奈落の底で待っていて

naraku no soko de matteite

奈落の底で待っていて
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神12
  • 萌×216
  • 萌10
  • 中立6
  • しゅみじゃない4

32

レビュー数
8
得点
160
評価数
48件
平均
3.5 / 5
神率
25%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
新書館
シリーズ
ディアプラス文庫(小説・新書館)
発売日
価格
¥620(税抜)  ¥670(税込)
ISBN
9784403524011

あらすじ

借財の形に妓楼に売られた伯爵令息の馨。
初夜を競り落とした客は実業家となった学院時代の同窓生・千尋だった。
恩讐の果てに花開く至極の恋。

表題作奈落の底で待っていて

朝倉千尋,学院時代の同窓生で実業家,23歳
小花衣馨,妓楼に売られた伯爵家嫡男,23歳

その他の収録作品

  • あとがき

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レビュー投稿数8

泥中の鶴となんだかダークヒーロー

苦界に堕とされても汚されない受の美々しさと、偏愛し過ぎてネジがぶっ飛んでる攻のコントラストが絶妙。色欲で表現されているけれど つまりは「天女に縋り付く衆生の図」受けの神々しさと半分闇落ちしている感のある攻め様のダークヒーロー的格好良さに酔いました。続編読みたいです。

2

ワンコというには・・・・

執着攻がおいしい一冊だと聞いての衝動買いww
相川らずネジが一本ならずもろもろ抜けてる攻が素晴らしい。
何故ここまでに執着するのかという心理がいまひとつわからないワタクシではありますが、
ま、「待て」がデキル犬はいい犬だとおもうのです。
なんのこっちゃい。

お話はといいますと、
もともと華族に生まれた受が借金のかたに遊郭へ。
これからたくさんの男たちに身体を開きつらさに耐え
借金を返していくのだ。そう思っていた矢先。
早々に登場した攻のインパクトww
「姫」と呼ぶその「姫」がすごく違和感というか、、、正直気持ち悪かった。
ワンコは好きだ。執着は好きだ。一途な攻は大好きだがしかし。
受を「姫」と呼び、ひどい言葉でなじられて喜び。
莫大な財力にものを言わせて受を買い入れる。
誰にも触れられないように。丁重に。

故に、全体的にさほど遊郭らしくないというか
遊郭ものにしては。。という感じでした。
いかに攻が受に尽くしているかというところが見どころでしょうか。

受はといいますと「ひどい目にあいたい」「客を取りたい」
大好きだった義母とのアレコレ。続き
自らも同じように・・・と願い。
ただちょっとインパクト的には弱かったかなと思うのでした。

思っていたよりサラっと読了。
どちらかというと、薺サイドの方が純粋に楽しめそうな気はしなくもないなと最後思いました。

ともあれ、笠井センセの絵柄の美麗さに感服。
それだけで満足なのですが、
何より、笠井センセの描く攻の目が個人的にはすごく怖いのですが
この執着攻にすごくマッチしててよかったです。

4

執着男前攻めと思いきや、病みワンコM

初読み作家さんです。
つい、笠井あゆみさんの美麗イラストに惹かれ、
予約してしまいました。
イラストでは分かり難くて残念ですが、表紙では
ちゃんと受けは胸ぺったんこの男性です。
相変わらずのぷっくりしたピンクの完勃ち乳首が麗しいです♪

◆◆◆

≪CP≫
学生時代の同級生・千尋 × 元華族の男娼・馨
≪あらすじ≫
華族から身を堕とし、男娼として陰間の妓楼に売られた
主人公の馨(受け)。
その初夜を大金で競り落としたのは、
かつての同級生・千尋(攻め)でした。
馨を身請けしたいと申し出る千尋でしたが、馨は決して
妓楼を出ようとせず、千尋の申し出を断るばかり。
それには重大な秘密が隠されており、千尋はそれを
探り出そうとするのですが……?

