、断り続けているCM仕事の依頼で付きまとっていただけで、付き合ってないのに思い出づくりも何も。

一目惚れと攻は言うけど、元の顔を見ても引かず、内面もと言うほどの魅力がどのあたりにあるかわからない。雨の日にタオルを買って戻ってきてくれたところ?
メイク前がある程度わかると言いますが、だいぶ違うのは、どれだけ内面に惚れていたとしても男であれ女であれ問題にならないかな。
モデルとしての姿も、肝心のモデルの仕事描写がないし。(撮影が終わった描写だけ)
他作家の作品に女装モデルがテーマのBLがあるんですけど、そっちは多少あるのでだいぶ比べてしまう。
DOLLとしての見た目で仕事をしているくせにDOLLが嫌いで疎んじているから、自分でメイクができるように教えてくれると姉が何度も言っていたのをつっぱねていた。
そのせいでデート中にピンチに陥り後悔するんですが、仕事に関する努力もしてこなくて人のメイクに頼りきっていた透のどこに内面的魅力があるのか読み取れなかった。

素の顔は二重を作る糊でアイメイクしてないと重たい一重のジト目とそばかす、マネージャーすら気まずそうに目を逸らす。受け自身が、まるで化け物みたいだと表現している。
それでも自分の顔も受け入れられるようになったんでしょうが、ここが気になって2度目のエロシーンは読めなかった。

攻が事務所の看板女優に「彼に絡まないでくれ」と言ってしまい、勝手に男だとバラしてしまったところも激萎え。
女優が攻の身内と関わりのある人だとのちのち判明するし、攻はそれを当然知っているとはいえ、秘密をうっかり第三者にバラすのは裏切りに思える。
他人越しに片手で謝る人格にも。

社長っぽくない男と性別不詳には見えないメイク男の、上滑りな恋愛を見た気がした。
イラストも性別不詳のミステリアスモデルには見えない。

ラストで透が公務員試験の報告をしても「あれ、発表は今日だったのか」と忘れていて気まずそうな顔。
大企業のトップとして仕事で忙しいにしても(作中はぜんぜん忙しそうじゃなかったけど)、その言種は……。手に入れればそれまでのようで、大事にされてなさそう。
なんでこの表現を入れたのか。
この攻のどこがいいのかわからなかった。

0

人って顔だけじゃないのよ

地味顔にコンプレックスを持つ受けが、姉の凄腕メーキャップにより話題を集めるスチールモデルに変身。
そうしたら自身とは真逆の、誰もが見惚れる超美形な攻めに見初められ、熱心に口説かれるうちにほだされていって…って展開のラブストーリー。

受け・透は自身が作り上げたモデル『DOLL』の正体バレを恐れている割には、攻め・鷹条の気さくな雰囲気の前ではガードが緩くなってついつい見せる素の姿が可愛い。
一方の鷹条はBL年上攻めの定番とも言える、判を押したような容姿端麗高ステータスで、最初はプレゼント攻撃で気を引こうとする行動もあるが、案外と親しみを覚えるキャラだった。

話としては読み易く、甘々仕様なのに妙にさっぱりした味わいで、ちょっぴり糖度不足かも。
透が徐々に心を開いていき、二人がいい感じにくっついていくまでは良かった。
けれど、クライマックス辺りでのハプニングが取って付けたみたいでちょっと興醒め気味に感じになってしまい、駆け足で読み終えてしまった。

透が抱えている容姿に対してのコンプレックスって、いかにも若い頃ならではの悩みだわ~って大いに共感できる。
でもまぁ、顔の造詣が良いってだけでは寂しいものだっていつかは気付いて、好きな人の前では素直になれるのが肝心なのよってのを悟っていくものだと思う。
そうして、自身が容姿に左右される事がなくなった頃には、好きな人が隣にいるという穏やかな締め括りは良かった。

1

なんだか萌えない

地味な素顔にコンプレックスを持っている大学生の透(受け)は、カリスマメイクアーチストの姉にメイクを施され、性別不詳のモデル・DOLLとして活動している。不器量な素顔がバレないよう静止画の仕事しか受けていないのに、化粧品会社の取締役である鷹条(攻め)に、自社のCMに出るよう熱心にオファーされ、断っても断っても諦めてもらえない。スポンサーの地位を盾に付きまとわれ連れまわされているうちに、だんだん攻めの人柄に惹かれていくが…。


