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表題作月影の雫

レゼジード・レイ・ロデス,敵国の軍人で伯爵
サディア,18歳,血の病に冒されるジュムナ国貴族

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

※3/28→4/28に発売日が変更になりました。

ジュムナ国貴族のサディアは、戦に敗れ敵国の軍人・レゼジードの愛人になるが、彼が自分を通して誰かを見ていることに気づき…。

作品情報

作品名
月影の雫
著者
いとう由貴 
イラスト
千川夏味 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344836822
3.1

(17)

(1)

萌々

(4)

(8)

中立

(4)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
49
評価数
17
平均
3.1 / 5
神率
5.9%

レビュー投稿数5

健気だけど ねだるなー!

電子本サイトでサンプルよんで、すごく気になってた作品。
わくわくしながら読み始めたんですが、あれあれあれ・・・・
受けが 健気なんですが、女子っぽく感じてしまってだめでした。

2008年小説リンクスに載せた作品からレゼジードをがっつり変えたそうです。
そのおかげか?レゼジードはまだ納得なんですが、
受けさんが「花嫁にして」「早く妻に・・・」
「胤をまいて」とか言う訳。
そこがダメ・・・
健気なのはわかるんだけど、(なんたって身代わりを引き受けるぐらいなんで)
私はつんつんさんとか、最後までイノセントさんとか 凛々しいのが好き。
自分からねだるなー とイラついてしまいました。ごめんなさい。

ということで中立。
凛々しい受けさんが好きな方にはちょっと無理かも です。

1

薄幸受けがさらに痛い目に遭う話

国が敵国に滅ぼされた。貴族の家に産まれたサディア(受け)は、不治の病にかかっていることと母の身分の低さから冷遇されていたが、家族が逃げ延びる際に捨てて行かれ、敵国の軍人であるレゼジード(攻め)に保護される。病の治療を受け、これまでの人生で受けたことのなかった優しさを与えられて喜びに打ち震えるサディアだったが、レゼジードが自分を助けたのにはある思惑があったと知り…。


かわいそうな境遇の子がさらにかわいそうな目に遭う話です。
不治の病に侵され、屋敷に捨てて行かれた妾腹の子が受けです。侵略された国の貴族の屋敷が接収され、残された受けは処刑される運命でしたが、その屋敷に来た敵国の貴族軍人の攻めに命を救われます。神官による高額な治療を施され、食べ物を与えられ、優しさを与えられます。
人の優しさを知らず、死を待つのみだった受けが、攻めに心酔し、惹かれるのは必然的なものです。でも攻めは、受けが偶然にも攻めの主である第2王子にそっくりだったため、万一の際の身代わりにしよう、というひどい思惑があったのでした。

設定としてはすごくメロドラマちっくですが、受けが攻めに大事にされたのが主の身代わりにしようという思惑によるものなので、受けのかわいそうさと攻めの優しさがまるで釣り合わず、攻めに対してのムカつきばかり感じました。受けの父親のエピソードのようなほぼ必要性のない話にページを割きすぎて、肝心なところが駆け足。受けが攻めに想いを募らせるほのぼのパートはもっと長く取ってほしかった。
受けが攻めに心酔するまでの描写がおざなりだったせいか、急に助けられて、すぐに身代わりに助けられたことがわかって、急に身代わりに差し出されて…という急展開に唖然としました。
あと黒幕の神官の思惑がよくわからない。受けを王子の身代わりにして処刑させ、実はそれは王子じゃなかったんだよ〜となったら悪者が片付けやすい、というんですがそれが訳がわからない。受けが処刑されることによって物事が万事うまくいく、という大前提が成り立たないので、黒幕がオツムの足りないアホみたいなキャラになっていました。私が参謀でもこの神官よりは上手く事を運べるわ、と思ってしまいました。(笑)

起承転結や、話の設定がスカスカだなと思いましたが、エッチシーンには結構萌えました。最初のエッチの悲壮感もよかったし、2度目の幸せなエッチとの対比もよかった。地味に絶倫な攻めもよかったし、受けの「お胤(たね)をください」にはズキュンとしました。
あとイラストの千川さんのエッチシーンの攻めの背筋がすごく素敵で見惚れました。評価の大部分はエロ関係の評価です。