----------

最初は、自分ひとりで財をなし成功した青年実業家が、
見世を総揚するなど、馨に執着惚れした男前が攻めかと思いきや、
それが覆されるところが、見どころです。
主人公の馨を「俺のお姫様」とひざまずいて呼ぶところなど、
男にお姫様と連呼するとはなんぞーーー!! と、
思っていたの続きですが、他の人も皆、馨を「姫」と呼ぶので、
慣れてしまいました。
そんなになよっちい男なら、BLじゃなくても良かったのでは…?
普通に女の子を受けにすれば、「お姫様」でも
しっくりきたような気がします。
正直、馨からは男の気配が全くしません。
「笛が得意な天女のような青年」という印象を受けました。

しかし、注目すべきは馨(受け)ではなく千尋(攻め)でしょう。
馨が身請けを頑なに拒み続ければ続けるほど、
千尋はどうしても馨が抱えた事情を突き詰めたくなり、
そして、馨に会うたびに馨への病的執着も度を増します。
ここで、千尋が少しずつ病んでいくところが見どころ。
忠犬とも言えるほど、馨にかしづいていた千尋が
だんだんと心が知らず間に壊れていくさまは、はっきりいって
気持ちが良いとは、とても言えません。
心がどんどん闇に浸食されていくとでも言うのでしょうか…。
馨は、千尋にとっては明らかに「光」であり、
「陽」の存在であるのに、何故、闇に魅入られ、
狂気の奈落へと落ちてしまっていったのか、それが謎です。

馨の「特別」になりたいがために、「嫌われる」「憎まれる」
ことを善しとした千尋。
馨が嫌悪する言葉や態度を見せるたびに、身を震わせ
絶叫せんばかりに喜ぶさまは、まさしく心まで病んだ悪魔。
正直、文章を読んでいて先が気になると同時に
千尋の狂気は、嘔吐を催すほどの気持ち悪さでした。

ラストは完全に壊れてしまった千尋とそれを見つめ続ける馨…。
最初は「奈落の底で待っていて」というタイトルを見て、
なんとなく、奈落の底で待っているのは馨かと思いながら、小説を
読み進めていきましたが、
奈落の底で、手を広げて愛しい馨を待っていたのは、
おそらく千尋だったんですね…。
「奈落の底で待っていて」というのは、おそらく馨の台詞。
その台詞には、「いつかそこに行くから」という気持ちが
含まれていたのでしょうか…?

◆◆◆

評価は迷いました。
ストーリーの謎解きの部分は嫌いではありません。
主人公の馨も、決して憎たらしい人物ではありませんでした。
宮緒さんの文体も、初読みでしたがとても好みでした。
ゆっくりと時間をかけて、噛みしめるように読んだほどです。

ただ、攻めの千尋がね……。
憎いとか嫌いとかいう段階を超えて、唾棄すべきキャラとでも
言えばいいのでしょうか。
蛇蝎のごとく、こちらに寄って来て欲しくはないと思えるキャラです。
そう思わせることが作家さんの狙いだとしたら、
それは成功したと言えるでしょう。

うーん、評価には本当に迷うのですが、「中立」で。

7

宮緒葵 ディアプラス文庫進出記念本

今回の犬はたとえご主人様であっても自分の要求に従わないなら牙をむく、我慢の効かないタイプ。ご主人様とのわずかな思い出だけを糧にしてきたせいで飢え過ぎて暴走気味。しかも体格・財力・地位と大型なので深窓の令息だった飼い主様も手を焼いている様子。リードを引きちぎる勢いで敵とみなした相手に襲い掛かろうとするので、線の細いご主人様の悩みは尽きなさそうです。が、ダメな犬ほどかわいいというところに落ち着く宮緒作品定番展開なので安心して読めました。

