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表題作うちの嫁がすごい~だって竜神~

海渡脩平,実家の漁村に帰ってきたカメラマン,25歳
蒼波,島の神事で贄を捧げられている竜神

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

生贄になるはずが、祠で出会ったのは手のひらサイズの竜神様!? 人型でも愛くるしい竜神・蒼波のため、脩平は祠通いを続けるが…

作品情報

作品名
うちの嫁がすごい~だって竜神~
著者
淡路水 
イラスト
駒城ミチヲ 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576160665
3

(30)

(2)

萌々

(10)

(11)

中立

(2)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
7
得点
85
評価数
30
平均
3 / 5
神率
6.7%

レビュー投稿数7

竜神さまの可愛さにKO

あらすじに書かれている「手のひらサイズの竜神様」と、可愛らしい表紙につられ購入。

ざっくり内容を。すみません、ネタバレしてます。



海沿いの小さな集落で生まれ育った脩平(攻め)。
集落一体同じ名字で親戚同士という閉塞感のある村が嫌で東京へ飛び出した彼ですが、その集落の長でもある祖父の具合が悪いと連絡を受けしぶしぶ村へ帰ります。
脩平の家の近くには祠がありそこに竜神さまが祀られているのですが、帰郷した際に聞かされたのはその竜神さまに一族から生贄として一人差し出さなくてはならないということ。
そしてその生贄としていとこの産んだ赤ちゃんが選ばれたと聞き、脩平は自分が生贄になると自ら名乗り出て本当にいるのかと半信半疑な気持ちで竜神さまのところへ行くのですが、そこで出会ったのは、本物の、でも想像をはるかに超える可愛い竜神さまで…。

というお話でした。

何というか、既視感のあるお話でした。
昔ながらの風習に固執する、狭い田舎の集落。
人々の信仰心が薄れるに従い、弱ってしまった竜神さま。
イメージとはかけ離れた可愛い容貌を持つ「神さま」。
よくあるお話というか、なんというか。

でも、この竜神さま・蒼波(受け)が可愛すぎるんです。
竜の姿になると70~80cmのぬいぐるみサイズであるとか。
女性にも見間違えてしまうほどの可愛い容姿とか。
チーカマが大好きなところとか。
脩平が子どものころから、ずっと脩平のことが好きで、彼のために自分ができることを何でもしてあげたいと思っているところとか。

1000年も生きてきた蒼波の孤独とか、彼自身の持つやさしさとか、そういうところも書かれていてウルっとし、そして蒼波の脩平への健気な恋心に萌え、何とも優しい雰囲気のお話でした。

エチの方も甘々でエロエロでした。
脩平と関係を持つまではまっさらさんだった蒼波ですが、脩平にねだられるままエロいことを言ったりする蒼波が何ともエロ可愛いのです。

竜神である蒼波と人間の脩平との恋の結末はどうなってしまうのかなとちょっとドキドキしながら読みましたが、ああなるほど、そう来たか。というオチでした。
ご都合主義感はあれど、それでも幸せそうな二人に安心しました。

あと、頑固で頭の固い(と思っていた)脩平のおじいちゃん。
ナイスでしたねえ。おじいちゃんも蒼波にメロメロなので、この二人の行く末は安泰でしょう☆

挿絵も可愛らしくて、このお話にとても合っていました。

甘々で、気持ちがほっこりする可愛らしいお話でした。

11

地中海では一寸違う

一口に言えばあとがき通りに甘いお話でした。
甘さの種類を当社比で言えば月餅レベルではなく
米こうじ100%の甘酒レベルと言う感じかなと。
悪い感じの後味が残る甘さではないと感じます。
そう言う部分も含めて勘案しますと、この物語は
ヨーロッパの童話が好きな方の口には恐らく合い難い
かなと。イギリスのマザーグースが好きな方の口にも
多分合い難いでしょう。
では日本の民話が好きな方の口に合うかと言えば
それもすんなりとは言い難い。
御利益話を裏表なくそのまま受け止める方の口に
なら甘露となるでしょう。

なんとなくしまなみ海道辺りを舞台と想定しつつ
読んで戴きたい、そう言う一冊です。

3

竜神様が可愛い

チーカマが好きな竜神様の出てくるファンタジー。とにかく竜神様がチーカマが好きなのが可愛い。幼いころから好きだった主人公のために尽くして、とっても健気。
「嫁」となっているけど実際に結婚するわけではないです。また女体化するわけではないので地雷の人も大丈夫。全体的に軽い作風なので可愛い作品が読みたい時にいいかも。
そして意外とエッチシーンが多め。竜神様は初心だけど中々に乱れてます。決して、そればかりというわけではありませんが。

