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表題作ライオンさんの奪還計画

難波明久,30歳,弁護士
今牧勲,30歳,小児科医

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

恋愛に淡白な弁護士の難波が唯一忘れられない大学時代の恋人・勲と再会。今は小児科医となった彼はあの頃よりも美しくなっていて…?

作品情報

作品名
ライオンさんの奪還計画
著者
神香うらら 
イラスト
花小蒔朔衣 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
狼さんはリミット寸前
発売日
ISBN
9784344837256
3.5

(30)

(4)

萌々

(9)

(16)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
6
得点
105
評価数
30
平均
3.5 / 5
神率
13.3%

レビュー投稿数6

不器用な大人同士の再会愛

弁護士の明久(攻め)は、自分の身勝手と諸事情で8年前に別れてしまった勲(受け)のことをいまだ忘れられないでいた。しかしある日、偶然病院で勲と再会する。実家の経営する病院を継いだはずの勲は、その地方病院で小児科医をしていた。今度こそは勲を自分のものにし、二度と手放さないと心に決め、猛アタックを開始する明久だったが…。


『オオカミさんはリミット寸前』のスピンオフです。そちらの主役攻めも出てきますが、未読でも何ら問題ありません。
今作は22歳のときに別れ、8年ぶりに再会した、30歳同士の弁護士×小児科医の再会ものです。

珍しいことに、別れを告げた攻めのほうの視点の作品です。個人的には受けの視点の作品が好きなので、これが逆だったらよかったのになぁ、とはちょっと思ってしまいました。好みの問題だけでなく、振った相手と再会、よりはわけもわからず振られた相手と再会、のほうが萌えた気がしました。
あと攻めが、好きなのに別れた受けをずっと忘れられなかったと言うんですが、別れていた間もセフレ的な女性はずっといたのがあまり誠実でないイメージでした。2年ほどはそういう相手もいない、とかエラそうに言ってるのがなおさらムカつく。そのくせ受けに彼氏がいるとかいたとか聞いたら腹を立てるのが小物だなぁと思います。結局受けは、攻めと別れてからかなりそれを引きずって、恋ができないどころか精神的にズタボロだったらしいので、その一途さとの比較でますます攻めに対する評価が下がりました。

くっつくときのハプニングも、いきなりすぎてドキドキだし、えっ何この展開、と混乱したりで、くっつくまでは萌くらいかなと思って読んでいたのですが、くっついたあとがすごかったので萌×2評価にしました。神香さんらしいつゆだくのエッチは良いし、遊び人モテ男の攻めの余裕のなさや暴発は萌えるし、何より受けの「おもちゃで遊んでた」告白にはタギりました。清楚な受けだと思っていたので、そのギャップに攻めならずともノックアウト。
このエロは一見の価値ありだと思います。

7

キスしながら って好きー

狼さんは を読んで、かなり好きだったので、こちらも と思いget。
何が好きだったかというと 周りの情景がいろいろ書き込まれていて、
実際にその場所の風景が目に浮かぶようで、とても楽しかったから です。
後 挿絵の花小蒔先生も大好き!
今回の挿絵も、他のお姉さまには少々NGくらっている攻めさん、そのイラストが超好みでよかったです~。

で、その攻めさん。
商社マンから弁護士へ転身。(すげーありえねー)
転身の理由が、上司から身を固めろだのなんだのうるさかったら嫌だから手に職つけたということらしい。用意周到じゃん。
受けさんは小児科医。お父さんが病院持ってて、それを継ぐと思ってたのに、その病院がつぶれちゃった。で、別の病院で勤務医として働いている訳。おいおい、病院つぶすなよ。
受けさん 割とコミュニケーション下手らしく、大学時代に攻めさんがかいがいしく面倒みてて、そのうちに口説き落としちゃってたという次第。
受けさんはもう攻めさんラブラブだったのに、一生ずっとそばにいる?という話になった時にびびって逃げちゃった攻めさん。
うっかり再会してしまって、忘れられずにいたもんだから、よっしゃ逃がすものかとばかりに頑張っちゃうお話。
頑張って少しずつ少しずつ歩み寄ってく感が私としては安心。
最後のキスしながら幸せそうに笑ってる二人の図が、こっちも幸せ感満点~!
最後の最後までエッチシーンはないですが、いったん始まったら
おとなしいと思ってた受けさんが結構積極的で あらびっくり でした!
読後感が、私はよかったです。



3

スピンオフとの事でしたが☆

すみません、『狼さんはリミット寸前』という作品の
スピンオフとは知らずに読ませていただきましたが
私としては問題なく楽しめました!

弁護士になった難波は、恋には決して本気になる事なく
ただ楽しめればいい程度のものでした。
大学時代、唯一同性の恋人だった勲以外は…。
嫌いになって別れたわけではないからこそ
8年経った今でも忘れられず後悔の念から逃れられません。
不慮の怪我で検査に訪れた病院で
奇跡とも言える勲との再会を果たしますが
当然勲の態度は温和なものではなくて……。

元サヤって、リアルで考えると私にとってはほぼありえませんww
特に、勲の立場だと、捨てられた男に対して
また恋心って持てるものかな!?って思ってしまったのですが
難波の作戦勝ちというか、誠実さの見せ方が上手かったというか…。

難波も勲も若さ故、自分の想いを優先させるようなところがあり
勲は人生のパートナーとして難波とずっと付き合いたいことを、
難波は、好きだけどそんな覚悟が出来ず逃げたくなっていたこと、
かみ合わない為に訪れた破局には勲の父が関与してるとは
勲は思いもしなかったのでしょう。

再会して早速食事に誘う難波に対して
レンタル彼氏を頼んで誤魔化す勲の気持ちはとても理解できました!
いまだに一人だなんて思われたくないし
軽々しく誘ってくる鼻をへし折りたいって私も思いましたからww
バレるのが結構早くて驚きましたが
それからが勝負と言わんばかりに難波は押します!