ディアプラスでは初となるこの作品。出版社の狙いと要求を無難にこなしてまとめたといった印象でした。宮緒さんに求められているイメージ・作風をそのまま作品にしてもらったディアプラスと、今後のお仕事がほしい宮緒さんといった光景が透けて見える気がしてしまいました。(真相は全然違うかもしれないけど)
それでも私は宮緒さんの作風は好きなので、全然OK。楽しく読めました。シリアスに変態をやりすぎてもはやギャグな部分はきたきたー!という感じ。これが好きで宮緒作品がやめられない。
これといった目新しさはないですが、かといって単純に焼き直しにもなっていないので程よくこ続きなれて読みやすいかと思います。そのこなれ加減がうますぎてビジネス臭が鼻につくのが難点といえば難点。気にしなければクオリティもしっかりしているし十分面白い作品になっていると思います。

3

わんこというより…

宮緒さんに笠井さんの麗しい表紙ということで購入。内容はすでに書いてくださっているので感想を。

伯爵家の嫡男でありながら借金のかたに男娼として売られ身を落とした馨。
そんな馨を助けようとする、学生時代の同級生だった千尋。

と、何とも既視感のあるお話。

財力にモノを言わせて馨を見受けしようとする千尋ですが、なぜか馨は首を縦に振らなくて。
その理由はいったい何なのか、というのがこのお話のキモだと思うのだけれど、早々に理由は明らかになってしまうのでちょっと拍子抜け。

子どものころに馨を見かけ、その美しさに骨抜きにされた千尋が、「馨がいつか自分のもとにきてくれるように」というただそれだけの理由で実業家として成功し莫大な富を得ているとか。
馨のために湯水のようにお金を遣い気を引こうとするとか。
断られても断られても、それでも馨だけを一心に愛し求める姿だとか。
まあ、わんこの鑑と言えないこともない。
けれど、馨にかかわる男すべてを排除しようとする姿や、馨に『嫌い』と言われるたびに、罵詈雑言を浴びせられるたびに、喜び悶える彼の姿は『わんこ攻め』の範疇をこえているよう続きな気も…(爆)。

一方の馨の方も。
千尋からの見受けの話を受けず、妓楼に居続けようとする理由が若干甘い気がしました。そして、その理由になった人物との和解もやや性急すぎた感があり。
また終盤の千尋の愛を受け入れるのもなんだか駆け足で、んん?と思ったりもしました。

シリアス寄りの話かと思いきや、千尋の馨への盲目ぶりが『ギャグモノなんですか?』と思ってしまうほどの態度で、さほどシリアスな話ではありません。
また妓楼ものではありますが、馨が抱かれるのは千尋だけなので、モブ攻めが出てくるのが地雷という方でも安心して読めるかと。

宮緒さんらしいエロは健在。
千尋の、馨に仕掛けるねちっこいセックスシーンは満載でした。
そして笠井さんの挿絵が、これまたエロ度を確実にアップさせていました。

ストーリーとしては展開がやや甘目な気はしますが、全体を通して甘い空気が流れ、さっくり読める1冊でした。

8

見どころは出産プレイ

あらすじ:
借金のカタに妓楼に売られた伯爵令息・馨(受け)は、学院時代の同窓生で実業家の千尋(攻め)に身請けされる。
馨を「お姫様」と呼び崇める一方で、夜な夜な彼を犯す千尋の真意は……

千尋は、宮緒さん十八番の(駄)犬攻め。
凄腕の実業家ながら、馨に対しては常軌を逸した執着ぶりを見せる、その落差が不気味でもありコミカルでもあります。
千尋を「お姫様」、自身を「下僕」と称し常に敬語で接する等、一見礼儀正しいですが、素の性格はかなりのヤンデレ。
馨を夜な夜な抱き潰したり、
馨にちょっかいを出した男を破滅させたり、とにかく馨しか見えていません。

特に印象的だったのは、千尋が馨に罵られたり、嫌いだと言われたりする度、
「はぁぁっ…!」
と悦び身悶えるシーン。
これは宮緒さんも狙って書かれているのだろうと思います。

