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表題作テンカウント 5

黒瀬陸 無愛想なカウンセラー
城谷忠臣 潔癖症な社長秘書

その他の収録作品

  • 黒瀬くんと城谷さんと葛藤(描き下ろし)
  • ドラマCD「テンカウント3」アフレコレポート

あらすじ

「城谷さんを一番めちゃくちゃに出来るのは俺です」

二ヵ月ぶりに再会し、初めて自分の意志で黒瀬の手を取った城谷。
タクシーを拾い二人で帰途につくが、黒瀬は先に降りて、あっさり帰宅してしまう。
とっさにあとを追う城谷だが……?

無愛想なカウンセラーと潔癖症の社長秘書の恋、
黒瀬の過去も明かされるセンセーショナルな第5巻!

作品情報

作品名
テンカウント 5
著者
宝井理人 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
シリーズ
テンカウント
発売日
ISBN
9784403665141
4.2

(504)

(319)

萌々

(86)

(50)

中立

(22)

趣味じゃない

(27)

レビュー数
71
得点
2111
評価数
504
平均
4.2 / 5
神率
63.3%

レビュー投稿数71

今度は城谷さんが黒瀬くんをすくい上げる番

1巻を読んだ時の私は、こんなことを思っていました。
「黒瀬くんと出会えたことで射し込んだ一筋の光がどうか色のない世界に生きている城谷さんを色のある鮮やかな世界にしっかりと導いてくれますように」
5巻まで読んだ今では、すっかり逆転してしまいました。
どうか城谷さんが黒瀬くんに射し込む一筋の光でありますように。

黒瀬くんの過去がついにはっきりと明かされました。
それによって、これまでの巻(特に1~3巻)に張られていた伏線が一気に回収されます。
これも伏線だったのか!というものもたくさんありました。緻密に計算された上で描かれている漫画なんだろうなとは思っていたものの、予想していた以上です。
この先少しネタバレし過ぎかもしれませんので、未読の方は読みとばしてもらう方がいいかもしれません。




黒瀬くんは、城谷さんとはまた別のタイプのネグレクト家庭で育った子供でした。
城谷さんの父親もヘドが出そうなほど最低な親ですが、黒瀬くんの両親も大概なクズ親です。
本人がそのことに気付いていた分、城谷さんよりかはマシなのかもしれませんが、子供らしさは損なわれますよね…
“愛されている”という実感を得られないまま、無感情に過ごしていた黒瀬くんに「歪み」をもたらしてしまったのは近所に住んでいた〔西垣〕という男の存在でした。
彼は城谷さんと同じように潔癖症を患っていて、他人との接触を断って独り閉じ籠って生きていて、けれど何故か黒瀬くんの侵入だけは積極的ではないにしろ許していました。
黒瀬くんは西垣と知り合ったことで、自分「だけ」が誰かの特別になれる嬉しさを知ります。
だけど今まで誰にも愛されてこなかった黒瀬くんは「間違えて」しまうのです。
黒瀬くんの存在が西垣を光の方向へ向かわせた時、また独りになってしまうのを恐れた黒瀬くんは自分と一緒に今いる場所に留まってほしいと願います。(といってもこれは子供によくある自己防衛的な行動ですが…)
結果、当時の黒瀬くんの唯一の拠り所だった西垣との関係は壊れてしまいました。
大人だったら後悔にさいなまれて立ち直れなくなりそうなエピソードなのですが、良くも悪くもまだ子供だった黒瀬くんは「今度は間違えないようにしなきゃ」と西垣のような人を救うためカウンセラーになります。
そして城谷さんと出会うのですが……

黒瀬くんの過去が明らかになったことで、気になっていたいくつかの行動や言動が過去に繋がりました。
例えば、
1巻でキスしようとしてしまった後に突然城谷さんを突き放した理由
2巻で「愛」と「依存」の区別がついていないような発言をしていた理由
3巻で城谷さんが風邪を引いた夜の帰り道にぼそりと呟いた「酷いですね」の意味
4巻で自分だけを受け入れてくれることに興奮すると言っていた真意
などなど。

