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表題作泥中の蓮

橘秋生,弟,優等生の高校2年生~
橘元春,5歳年上の兄,男相手のウリセン~

その他の収録作品

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あらすじ

優等生弟とウリセン兄。
世界に二人だけならよかった――。

両親を早くに亡くし、二人暮らしの橘(たちばな)兄弟。
しっかり者で真面目な弟・秋生(あきお)は、男に体を売って金を稼ぐ兄・元春(もとはる)に恋をしている。

秋生が兄の乱れた性生活を不満に思わないのは、兄がいつか誰からも見捨てられた時、側にいられるのは自分だけだと信じているから――。

巨弾新鋭・ためこうが放つ、業深き兄弟の歪な執着愛。

作品情報

作品名
泥中の蓮
著者
ためこう 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE comics
発売日
ISBN
9784396783785
3.7

(473)

(204)

萌々

(115)

(61)

中立

(34)

趣味じゃない

(59)

レビュー数
61
得点
1697
評価数
473
平均
3.7 / 5
神率
43.1%

レビュー投稿数61

二つの読み方で二度楽しめる

タイトルである【泥中の蓮(でいちゅうのはす)】…実はこれ“ことわざ”の1つなのですね。
「汚れた環境の中にいても、それに染まらず清く正しく生きるさまの例え」とされています。

作中では最初、兄から弟に花を贈るシーンが有ります。
自分を買った男からの貰い物ですがw
その時に「泥中の蓮」についてのことがちょろっと描写されています。
“花”は希望であり、それに似ていると称される自分は兄にとっての希望なんだと。
でも果たしてこれは兄弟どちらを例えたものなのでしょう?
“どちらか片方”という意味合いではないのかもしれませんね。
→兄…(弟視点)売り専という泥の中に身を落としても弟である自分を育ててくれた兄の姿は清らかに見える。
→弟…(兄視点)一般的に宜しくないとされている家庭環境下において“一見”優等生に育った弟の姿。
正直、読み終わった感想としては二人とも花とか泥とか以前にもう“沼”だろ。
一度浸かったら最後抜けることができない底なし沼。
でも、でもですよ。
例え二人がいる場所が泥だろうが沼だろうがもういいんじゃない?
二人が幸せならそれでいいんじゃない?
って…兄に贈る花を選びながら穏やかな表情をしている弟の姿を見て思ってしまったのです。
本編終始ヤンデレ具合を発揮していただけにね…。

途中まで弟×兄のヤンデレだなぁって普通に読み進めておりました。
王道ヤンデレ弟による執着攻めだなーと。
…王道の使い方間違ってる気がしないでもないけれど、ヤンデレ分類の中の王道ということで!
そんな感じで割りと油断していた模様です。
うん、割りとヤンデレ読むしね、抵抗ないしね、寧ろヤンデレ話を探そうとするしね。
なのですが…こ、これは…((ヽ(゚ω゚;;;)ノノ))
もう最後の最後でゾワッとしました。
どんでん返しとはまさにこのこと。
エピローグのモブキャラと兄との会話(兄とモブキャラの表情、コマ割り)…特に166~169ページには惹き込まれました。
ラストがブツっと切れるような終わり方なのが余計にそのぞくりとする感覚を際立たせた気がします。
このことを踏まえて後で読みなおそうと思ってます。
オチを知った上で読み返したら面白そうと思いましてw

あー…兄が売り専なのでモブキャラと本番行為をしていたり、ヤンデレこじらせた弟がバイト先の女の子を兄に見立ててDT捧げつつ本番行為をしている描写があるので苦手な人はご注意下さい。

それにしてもあれですね、家庭訪問に来た高校の担任教師、兄の身代わりにされていたバイト先の女の子、兄の職場の同僚…どんまいです。
ってかあの場面見られて普通にその後も高校行って卒業…先生内心かなりの修羅場だったんじゃなかろうか。
いやまー本番行為していたわけじゃないけど相当あれですよ。

取り敢えず次作もチェックしようと思います。
Twitterにためこう先生がUPされていた3刷発行感謝画像(兄と弟)可愛かったです。

19

大絶賛

現代のジャン ジュネですね。
作者はジャン ジュネを知ってて描いたのか、知らなかったのか、知りたいです(笑)
そんなこと作品にはどうでもよい事ですが。
素晴らしい、です。大絶賛。
日本人にこれを描ける人がいるなんて。
日本に生まれて良かった(大袈裟?)

レビューが割れているのも、面白かったです。
わからない、モヤモヤ、暗い、ですよね〜。
それでも、1人でも多くの人に読んで欲しい。
純文学とかBLとか、そんな枠組をブッ飛んでいる傑作です。

12

美しく罪深い兄弟

兄弟ものが好きな方には本当におすすめです。
でも、この作品の影響で兄弟ものに目覚める同志さんが増えたらいいなぁとも思っております。笑

最後まで思いもよらない裏切りが何度もあり、その度に震えが止まりませんでした…。何度も読み返したくなります。
そして、ためこう先生のタッチが本当に素敵で、そこにも引き込まれます。
感激、という言葉がぴったりです。私の最も好きな作品の一つとなりました。

ここからが少しネタバレとなりますが、この作品は依存ものです。
依存系の結末ってどうでしょう?
ハピエン…?
そうです、メリバなんです。
この作品はそういう意味でも好き嫌いがわかれそうですね。

ただ、私はこの作品に出会うために今までいろんなコミックを読んできたのかもしれないってくらいにこの作品に感動しました。
ためこう先生に感謝の気持ちでいっぱいです。

9

愛情と愛憎と依存

すんばらしい作品に出会ってしまいました。。これで近親相姦モノのよさに気づいてしまいました、、、笑
ウリ専兄と真面目な弟?っていう設定からしておいしすぎ。!
絵のタッチがはっきりしてない感じで優しくてフワフワした雰囲気の絵でとても私の好みでした。
一見普通の兄弟なんだけどお互いに心の中でドロドロしたものを抱えてて、そのドロドロさがえげつない。
依存しあってる感じがいい!!
最後の展開にびっくりです。
ためこう先生の他の作品も読んでみようと思います。

6

読んで欲しい

すごく引き込まれました。
物語全体に終始違和感が漂っていて、
気味の悪いような、でもなぜか惹かれてしまう…。
全部ひっくるめて一言で言うと、"きれい"
違和感を持ちながらも、垣間見える人間臭さ?のようなものが、美しくも悲しくて。。
なんて言えばいいんですかね。とにかくめっちゃきれいでめっちゃ好きなやつです!(笑)
身構えてないとやられちゃいます。ページめくるのにも一呼吸おきたくなる。最後までどきっとさせられちゃいました。

個人的に兄弟ものが好きで絵がきれいっていう理由で買った作品でしたが、すごくお気に入りの作品になりました!ためこう先生のお話、もっと読んでみたいな(^^)

5

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