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表題作叛獄の王子

同時収録作品エラスムスの調練

あらすじ

享楽の園、ヴェーレの宮廷で日々繰り広げられる響宴。
隣国アキエロスの世継ぎの王子デイメンは、腹違いの兄に陥れられ、ヴェーレの王子ローレントの前に奴隷として差し出された。
手枷と首枷をはめられ、氷の心をもったローレントから屈辱的な扱いを受けるデイメン。
しかし彼は心の自由を失ってはいなかった。

そんなある日、己のうかつさから鞭打ちという罰を与えられ、ローレントにさらなる憎悪を抱くデイメン。
しかし自国の民を救うため、彼はローレントの前に跪くのだった――。

宮廷内で蠢く陰謀と愛憎。ふたりの王子の戦いが、幕を開ける。

作品情報

作品名
叛獄の王子
著者
C.S.パキャット 
イラスト
倉花千夏 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
モノクローム・ロマンス文庫
シリーズ
叛獄の王子
発売日
ISBN
9784403560262
4.4

(119)

(86)

萌々

(14)

(6)

中立

(10)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
15
得点
514
評価数
119
平均
4.4 / 5
神率
72.3%

レビュー投稿数15

素晴らしいです!!

原書で3巻+番外編3篇読んでからのレビューです。
本の感想を書くのは初めてなのですが、あまりにも素晴らしいシリーズなので、
想いたけをぶつけたくて書いています。

現時点で、日本語ではまだこの一巻目しか翻訳されていないのですね。
一巻ではあまり話は進まず、BL的要素もあまりないです。

2人が話す度、緊張感があってハラハラします。
王子ローレントと奴隷デイメン(元王子ですが)という立場で、
ローレントは美しいけど、氷のように冷たくそして高慢です。1巻ではデイメンを理不尽に虐げます。デイメンは真っ直ぐで正義感があってたくましい人。全く正反対の二人です。

1巻目ではローレントのデレはほとんどありませんし、デイメンもローレントから逃れることを考えていて、ラブには程遠いです。(デイメン視点で語られていて、ローレントの金髪碧眼の容姿が好みのことは明らかですが。)

2巻目以降に、本当に少しずつ2人の関係が良いものへ変化していきます。変化の過程がゆっくりでじれじれします・・・!
世界観がしっかりしており、中世を舞台にした壮大な映画を見ているような気分になります。
ファンタジー好きにはたまらないですし、ドラマのゲームオブスローズを見て以来の興奮でした。

英語力がほとんどないですが、それでもこのシリーズが面白すぎて、余暇を全てこのシリーズに費やして一気に読みました。それくらい好きです!!一番好きなBLかもしれません!!
2人の関係性が大好きです♪
日本語で3巻目まで出たら、ぜひ日本語で読み返したいです!!

17

序破急の「序」

恋愛はそっちのけでもいいからちゃんと民と誇りのために戦う為政者が見た~~~い!!できれば金髪碧眼で!!と日頃から思っていたのでムチャクチャに最高でした……
恋愛以外にしっかりとした目的があり、展開の主軸はそっち寄り。骨太な物語にBLっぽさが噛み合っている……みたいなのが好きな方には特におすすめです。(2巻以降はちゃんとBL感も出てきます)


金髪碧眼で細身、絶世の美男子だけど冷徹で弁の立つ策士、ローレント王子。
真っ直ぐで心優しいけどローレントの国と対立する国家の元王子、現奴隷のデイメン。

ふたりの「王となるべき男」が対立しいがみ合いながらも双方の国家を救うために奮闘する……というのが大まかなストーリーです。
こちらの「叛獄の王子」はシリーズ1作目で、全体の物語の「序」の部分。出会いの物語と割り切って、甘々な展開やエロはあまり期待せず、魅力的なキャラクター造形と重厚な世界観、そして陰謀渦巻く王宮での剣なき戦いを楽しんでいただきたいです。
ある程度カップルっぽくなってくるのは2巻(の後半)からだ……! 舞台となる架空国家の文化設定はかなりドスケベなのでそこは1巻から期待して大丈夫です。