ついに城谷さんのテリトリーに完全に入れてもらえて傍目には幸せそうに見える朝、黒瀬くんは言います。
「俺 また間違えたんですね」
黒瀬くんの中は城谷さんの何倍も厄介そうです。
黒瀬くんの中にあるこの葛藤、正直ちょっと解っちゃうんですよね…悲しいことに。
宝井さんはこの黒瀬くんに対してどういう答えを出してくださるんだろう。

城谷さんはきっともう大丈夫だろうと思えるところまで来ました。
「気持ち悪いですか?」といつものように聞く黒瀬くんに城谷さんが返した返事と、自分から黒瀬くんの頬に手を伸ばして触れたシーンはとても大きな変化ですね。
今度は城谷さんが黒瀬くんをすくい上げる番なんだと思います。

まだ少し続くということで、まだ少し何かが起こりそうな空気を残して6巻へと続きます。

この作品、表紙もまた緻密な計算がなされているのだなぁと5巻並べて改めて思いました。
最初は一人ずつだった二人が、3巻と4巻で黒瀬くんが城谷さんのテリトリーに少しずつ侵入し、今回はその距離を一気に縮めています。
そして城谷さんの片方の目の色が黒瀬くん色になりました。
さて次回はどうなるのだろうか。

読み終わったそばからもう6巻が待ち遠しいです。

17

今回はヤバい!!

ついにきたテンカウント5巻~(´艸 `*)嬉しいです!

今回はとても...とてもエロかったです。いや、元からエロいんですが、今回は一段とエロかったです。ついに...繋がっt(ry
黒瀬くんの過去も明かされました。黒瀬くんにもこんな辛い過去があったんですね...。びっくりしたのは、黒瀬くんは小さな時でも黒瀬くんでした。どこでそんなこと覚えたのか気になります。

最後にある女の人が出てくるんですが...もしかして...? と、ここで5巻は終了してしまいました...。うああ6巻どうなるんだろ...今から次巻が楽しみです。

14

王道

多くのBL作品において、エロは大切な要素の一つだと思いますが、この『テンカウント』ほど、エロ場面がクライマックスの効果を発揮し、読者の拍手喝采をもって迎えられる作品を、私は知りません。

水は、渇いた者に与えられるとき、最もその価値を大きくするもの。

エロいことなんて関係なさそうな、綺麗で格好良いキャラクターが、シリアスな話の過程で少しずつ見せてくれるエロ場面を、私は、ここに至るまでの巻でも、慈雨のように受け取ってきました。

エロ小冊子目当てに、聴く趣味もないCDを買ったこともあります。

そんな私にとって、このたびの本番エロ場面は、まさに砂漠で巡りあうオアシスのごとくでした。

なぜ、こんなにも「エロい」と感じられるのか。心惹かれるのか。

受攻二人の関係が、潔癖症患者とその治療者という、緊張のなかにあること。

治療と称してえっちなことしてええんか、という(読者が感じる)禁忌の念、背徳感。

『テンカウント』を読むと、BLのエロは「萌え」に奉仕するためにこそ、あるんだと納得させられます。

エロが、作品の中で最大限に生かされている。

私がこの漫画を王道中の王道、と評する所以です。

14

一番嵌ってる商業

テンカウントはずっと好きでイラストも内容も何もかも全部好きです
今回もとても良いシーンを堪能させてもらいました
次巻も楽しみです(^.^)

今回のは3月にアニメイト限定ラバスト付き特装版を予約して5ヵ月以上待ったのでさらに読んだ時の嬉しさというかなんというか
ここまで、一般に広がる、知ってもらえる??BL作品ってこの他ないと思います

今回ちょっと城谷さん成長した、、と思うので、、
次巻でもっといろんな面で(意味深)成長したところを見せてもらいたいと思います……(意味深)

ラバストも城谷さんと黒瀬くん両方揃って、にいてんごフィギュアもふたりとも後ろ姿が、可愛すぎて毎日机の上でキュン死)))