6

浅い

読みながら「あれ?」と思うことしばしばでした。なんだかずいぶん拙い…と思っていたらずいぶん前の同人作品を改稿したものと判明し、納得。
お話はテンプレな上、キャラもひねりもゆるいので最近のいとう作品を読んでいると肩透かしを食らうこと間違いなし。10年くらい前の作品だと念頭に置いて読むことをお勧めします。

王子様と瓜二つの健気でかわいそうな受けの子が攻め様に救われるファンタジーでした。攻めがかなり鈍いうえにヘタレなので、受けの子は本当に救われるのだろうか?と物語とは別のところでハラハラしました。この二人は「私が悪い」「いや私が…」をエンドレスに続けてしまうタイプのようで、そんなほほえましいやり取りをじっくり読んでみたかったなぁと思います。

4

健気さにキュン

異世界ファンタジーで身分制度のある世界でのストーリー。
貴族の息子ではあるものの、母の身分が低いため家で虐げられている受が主人公。この子が本当に健気で愛おしい。
国が滅びて家中の人間が逃げ出したのに置いて行かれ、本当は殺されるところを敵国の将軍である攻に助けられる。理由は泣き弟の代わりに出来ることをしたいと言われるが、実は敵国の王子の身代わりに出来るかもしれないから生かされたと後で知る。
それでも最後まで攻に尽くそうとする健気さにキュンキュンきました。過激なセックスシーンはないのも物語に合っていて良かった。

3

受けがとにかく健気!

あらすじ:
元貴族で病人のサディア(受け)は、敵国の軍人・レゼジード(攻め)に助けられ、愛人として彼の保護を受けるとこに。
レゼジードに惹かれていくサディアだが、彼が自分を通して別の誰かを見ていることに気づき……

朴念仁の軍人に片想いする受けがとにかく健気なお話。
受けが攻め以外のキャラに拷問されるシーンが(数行ほど)あるので、苦手な方はご注意を。

サディアは、不治の病とされる「血の病」に冒される青年貴族。
サディアの家族は、敵国の侵略の前に彼を見捨てて逃亡。
敵国兵に殺されそうなところをレゼジードに助けられます。

レゼジードは、表向きは愛人としてサディアを匿い、病身の彼を手厚く看病。

少しずつ元気になり、レゼジードに惹かれていくサディアですが、ある日衝撃の事実が発覚。
レゼジードが仕える第二王子はサディアと瓜二つであり、サディアは王子の替え玉として保護されていたのでした。

ショックを受けるサディアですが、その後の発想の転換が健気受けの鑑。
自分のような病人が好きな人の役に立てるのであれば、替え玉にでも何でもなろうとひそかに決意しており、そのいじらしさにグッときます。

やがて、王子に国王暗殺未遂の容疑がかけられ、身代わりにサディアが投獄されることに。
サディアは、せめて最後にと自ら望んでレゼジードに抱かれ、王子に代わり拷問(鞭で打たれたり、焼け火箸を押し付けられたり)を受けます。

一方レゼジードはと言うと、残念ながら、サディアのことは王子の身代わりとしか思っていません。
しかしサディアを抱いて以後、彼のことが頭から離れなくなり、王子にも指摘されてようやく自分の気持ちを自覚。
牢獄で満身創痍のサディアに会いに行き、彼を助ける方法を考え始める…
という、ちょっとグズグズしたキャラクターです。

この攻めの鈍さとドライさは好みが分かれるところかと思いますが、王子の身の安全を第一に考えるのは軍人として当然のことなので、個人的には許容範囲でした。
ただ、そんな彼がサディアを好きになる理由はやや説得力に欠けるかも。
一度抱いたことで情が移っただけのように見えてしまうのは残念でした。
ラストのラブラブぶりは良かったので、過程の描写にもう少し決め手となるものが欲しかった気がします。

不憫で儚げで、でも芯の部分は強い。
そんな受けがお好きな方にオススメしたい一冊です。

9

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