9

ちっちゃい竜神様に癒される一冊

あらすじ:
故郷で行われる儀式のため、数年ぶりに実家に帰ってきたカメラマン・脩平(攻め)。
祠に祀られる竜神の生贄に、生まれたばかりの子どもが捧げられようとしていることを知り、自ら身代わりを願い出ます。
祠にて出会った竜神・蒼波(受け)は、手のひらサイズの何とも可愛らしい神様で…

物語の舞台となる脩平の故郷は、魚村にある小さな集落で、住民は皆同じ苗字で親戚同士という非常に狭い世界。
昔からの竜神信仰が残っており、天災が起こらぬよう、祠に女性や子どもを生贄として捧げることがしきたりとなっています。

脩平は、そんな集落の長一族に生まれながらも、故郷の閉塞的な環境を嫌い、長らく集落から遠ざかっていた人物。
赤ん坊の代わりに自分が生贄になる等、正義感が強く男気あるキャラクターです。

そんな脩平が祠で出会った竜神・蒼波は、手のひらサイズの小さな竜で、想像とは全く違う愛らしい姿。
長髪の美人(♂)にも姿を変えることのできる蒼波は、性格も非常に温厚で、人間が大好き。
脩平のことも幼い頃から見守っていた、と嬉しそうに打ち明ける様が可愛いです。

いったん祠から実家に帰った脩平は、生贄など要らない、という蒼波の言葉を家族に伝え、その後もたびたび蒼波に会いに行きます。
穏やかな日々を過ごす二人ですが、親戚の中に、金鉱脈採掘のため社を取り壊そうとする人間が出てきて…。

人の信仰心の低下によりミニ竜になっていた蒼波が、人々を守るため全ての力を放出するクライマックスの展開が感動的。
もちろん、力を使い果たして消滅…なんてことにはならず、脩平と末永くラブラブに暮らすことになる大団円のラスト。
気難しそうに見えた脩平の祖父が、じつはただのツンデレで、特に蒼波にデレデレしている姿にも和みました。

一部を除いて悪人キャラは登場しない、ほのぼの甘々なファンタジー作品でした。
目新しい設定・意外な展開等はありませんが、サラリと読めて癒やされる一冊です。

5

カメラマン×龍神さま

漁村で育った脩平(攻め)は、とあることから離れ島に祀られている龍神さまの生贄になることに。存在も信じていなかった脩平の目の前に現れたのは、80センチくらいの可愛らしい龍だった。人型にもなれる、ぽややんとした龍神・蒼波(受け)は長い年月を1人で生きてきたという。俄然庇護欲が芽生えた脩平は、蒼波と一緒に入れる方法を模索し始めるが…。


まず、情報ページのあらすじに「手のひらサイズの龍」って書いてありますが、実際はもっと大きいです。本の裏表紙に書いてあるあらすじでは「ぬいぐるみサイズ」と書いてあったのですが、手のひらサイズとぬいぐるみサイズではかなり印象が違いますよね…。

それはさておき内容についてですが、個人的にあまり攻め視点の小説は好きではなく、その好きではない要因が結構顕著に現れた作品でした。
受けの意思がはっきりせず、攻めが受けの外見を見て可愛い! って思ったりするようなのが苦手なのです。可愛い可愛いって思ってたり、守ってやりたいと思ってたり、そばにいてやりたいと思ってたり、そういうのにあんまり感情移入できないのですよね…。
あ、龍神さまは可愛かったです。ぽやんとしてるしイラストも可愛いし、健気で頑張り屋でした。こちらの視点の話だったらもうちょっと萌えられたのにな、と思います。

個人的好み以外でのマイナス点は、ちょっと攻めが情けなすぎたこと。自分には才能がないんだーとウダウダ言って受けに慰められてるのも情けないし、悪者叔父に2回も殴られても何の反撃もできない。しかもそのうちの1回は受けにかばってもらってる。権力者の祖父にも口でしか楯つけず、意見を通せず尻尾巻いて逃げる。
ラストも攻めの力不足で受けが消滅の危機に陥る。結果的に丸く収まりはしたけど、そのハッピーエンドに何ら攻めが役立ってない気がしました。
評価的には「中立」なのですが、個人的な好みによるマイナス点があることを考慮して萌評価をつけます。

4

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