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表題作stand up, please!

薮内覚馬,元AV男優,25歳
笹田創丙,モザイク職人,27歳

その他の収録作品

  • sit down,please!
  • あとがき 栗城偲
  • あとがき 街子マドカ

あらすじ

※3/28→4/28に発売日が変更となりました。

AVの修正などを行うモザイク職人・創丙は忙しさで食にも睡眠にも無頓着。しかも勃たなくなって久しい。
そんな創丙が友人の保証人を引き受けて借金取りに追われるハメになった覚馬という元AV男優の青年をなりゆきで匿うことになるが…! ?

作品情報

作品名
stand up, please!
著者
栗城偲 
イラスト
街子マドカ 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
シリーズ
stand up, please!
発売日
ISBN
9784796408516
3.6

(48)

(9)

萌々

(19)

(15)

中立

(4)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
9
得点
170
評価数
48
平均
3.6 / 5
神率
18.8%

レビュー投稿数9

かなりのヘタレ性質の攻めと口の悪い受け

タイトルがかなり秀逸です。
これとあらすじを見た時、ふきましたから。
もともと栗城さんの作品は読みやすく大好きなのですが、こちらも安定の面白さでした。

**********************
受けの創丙はAVのモザイク職人。
人間の三大欲求が薄く、しかも27歳ながら職業柄ED。
気が短く粗雑な物言いで、ち○こや大きさ、色などもぼんぼん口に出すノーデリカシー男。

攻めは元AVタチ男優で大学生の覚馬、25歳。
スポーツマン体型の人目を惹くイケメンながら、ワンコ体質の健気系。
AVで稼いだお金はすべて学費へ回し、生活費は他のバイトで賄う苦学生。
**********************

友人の保証人となったせいで借金取りに追われる(ヘタレ度を強烈に読者へ印象付ける演出?)覚馬が、共通の知人の紹介で創丙の部屋に間借りさせてもらうことになったのが出会い。
色気も素っ気もない出会いです。
覚馬は、オラオラなAV作品時のイメージとは違い大人しくワンコ系。
仕事に没頭すると食事も睡眠も疎かになる創丙の世話を焼くことに喜びを感じ、創丙も創丙で真面目な覚馬に好感を持つようになります。
しかしそのワンコ気質、実は覚馬自身も自覚のなかった真逆なS的部分もあって、そこがすごくエチシーンで萌える(笑
ところどころ差し込まれるAV業界事情が物珍しいですし、あっという間に読み終えてしまいました。

栗城さんはエロ度低いと見せかけて〜のということがありますが、今回もラスト付近で怒涛の(苦笑
ただSSの方はそのように見せかけて〜のそのままんで、そこは残念!
読んでみたかったです。
そして創丙の友人で売れっ子AVネコ男優の楽と、雇い主のAV会社社長のカプとか読みたいですね。
楽のようなキャラは栗城さんのサブキャラでは時々いて、すごく好みなんですよね。
そして見た目ヤクザ、中身は人情味のある社長が気になるのでスピンオフ希望です!

8

世話焼きの心地よさ♪

帯の“本当に勃たないか、俺と試してみます?”が
がっつり目立ちながらも
ちゃんと(?)おねえさんのレジで買った私は
創丙のように多少麻痺しているのかもしれませんww

主にゲイビのモザイク処理を行うモザイク職人の創丙は
忙しさのせいもあり、食事をきちんと摂らず
睡眠時間も短い毎日です。
人間の三大欲のもうひとつ、性欲も無く
仕事柄そのテの動画を観すぎて催さなくなってしまったのです。
そんな創丙を人としてどうかと心配してくれる、
売れっこAV男優の楽がほぼ勝手に連れて来たのは
元AV男優のJOEこと覚馬。
楽は覚馬を創丙のところで匿って欲しいと言い出しますが…。

アレですよね、男性ってナイーブだから
勃たないっていうのはかなりデリケートな問題であって
創丙の年齢からするとだいぶ深刻なんじゃないかと思うのですが
ラブコメタッチで進むので楽しくてするする読んでしまいました!
創丙自体、あまり何にも頓着しないっていうのが
更に覚馬との相性もバッチリだった気がします。

覚馬がAV男優だった理由も借金の保証人になったのも
覚馬が悪かったわけではなくお人好しだったからで
そこに嫌悪感はほぼ感じなかったです。
しかもJOEのキャラは乱暴にヤる設定だったのに
本人の素は料理上手で気の利く優しい好青年ってギャップ!
創丙がよくJOEのモザイクをかけていたので
顔よりアッチが印象強くて会ってすぐそこを褒めるのが
面白かったですww
それにも真っ赤になってしまうとか可愛いじゃないですか!