そこまで馨に執着する理由が、学院時代、馨に身分を気にせず接してもらえたから、というだけではかなり弱いですが、深く考えてはいけません。
ストーリーを追うというより、この千尋のキャラをネタとして楽しむための作品かと思います。

馨は、自身の美貌に続きも身の振り方にも無頓着な、良くも悪くも浮世離れしたお姫様。
千尋を恐れていますが、彼に媚びへつらうことはなく、かと言って強く反発するでもなく、いつの間にか彼を受け入れてしまう。
妓楼に売られたときの落ち着き様も含め、高貴な生まれ故の余裕を感じさせる人物でした。
ただ、千尋のキャラに押され気味で、主人公としてはやや存在感が薄いかも。

本書の目玉は、後半の出産プレイ。
天井から朱縄で吊るされ、口に布巾を突っこまれ、蕾に挿入された秘薬入り木片を自力でひねり出すというプレイです。
発想もすごいですが、何と言っても千尋の言葉責めの気持ち悪さが光っており、インパクト大でした。

ラブ展開は因果関係に乏しく、
黒幕(馨を売った人物)との決着のつけ方もあっさりで、
ストーリーとしての楽しみどころは少なめ。
中立寄りですが、千尋の変態ぶりに何度か笑ってしまったため、コメディとしての面白さを評価して萌評価とさせて頂きます。

18

やっぱり犬だった(笑)!

今回も期待を裏切らない攻の犬っぷり。
ハイスペックなのに受に関することになると残念になるのはお約束(笑)

千尋(攻)が、妓楼に売られた馨(受)をなんとかして身請けしようと
ほんでもって自分を下僕にしてもらおうと奮闘するお話です。
男娼にとって身請けされることは幸せなはずなのに
なかなか馨本人が了承しない。
馨(受)の意思はどうであれ、楼主と千尋(攻)の間の交渉で
身請けはいつでも可能なのですが、千尋は馨に自ら望んで
自分の元へ来て欲しいと、馨が身請けを拒む理由を探ります。
なんやかんやあって最終的には、身請けされてハッピーエンドです。

見どころはやっぱり途中途中に出てくる千尋(攻)の狂った犬っぷり。
昔出会っていた千尋(攻)のことを馨(受)が覚えていただけで震えて痙攣。
馨(受)に罵ってくれと要求し、希望が叶えられてご満悦。
嫌いだと言われれば、「嫌い=特別な存在である」と解釈し大喜びする。
何かと馨(受)に近寄ろうとする者を火だるまにしようとする。
思わず笑ってしまいました。

ただ、ストーリーとしては楽しめたのですが、あまり愛が感じられず…続き
千尋(攻)は馨(受)を恋人というよりは崇拝の対象としており
かと思えば結構自分本位で、馨(受)の気持ちは大切にしてくれてんの?と
心配になりました。尽くしまくって自己満足。みたいな。
馨(受)は千尋(攻)に押し切られてほだされた感があり
まぁ好きっちゃ好きだから…程度にしか思ってないような印象でした。
最後まで「好き」だとか「愛してる」だとかはっきり言わず
「嫌いでも、憎くもないよ。
はっきりとはわかんないけど千尋と一緒にいたいよ」って!
そこは好きって言っときなよ馨ちゃん!とヤキモキしました。
最終的に本人たちは幸せそうなので、いいんですけど。

お互い好き好きって話が読みたかったので、勝手ですが今回は"中立"で。

12

さすがの宮緒先生

宮緒先生がディアプラス文庫でどんな話を書くのかと疑問を感じながら読むと、いつも通りの作風。つまりあまりディアプラス文庫らしくはない1冊。私はいつもの宮緒先生が大好きなので、もちろん何の問題もなく楽しく読了。
宮緒先生らしく攻が犬で、しかもかなりの迷犬かつ狂犬ぶりを発揮している。でも受には一途で必死なので時には可笑しくなってしまう。脇役もいい味を出していて良かった。
エッチシーンはディアプラス文庫にしては濃い目で充実した1冊。

5

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