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表題作彼とごはんと小さな恋敵

高野晴匡,実家のスーパーでバイトする大学生,21歳
片平昴,小学生の甥を預かる翻訳家,27歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

料理男子の晴匡は、年上美人の昴と彼の甥の覚束ない暮らしを見かねて家政夫を引き受けることに。いつしか昴のことが気になって…?

作品情報

作品名
彼とごはんと小さな恋敵
著者
小宮山ゆき 
イラスト
のあ子 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344836594
2.4

(18)

(0)

萌々

(3)

(5)

中立

(7)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
3
得点
34
評価数
18
平均
2.4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

出来過ぎ年下と歳の差気にしすぎる年上のお話。

子持ちもの、家政夫もの、ワンパターンな内容とわかっているのですがやっぱり好きな設定のようで、初読み作家さんでしたが思わず手を出しちゃいました。
ですがこの作品、意外な設定だったので私としては初めてだったのですごく楽しめました!

家政夫にあたる、晴匡。
いつものように健気な受けで、子どものために引き受けたのに結局は〜なキャラではなく、21歳の大学生にしては落ち着きすぎてしっかりした攻めさんでした。
あるきっかけで子供の保護者に声をかけるとこから家政夫バイトが始まるのですが、家事スキル抜群で年上の受けさんは最初から頼りきり甘えきりになるのですが、分かります。
同性愛も特にそこまで焦ることなく受け入れてしまうあたり大物でした。
酔ったうえでのキスの件で何度も逃げずに話し合おうとしたり、告白もまっすぐだったり、惚れ惚れする素敵な攻めさんでこんな大学生居たら凄いな‥と感心しながら読んでました。
子供の一時的保護者にあたる昴。
別居婚で短期単身赴任になった兄の子供を引き受けた設定で、今の時代だから有り得る話で面白い!とそれだけでも思いました。
こちらは、27歳のフリーの翻訳家をしている家事スキル皆無の設定なんですが、本当に今までどうやって生きてきたの?と問いたくなるくらい出来なくて‥笑。でも、子供を叱る時は叱り、晴匡に警戒心あらわにするシーンでは男らしく子供を守り牽制するなど、可愛い健気な受けさん‥からは遠い受けさんです。
預かった子供を愛しているのもちゃんと端々から伝わるし、女々しく晴匡を避けてたシーンは誤解からの行動で、意外に晴匡の家まで会いに行ったりと結構行動的でかっこいいとこもある感じで(実際にこの行動が実を結んだも同然だし)、最終的にはうじうじしてたわけじゃなく戸惑っていただけだったようで、かっこ可愛いって最強の受けさんだな、と思いました。
子供の伊織。
可愛い〜!としか言えないよくある設定の子供からは随分離れた大人びた感じで、本当に恋敵としていい男っぷりを発揮してくれてました。
最後なんて、お母さんを慮ったりしてこの本で1番かっこいいのは伊織なんじゃないか、と思ってます。
大きくなって本格的に恋敵として立ち向かわれたら大変そうですが、是非10年後の伊織を見てみたいです。

主人公3人が今まで読んだことないキャラ設定だったので、最後まで楽しんで読めました。
ただ、晴匡の友人にあたる佐々木は好きになれませんでしが。佐々木の気持ちも分からなくはないですが、友人として晴匡のことを本当に考えた行動なの?と、イライラすること多々。まあ本当に脇役の脇役で少ししか出てこないので、あまり気になりませんでしけど(^ω^;)
子持ちもので少し今までと違う雰囲気のお話を読み見たい方には、読んで損はないですよ!とオススメ出来る1冊でした( ^ω^ )

6

心温まるホームドラマ

あらすじ:
大学生の晴匡(攻め・21歳)は、小学生の甥と暮らす翻訳家・昴(受け・27歳)と知り合い、なりゆきで彼の家で家政夫としてバイトすることに。
昴の可愛さに惹かれていくが、甥の伊織は晴匡に対抗心むき出しで…。

晴匡はちょっとオカン入った料理男子で、面倒見の良い男前。
自分を嫌う伊織にも思いやりを持って接することのできる大人びた大学生です。
それでいて、昴に恋してからはドギマギしたりワンコっぽくなったり、年相応の青さが出てくるところも良いなと思いました。

昴は、童顔で家事スキルゼロですが、中身はそれなりにしっかりした年上受け。
別居婚する兄夫婦の子である伊織を預かり、彼の寂しさを汲んで精一杯大事にしているところに優しさが出ています。

ゲイでもない二人が簡単に惹かれ合うストーリー自体は至極シンプルなものですが、くっつくまでの葛藤期間や、両想いになった後のぎこちない雰囲気など丁寧に描かれている点は好印象でした。
晴匡の作る料理や、昴の翻訳の仕事、伊織と晴匡の触れ合いなど、一つ一つのエピソードも地味ながら印象に残るものが多かったです。

日常に根ざしたささやかな幸せや温かな雰囲気が素敵なホームドラマとしてオススメの一冊です。

5

ほのぼのは控え目

子育てBL好きとしては、ちょっと消化不良気味な作品でした。このお話に登場する伊織(受の甥っ子)は子供というより攻のライバル、あるいは物語における台風の目のようなポジションで(タイトルのとおりですが)、総括的には「子はかすがい」になっているものの、あまり…甘めでほのぼのした雰囲気のない一冊でした。

別に、毎度毎度、子供が天使のように可愛い物語を求めているわけじゃないつもりなのですが。我ながら読者の我が儘ですね…。

若いのにしっかり者の攻と、大人なのにダメなところの多い受という設定は良かったです。ただ、二人の思いが通じ合って深い関係になる展開はちょっとあっさりしすぎだと思いました。

1

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