これからも、応援してます

9

素直になった城谷さんには誰も勝てない。

前巻の、エレベーターのキスから、次の巻こそはラブラブエチが拝めるはず!と首を長くして待っていた5巻。とうとう読めました〜!
以下、ストーリーには触れず、思ったことだけを読み終えた勢いのまま、書いています。まだお読みになっていない方は、飛ばしてくださいませ。

城谷さんが勇気を出して一世一代の告白をしようとしてるところで、黒瀬くんが城谷さんの髪に触れるとこ!すごいよかった!そこで動揺する城谷さんにも萌え!でも黒瀬くん、そこは黙って聞いてあげろよw と思わないでもない(笑)
城谷さん、「俺のこと……めちゃくちゃにしてくれるんですよね?」って!!待ってたよ!そのセリフ!黒瀬くんと共に!(笑) やっと素直になってくれたか!
対する、黒瀬くんの「城谷さんを一番めちゃくちゃに出来るのは俺です」には震えました…。これぞ、攻めの極み!攻めの中の攻め!

そしてとうとう…2巻からわりと激しいエロをしてたのに、ここまでが長かった!黒瀬くんの「部屋、あがってください」に、鼻血噴き出そうでした。

足を舐められて黒瀬くんの顔を蹴り飛ばしてしまった城谷さん。えっ、今蹴り飛ばした…!?と思ったのもつかの間、黒瀬くん、興奮してる……。。。
変態か。変態がいる。
その顔を見てドキッとした城谷さんにも萌え//

黒瀬くんがエチの最中、ですます調とタメをまぜて話してるの、個人的にすごく好きです。「自分が嘘つきだって、少しは自覚しましたか?」って言った次に、名前を呼ばれて、「何?」って聞くところとか。「何ですか?」じゃなくて、「何?」なんですよね。距離が縮まった感じがして好きです。
あと、どのマンガでもそうですが、攻めがちろっと舌を舐めてるのが大好きです。嫌いな方もいらっしゃるかもしれませんが、5巻でも黒瀬くんが舌なめずりしてて嬉しかったです。

またもや唐突に始まる過去編。今度は黒瀬くん。
正直、物足りないです……もうちょっとエロシーン欲しかった…!
黒瀬くんの過去も、物語を進める上で欠かせないとは分かっているのですが、興奮がね!収まらないよ!
黒瀬くんの過去も、やはり闇が深いです。いかにして汚れきった黒瀬くんが仕上がったのか…?
私には、西垣さんに対する後悔が、城谷さんへの思いを形作っているように思えて、正直あまりいい気持ちはしませんでした。
カウンセラーになったきっかけが潔癖性だった西垣さん、というところまでは動機として不自然ではないし、いいことだと思うのですが、城谷さんを好きになった理由が、元々は西垣さんへの思いだとしたら、城谷さんだって、いい気分はしないと思います。

エチしたあと、城谷さんを見るなり黒瀬くんが、「俺、また間違えたんですね」って言ったシーン、私には意味が分かりませんでした。何を間違えたの?どうするべきだったと思ったの?他の方の意見もぜひ聞きたいです。困惑してるので。
一方、城谷さんは大人な対応ですね。これまで城谷さんはずっと黒瀬くんに翻弄されてるように見えてたので、初めてじゃないですか?こういう、城谷さんが黒瀬くんを気遣って言葉を引っ込めるような姿勢をとったのは。
でもそんなことよりキス!キスしようとしたよね、城谷さん!やっぱりキスしないエチってなんとなく物足りない感じがします。黒瀬くんのでこちゅーを城谷さんが拒絶しなくって、よかったです。

最後の女の人は…城谷さんのトラウマの原因の人でしょうか。黒瀬くんのお母さんといい、このマンガに出てくる女の人はろくな人はいませんね。

はっきりしないんですけど、城谷さんは、黒瀬くんに「好きです」って言ったっていう認識でいいのかな…?と思ってたら、最後の方で「カップルじゃないんだし」って城谷さんが言ってて、??ってなりました。
エチまでしたのに、めちゃくちゃにしてもらったのに、カップルではない、という認識らしいです。まあでもこれまで散々、エロいことはしてたんだし、お互いに確認しないだけで、両想いなのは暗黙の了解なんでしょうね。

8

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