難波からしてみると、後悔を二度と繰り返したくない、
心から愛せたのは勲だけだと気づき
普段は冷静で臨機応変な自分が嘘のように
ついついガッツいてキスしてしまった事も微笑ましかったです。
勲の前でみっともなくなりたくないけど
うまくコントロールできないのは
もうなりふり構っていられないから仕方がありませんよね。

デートで訪れた動物園のライオンはただ寝そべってばかりいるのに
「(難波は)動物園のライオンだな」なんて言われて内心憤慨し
野生のライオンだってとこ見せてやる!って
言葉のとらえどころが違っただけですが
勲が難波を褒めていたのは嘘じゃなかったのが可愛かったです。

大学時代から勲に構いまくって過保護気味だった難波、
それでも将来の約束となると尻込みしたのは
ある意味人間らしさが出ていたと思います。
だからといって別れを切り出したのは
全部本心ではないとはいえ
勲が気の毒でなりませんでした。
ずっと愛されてると思ってたのに苦しかっただろうなーって…。

勲の父の弁明もあり、納まるべきところに納まりますが
悲しんで立ち直れなかった勲の日々を思うと
すんなりプロポーズを受けられないのも無理はないかな。

でもそこはこれから長い年月をかけて
難波がとろけさせるんでしょうけども☆
二人に今後どんな困難が訪れても
一緒に乗り越えていけますように!

6

こじつけ感が気になる

前作「狼さんはリミット寸前」が「神」評価だったので期待しすぎていたことは認めますが…それにしてもちょっと残念な感じでした。時系列的には前作と平行して起こっている出来事で前作を知らなくても読めるお話になっています。

各場面の台詞や小道具やエロスに惑わされて雰囲気で読んでいて、ふと「…で、二人は何をこんなに悩んでいるんだっけ」と思ってしまう作品にたまに出会いますが、この小説もそうでした。同じ再会モノで両片思いなのに前作と何が違うのか…理由を考えました。

一つは、途中、動物園でライオンと羊に擬えるくだりが強引すぎて違和感があったことです。そこまでタイトルにこじつけなくてもいいのでは…。キャラクター的にも、前作は直球の表現がなくとも攻=オオカミ、受=ウサギというイメージがすんなり浮かんだのですが、この二人は正直、ライオンとも羊とも感じませんでした。※個人の感想です。

もう一つは、二人ともかなり打算的に思えて好きになれなかったことです。もっと直球で行けばいいものを、肝心なことは言えないのにお互いに相手を試すようなことばかり言ってませんか。対等に鞘当を楽しむ関係ならそれもまた一興ですが、自分が傷つかない方を選んで行動しているのがどうにもモヤモヤしました。

評価は、雄大が元気そうだったことと、お道具エロスがなかなか良かったので(結局そこ?)、★1つプラスで「萌」です。

1

受けが可愛い

「狼さんはリミット寸前」で、攻めが在籍する法律事務所の男前な先輩弁護士として登場していた難波さんのお話。
スピンオフ作ではありますが、カップリングが独立しているので前作を読んでいなくても問題なく読めるかと思います。
前作で非常に気になっていたモテ男の難波という男。
彼のお相手と恋は一体どんなものなのだろう?と、期待値大で読み進めました。

物語の始まりが別れ話からって、インパクト大ですよね。
攻めの難波から始まり、受けの勲視点…と、回想も交えながら両視点で進みます。
誰に対してもスマートな態度の難波の恋愛は、大学時代に付き合っていた勲との自ら終止符を打った恋に未練と後悔をたっぷりと残したものでした。
超絶不器用な大人たちの両片思いが、8年ぶりの再会をきっかけに再び動き始める。
のですが、個人的に攻めの難波が思っていたよりも魅力的な人ではなかったのが残念。
キャラクターとしてはとても好きな雰囲気なのです。
しかしながら、自分が一方的に振った勲のことが忘れられないなんて言いながら、別の人とも軽くほいほいっと付き合っていたようですし、勲の気持ちに尻込みしたくせに再会してやっぱり好き!なんて虫が良すぎます…
勲に対しての誠実さがあまり感じられなかったのがマイナスポイントでしょうか。
難波視点だと、勲のことをどう好ましく思っているのかについてや必死なことは伝わるものの、なぜか応援したくはならない。
むしろ、ぺしゃんこになるくらい振られて傷を負ってほしいなんて思っちゃう。
学生時代当時に何も聞かされないまま、自身には全く非がないのに曖昧な理由で振られてしまい、再会した途端にアプローチされ…と、今作は受けの勲に同情してしまった。
そりゃあ、なかなか難波の言うことを素直に信じられるはずもないよなあなんて。
うーん、ラスト付近でようやく楽しく読めたかも。
このカップルは受けが勲じゃなかったらだめだったと思う。
お話のテンポも含めて前作の方が好きだったな。

と、いまいちすっきりとしない部分はちらほらあるのですけれど。
もうねえ、ベッドでの勲が可愛すぎましたね。
清楚なのにおもちゃを使って自身を慰めていたことも、清楚なのに可愛く積極的に乱れちゃうギャップも良かったです。
神香先生の書かれる受けは本当に攻めと読者を煽るのが上手い。
受けが可愛いかったので、中立寄りの萌評価で。

そして、前作から引き続き"花岡市"という、彼らが暮らす土地の景色が浮かんで来るような風景描写がとっても良い。
思わず頭の中で想像したくなるような描き方が素敵だなあ。

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