うーん、これは何というか、いろいろ萌えられませんでした。
昔から、一重まぶたでそばかすという自分の容姿にコンプレックスを持っている受け。付き合っていた相手に容姿を理由に振られて以来、ますます劣等感に苛まれています。
そんな受けに神業メイクを施すと、絶世の美人になるのが判明。その顔でモデルをやっている、という設定なんですが。
とにかく受けが卑屈で、あまり好きになれなかった。あと攻めは受けの顔に惹かれてCMをオファーしてきたのですが、後々受けの素顔を知っても態度は揺らぎません。それは美談だけど、えっほんとにいいの? とこっちが心配になってしまう。顔に一目惚れしたけど顔は入り口で、内面も好きになったんだからオールOKって簡単に言うけど、最初に惚れた顔と実際の顔が違うって男女間でも別れる原因になりそうな事案ですよ。それが気になって気になって、萌えるどころじゃないというのが本音でした。
一重まぶたがそんなに気になるんだったらプチ整形でもしたらどうだろう、とも思いました。それだけでコンプレックスも、攻めに対する罪悪感も半減するだろうに。

顔ではなく内面を好きになってくれる攻めはいい人です。けどそもそも受けの内面がいいとも思えない。付き合ったら付き合ったで引け目がありそうというか、付き合ってもらってるみたいに受けの立場が低く感じられちゃう。
そんなかんじで個人的には萌えられませんでした。

4

みにくいアヒルの子が溺愛されて…

あらすじ:
性別不詳のモデル『DOLL』として活躍する透(受け)は、素顔は地味で平凡な大学生。
ある日、スチルの仕事しか受けない『DOLL』をどうしても自社製品のCMに起用したいと、化粧品会社社長の鷹条(攻め)が訪ねてくる。
仕事にかこつけてデートに度々誘ってくる鷹条に惹かれていくが…

透はゲイで、初恋の相手に顔を理由にフラレたトラウマで恋愛不信気味。
一重まぶたでそばかすのある彼ですが、メイクアップアーティストの姉にかかれば人形のような美少年に変身。
メイクした顔のまま鷹条とデートを重ね、彼に惹かれていきますが、素顔に自信がなくてなかなか本当の自分をさらけ出せずにいます。

鷹条は、透とは対照的に、常にポジティブで自分に自信がある成功者。
透に一目惚れし、事務所で待ち伏せて巨大な薔薇の花束をプレゼントするような気障で情熱的な紳士です。
隙のないカッコよさではなく、遊園地ではしゃいだり、透と相合傘したりするチャーミングな一面も。

こんな鷹条が、透の素顔を知っても尚彼を愛し続ける…という展開自体は非常に王道。
しかし、外見ではなく君の内面に惹かれたんだ〜等という綺麗事を鷹条に語らせない点が意外でした。
女性のメイク前/後を見慣れている彼は相手のすっぴんをある程度予想出来てしまうし、相手の素顔が地味でも気にならないと。
その上で透の顔を気に入り、付き合っていくうちに透の人柄にも惹かれたと、真摯に告白する姿に好感を持てました。

そんな鷹条に愛され、少しずつ素顔の自分を好きになっていく透。
Hも含めかなり甘々な雰囲気ですが、セレブな恋人がいても自身の進路には堅実な職業を選ぶ透の生き方にも好感が持て、意外にも地に足の着いたストーリー展開が良かったです。

鷹条の物分かりの良さはやはりご都合主義的に感じますが、透の設定(原石美人ではなく素顔は本当に平凡)や鷹条の美的感覚は興味深いし、何と言ってもラブ甘な二人の絡みが素敵でした。

溺愛攻めがお好きな方に強くオススメしたい一冊です!

9

Krovopizza

コメントありがとうございます。
お役に立てて何よりです♪

kumachi7

気になっていた本だったのですが、レビュー最後の一言で購入決定しました。
早く読みたくて、電子書籍でポチってしまいました。
すごく好みな本でした!
レビューありがとうございました。

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