暁天の彼方に降る光 上

gyouten no kanata ni furu hikari

暁天の彼方に降る光 上
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神11
  • 萌×23
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない5

--

レビュー数
5
得点
67
評価数
19件
平均
3.8 / 5
神率
57.9%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
シリーズ
リンクスロマンス(小説・幻冬舎コミックス)
発売日
価格
¥1,000(税抜)  ¥1,080(税込)
ISBN
9784344836198

あらすじ

遼一郎とフランスへとたどり着いた国貴だったが、あるきっかけから記憶喪失となってしまい…。大人気・清澗寺家シリーズが遂に完結!

表題作暁天の彼方に降る光 上

伏見義康、成田遼一郎、深沢直巳、クラウディオ
清澗寺冬貴、清澗寺国貴、清澗寺和貴、清澗寺道貴

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レビュー投稿数5

ここで区切るの!?

これで完結かと思うと、読むのが勿体なくて中々手が付けられませんでしたが、誘惑には勝てずに大事にゆっくり読もうと本を開きました。
大事にゆっくり……ゆっくり噛みしめるように……だめだ、ゆっくりとか無理!!
結局続きが気になって、先が知りたくて一気読みしてしまいました。

序章は冬貴編。結婚前夜のお話でした。
そこから大きく分けて国貴編と和貴編で構成されています。
それも二編ともそこで区切るか鬼か!? という意地悪な引きで下巻へ……となっていて、これは上下巻揃うまであたためてて正解だったと思いました。
今から読もうと思っていらっしゃる方は、ぜひ揃えてどうぞ。

さて、内容についてですが、正直私は国貴にそれほど思い入れがないので、何か久しぶりの登場だなぁくらいの気持ちで読み始めたのですが、気づけば没頭。清澗寺一族、おそろしい子!!
兄弟の中ではある意味で一番受難というかドラマチックというか、とにかく色々な意味で不憫な子である国貴ですが、相変わらず苦境に立たされていました。
愛の逃避行に出掛けたは良いけど、安住の地なんてなかなか有るはずもなく、上海からアメリカに移住したと続き思ったらそこで差別に遭い、失意の内にヨーロッパへ。
希望いっぱいでフランスにたどり着いて職にありついたものの、ここでも再び国貴に忍び寄る魔の手が……。
ちょっともう不幸のバラエティボックスっぷりが凄くて、可哀想通り越してこの子なんとかしてあげて!! 状態。魔の手から逃れるために、フランスからも逃げだそうとしたら、今度はとんでもない事故に巻き込まれて茫然自失のまま下巻へ。

は? え? ちょ、待って??? ここで引くか普通!?


そして後半は和貴編でした。
終戦後、こども達も独立し、深沢とふたりきりになってしまった時間と身体を持て余している和貴の苦悩物語です。
周囲が各々の人生を切り開いていく中で、どうも和貴だけが時間が止まっているような感じがしました。端的に言えば【この子、何冊費やしてもちっとも成長してないな】ってことなんですが、今回も相変わらず妙に意固地にぐずぐずうじうじしています。
深沢との衝突の根本的理由もずっと変わっておらず、いい加減にしろと尻を蹴り上げたくなるくらいなんですが、これが和貴なんで仕方ないよねと思えてしまう清澗寺マジック。

家出を諦めて帰宅したところでお約束のように誘拐されるんですが、この誘拐犯が半端なく気持ち悪いです。
和貴の立場じゃなくても鳥肌が立つほど気持ち悪い。行動、思考、その全てが斜め上いってて、話し合いとか一切通用しないタイプでした。
そんな男に辱められ、徐々に絡め取られていく和貴が『深沢たすけてよぉ』的なところで下巻へ、です。
えええぇぇぇ!? これもここで次に引っ張るんかい!?

