少女マンガで革命を起こしたマンガ家の半生記

少年の名はジルベール

shounen no na wa Gilbert

少年の名はジルベール
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神4
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
20
評価数
4件
平均
5 / 5
神率
100%
著者
 
媒体
小説
出版社
小学館
シリーズ
単行本
発売日
価格
¥1,400(税抜)  ¥1,512(税込)
ISBN
9784093884358

あらすじ

石ノ森章太郎先生に憧れた郷里・徳島での少女時代。
高校時代にマンガ家デビューし、
上京した時に待っていた、出版社からの「缶詰」という極限状況。
のちに「大泉サロン」と呼ばれる東京都練馬区大泉のアパートで
「少女マンガで革命を起こす!」と仲間と語り合った日々。
当時、まだタブー視されていた少年同士の恋愛を見事に描ききり、
現在のBL(ボーイズ・ラブ)の礎を築く大ヒット作品『風と木の詩』執筆秘話。
そして現在、京都精華大学学長として、
学生たちに教えている、クリエイターが大切にすべきこととは。
1970年代に『ファラオの墓』『地球(テラ)へ…』など
ベストセラーを連発して、
少女マンガの黎明期を第一線のマンガ家として駆け抜けた竹宮惠子が
「創作するということ」を余すことなく語った必読自伝。

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レビュー投稿数3

正直な漫画の話

この本は、とても正直に書かれています。
今も昔も変わらない漫画編集者の頭の固さ
(協力的な場合もありますが)
萩尾先生への嫉妬でおかしくなって幻覚が見える話
風と木の詩やファラオの墓を増山さんが手伝っていた話
山岸先生による同性愛漫画ライバル宣言(?)など、
衝撃を受けるところがたくさんありました。
増山さんの発言が毒舌で面白いです。

竹宮先生、萩尾先生のファンはもちろん
漫画家志望にもおすすめ出来る本です。

1

「私の革命はマンガでする」

今や巨匠の竹宮恵子先生の、1970年代を中心にして書かれた自伝。

まだ20歳の竹宮恵子が大学を中退して上京し、
萩尾望都が増山法恵と出会って「大泉サロン」と呼ばれるようになる
古い長屋で同居生活を始める。
その経緯から終焉まで、有名編集者や他の漫画家も交えながら
描かれる濃密な時間。
その後、スランプを脱して『ファラオの墓』を描ききり、
ついに念願の『風と木の詩』(1976〜80年)を描くまで。

上京間もなくから温めていて、でも世に阻まれて日の目を見ず
長い苦闘の末にようやく描くことができた『風と木の詩』への思い、
同年齢の萩尾望都への共感と憧れとそして嫉妬、
増山法恵から受けた刺激やプロデューサーとしての彼女の役割、
そんなものが非常に正直にそして生き生きと描かれている。


比較的フォントの大きな活字だということもあるが、
惹きつけられて休むこと無く一息に読了。
(読んでいて電車を乗り過ごしました!)
後半は涙がにじんで、こみ上げるものに胸が一杯になった。

学校に上がる前から、呼吸をするようにマンガを読んできた、
大切なことの多く続きは、マンガから学んだ、
『ファラオの墓』も『風と木の詩』もむさぼるように読んだ、
そんな世代だからのことだろうか……

               :

今でこそ、本屋に行けばBL本が並び、こうしてBLサイトもあるが
40年以上前、かの作品を世に出すのはいかに難しかったのか、
その困難の中、自分を磨き周囲と戦う様は感動する。

竹宮恵子のみならず、尽きぬ創作への情熱に突き動かされて
あのまだまだ少女や女性が枠に嵌められていた時代に、
果敢に新しい世界を開いていった作家達の「革命」があって
今の時代があるということに、改めて敬意を表したい。


『風と木の詩』に感動した方、竹宮恵子ファンの方、のみならず
広くマンガ好きな方には一読をお勧めしたい一冊です。

6

大泉サロンと増山さんと

超大御所・竹宮惠子さんの自伝。上京~大泉サロン時代が中心。
増山法恵(のりえ)さんのことを、結構詳しく書いています。
『風と木の詩』以降のことは、「概略を紹介するにとどめたいと思う」と、本当にさらっと触れるのみ。

アラフォーの私でさえ、「風木」は、古本屋をめぐって揃えて読んだくらいだから、リアルタイムで読んでた方は、もう50代とかなのかな?
「風木」の連載は1976年から・・・もう40年も前なのね。竹宮惠子さんご自身も、もう60代半ば。大学の学長になるわ、紫綬褒章を受章するわ、凄いお方になっちゃいましたね。
そして、『風と木の詩』は、今でも新たな読者がいたりするんだから、本当に凄い。まだ読んでない人には、一読をおすすめします。

しかしこの自伝を読んでみると、竹宮氏は、思いのほか素直で、おとなしく理知的で繊細、少女のような内面を垣間見ることができて、良かったです。田舎から出てきた普通の人といえば普通の人。でも、若くして仲間を持ち、作品を発表していくうちに、ひとつの時代を作り、少女漫画の世界を塗り替えていく。すごいなあ。仲間っていいね。妬みや諍いまでも。ラストの一段落が続き素敵。「風木」の有名なモノローグ「思い出すものも あるだろう 自らの青春の ありし日を」を思い出しました。

個人的には、竹宮さんの作品のなかでは「ミスターの小鳥」が好きなので、この作品を描き終えたとき、「スランプが終わった」ことを自覚したって書いてあったのが、何だか嬉しかったなあ。

ちなみに、絵はセルジュとジルベールのカラーイラスト(当時のもの)2枚と、大泉サロンの図2枚、それから「風木」初回の2コマがあるのみで、コミックじゃありません・・・。

7

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