胃袋掴まれて世話を焼かれて、人間らしい生活になっても
創丙の創丙は特に変化を見せるわけでなく。
話の流れからEDの事実を覚馬に打ち明け、
いわゆる「試してみます?」になるんですが
すぐじゃなくて一旦ご飯食べて
創丙が寝落ちてからっていうのが個人的にツボりました!!
なんかこう…勢いでだけじゃないっていうか…。
そもそも創丙が気づいてないだけで
覚馬の好意はわかりやすいから
思いやりもしっかり伝わってきましたし
自分の欲望は抑え込んで
ひたすら創丙の為って愛ですよね!

借金の返済のことも、
他人にもほぼ興味が無い創丙が動いたのは
覚馬を思ってのことで
覚馬がこんなに良いヤツじゃなかったら
肩代わりしてやるなんて思えませんものね。

覚馬じゃないと感じないだなんて
これ以上の喜びがありますかね覚馬!?ww
最後はなんかもう、
めちゃくちゃご馳走様でしたって言いたくなりました!

『sit down,please!』の嫉妬も可愛かったです。
(ん?sitだけに!?)
Hの、“すっごいこと”の詳細がページ数の都合で省かれていたのが
非常に残念です!!!
創丙が色んなことを言わされて
啼かせられる妄想が止まりませんw
JOEの名残がある覚馬も気になります!!

題材としては多少過激かも(?)しれませんが
濡れ場が多いわけではなく読後もほんわり出来るので
とても楽しかったです!!

7

可愛いラブコメです!

テンポの良いサクサク読めるラブコメです。
元AV男優×モザイク職人という変わりダネでもあります。AV男優はありがちですが、モザイク職人は初めて読みました。世の中には色々な職業がありますね…。受けが仕事に没頭するタイプなので、お仕事物としても楽しめる感じですかね?
この作者さんは、モザイク職人だったりフィールドエンジニアだったり、果ては屋台のおでん屋さんだったりと身近なのですが、なかなか主人公はやってない職業で書かれる事が多いように感じます。そして意外な裏側を覗けたりして、ちょっと面白いんですね。

さて、ワンコ攻め×強気で天然も入ってる受けというめちゃくちゃ好みの設定です!
友達の借金の保証人になってしまった為に、借金取りに追われている攻めを、受けが匿い同居が始まるという設定です。
この二人の同居生活が大変萌えます! 仕事に没頭し過ぎる為にマトモな生活を送ってなかった受けを、ワンコで世話好きな攻めが手取り足取りという感じで面倒を見るんですね。掃除して洗濯して食事を用意してと、オカンのようなきめ細かさで世話をやいてくれます。そして攻めを信用して、全面的に世話をされている受けという関係がめちゃくちゃツボでキュンキュン来ます( ´艸`)

更に、この生活が祟ってEDになってしまった受けの下の世話までやっちゃうんですね。ここまでされて攻めに恋愛感情を持たれてると気付かない受けってどうなんだ!という気もしなくはないですが、妙な所が天然な受けが可愛らしくもあります。ちなみに初めてされてしまった日に、飼い犬のペスに噛まれた夢を見たりしていてプッと笑わせてもらえました。

なんだかんだとトラブルを乗り越えて二人は結ばれますが、初Hが最高でした。「勃つか試してみましょう」とか言われて散々触られてはいますが、最後の一線は超えてなかったんですね。天然の入っている受けが、無意識に攻めを煽ってしまうというめちゃくちゃツボのパターンでした。ワンコなのにこんな時だけは強引になる攻めと、「ここまでしたんだから最後までしろって」と男前な受けにキュンキュンさせてもらえました。

基本コメディでとても読みやすく、キュンキュンさせてくれるお薦めの作品です。

2

天然美人受好きにおススメ

まずAVのモザイク職人を主人公にするという発想がスゴイと思う。男優や監督が主人公の作品は読んだことがあるけれど、裏方も裏方のモザイクをかけるスタッフが主人公の作品は初めて読んだ。
AV業界の話だけどそれほど暗くはないので、軽い気持ちで読めていい。猥褻部分を見過ぎてEDになった主人公が可哀想というか、笑ってしまうというか設定がいいと思う。そしてとっても天然なのも、また良し。居候の元ゲイビデオ男優の気持ちがダダ漏れなのに全く気が付かない。
家事の出来る大型ワンコ×天然ワーカホリックで楽しく読めた。

