暁天の彼方に降る光 下

gyouten no kanata ni furu hikari

暁天の彼方に降る光 下
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神21
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

68

レビュー数
3
得点
105
評価数
22件
平均
4.8 / 5
神率
95.5%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
シリーズ
リンクスロマンス(小説・幻冬舎コミックス)
発売日
価格
¥1,000(税抜)  ¥1,080(税込)
ISBN
9784344836556

あらすじ

※2/29→3/28→4/8に発売日が変更となりました。

突然何者かに拉致されてしまった和貴。淫らな行為をされる中、和貴が思ったこととは…。大人気・清澗寺家シリーズが遂に完結!

表題作暁天の彼方に降る光 下

伏見義康、成田遼一郎、深沢直巳、クラウディオ
清澗寺冬貴、清澗寺国貴、清澗寺和貴、清澗寺道貴

評価・レビューする

レビュー投稿数3

出会えてよかった

上巻による極悪な引きからの下巻です。
いったい全体この人達どうなるの!? という冷や汗展開で幕開けですが、もう最初っから飛ばしてますね。
異国での受難に続く受難に、いい加減心折れそうってところで本当にぽっきり心を折って下さった和泉さんには感謝したいです。
絶望の淵で慟哭する国貴の不憫っぷりにニヤニヤ……いえ、胸が押しつぶされそうな気分になりながら読み進めてましたら、ですよねーそうきますよねー、な安定のBL展開にほっとします。
正直ここにきてまだ風呂敷広げるのか、と驚いたものですが、NTR書きたかったのでしょうね……安藤のクソっぷりにイラつきながらも、不憫で健気な国貴とヘタレで全く動けてない遼一郎の関係に少しだけ萌えました。
最後の最後になって、BL攻のお約束が発動しましたが、どうにも私の中でこの攻はそこまでの魅力があるように思えなかったので、下巻は盛り上がった気持ちがしゅううぅと萎んでしまった気がします。面白かったですけど。
脇役がもの凄く魅力的で、そっちに持って行かれてた感があるのも残念でした。

そして和貴編も、これまた初っぱなからフルスロットル。
大概ヤバいやつ続きだと思っていた鴉川ですが、大概とかいう次元の問題じゃないほどにヤバかったです。もう読んでて不気味を通り越してこわい。
話が通じないおかしな人相手に、和貴はよく頑張ったのではないかと……ぐるぐる同じとこを回ってた和貴CPも、この鴉川事件によって今度こそ丸く収まり、二人が仲睦まじく熟んだ泥の中にずぶずぶと沈んでいく様は、これだこれが読みたかったんだよ!!(転がり萌)という感じで、いやもう大満足でした。

そこからの兄弟再会、冬貴CPで締めという流れも最高に良かったです。
やっぱり清澗寺家を締めくくる最後の人は、この人達じゃないとね!
円陣さんの挿絵も、いっちゃん最後の二人の後ろ姿はもう何とも言えないほど神々しく、ここまで読んできて良かった……と満足のため息が漏れました。
この作品に出会えたことに感謝したいです。

2

おつかれさまでした。

第1部のラストが余韻のある終わり方で好きだったので、第2部完結編が出ると知った時に正直蛇足になるのではないかと思っていました。
上巻を読んでの感想は、国貴と遼一郎の別れや和貴の誘拐など、定番ネタだけれども1つ1つの描写が濃いので退屈はしないといった感じ。

第1部でわりと吹っ切れたと思ってた和貴も、年齢を重ねるごとに感度が良くなりすぎて逆にコンプレックスということで、1周回ってちょっと笑ってしまいました。

さあどう落とし所をつけるかとあまり期待はせずに読んだ下巻でしたが、3兄弟の再会シーン、冬貴に対して理解を示した和貴、他者に対しての愛情を言葉で表現する冬貴を見ることができ、心から読んで良かったなと思えました。

同人誌でも様々なエピソードが出ている本シリーズですが、この辺りの描写は商業の新書でなければ読めないものなので、このシリーズが好きな方にはぜひおすすめしたいです。
ただ、冬貴と道貴のエピソードは国貴・和貴と比べてだいぶ少なめなので、2人が好きな方には物足りないかもしれません。

挿絵は相変わらず素晴らしい。キャラの年齢がおそらくとんでもないことになっている続きと思われますが、あえて若い時のままになっているので現実に引き戻されることもないです。

余談ですが、和貴の貞操帯(これも挿絵あり)は深沢じゃなくてもびっくりです。
「この貞操帯では、あなたの◯には◯◯放題ですよ」というセリフは笑ってわずにいられませんでした。

リンクス2016年5月号に後日譚が載っていますが、シリーズ完結後にこの短編だけが収録される新書が出る確率は低いと思いますので、今のうちに購入した方がよさそうです。重版もかかったようなので今なら入手しやすいと思います。

内容は、道貴がDIYで家族のために椅子を作製するところから始まり、家族全員のエピソードが書かれています。

3

それぞれの愛の行方

壮大な一族絵巻の完結編、その後編。
明治から大正、昭和、そして戦後へ……
長い苦難の果てに辿り着いた、それぞれの愛の行方、
タイトルの通り、まるで呪われたかのような一族の
光さすような結末が描かれた読みでのある一冊だった。


話は4つ。
『暁天の彼方に降る光』国貴編
1933年暮れ列車事故に巻き込まれて遼一郎を失った国貴。
駆けつけてくれたサラと共に、パリに向かうのだが……

『晦冥の彼方で待つ光』和貴編
こちらは戦後、狂信的な崇拝者に誘拐された和貴、
監禁されていた和貴を救いだした深沢だが……

『光降る彼方へ』
戦後4年、スイスでクラウディオと暮らす道貴は、兄国貴を探していた。
10年以上も音信不通、これで最後と思い定めて向かったリヨン郊外、
訪ねた農家で出てきたのは30前後の美女と小さな女の子だった……

『桜月夜』
最後はたった20ページあまりの小編、
明治28年の4月、国貴が生まれようとする日から始まる。
父としての自覚のない冬貴、伏見に名付けを頼む綾子、伏見の思い……
そして舞台は戦後へと移る。
冬貴と伏見が過ごすところ続きに、国貴が見つかったとの電話が入り、
さらにそれから半年後、春の日差しの中で一族が揃う。

             *

正直、二部以降は一部のドラマチックさは薄れたように感じていた。
同人誌を含めて、様式美と化していてそれはそれで悪くないのだが、
一部の持っていた濃密さをちょっと恋しく思ったりもしていた。

それでもやはり最後、激動の時代を超えてそれぞれの愛を確かめ
一族が揃った様を見ると、感無量!

             *

遼一郎との長い長い流浪の日を越えて、国貴はようやく日本に帰り着く。
弱くて逃げるばかりだった和貴が、自ら望んだ訳ではないのに
清澗寺という重い家を背負わなければならなかった運命。
深沢に支えられながら、家を守り戦争を乗り越え、
血が繋がらないとはいえ子ども達を育て送り出し、
今やっと迷いも呪縛も捨てて深沢の懐で安らぐ日を得る。

そして最後を飾ったのは、私の愛する冬貴と伏見のおじさま。
一族が揃った日、冬貴の膝に上るひ孫を眺める伏見の心……
最後はその夜、月を眺める伏見の隣に寄り添う冬貴、
ようやくたどり着いた愛に、その二人の会話に、涙が溢れた。


円陣先生の美しい挿絵が、この壮大な一族絵巻を最後まで
見事に彩ってくれたことは、言うまでもない。

10

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