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表題作ヨコシマのゆえん

苫米地靖弘,春から大学生
海老原優吾,距離が出来ていた同級生の幼なじみ

その他の収録作品

  • キミ専用通力(描き下ろし)
  • カバー下:あとがき・漫画

あらすじ

幼なじみの優吾と靖弘は記念旅行の旅先で、なぜか閉じ込められてしまう…。そこで自分の真っ黒で淫らでフシダラな、誰にも知られたくない秘密を知る謎の男に脅されることになり…

作品情報

作品名
ヨコシマのゆえん
著者
じゃのめ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA
レーベル
あすかコミックスCL-DX
発売日
ISBN
9784041038529
3.9

(47)

(19)

萌々

(11)

(13)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
6
得点
181
評価数
47
平均
3.9 / 5
神率
40.4%

レビュー投稿数6

努力の裏は見てはいけません...

じゃのめさんの絵も作品も大好きで新刊楽しみにしてました

表紙はとてもカラフルで円を描いたような不思議な
感じだなと思ってました

お話を見て表紙の雰囲気に納得でした

幼馴染で生まれてからほぼ一緒に居た二人
ランドセルは並んで背負っていたのに
制服に袖を通す頃には距離ができ、高校が離れたら
挨拶を交わすくらいになってました
高校卒業後、進路の関係で離れ離れになると
親から聞いた靖弘
意を決して卒業旅行へ誘います
この誘い方のヘタレ具合が可愛いんです!!!
じゃのめさんの描くヘタレ攻めが大好きで大好きで...
思いの外あっさりOKな優吾

いざ靖弘の亡くなった祖母の実家へレッツゴー
楽しく過ごすはずが、よくわかんない「邪」な気持ちを
えさに生きてきた物の怪?に遭遇します
そして、時空の歪みに入ったのか現実の世界につながらず
戻れなくなりました
ここで表紙の世界観が掴めました
パラレルワールドの様な雰囲気を表現したのかな
あの表紙はと思いました

そして物の怪「邪」を呼び寄せたのは
靖弘と優吾二人が互いに相手に寄せる想いだったのです
同性で幼馴染に抱く恋心は不純で邪だと
そして、ただ側に居たいだけではなく劣情もあるのだと
「邪」は決めつけ、彼らの想いを餌にしようと閉じ込めます

認めたくても認めてはいけない気持ち
恋心は同性だと不純なのでしょうか
いや、違うと自分の気持ちを認めた時に
「邪」の思いも受け止めて現実へと戻れるたのです

ここまでくる二人の会話のテンポの良さ、ふっとした笑い
せつなさ、甘さがとても楽しくきゅんきゅんしながら見てました

二人が結ばれてからの描きおろしがまたかわいい!!
遠距離だから靖弘の微妙な変化に不安を感じてしまう
優吾
そこにまたあの「邪」がやってきて千里眼を与えます
見たくない現実だったらどうしよう...と戸惑いながら
のぞく優吾
結果、影の努力は見てはいけません...でした
甘いんですよ、もうほんと勘弁して...胸いたいわっ!
みたいな笑
幸せな二人から私も幸せ貰いました
じゃのめさんのセリフ回しに笑い、キュンとして
じゃのめさんらしい世界でした
疲れた時に読み返して萌えたい一冊です
じゃのめさんの次回作にも期待です!!

8

宝物

ヨコシマが現れたその理由が自分にあるとそれぞれに思い込む靖弘と優吾は
自分の気持ちを伝えられないからこそ、その内側では相手をすごく大切に想っていて。
好きだと伝えたい、でも相手を困らせたくないという葛藤が
ヨコシマを呼んでしまったのかもしれないけれど結果的には蓋をしておかなければならない気持ちではないと気付いて
ヨコシマの心さえも解放してあげることが出来て本当に良かったなと思いました。

そして、きつねの神様のちょっとマヌケな顔がすごく可愛かった〜!
ちょっぴりホラーっぽくもあり、心あたたまるエピソードもあり。
不思議な世界でのお話にわくわくするような気持ちにもなれる作品でした。

2

引き込まれるファンタジー作品

じゃのめさん作品初読みです。
前々から気になっていながら、ちょっとレトロで個性的な絵柄が、
あまりピンとこなくて足踏みしちゃっていました。

読んでみると、
やっぱり絵柄はあまり好みじゃないなぁ…と思ったのですが、
ストーリーは練られていて面白い!
こちらの本は1冊丸ごとひとつのお話なので読み応えがあり、
最初はちょっとダークっぽく、謎めいていて引き込まれ、
盛り上がって~最後はほっこり…というファンタジー作品でした。