2

「勃て! 勃つんだ、ジ●ー!!」

受けの職業設定が、なかなか斬新です。
モザイク職人……と、一言で言われてもよく分からないのですが、
説明されると「あ~~…、なーる…」って感じです。
そのせいで、ED(勃起不全)かぁ…、うーん、分からなくはないけど、
ワーカホリックも理由の一つではないかなーと
冒頭から思ってしまいました。
本のタイトルはなかなかに笑えて、これからのコメディ展開に
ワクワクしながらページをめくりました。

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

《CP》
元ゲイピAV男優・覚馬 × AVモザイク職人・創丙

人間の三大欲求である「食欲・睡眠欲・性欲」が極めて希薄な
AVモザイク職人・創丙。
いつも朝昼晩、めちゃくちゃなリズムの生活を送っていました。
そこに借金取りから逃げてきた元ゲイピAV男優・覚馬を
家に匿うこととなります。
図らずも、2人同居生活をおくることとなった創丙。
ゲイビの中での覚馬とは全く別の性格に驚きつつ、
覚馬のおかげで食欲と睡眠欲が戻ってきた創丙。
果たして、EDである創丙に性欲すらも、戻ってくるのか…!?

----------

完全なるコメディです。
軽いノリで、気易く物語に入り込めました。
私は、コミックではコメディ分野が好きで良く読むのですが、
BL小説でコメディ分野というのは、
なかなか読む機会がありませんでした。
私がより好みをしすぎているだけなのかもしれませんが…。
なので、目新しさいっぱい、好奇心もいっぱいで読むことが出来ました。

創丙(受け)はイラストからは想像できませんが、
粗野で思ったことを口にし、職業柄シモのことも
バンバン口に出すデリカシーのない青年。
対する覚馬(攻め)はゲイで当時付き合っていた彼氏に騙され、
AVに出演。
その後は学費を稼ぐためにAVにタチで出演していましたが、
今は引退しています。
しかし、借金の保証人になってしまったことから、
借金取りに追われる身となってしまう学生です。

まず、物申したいのはイラスト!><
街子マドカさんが悪い…というわけではないのですが、
創丙があまりにも美しすぎます。
一日中、寝食を忘れて部屋にこもり、AVの修正に没頭しているような人
なのでしょう?
何故イラストではこんなに眉目秀麗なのか。
設定では、同じく売れっ子AV男優の楽は可愛い系、
覚馬も以前は売れっ子男優で、カッコいい系として
文章では表現されているのですが、創丙の方がずっと美しいです。
眼を見張るほどの差があります。
うーん、これはちょっと想像力が変にかき立てられないというか…。
複雑です。


創丙と覚馬のやりとりは面白かったです。
生活リズムが無茶苦茶な創丙を無理に正そうとするのではなく、
暖かく、柔らかな性格で見守る覚馬。
本人に自覚がなくとも、創丙はキッチリとした生活リズムを送る覚馬と
同居することで、自分も流されて人間らしい生活リズムになる……。
朝、太陽とともに起きて、三食食べて、夜は寝る。
やっぱり人間ってそういう生活を送っているのが一番いいのかも
しれませんね……。
わたしも、頑張って規則正しい生活を送らないとなーと
心の痛さを若干覚えた流れでした(笑)

それよりも、自分的に「うわっ!」と思った場面があります。
覚馬が野菜の具を入れた味噌ラーメンを作っていたところ、
美味しそうな匂いにつられ、創丙がキッチンにやって来るシーンです。
ここは、本当にラーメンが美味しそうで美味しそうで……><
このシーンを読んでいる時、お腹がペコペコだった私は、
財布を握りしめて、そのままラーメン屋に駆け込みました(マジ実話)


主人公の創丙(受け)と覚馬(攻め)のエッチシーンは、大変スロー。
ひとつひとつの所作がとっても丁寧なのです。
「濃厚」というわけではなく、あくまで「コメディ」の枠を出ない
軽いタッチのエロなのに、スローなので、ずっと長くこのまま
じーっとこの萌えを楽しんでいたいよ~…と、そんな気分にさせます。

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

受けのED(勃起不全)は、攻めに対してだけ治りました!というのは
なかなかご都合主義な結果ではあるのですが、
受けのAVモザイク職人という職業柄、そういう設定にしなければ、
受けがニートになっちゃいますからね(笑)
AV見る度に勃起してたら仕事になりませんー!

良いコメディでした。
「萌×2」寄りです。

2

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