最後は清澗寺家唯一の爽やかさんである道貴編。
短い話ですが糖分補給。
……といきたいところですが、読んでて何でこんな恥ずかしいんでしょうかね。クラウディオの気障っぷりが少し苦手なので、このなりきっちゃってる二人に鼻白んだというか、あー……そう、まぁ仲よくて何よりねという感想です。

取りあえず、切迫したこの2CPの続きが気になるので、さっそく下巻を読みたいと思います。

1

下巻が待ちきれない

まさに昼ドラ、といったドロドロの『清澗寺家シリーズ』ですが、王道のすばらしさが満ち溢れたシリーズだなあといつも思いつつ拝見しています。その『清澗寺家シリーズ』の完結編ということで楽しみに待っていました。

遼一郎×国貴の国貴編。
個人的に『清澗寺家シリーズ』で一番好きなのは遼一郎×国貴のCPなのでこの二人に会えてテンションMAXになりました。

二人希望を胸にフランス・パリへと行きつくけれど、そこで二人を待ち構えていたのは人種差別、貧困、そして陸軍時代のかつての同僚からの恐喝と過酷な生活。

遼一郎の国貴への深い愛、そして国貴の遼一郎と『清澗寺家』を守るための自己犠牲。
まさに昼ドラ。それがいい!

国貴の美しいビジュアルに、彼の持つ凛としたプライド。
それらをへし折り奪いたいという男たちの欲望が何ともドロドロしていていいですねえ。
どんな困難も二人で乗り越えていってほしいと願った矢先に列車事故に巻き込まれ…。
おお、ここで次巻へ続くとか、なんという焦らしプレイなのですか、和泉先生…!

深沢×和貴の和貴編
このCPも相変わらず並々ならぬ執着心を見せる深続き沢と、快楽に流されるゆるんゆるんの和貴がいました。

でも和貴も少しずつ成長しているような気も。
深沢の深い愛に、本当の意味で和貴が応えられる日は近い…、と思ったら、このCPにもまたアクシデント発生。

和貴の男を惑わす色香は健在で、ストーカー気質の画家に拉致られちゃうんですねえ。
個人的に受けが酷い目にあうのってあまり好きではないのですが、和貴はすんごい酷い目にあってほしいな、と思う私は外道でしょうか…(爆)。

クラウディオ×道貴の道貴編。
甘かった…☆
ほぼ国貴編と和貴編で占められている1冊ですが、終盤に甘々な道貴編が収録されています。
近所の子どもたちがクラウディオを見て『どこかの王様だ』と二人が住む家を日々覗きに来ます。
そんな子どもたちを家に招待してもてなす二人。『自分が王様だということは内緒にしていてね。スパイに見つかったら困るから』とうまくあしらうクラウディオに惚れ直す道貴で…。

シリアスムードが漂う本編の中で唯一甘く、ほのぼのなお話でした。

初っ端に、冬貴編ともいえる伏見×冬貴のお話が少し収録されています。
『清澗寺家シリーズ』の、源といえる冬貴。
彼がいてこそのこのシリーズであり、その彼を愛する伏見の恐ろしいまでの執着心がこのシリーズの根底なのでしょう。
結婚する冬貴に対して複雑な感情を持つ様と、冬貴への凄まじい執着心を、ほんの数ページしかない序章で見事に描き切っています。

その二人を、あえてこの序章で登場させ、そして次巻(本当の完結編)へと持ち込む和泉先生のテクニックにほれぼれ。

それと円陣さんの挿絵が美しすぎました。表紙も良い!

遼一郎×国貴、深沢×和貴、そして伏見×冬貴。
怒涛の完結編。次巻を楽しみに待っています。

5

THE清澗寺家シリーズ

THE 清澗寺家シリーズ

前作から数年経ち、もう新作は出ないと思っていた清澗寺家シリーズですが、新作が出ると聞き喜んで購入しました。
BL大河と謳って遜色ない濃厚でどっしりとしたシリーズはこれまでのお話同様読み始めると止まらない内容となっています。