生まれた時から家が隣の幼馴染みのふたりは、
ずっと仲良しだったのに、中学の頃から意識しだして距離ができ、
高校生になると挨拶を交わすだけの仲に。
そして高校を卒業したら、
ふたりはそれぞれ家を出て札幌と東京へと引っ越す予定。

もうこれっきりになってしまう…
それが嫌で攻め(表紙上)は勇気を出して、
受け(表紙下)を卒業旅行へと誘う。
そして、田舎町にある攻めのおばあちゃんの家へ行くふたり。
久しぶりでぎこちないながらも、
一緒にいれて嬉しいという空気感がとても素敵。

でも、おばあちゃんの家に着くと不思議なことが次々と起こる。

なぜか家には誰もいなくて、
一匹のブサイクな人懐っこい狐だけがいる。
そして攻めは夜になると、
受けにフェラされるという、やけにリアルで生々しい夢を見る。
それから、ヨコシマと名のる不思議な怪しげな男が、
家に入ってきたかと思うと音もなく消え、
その後ふたりは家の敷地から出られなくなってしまう。
まるで、
おばあちゃんの家の敷地だけ、異空間になったよう…。

欲望のままに行動すれば家から逃がしてやる…そう言った、
ヨコシマという怪しい男とは何者か?
中学生の頃に芽生えた受けへの恋心が募って、
攻めの心に確かにある、ヨコシマな気持ち。
攻めはその恋を封印することを堅く決意するのだけれど、
受けの方が実はヨコシマと関わりがあって、取り込まれて…?


読みながら一緒に不思議な世界へ入っていくような、
そんな感覚になれた1冊でした。
脇役のブサイクな狐がすごく可愛いくて、存在感大。
物語にもしっかり関わる大事な存在で、
単なる和み担当じゃないのも、よかったな。

特に最初は攻めが女性っぽく見えてしまって、
あまりに好みじゃない…と残念な気持ちになったのですが、
お話はすごく好きだったので、ちょっとおまけして萌え×2です。

9

キツネの神さまが可愛すぎた

じゃのめさんのファンタジーは、初めて読みました。
思ったよりガッツリファンタジーです。

高校の卒業旅行の為、靖弘の亡くなった祖母の家に向かう2人…
靖弘は、幼馴染の優吾がずっと好きだった。
実は、優吾も靖弘のことが好きです。
しかし、2人ともこの思いを打ち明けるつもりはなく、自分たちの気持ちにフタをして見て見ぬ振りをしています。
この気持ちはイケナイものなのだと…

そこに漬け込むのが神の一部である、「ヨコシマ」という男。
2人を煽り、好きという気持ちを悪いものだと思わせようと幻惑します。
ヨコシマに流されてしまった優吾を助けに戻る靖弘は、やっと自分の気持ちを素直に伝え、好きという気持ちは悪いものではないのだとヨコシマに言い聞かせます。
夢か幻か…気付けば2人は解放され、いつもの日常に戻っていきます。

3ヶ月後に再会し、お互いの気持ちを確かめ合い結ばれるのですが、思いのほか靖弘が男らしかったです。
靖弘は祖母の家での体験から、好きだとかシタいとか躊躇わずにに言っていいのだと分かったので、欲望にも素直。
グイグイ引っ張っていく男に変わったのかと思いきや、PCで男らしさとか理想の彼氏とか色々検索していて、見えないところで努力する姿が可愛かったです。

1

ダークめなファンタジー

幼なじみの優吾(受け)を密かにずっと想っている靖弘(攻め)。想いを伝えるつもりはないが、高校を卒業したら離れ離れになってしまうので、記念に亡き祖母の家へと優吾を誘う。しかしたどり着いた祖母の家には不思議な力が働いていて、2人は外へ出られなくなってしまう。閉じ込められた状態で、靖弘は自分の邪な気持ちを煽ってくる人外の男・ヨコシマと出会うが…。


ダークめなファンタジーBLでした。
ヘタレな攻めと、男前な受けです。関係を壊すのが嫌で受けに想いを伝えようとはしない攻めにちょっとイライラしました。その後ファンタジー展開になるのですが、やはり攻めは煮え切らなくてイライラ。攻めの受けに対する欲望を煽る妖・ヨコシマ(正体はのちに判明するのですが、その時点では正体不明の妖)が、受けを手込めにする幻影を攻めに見せるのですが、その時点で幻影なのか現実なのかわからないはずなのに助けようともしない攻めに幻滅しました。助けろよ、と思いました。受けが自分の身体や命を犠牲にしても攻めを助けようとする人なので、余計に攻めのダメダメさが際立ったかんじ。
終わりの方でようやく根性見せてくれたので、ちょっと持ち直しはしましたが、個人的にはこの攻めのヘタレタイプは好きではなかったです。

作品としてはなかなか高レベルなのですが、BLとしては好みではなかったので、評価は5段階中で3番目、という意味でこの評価です。

4

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