キャラの話になるんですが、とにかく受けのローレントが『強い男』なのが最高です。見てくださいこの表紙のラスボスポジション……!
打ちのめされない、泣かない、自分の過ちをしっかりと受け止める、助けを求めない、いつもまっすぐに背筋を伸ばして立ち、どんな状況でも必ず自分に余裕があるように見せかける。弁舌に長け、ひとたび敵とみなせば口だけで徹底的に相手を追い詰める。張り巡らせる策は幾重にも。
もちろん攻めのデイメンも『強い男』です。肉体的に優れているのはもちろん、慈悲深く正義感にあふれ、自国の民を何よりも大切に想う。真っ直ぐなぶんやや考えが至らないところはあっても、先を見据えて怒りを飲み込む聡明さがある。
そんな『強い』ふたりが対立し、たまに共闘し、時にはすれ違いぶつかり合いながらも認めあっていく様は最高の一言です。(しっかり認め合うようになるのは二巻以降ですが……)

1巻では基本的に敵国から贈られた奴隷であるデイメンの視点からの描写になるので、ローレントは終盤までかなりの悪役として描かれます。ただそれはあくまで宮廷での腹芸に慣れていないデイメンによる評価であり、ある程度行間を読めばローレントが非常に思慮深く誇り高い存在であることがわかるようになっています。

これは文章の妙だと思うのですが、基本的にこの巻では『ローレントや執政の動作の理由』がはっきりと描かれることはないです。なぜならデイメンが理解できないから。
しかし彼らの視線、手の震え、服の乱れや表情などなどは非常に雄弁な心理描写でもあります。是非、何を考えているのか推察しながら読んでみてほしい……!
そしてそれが巻を重ねるごとにデイメンにも察せるようになっていく心の接近を楽しんでほしい……!

今はシリーズ3作の「序破急」を一気に楽しめるタイミングでもあるので、ふたりの王の行く道をぜひ一気に駆け抜けてみてほしいです!

11

1巻は序章

是非全巻読んでほしいです!
翻訳という読み辛さもあって挫折しそうになるかもしれないですが、ぜひ全巻読むことをお勧めします。
BL要素は薄いけど、え、そうなるの?というワクワク感が素晴らしかったです。
ファンタジー好き、強気な受け、受け攻めともかっこいいのが好きな人はぜひ!

6

まだシリーズ通して読んでいません。1巻までの感想です。後半に、通して読んでから追記をしようと思ってます。

多分シリーズ通して読めば、一大巨編なんだろうなと思うのですが、この1巻はまだまだ序章で、いよいよやっと始まるぞ…ぐらいの雰囲気で終わります。
これ以上この雰囲気が続いたら読むのがキツイぞ…と思った頃の暗殺騒ぎで、そこからはサクサクっと読めました。翻訳モノが苦手な割には嫌気もささず集中して読みきれたのは、しっかりした世界観が興味深かったおかげな気がします。文体はやや読みにくいところもありつつ、翻訳モノだから仕方なし(2巻ではすっかり慣れました)。

最後に収録されている外伝、カリアス…って気持ちになりましたが、シリーズ読み進めていけば彼の再登場があるのかな。ないのかな。カリアスは他より早く"それ"を知り行動を起こしたということですよね。

追記:シリーズを、夏の離宮まで読み切りました。いやー最高としか言いようがありません。シリーズ物でもなるべく単体で評価つけようと思ってますが、こちらに関しては1巻だけで萌2、シリーズ読了後振り返って神で。1巻で棚上げしちゃう方がいるのかどうか分かりませんが、シリーズ全部買って一気に読みましょう!!

4

読んでよかった

3巻まで既読でのレビューです。

全て読むのに非常に時間がかかってしまいました…内容がしんどい!10ページ読んではひいひい言って休憩して…なんとか読み終わりました。次々と生死を争うような試練や、周りの人達の死などが襲ってくるため、精神が健康な時に読むべき本ですね。

読書好きには非常におすすめです。映画化してほしい…とても読み応えがありました。伏線の回収が見事で、最後までえっ、そういうことだったの…が止まらなかったです。
やっとBLっぽくなったときに、ようやく、あっこれBLだった…と気付くような本格的なファンタジー、王子と執権との王座の争いのお話でした。

キャラについて、読むにつれてローレントがかわいい!初めの頃、デイメンの主観から見ると、怜悧で冷血で、本当に人の血が通っているのか、というほどのキャラですが、彼は本当にかわいいです。読了後のイメージは、最初受けたイメージと一変します。

そして倉花千夏先生のイラストが本当に美しかったです。BL要素の強いイラスト、描くのかな…?と思っていたのですが、描いてくださってます…。挿絵も最高でした。

後半になるにつれて二人の関係に甘さが加わってくるので、一巻を読んでしんどくなった方にも、わりとずっと二人の周りはしんどいですが、ぜひ通読していただきたいです。
3巻を読了時のカタルシスというか…恐らく大抵の方が読んでよかったという気持ちになれると思います。

4

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