上巻と銘打ってあるままに、今回はお話が完全に下巻に続いています。
冬貴編の序章、国貴編、和貴編、ショートストーリーの道貴編で構成。

国貴編
アメリカからフランスへと移民した国貴と遼一郎がつましくも幸せに暮らすのかと思いきや、過去陸軍の同僚に見つかってしまい国貴が遼一郎と家族を人質に取られスパイの役割を余儀なくされるという内容ですが、スパイさせられるだけでなく、同僚に体の関係も強いられます。
遼一郎を守るために、卑劣な同僚に体を開かれる国貴が可哀想で……くそ萌えました!
えっちの描写はそれほどありませんが思わず漏れてしまう喘ぎとか、嫌なのに慣れてるからだが受け入れてしまう感じがたまりません。
常時不穏な空気が付きまとって薄氷のうえに成り立つ幸せを享受するカップルですが、今回は最大の試練が……
ロマの少女サラとい続きう新キャラも出てきて、とんでもないところで終わっており、後編がどうなるか見当もつきませんが、幸せになってくれると信じたいです。願わくば日本に帰って清澗寺の屋敷で暮らしてほしいけど無理かなぁ……

和貴編
相変わらずぐるぐると深沢との関わりに悩む和貴と、悩んでいる和貴をわかっていてそんな和貴の為に和貴の事を一番に考え、悩みつつ面倒を見る深沢のお話。
これまでの様式美に則ったいつも通りのお話の流れですが、深沢×和貴が大好きなので楽しく読みました。
ますます父親に似て性欲が押さえられなくなってきた淫乱な自分は、深沢に迷惑をかけてしまうと悩む和貴。
日常が性欲に勝てなくなってきている和貴に気づいており、苦しむ和貴を楽にするため篭の鳥にして今度こそ飼い殺しにしようと決意し始める深沢。
衝突しすれ違うする二人の間に和貴のストーカーの画家の男の魔の手が……
といった内容ですが、相変わらず二人のえっちは濃厚で読みごたえがあります。
もうね、深沢の執着がすごくてめっちゃ和貴の事を甘やかしたいのに、和貴の為にそれをせず苛め抜く姿勢がたまりません。
執着攻めが好きなんですが、間違いなくこれまで読んだBL小説ナンバーワンの執着攻めですよ深沢は。
これもとんでもないところで下巻に続いています正座して待ちます。
ラブラブになってほしい……。

道貴編は口直しのあまあまラブラブなお話。
本編で重々しさに息切れした気持ちを軽くしてくれます。

二段組322ページを読むのは大変ですが、時間を忘れて別世界へ浸らせてくれる特別な作品です。
円陣先生のイラストも美麗で素晴らしかったです。
みんな清澗寺ワールドにおいでよ!

今回図らず?も、国貴和貴二人ともモブ(?)に襲われてますが、和泉先生のマイブームなのかな?とちょっと思ったりしました。


下のレビューにある伏見の子供たちへの感情ですが、子供たちを愛せるわけがないと思っているのは、時間軸的に子供達が生まれる前の伏見の回想なので、生まれてからは伏見は子供達を彼なりに愛しく思っていると思っています。


16

たった1ページで不快感MAXに

なんだかとても悲しくなったのでここに書きます。

メインの国貴編と和貴編を読んだまでは良かったのです。
どちらのカプも通常営業で可愛いなー。
どちらも事件が起きたところで終わっていてとても気になるし、
下巻が楽しみだなー。
のんきにそう思ってました。

その後、時間ができたので冬貴編を読みました。
それが数日前なのですが、
あまりにショックでそれから心が死んでました。

冬貴編のラスト1ページの伏見のセリフ...
生まれた子供たちがかわいそうです。
特に、伏見に父や兄へ向けるような無条件の好意を寄せていた和貴が悲しい。
冬貴が子供に興味を示さないだろうというのは予想できることなのに、
自分まで「いらない子」「愛せない子」になると思いながら作らせるとは、
なんというネグレクト...。
ただのクズじゃないですか?

酷すぎて、その後の伏見の子供たちに対する言動全てが
「それでもいざ生まれてみたら可愛くて溺愛してます」ではなく、
「本当は愛なんて欠片もないけどかわいそうだから相手してます」にしか見えなくなりました。

ショックで道貴編は未読のま続きま。
下巻で補完されるとも思えないので、この先生の本は全て処分したいです。
ファンブックも受け取りに行きません。
まさか完結編でシリーズを嫌いになるとは思いませんでした。
どんな些細な短編でも読んで次を楽しみにしていた気持ちを踏み躙られて、
今は詐欺にあったような気分です。

9

はるのいつき

支払いは済ませてますから捨ててもらうだけですね。
友人が店員の小さな本屋なので別に問題ないです。
最後の最後に読者の気持ちを踏み躙ってお金が入って良かったですねと先生には言いたいです。

るるん

理由は兎も角、予約した本を取りに行かないのは本屋さんがかわいそうです。

すべては下巻に続く……

上下巻での刊行が予定されている、シリーズ完結編。
近頃は文庫化もされている、
円陣さんの挿絵も麗しい壮大な一族絵巻だが、
その最後にふさわしい二段組みで分厚い上巻です。


最初は、冬貴の結婚式の前夜、成人の儀を描いた短編『雪月夜』。※
(ちなみに、冬貴の誕生日は本書の発売日2/29です。)
その後、国貴編と和貴編両方がそれぞれ下巻に続くとなり、
最後に明るく糖分補充担当の道貴の短編『薔薇色の生活』。

時代的には国貴編(in France)と道貴達(in Swiss)は
ほぼ同時期、『終わりなき夜の果て』の続きに当たる1933年。
和貴編の方は、『暁に堕ちる星』の続きにあたる1948年。

国貴はフランスで苦労しながらも遼と二人で慎ましく暮らしているが、
彼の過去を知っている人物と出会ってしまったことから
またしても苦難が訪れ、更には、列車事故に巻き込まれ……!

新キャラはドイツ人とロマのハーフの少女・サラ。
強く賢そうな彼女がどのような役割を果たすのか?
世界情勢がどんどん緊迫化する中、愛の為だけに
ワールドワイドの逃避行を続ける国貴の続き
平和と幸せは訪れるのか?!

和貴の方は、互いに思いが強過ぎる故食い違って揉め
素直になれずに事態を面倒くさくする、お馴染みのパターン。
そして相変わらずな和貴はまたしても誘拐されてしまい……
というところで次巻に続く。
孫(実際には甥だが)が出来てもなお、相変わらずだなー、
こっちはまぁ、いつもの如くどうにかなるでしょ的な感想だが
さて、どうなるのか?


このシリーズ、最初に出会った時に(5巻までの時点)嵌まりに嵌まり
なんと年表まで作ってしまったのだが
(屋敷の間取り図にもトライしたが、こちらは情報不足で断念)
これにてついに完結、それこそ年表も間取り図もありそうな
ファンブックまで出るというのは、なんとも感無量。
とにかく、感動のエンディングを期待しながら(特に国貴編)、
楽しみに下巻を待ちます。



※冬貴編に関して補足します。

時は遡り、冬貴14歳の誕生日の前夜の成人の儀。
冬貴の巫女としての最後の見事な神楽に続いて、伏見がその髪を切る……
今すぐにでも抱きしめたいのに、明日は冬貴の婚礼、
彼が子をなし、清澗寺家を終わらせようとした貴久の野望を挫くのが
自らの望み。

しかし、自分は冬貴の血を引く子供を愛せるだろうか?
否、愛せるはずがない。
冬貴と彼が寝た女の生み出す結晶に嫉妬し、羨望し、
憎悪すら抱くかもしれない。
自分には彼を孕ませることも、彼の子を孕むこともできないから。

あまりにも冬貴を欲するがあまりに、齢十八にして
自ら望んで嫉妬と憎悪の煉獄に落ちようとする伏見。

怖い程に混じりけのない冬貴に比べ、
なんとも俗物な伏見の抱える苦悩と葛藤は
このシリーズの中で私が愛する部分の一つなのだが、
白い雪の日の情景の中のまだ年若き伏見のこの痛みは、
とても美しい一節だと個人的には感じました。



15

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